活动剧情

仮面の私にさよならを

活动ID:100

第 1 话:摩耗する心

まふゆの部屋
まふゆ:(——現国は終わった。あとは数学か……)
まふゆ:(ここは公式を当てはめればいいから、 計算ミスにだけ気をつけよう)
まふゆ:…………っ
まふゆ:(……気のせい、かな)
まふゆ:……どこまで考えてたっけ。えっと……
まふゆ:…………
まふゆ:(……駄目だ……)
まふゆ:(最近、ずっとこうだ。 小さな物音がするだけで、すぐに集中が切れる)
まふゆ:(……このあいだの期末テストの時も、 なんだか集中できなかった)
まふゆ:…………
まふゆの母:——まふゆ?
まふゆの母:…………
まふゆの母:……気のせいだったみたいね
まふゆ:(お母さんは…… 私のことを心配して、様子を見にきてるだけ……だと思う)
まふゆ:(思う、けど——)
まふゆの母:まふゆ、調子はどうかしら
まふゆ:あ……うん、大丈夫だよ。 今日の分は、ちゃんと終わると思う
まふゆの母:そう、さすがまふゆね
まふゆの母:でも、もう遅いからキリのいいところで終わらせて、 休んだほうがいいんじゃないかしら
まふゆの母:やりきれなかったところは、早起きをして頑張ったらどう? はい、ホットミルクよ
まふゆ:ありがとう。 ……とっても美味しいよ
まふゆの母:ふふ、よかったわ
まふゆの母:そういえば、明日は期末テストが返ってくる日よね
まふゆの母:まふゆも力を入れて頑張っていたし、結果が楽しみね
まふゆ:……うん、そうだね
まふゆの母:ふふ、それじゃあ今日はほどほどにね? おやすみなさい
まふゆ:おやすみなさい
まふゆ:……もうすぐ、25時か
まふゆ:(……みんな、今頃作業してるんだろうな)
まふゆ:…………
まふゆ:(もう、寝なくちゃいけないけど…… 今日の分、まだ全然進められてない)
まふゆ:……もう少しだけ、勉強しよう
翌日
宮益坂女子学園 2年B組
教師:——それでは、期末テストを返却します。 名前を呼ばれた人から取りに来てください
クラスメイト達:『はーい』
教師:では次、朝比奈さん
まふゆ:……はい
まふゆ:……あ……
まふゆ:(思った以上に、下がってる……)
まふゆ:(………………どうしよう……)
まふゆの母:まふゆも力を入れて頑張っていたし、結果が楽しみね
教師:……朝比奈さん? 大丈夫?
まふゆ:す、すみません。 大丈夫です
教師:……今回のテスト、朝比奈さんにしてはミスが多かったわね。 もしかして、何かあったの?
まふゆ:あ……
まふゆ:……いえ、何も……
教師:……そう? もし何かあれば、遠慮なく相談してね
まふゆ:はい……。 ありがとうございます……
朝比奈家 リビング
まふゆ:——ただいま
まふゆの母:まふゆ、おかえりなさい。 テストは返ってきた?
まふゆ:……っ
まふゆ:——ううん、まだみたい。 先生が忙しいみたいで、採点が遅れてるんだって
まふゆの母:あら……先生も大変ね。 早く返ってくるといいわね
まふゆ:……うん
まふゆ:(……テストのこと、言えなかった……)
まふゆ:(でも……いつまでも隠せるわけない。 早く、お母さんに伝えなきゃ)
まふゆ:(伝えなきゃ、いけないけど……)
まふゆ:(今、成績が落ちたって知られたら、 何を言われるかわからない)
まふゆ:(……何か言われるだけで、すむの、かな……)
まふゆ:(——もうすぐ次の模試がある)
まふゆ:(そこで取り返して、一緒に渡せば…… まだ、大丈夫かも……)
まふゆ:……次、取り返せれば……

