活动剧情

あたしたちのハッピーエンド

活动ID:104

第 1 话:笑顔でバイバイ

鳳家 リビング
えむ:——おっはよー! 今日も元気に~~もにもにモーニングっ!
えむ:朝ごはん、何かな何かなー♪
晶介:おう、えむ。起きたか
慶介:今日はいつもより早いんだな
えむ:うん! 朝から練習だし、早く行こ~って思って……ほえ?
えむ:お兄ちゃん達、何してるの? テーブルにいーっぱい紙が散らばってるけど……
慶介:ああ、これは先月の来場者数のデータと、 満足度調査の結果だ
晶介:ちょうど昨日集計が終わったから、確認しててな
えむ:来場者数のデータと、アンケート……
えむ:——あたしも見ていい!?
えむ:お客さんがどれくらい来てくれたとか、 どれくらい喜んでくれたとか…… あたしも知りたいっ!
慶介:……それならまずは、こちらのデータがよさそうだな
えむ:……むむむ~? 数字がいっぱい並んでる……
晶介:ま、最初は見方もよくわかんねえよな
晶介:こっちが先月の来場者数。こっちには客の年齢や性別もある。 んで、これを先々月と比べると……
えむ:……! すごーい! とっても増えてる!
慶介:ああ。 これは間違いなく、30周年記念公演が話題になったからだ
慶介:人気のフェニックスステージに、 あのワンダーランズ×ショウタイムが……という宣伝も、 効果があったようだな
晶介:実際お前達は、いい働きをしてくれた。 あれからフェニックスステージのファンもさらに増えたしな
えむ:ホント!? やった~!
晶介:そういえば、30周年記念公演のアンケートもまとまってたな。 あとで関係者に展開するつもりだったが……今見るか?
えむ:うんっ! 見たい見たい!
晶介:(うちの稼ぎ頭はフェニックスステージだが……、 ワンダーステージの人気も相当なものになってきている)
晶介:(実際、えむ達——ワンダーランズ×ショウタイムは、 今回も成果を出してくれた)
慶介:(経営者としては、彼らにできる限り長くいてもらいたい)
慶介:(だが…………)
えむ:ん~と…… 『ハッピーフェニックス、最高でした! ぜひまたいつか再演してもらいたいです!』
えむ:はーいっ! あたしもやりたいですっ!
えむ:次のアンケートは——
えむ:『リオが、お母さんを助けたいという気持ちと、 友人であるフェニックスを失いたくないという気持ちのあいだで 葛藤する姿に、とても胸を打たれました!』
えむ:『こわいのにがんばってうたったカナリアさんが、 とってもかっこよかったです。 わたしもこわくてもがんばろうとおもいました』
えむ:えへへ……! よかったぁ……!
えむ:(司くんも寧々ちゃんも、ほんとにほんっっとに、 一生懸命がんばってたから——)
えむ:(お客さんが笑顔になってくれて、 あたしもほんとに嬉しいな!)
えむ:(ふたりとも、前よりすっごくキラキラになったし、 これから、もっともーっとキラキラするんだろうな)
えむ:(きっと……もっと広い世界に行って——)
えむ:(……もうすぐ、みんなとお別れになるかもなんだよね)
えむ:(やっぱり……寂しいな)
レン:——ねえ、えむちゃん。 悲しい時は、笑顔でなくたっていいんだよ!
えむ:(……レンくんは、ああ言ってくれたけど……)
えむ:(でも……)
寧々:——た、たしかに、みんなが夢を追いかけたら、 いつか離れ離れになるかもしれない……
寧々:わたしも、その時のことを考えるとすごく寂しくて…… 胸がぎゅっとなるよ。でも……
寧々:きっとその時は、みんなが……。 みんなが、夢に向かって一歩進み始めた時なんだと、思う……!
えむ:寧々ちゃん……
寧々:だから……だから……っ!
寧々:だから……わたし、その時はみんなで 『よかったね』って笑いあいたい……!
えむ:(……やっぱりあたしは、 ちゃんと笑顔でバイバイしたい)
えむ:(『よかった! みんな、がんばってね!』って)