第 2 话:予兆

翌日
誰もいないセカイ
レン・ミク:『えっ……』
リン:奏、それ、本当なの?
奏:……うん……
奏:昨日、まふゆから『しばらくニーゴの活動を休む』って 連絡が来たの
絵名・瑞希:『…………』
レン:どうしたのかな……
ルカ:前に、楽器やパソコンを取り上げられていたし…… 今回も何かあったのかもしれないわね
ミク:……まふゆは、なんて言ってたの?
瑞希:テストの点数が下がってきてるみたいで…… お母さんに心配かけないためにも、 しばらく勉強に集中したいんだって
MEIKO:勉強、ね……
瑞希:もしかしたら、お母さんと何かあったのかもしれないけど……
瑞希:そのあとは連絡もないし、詳しい様子はわからないんだ
絵名:……もう、何かあったらちゃんと言って って言ってるのに……
レン:心配だね……
ミク:…………
ミク:……わたし、まふゆの様子を見てくる
ミク:もしも、苦しい思いをしてるのなら……そばにいたい
奏:ミク……
奏:……そうだね。ミクがいてくれれば、 まふゆも安心できると思う
絵名:ミク、もし何かあったら教えて。 私達も力になりたいから
ミク:わかった
ミク:……でも、今日はまふゆも寝てると思うから、明日行ってみる
ミク:何かあったら、みんなにも伝えるね
奏:……ありがとう、ミク
KAITO:…………
翌日 昼休み
宮益坂女子学園
レン:『……ここが、まふゆちゃんの学校?』
ルカ:『そうみたいね。 なんだか賑やかで楽しそうだわ』
リン:『それより…… なんでルカまでついてきたの?』
ルカ:『あら、そんなに警戒しなくてもいいじゃない』
ルカ:『私もリン達と同じで、まふゆのことが心配なのよ?』
リン:『……それなら、いいけど』
???:——先生、頼まれていたプリントです
リン:『……あの声……』
リン:『まふゆ……?』
教師:ありがとう、朝比奈さん。 助かったわ
まふゆ:いえ、学級委員の仕事ですから
まふゆ:それじゃあ、失礼します
レン:『……いつものまふゆちゃんじゃないみたい』
ルカ:『あらあら、なんだか面白いじゃない。 ついてきてよかったわ♪』
リン:『ルカ……』
自習室
まふゆ:……ふう
まふゆ:(ようやく落ち着いた。 早く今日の分を始めなきゃ)
まふゆ:えっと……
???:『——まふゆ』
まふゆ:え……
まふゆ:みんな、どうしたの?
ミク:『奏達が、心配してたから』
まふゆ:あ……
まふゆ:…………そう
リン:『ねえ、まふゆ。 奏から、勉強しないといけないって聞いたけど……』
リン:『……お母さんに、何か言われたの?』
まふゆ:そういうわけじゃないよ。 これは……私のせいだから
レン:『そう、なの?』
まふゆ:……うん
まふゆ:奏達に話したとおり、 テストの結果が悪くて……このままだと お母さんに心配かけそうだから、取り戻したいの
まふゆ:……ニーゴの活動を、続けるためにも
ミク:『あ……』
まふゆ:……そろそろ、勉強始めなくちゃ。 せっかく来てくれたのに、ごめん
ミク:『……ううん』
ミク:『ねえ、まふゆ。 ちょっとだけ、そばにいてもいい?』
まふゆ:……うん
まふゆ:(次の問題は……微積分か。 解きかたのパターンがあるから、それに沿って——)
まふゆ:(……できた、けど……時間がかかっちゃったな)
まふゆ:(この速度じゃ、テストの時に見直しまで できなくなるかもしれない)
まふゆ:(……あと何回か解いて、叩き込まなきゃ)
まふゆ:(次は、絶対にいい点をとらないと——)
まふゆ:————っ!
まふゆ:(駄目だ、集中しないと……)
リン:(……まふゆ……)
レン:(邪魔しちゃダメだって思うけど、でも——)
ミク:(すごく、苦しそう……)
ルカ:『——ねえ、まふゆ。そろそろ休憩したらどう?』
まふゆ:…………
ルカ:『奏達のところに行くのはどうかしら。 あの子達はまふゆのことを待っているわよ』
まふゆ:……奏達の、ところに……
まふゆ:…………行けない
まふゆ:私は、勉強しなきゃ……いけないから
ルカ:『そう。私にはわからないけれど、 まふゆにとって、勉強することは大事なのね』
ルカ:『——だけど、今のままじゃうまくいかないんじゃないかしら』
まふゆ:え……
ルカ:『だって、さっきから全然集中できてるように見えないもの。 勉強に集中するためにも、 今は別のことをしたほうがいいんじゃない?』
まふゆ:別の、こと……
ルカ:『ええ。勉強から離れて、気晴らしをして—— 頭を整理するのよ』
ルカ:『そういう時間が、必要なんじゃないかしら』
まふゆ:……でも……
まふゆ:…………
まふゆ:私は——

第 3 话:崩れていく仮面

瑞希:『お昼になって20分以上経つけど…… 雪、やっぱり今日も来れないのかな……』
奏:『…………』
絵名:『……あれ? 待って、今ログインしたのって……』
まふゆのメッセージ:『みんな、まだいる?』
瑞希:『雪!? 来てくれたんだ……!』
絵名:『大丈夫なの? しばらく来れないって言ってたけど……』
まふゆのメッセージ:『少し息抜きしようと思って。 ……長くはできないけど』
奏:『そっか、よかった……』
瑞希:『それなら、張り切って作業しよ! もうすぐ曲も完成しそうだしさ』
瑞希:『ボク、歌詞の演出で 雪に相談したいこともあったんだよね!』
絵名:『あ、私も。 このあいだ上げてもらった歌詞にあわせてラフ描いたんだけど イメージ合うか見てくれない?』
まふゆのメッセージ:『わかった』
まふゆ:…………
まふゆ:(今聴いてみると、この詞はメロディーに合わないかも。 もう少しストレートに……)
まふゆ:(……うん、この表現なら合いそう)
まふゆ:(…………やっぱり、奏の曲はあたたかい)
まふゆ:(それに——)
瑞希:『ねえねえ、えななん! ちょーっとだけお願いがあるんだけど~』
絵名:『もしかして、また差分欲しいって話?』
瑞希:『そう! サビのところで手を伸ばすカットが入ると も~っとよくなると思うんだよね~!』
絵名:『手を伸ばすって……今の構図からだと 結構書き足さなきゃいけなくなるやつじゃん』
瑞希:『でもでも、このカットがあれば 雪の歌詞にグッと入り込めるようになると思うんだよ!』
絵名:『んー、まあ、それはわかるな……』
奏:『わたしも、いいアイディアだと思うな』
絵名:『え、Kもそう思う? それなら……ちょっと描いてみよっかな』
瑞希:『も~、ボクの時と反応全然違うんだから……』
まふゆ:(……いつものやり取り)
まふゆ:(みんなの声を聞いてると……落ち着く)
ミク:『……まふゆ、よかったね』
まふゆ:え?
ミク:『ちょっと、表情がやわらかくなった』
まふゆ:あ……
まふゆ:……そう、かもしれない
まふゆのメッセージ:『歌詞、調整したよ』
奏:『あ、雪ありがとう』
瑞希:『……なるほどね。 この表現なら、ちょっと画面の見せかた変えたほうがいいかも』
瑞希:『えななんから手の素材が上がったら、 歌詞のイメージに合わせて新しいカット作ってみるよ!』
絵名:『手の素材っていうか…… 結局、まるっと書き足すことになってるけど』
瑞希:『それはそれですっごく助かる~! よろしくね、えななん♪』
奏:『ふふっ……』
瑞希:『ていうか歌詞もできたし、今日がんばれば調整も終わりそうだし これなら明日には完成するんじゃない?』
奏:『そうだね。今日歌録りして、 明日編集すれば夜にはアップできそうかな』
絵名:『じゃあ、明日は仕上げかな。 もうちょっとで完成だし、また明日の昼頑張ろっか』
まふゆ:……あ……
まふゆのメッセージ:『明日は、来れるかどうかわからない』
瑞希:『あー、そっか……。 勉強しなきゃいけないんだもんね』
瑞希:『……でも、せっかくなら みんなで一緒にいる時に完成させたくない?』
まふゆ:あ……
絵名:『まあ、たしかにね』
絵名:『アップする時呼ぶから、その時だけ顔出せたりしない? ……せっかくみんなで作ったんだし』
まふゆ:…………
まふゆのメッセージ:『……それなら、少し考えてみる』
まふゆのメッセージ:『もし、来れなくなったら連絡するから』
瑞希:『……! ありがとう、雪!』
絵名:『待ってるからね』
夕方
空き教室
教師:本日はご足労いただき、ありがとうございます。 それでは始めましょうか
まふゆの母:——ええ、お願いします。先生
まふゆの母:それにしても、急にお伺いしてしまってすみません。 定期面談の予定は、まだ先でしたのに
まふゆの母:最近、家でのあの子の様子が少しおかしくて、 どうしても気になってしまって……
まふゆの母:学校での様子を、先生から直接お伺いしたかったんです
教師:そうだったんですね。 お子さんを心配する気持ちは当然ですし、構いませんよ
まふゆの母:ありがとうございます。 それで——
まふゆの母:最近、まふゆの様子はどうでしょうか?
教師:学校では、いつもと変わりありませんね……。 学級委員の仕事もきちんとこなしてくれていますし、 周りの生徒からも慕われている、とても良い生徒です
まふゆの母:そうですか……
まふゆの母:……他に、なにかありませんか? 細かいことでも、お聞きできると助かるのですが
教師:うーん、そうですね……
教師:そういえば—— このあいだのテストは、珍しくミスが多かったですね
まふゆの母:……え……?
教師:そういう不調は誰にでもあるので、 そこまで気にすることはないと思いますが
教師:まふゆさんは普段、ほとんどケアレスミスはないので、 珍しいなと——
まふゆの母:……すみません、どういうことでしょうか
まふゆの母:テストの採点は、もう終わっているんですか?
教師:え? この前、返却したのですが……。 まふゆさんから聞いていませんか?
朝比奈家 リビング
まふゆの母:…………
まふゆの母:——もしもし、 そちらでお世話になっている朝比奈まふゆの母です
まふゆの母:——すみません、突然連絡してしまって
まふゆの母:……はい、そうなんです。 最近、まふゆはどんな様子なのか知りたくて——
まふゆの母:はい。……はい……
まふゆの母:…………当日欠席?
まふゆの母:……いえ、そうですね。根を詰めてはいるので……。 頑張りすぎないように、私も気にかけておきます
まふゆの母:…………はい、ありがとうございます
まふゆの母:…………
まふゆの母:(……あの子……)
まふゆの母:(テストが返ってきたことも話さないで、 黙って予備校も休んで……)
まふゆの母:やっぱり——
まふゆの母:(このまま、まふゆが勉強に集中できない状態が続いたら 受験に失敗してしまう)
まふゆの母:(そうしたら——まふゆは、いきたい学校にもいけない)
まふゆの母:…………それは、絶対に駄目だわ

第 4 话:決壊

住宅街
まふゆ:(……今日は、久しぶりにみんなと作業ができてよかった)
まふゆ:(でも、その分決めてた範囲までできなかったから…… 家に帰ったら、勉強しないと)
まふゆ:…………っ
まふゆ:——勉強、しないと
まふゆの部屋
まふゆ:(……この問題も復習しないと。 この前のテストは、この辺りのミスが大きかった)
まふゆ:(次は、絶対に間違えられない——)
まふゆの母:——まふゆ、調子はどう?
まふゆ:あ……
まふゆ:うん、順調だよ。 お母さんはどうしたの?
まふゆの母:夕飯の時に聞き忘れちゃったことがあって。 勉強をしている時にごめんなさいね
まふゆ:ううん、大丈夫。 それより、聞きたいことって?
まふゆの母:期末テストのことよ
まふゆ:…………!
まふゆの母:そろそろ、返ってきたんじゃないかと思って
まふゆ:え、っと……
まふゆ:……まだ、返ってきてないんだ
まふゆの母:あら……本当?
まふゆ:うん、もう少ししたら返ってくると思うけど、 先生も最近、いろんなことで忙しいみたいで——
まふゆの母:おかしいわね。 先生は、そんなこと言っていなかったけれど
まふゆ:……え?
まふゆの母:お母さん、今日学校で先生とお話をしたのよ
まふゆの母:まふゆのことも、……テストの話も
まふゆ:…………え?
まふゆ:……え、っと……
まふゆ:テストの、話……?
まふゆの母:ええ
まふゆ:あ……
まふゆ:えっと、その……
まふゆ:…………ごめん、なさい
まふゆの母:……どうして、言ってくれなかったの?
まふゆ:それは……
まふゆ:……実は、テストの点が下がっちゃって、 お母さんに……言いづらくて
まふゆの母:まふゆ……
まふゆの母:……そうだったの……
まふゆの母:ちゃんと言ってくれてありがとう、まふゆ
まふゆの母:でもね、こういうことは隠さずに話してくれると嬉しいわ。 隠す必要なんて、全然ないんだから
まふゆ:お母さん……
まふゆの母:最近は、お母さんも少しバタバタしてたから 話しかけづらい雰囲気になっていたかもしれないわね。 ごめんなさい
まふゆ:う、ううん。そんなことないよ
まふゆ:ごめんなさい……お母さん
まふゆの母:……もういいのよ。 それより、この先どうするかを考えましょう
まふゆ:どうするか……?
まふゆの母:ええ、これからは成績が落ちた分、 また勉強して取り返していきましょう
まふゆの母:そのために、しばらく遊ぶのは 我慢したほうがいいと思うけれど
まふゆの母:……どうかしら?
まふゆ:あ……
まふゆ:(……そうだよね。 私も、取り返すためには勉強に集中するしかないと思ってたし)
まふゆ:(頑張って、勉強しなきゃ——)
まふゆ:……うん、わかった
まふゆの母:——それじゃあ、スマートフォンは預かっておくわ
まふゆ:…………え?
まふゆ:スマホ……? どう、して……
まふゆの母:どうして、って……。 手元にあったら、勉強に集中したくても誘惑されちゃうでしょう
まふゆ:……大丈夫、だよ。 スマホがあっても、勉強はちゃんとするから
まふゆ:これ以上、成績が下がらないようにするから……!
まふゆの母:まふゆ……
まふゆの母:でもね、お母さんやっぱり心配なのよ
まふゆ:何、が……?
まふゆの母:……予備校の先生に聞いたの。 この前、まふゆが『体調が悪い』って言って欠席したって
まふゆ:————!
まふゆの母:でもその日……まふゆは遅くまで外にいたわよね?
まふゆ:え……?
まふゆ:あ……え、っと……
まふゆの母:お友達と遊びたい気持ちはわかるわ。 お母さんもまふゆと同じくらいの歳の頃は、 遊びたくて仕方がなかったもの
まふゆの母:だから……こういう誘惑があると、 勉強に集中したくても、できなくなってしまうわ
まふゆの母:お母さんは、それが心配なの
まふゆの母:このままじゃ次の模試の成績も下がってしまうし…… 受験も失敗してしまうかもしれない。 そうなったら……
まふゆの母:——まふゆが将来なりたいものにも、なれなくなってしまうわよ
まふゆ:私が、なりたい、もの……
まふゆの母:ええ。それは嫌でしょう?
まふゆの母:だから、スマートフォンはお母さんが預かっておくわ
まふゆの母:そのあいだ、通話専用の携帯電話を渡しておくから、 何かあったらそっちに連絡してくれればいいわ
まふゆ:……私、は……
まふゆ:(どうすればいいの?)
まふゆ:(どうすれば——)
まふゆ:(…………噛み、つく?)
まふゆ:(でも、そんな…………)
まふゆの母:大丈夫よ、まふゆ。 本当に必要になったら、その時にはちゃんと返すわ
まふゆの母:ね、だから“これ”は預かって——
まふゆ:————ッ
まふゆ:嫌……っ!
まふゆの母:まふゆ……!?
まふゆ:嫌、いや……! これだけは、嫌なの……っ!
まふゆ:お母さん、お願い……!
まふゆ:ちゃんと勉強はするから、だから、スマホだけは許して……! これがなくなったら、私は——
まふゆの母:まふゆ……
まふゆの母:一体、どうしちゃったの……?
まふゆの母:今のあなたには、これが毒になっているのよ。 それがわからないの……!?
まふゆ:友達は関係ないの! 成績が下がったのは、私の……っ
まふゆの母:そんなわけないわ。 だって少し前まではこんなこと、一度もなかったじゃない……!
まふゆの母:やっぱり、これも——宵崎さんのせいなのね……!
まふゆ:…………ッ!
まふゆ:……どうして……
まふゆ:どうして、奏のことを知ってるの?
まふゆの母:……ちゃんと知っておきたかったの。 まふゆのお友達のことを
まふゆ:もしかして……奏と会ったの?
まふゆ:どうして? 何を話したの?
まふゆの母:今はそんなこと、関係ないでしょう
まふゆの母:ほら、スマートフォンを渡しなさい!
まふゆ:や……やめて! お願い、それだけは——!
まふゆの母:手を離しなさい! まふゆ——
まふゆ:あっ……!
まふゆ:(スマホが、水槽に……っ)
まふゆの母:まふゆ、やめなさい!
まふゆ:(……っ、取れた……。電源は……)
まふゆ:……つかない……
まふゆ:……っ、どうして……
まふゆの母:……ごめんなさい、まふゆ
まふゆの母:大事なスマートフォンを壊してしまって…… お母さんはそんなつもり、なかったのよ
まふゆ:…………
まふゆの母:……模試が終わるまでには、 新しいスマートフォンを買っておくからね
まふゆの母:ひとまず、お互い冷静になりましょう。 今日は休んだほうがいいわ
まふゆ:…………っ

第 5 话:見えない心、確かな想い

宮益坂女子学園 2年B組
教師:えー、この問題の解法ですが——
まふゆ:(……全部……知られてた)
まふゆ:(音楽を続けてることも、成績のことも、……奏のことも)
まふゆ:(全部……お母さんに)
まふゆ:(……きっともう、嘘をついても意味ない)
まふゆ:(嘘をついても、きっと……全部、見抜かれる)
まふゆ:(…………どうしよう……)
まふゆ:(お母さんの言うとおり、 音楽を——ニーゴを、やめる……?)
まふゆ:(……でも……)
まふゆ:(……そうしたら、みんなと一緒にいれなくなって セカイにも、行けなくなって——)
まふゆ:(もう、ミク達にも会えなくなって——)
教師:——では、この問題を朝比奈さんお願いします
まふゆ:あ……
まふゆ:はい
クラスメイトA:ねえ、まふゆ~! 中庭でお昼食べようと思ってるんだけど、一緒に行かない?
まふゆ:あ……
まふゆ:ごめんね。 今日はやることがあるから、ひとりで食べようと思ってるんだ
クラスメイトB:そっかぁ、残念! 最近、特に忙しそうだもんね
まふゆ:本当にごめんね。 また誘ってくれると嬉しいな
クラスメイトA:うん! じゃあまたね!
まふゆ:(やること……)
まふゆ:(今日も、みんなは作業してるのかな……)
まふゆ:(…………行きたかったな……)
まふゆ:(……スマホ、やっぱり動かないな)
まふゆ:(今朝から、電源はつくようになったけど ホーム画面から動かない)
まふゆ:(これじゃあ、ナイトコードも起動できない……)
まふゆの母:今のあなたには、これが毒になっているのよ。 それがわからないの……!?
まふゆ:…………っ
まふゆの母:お母さんはただ、まふゆの将来のためにと 思っているだけなのに……
まふゆ:私の……ため……
まふゆ:……そう、だよね……?
まふゆ:(……本当に……本当に、そう、なの?)
まふゆ:(勉強は、大切)
まふゆ:(でも……でも、今の私には、ニーゴのみんなが……)
KAITO:相手はお前を……お前の想いを殺そうとしてるのに、 情けをかける必要があるのか?
まふゆ:(想いを、殺す……)
まふゆ:(……違う、お母さんはそんなこと……)
まふゆ:(…………でも……)
まふゆ:(それなら、どうして私からいろんなものを取り上げるの?)
まふゆ:(どうして…………)
数時間後
誰もいないセカイ
奏:……まふゆ、今日のお昼来なかったね
瑞希:連絡もなかったし、さすがにおかしいよね。 もしかして……
絵名:また母親と何かあったんじゃ……。 今度こそ、スマホ取り上げられたとか……
奏:…………
奏:わからないけど……落ち着こう
奏:ミクが様子を見にいってくれてるし、 何かあれば教えてくれると思う
瑞希:……そうだよね。 何もなければいいけど……
ミク:——みんな
絵名:……ミク!
奏:まふゆの様子はどうだった?
ミク:…………
ミク:…………わからない
瑞希:え?
ミク:まふゆのスマホ、入れなかった
絵名:入れなかった、って……なんで? どういうこと?
ミク:……わからない
MEIKO:——もしかしたら、スマホに何かあったのかもしれないわね
MEIKO:私達はスマホの機能を利用して あなた達の世界を見ているから
絵名:じゃあ、スマホが壊れたっていうこと?
瑞希:で、でも……このタイミングで? そんなことある?
奏:…………
奏:わたし、まふゆを探しにいってくる
絵名:奏……
絵名:……私も行く。 連絡つかないのは心配だし
瑞希:でも、どこ探そうか。 まふゆの家に行ければ一番いいけど……
瑞希:誰も場所、知らないよね
奏:……とにかく、まふゆがいそうなところを探そう。 3人で回れば、見つかるかもしれない
絵名:じゃあ、私は宮女に行ってみる。 まだ学校にいるかもしれないし
瑞希:それなら、ボクは駅前のほうに行ってみるよ。 あそこで予備校帰りのまふゆとよく会うし
奏:うん、お願い
KAITO:…………
ミク:……わたしも、もう1回まふゆのスマホに入れるか試してみる
ミク:うまくいくか、わからないけど……
KAITO:——待て
奏:え……
KAITO:俺も行く

第 6 话:心を守るために

スクランブル交差点
絵名:『——瑞希! そっちはどう?』
瑞希:駄目、そもそも人が多くて見つかんないよ
絵名:『そっか……。 こっちも駄目だった』
絵名:『今、宮女の子に話を聞いたんだけど、 まふゆはもう帰ってるみたい』
瑞希:そうなんだ……
瑞希:一応、今からファミレスのほうにも行ってみるよ。 もしかしたら、帰り道で会うかもしれないし
絵名:『うん、お願い! 私もそっち行くから』
瑞希:わかった!
シブヤの公園
まふゆ:(…………帰りたく、ないな)
まふゆ:(ファミレスに行ってみたけど…… 奏達はいなかった)
まふゆ:(別に約束もしてないし、打ち上げの予定もないから ……当たり前だけど)
まふゆ:私……何してるんだろう
まふゆ:(もうすぐ模試なのに。 勉強、しなくちゃいけないのに)
まふゆ:(……でも……)
まふゆ:(……お母さんと、どんな話をすればいいんだろう)
まふゆ:(みんなと一緒に、音楽を作りたい)
まふゆ:(……でも、お母さんには……わかってもらえない)
まふゆ:(これ以上、どうしたら——)
まふゆ:……え?
まふゆ:カイト……
KAITO:『……なるほどな、スマホが壊れているせいで 来れなくなっていたのか』
まふゆ:ど、どうして……
KAITO:『——おい、ミク』
ミクの声:『……うん』
まふゆ:ミク……
まふゆ:…………もう、会えないかと思った
ミク:『まふゆ……』
KAITO:『……そもそも、どうしてこんなことになってるんだ』
まふゆ:……それは……
まふゆ:お母さんに、スマホを取られそうになって…… 私も、守ろうとしたんだけど……
まふゆ:水槽に、落ちて……
ミク:『そう、だったんだ……』
KAITO:『なるほどな』
KAITO:『——まふゆ。 今、足掻かなければ、お前は終わる』
まふゆ:え……
KAITO:『連絡手段だけじゃない。 お前は今、すべてを奪われようとしている』
KAITO:『今の状況を受け入れれば、お前は—— 自分自身まで失うことになるぞ』
KAITO:『——今度こそ、何もかもな』
まふゆ:…………っ!
まふゆ:……どうすれば、いいの?
KAITO:『——噛みつけ。お前の想いを、ぶつけろ』
KAITO:『それがどういった結果になるかは、 誰にもわからないが——そうしないと何も始まらない』
まふゆ:私の、想いを……
まふゆ:……でも……
まふゆ:そんなことしたら、お母さんは……
ミク:『……想いを伝えたら……悲しいことがあるかもしれない』
ミク:『でも……このままじゃ、まふゆの心が壊れちゃう』
ミク:『わたしは……壊れてほしくない。 だから、話してみてほしい』
ミク:『わたし達が……まふゆを、支えるから』
まふゆ:ミク……
まふゆ:…………
まふゆ:……っ
まふゆ:(……だけど……)
奏:……ずっと、そばにいるよ
まふゆ:……わかった
まふゆ:私……、……私…………
まふゆ:私の気持ちを——話してみる

第 7 话:仮面を捨てて

朝比奈家 リビング
まふゆ:……ただいま
まふゆの母:あら、おかえりなさい。 今日は遅かったのね
まふゆ:……ごめんなさい。 ちょっと……考えごとしてて
まふゆの母:……そう。 最近、いろいろあったものね
まふゆ:……うん……
まふゆの母:お母さん、少し言いすぎちゃったなと思って。 今日はお詫びに、まふゆの好きなビーフシチューを作ったの
まふゆの母:いつもよりいいお肉を買ってきたから、 きっと美味しいはずよ。 たくさん食べてちょうだいね
まふゆ:…………
まふゆの母:……まふゆ?
まふゆ:……その前に、少し、話をさせてほしいの
まふゆの母:話……。何かしら?
まふゆ:……今まで、ごめんなさい。 いろいろ……お母さんに、隠しごとしてて
まふゆ:……音楽をやめるって言ったのに、続けてたことも 成績が下がったことを黙ってたことも……
まふゆ:お母さんの立場だったら、すごく心配するだろうし 怒るのも、当然だと思う
まふゆの母:まふゆ……
まふゆの母:……お母さんもごめんなさい
まふゆの母:でも、わかってくれてよかったわ
まふゆ:…………
まふゆ:それで——
まふゆ:お願いがあるの
まふゆの母:なあに?
まふゆ:あのね……
まふゆ:ちゃんと、勉強を頑張るから……音楽は—— 奏達と音楽を作ることは、続けさせてほしいの
まふゆ:もう、成績が落ちないようにする。 お母さんを心配させないようにするから
まふゆ:……お願い、します
まふゆの母:まふゆ……
まふゆの母:……まふゆがそんなに言うなんて……
まふゆの母:まふゆにとって、音楽はとても大切なものなのね
まふゆ:あ……
まふゆ:うん、私にとっては大切なものなの。だから……!
まふゆの母:そう……
まふゆの母:お母さんも、音楽は素敵な趣味だと思っているわ。 まふゆが続けたいと思うのなら、続けてもいいと思うの
まふゆ:……本当?
まふゆの母:ええ、もちろんよ
まふゆの母:でもね——
まふゆの母:やっぱり、今じゃないと思うの
まふゆ:…………
まふゆの母:まふゆなら、言わなくてもわかっているでしょうけど…… 医大を目指すのなら、他のことにうつつを抜かしていられないのよ
まふゆの母:今、受験勉強と向き合いきれなかったら、 どうなってしまうかしら
まふゆの母:周りの子は一生懸命努力して、成績を伸ばしているのに ひとりだけ成績が下がって……
まふゆの母:このままじゃ、まふゆの夢も叶えられなくなってしまうわ
まふゆ:私の、夢……
まふゆの母:ええ、そうよ。 まふゆには、大切な夢があるわよね?
まふゆの母:だから、今はつらくても我慢して…… 将来のために勉強したほうがいいわ
まふゆ:お母さん……
まふゆ:…………私、私ね……
まふゆ:本当に医者になりたいかどうか……わからないの
まふゆの母:……え?
まふゆの母:どういうこと? まふゆは今まで、お医者さんになるために 一生懸命勉強してきたじゃない
まふゆの母:そのために予備校にも通って、夜遅くまで頑張って……
まふゆ:…………医者は、立派な職業だと思う。 病気で苦しんでる人を、自分で助けることもできるし……
まふゆ:それに、経済的にも安定してて…… お金で苦労することもないと思う
まふゆ:だから、医者を目指したほうがいいっていうのもわかるよ
まふゆ:だけど……
まふゆ:だけど、私は——
まふゆ:……もっと、寄り添いたい……
まふゆ:苦しんでる人の、すぐそばで……
まふゆの母:……でも……それは、お医者さんもそうでしょう?
まふゆ:それは、たしかにそうだと思う……
まふゆ:でも……私は、ちゃんと医者の仕事をやりたいって 思えてない気がするの
まふゆ:私は……
まふゆ:——ねえ、お母さん、覚えてる?
まふゆ:小さい頃、私が風邪をひいた時、 お母さんがずっとそばにいてくれたよね
まふゆの母:……小さい頃……
まふゆ:うん。たしかにあの時、 風邪を治してくれたのはお医者さんの薬だったけど……
まふゆ:それ以上に……お母さんがそばにいてくれたのが、 すごくあたたかいなって感じたの
まふゆ:……あの時、私が感じた気持ちを……誰かにあげられたらって……
まふゆの母:まふゆ……
まふゆ:……だから、私は……
まふゆ:——もっと時間をかけて……自分に合った夢を考えてみたいの
まふゆの母:…………
まふゆの母:そう、まふゆの気持ちはわかったわ
まふゆ:お母さん……
まふゆの母:そんなことを言うなんて……
まふゆの母:——どうして、こんなことになっちゃったのかしら?
まふゆ:え……
まふゆの母:まふゆは、お医者さんになるために あんなに頑張って勉強していたのに——
まふゆの母:こんな……こんな一時の気の迷いで、 諦めるなんて言い出して……
まふゆの母:——きっと、あの子の影響ね
まふゆ:…………!
まふゆの母:受験勉強もしないで、好きなことをして、 ただ楽な生きかたをして……
まふゆの母:あの子に影響を受けたんでしょう? まふゆ。 ……違う?
まふゆ:ち、違う……
まふゆ:奏は関係ないよ。 お母さん、私は——
まふゆの母:無理にお友達を庇わなくていいの
まふゆの母:……私がもっとまふゆのことを 支えられていれば、こんなことには——
まふゆ:あ……
まふゆの母:……まふゆ、ごめんね……
まふゆの母:いろいろと口うるさく言っちゃったり、 やりたいこともやらせてあげられなかったり……
まふゆの母:他の子の家よりも、厳しいお母さんだったとも思うわ
まふゆの母:でも……それもまふゆのためだったのよ
まふゆの母:まふゆが幸せな未来を歩めるようにって、 それだけを……考えていたのに……
まふゆの母:それが……お母さんの、幸せだから……
まふゆ:…………っ
まふゆ:——ごめんなさい……!
まふゆ:ごめんなさい、お母さん。 泣かないで……
まふゆ:私……そんなつもりじゃ…… お母さんを傷つけたいわけじゃなくて……
まふゆ:ただ、私の気持ちを、お母さんに知ってほしくて……
まふゆの母:まふゆ……
まふゆ:ごめんなさい。 私、もう——
まふゆ:……もう……
まふゆ:(……駄目だな、私は……)
まふゆ:(お母さんは私を——こんなに、 私を想ってくれてるのに……)
まふゆ:(想って……くれて…………)
KAITO:『——やめろ』
KAITO:『甘い言葉に絆されるな』
KAITO:『お前が感じている感情——それが、本当のお前のはずだ』
まふゆ:…………ッ!
ミク:『まふゆ——』
ミク:『わたし達は、ちゃんと……ここにいるから』
ミク:『まふゆの想いを、守って』
まふゆ:(ミク……)

第 8 话:手を伸ばす、そのさきは

まふゆ:…………っ
まふゆ:……お母さん、ごめんなさい
まふゆ:お母さんが泣いてるのも、苦しんでるのも 私のせいだと思う
まふゆ:……でも……
まふゆ:——でも、私の気持ちも、知ってほしいの……!
まふゆ:本当は、ずっと、苦しいの
まふゆ:お母さんが期待してくれてるから、 それに応えたくて……頑張ってたけど
まふゆ:頑張れば、頑張るほど苦しくなって…… 私のやりたいことはなんだろうって、わからなくなって……
まふゆ:でも、奏達と一緒にいて、 少しずつ……わかってきた気がするの
まふゆ:自分の……私の、本当にやりたいことが……!
まふゆの母:……まふゆ……?
まふゆ:お母さんは、悲しむと思うけど…… でも、やっぱり私は……嫌なの
まふゆ:音楽をやめるのも、奏達と一緒にいられなくなるのも——
まふゆ:……嫌なの……!
まふゆの母:…………
まふゆの母:——どうして……
まふゆ:……え……
まふゆの母:どうして、私が言っていることがわからないの……?
まふゆの母:これだけ言っているのに、音楽をやりたいだとか 友達と一緒にいたいとか……目先の楽しいことばかり
まふゆの母:そうやって苦しいことから逃げていたら、 いつか後悔する時がくるわ……
まふゆの母:あの時勉強しておけばよかった、と 思った時には、もう遅いのよ
まふゆ:……っ、お母さんが言ってることはわかるよ
まふゆ:でも……っ
まふゆ:でも、どうしても私には必要なの……!
まふゆ:音楽も——
まふゆ:奏達との、つながりも……!
まふゆ:勉強もちゃんとやる! やりたいことをやらせてもらう分、 お母さんに認めてもらえるように頑張るから……!
まふゆの母:それがわかっていないと言っているの!
まふゆの母:失敗だったわ、パソコンを買ってあげたのも、 楽器を使わせたのも——!
まふゆ:おかあ、さん……?
まふゆの母:知らないうちに音楽なんて始めて、 2年間も私に隠しごとをして、勉強をサボって、 ネットのよく知らない子にたぶらかされて——!
まふゆの母:こんなことになるなら、何も与えるんじゃなかった!
まふゆ:……あ……
まふゆの母:よく聞いてちょうだい、まふゆ
まふゆの母:あなたを本当に想っているのは、あの子じゃない——
まふゆの母:お母さんなのよ!!
まふゆ:…………っ!
まふゆ:(……私を、本当に想ってる……?)
まふゆ:(お母さんは、本当に私のことを想って ……こう言ってるの?)
まふゆ:(……わからない…………)
まふゆ:(わからない、けど——)
瑞希:今日帰ってからも、 いろいろ考えちゃうと思うけど……
瑞希:でも、いつだってボク達はまふゆの味方だよ。 だから……
瑞希:いつでもニーゴのみんなで——セカイで待ってるよ!
絵名:ニーゴのこと、お母さんに知られたのは 大変だと思うけど……
絵名:嫌なことは、ちゃんと嫌だって言いなさいよ
絵名:……あんたのこと守れるのは、あんたしかいないんだから
奏:お父さんが、昔言ってたんだ。 わたしとお母さんに、自分の作った曲で 笑ってほしいんだって
奏:そんなお父さんの曲を聴いて……、 わたしもお母さんも、あの頃、心から笑顔になれてた
まふゆ:笑顔に……
奏:うん。だからわたしは……
奏:あの時のわたし達みたいに、 まふゆにも笑ってほしいって思ったの
まふゆ:(……みんなといる時は、あたたかい)
ミク:『わたし達は、ちゃんと……ここにいるから』
ミク:『まふゆの想いを、守って』
まふゆ:(……心が、落ち着く)
まふゆ:(……だけど、“ここ”は——)
まふゆ:(——お母さん)
まふゆ:(お母さんは、本当は、私を——)
まふゆ:(わからない……わからない…………?)
まふゆ:(でも————もう、無理だ)
まふゆ:(これ以上は、もう……っ)
???:『……————♪』
まふゆ:……あ……
ミク:『————♪ ————……♪』
まふゆ:(奏の、曲……)
まふゆ:(…………あたたかい)
まふゆ:(……このあたたかさに、ずっと触れていたい)
ミク:『♪———— ♪————……』
まふゆ:(もっと……聴きたい……)
まふゆの母:……ごめんなさい、大声あげちゃって
まふゆの母:でも、まふゆはきっとわかってくれるでしょう?
まふゆの母:まふゆは本当はいい子で 優しい子だって、お母さんは信じているもの
まふゆ:————っ!
まふゆ:(……お母さん…………おかあ、さん……)
まふゆ:(そうだ……でも……苦しい、痛い、頭が、痛い——)
まふゆ:(ごめんなさい……私が、悪い……? でも、もう、ここには……)
まふゆ:(ここには……っ)
瑞希:もう無理だって思ったら、逃げていいって ボクは思うんだ
瑞希:誰でもない。まふゆ自身のために
まふゆ:(逃げても、いい——)
まふゆ:(逃げる——でも、本当に、いいの?)
まふゆ:(私がいなくなったら…………お母さんは——?)
まふゆ:(お母さんを、置いて——? そんなの……私……でも……っ)
まふゆの母:……もう一度、頑張りましょう? お母さんも、一緒に頑張るから
まふゆの母:……ね? お願い。 まふゆ——
まふゆ:————っ!!
まふゆの母:——まふゆ!?
奏の部屋
奏:……まふゆ、大丈夫かな……
奏:(家で、お母さんと話をするってことは ルカから聞いたけど……)
奏:あの人と、話、か……
奏:……カイト? どうして……
KAITO:『……外に出ろ』
奏:え?
KAITO:『あいつが、お前を必要としてる』
奏:あいつ、って……
奏:まふゆ、どこ……!?
???:…………奏…………
奏:あ……
奏:まふゆ……
まふゆ:…………っ
まふゆ:……奏、私……!
まふゆ:私、ちゃんと、伝えたの! お母さんに……
まふゆ:でも……でも…………!
まふゆ:…………っ
奏:……まふゆ……
まふゆ:どうして、私……っ、ここにいるんだろう……
まふゆ:お母さん、すごく怒ってて…… 悲しそうな顔、してて——
まふゆ:それなのに、私は……っ
まふゆ:全部、私が……悪いのかな
まふゆ:もう……なにも……なにもわからない…………
奏:…………
奏:……大丈夫だよ、まふゆ
奏:大丈夫……大丈夫だから——
まふゆの母:…………そう、わかったわ
まふゆの母:ええ。……ええ、そうね。 落ち着くまでは……
まふゆの母:……また、あとで連絡するわ
まふゆの母:……まふゆ…………
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