えむ:(だから——)
ワンダーステージ
司:『リオが泣いた時、思わず涙ぐんでしまいました』……か!
司:うむうむ! それほどリオに感情移入してくれたか! ありがたいことだ!
寧々:『カナリアの歌がとても素敵でした。 途中から、本当に小鳥が歌ってるみたいに見えてきて、 びっくりしました』……
類:こういう形でお客さん達の感想を見られるのは、 やはり嬉しいね
寧々:うん。 頑張って良かったな
司:——うむ、これでアンケートはすべて読んだな!
司:えむ、わざわざ持ってきてくれたこと感謝する! 明日への活力となったぞ!
えむ:えへへっ、そうだよね! 貸してもらってよかった!
司:しかしやはり——30周年記念公演は、とても良い経験になった
寧々:……うん。 わたしもそう思う
寧々:正直、今回の公演がなかったら、 自分の歌に足りないところがあるって自覚できてなかっただろうし
寧々:役者として成長していきたいなら、 やっぱりいろんな経験して、勉強していく必要があるんだって…… そう、はっきり思えたから
類:——フフ、そうだね。 ふたりとも本当に、この公演で成長したね
えむ:うん! 司くんも寧々ちゃんも、前からとーってもキラキラだったけど、 今はもーっとキラキラになって——
えむ:スーパーキラキラフラ~ッシュ!って感じだよ!
寧々:それ、もう必殺技じゃない……?
司:しかし、いろいろな経験か……。 どうしたものか
司:今回はえむの兄達に機会をもらえたからよかったが、 それも、そう何度もあることではないしな……
えむ:え? お兄ちゃん達に?
司:……ああ、そうか! バタバタしていて、伝え損ねていたな
司:実は、宣伝公演が終わった時に、えむの兄達に、 直談判をしに行ったんだ。 宣伝公演を続けさせてくれないかと
寧々:え!? そんなことしてたの?
司:ああ。結局、宣伝公演の続行は無理だったが……
司:えむの兄達が30周年記念公演に声をかけてくれたのは、 そんなオレのことを気づかってのことのように思う。 また今度、改めてお礼を言わなくてはな
えむ:(司くん……お兄ちゃん達に相談してたんだ)
えむ:(……きっとそれだけ、 外でもっといっぱい勉強したいって思ってるんだよね)
寧々:でも……そっか。 えむのお兄さん達もそんなに何度もセッティングするのは 難しいだろうし……
寧々:そう考えると、 自分達でいろいろ工夫していかないとね……
司:ああ。 まずは、ワンダーステージの公演でもっとやれることがないか、 模索していくとしよう
司:あとは、そうだな……。 個人で短期のワークショップ程度なら参加できるが……
司:長期のものや、今回のような合同公演は難しいな。 ……どうしてもこちらの公演と重なってしまう
司:だが……
司:やはり、もっと…………
えむ:…………
えむ:——見つからないなら、みんなで一緒に考えよう! そしたら、いい方法が見つかるかもしれないよっ!
えむ:『どんな困難も、力を合わせればきっと突破できる! それがワンダーランズ×ショウタイムだ!』……って 前に司くんも言ってたでしょ?
司:……たしかに、そうだな
寧々:ふふ。ありがと、えむ
寧々:それじゃ早速話し合い……って思ったけど、 まずは今日の基礎トレーニングやらなきゃだね
司:そうだな。日々の鍛錬は欠かせん! この件はまた日を改めて、考えるとしよう!
えむ:うんっ!!
類:…………
類:えむくんは、もしもふたりが ワンダーステージを出たいと言ったら…… ついていこうとは思わないのかい?
えむ:思わないよ
えむ:だって、あたしの夢は おじいちゃんの遊園地を守ることだから
えむ:守って……笑顔でいっぱいにすることだから!
類:(……えむくんはもう、覚悟を決めている)
類:(けれど——)
類:僕はやっぱり——諦めきれないんだ
類:……すまない、みんな。 少しいいかな?
司:ん? どうした類
類:実はこのあと、予定があってね。 申し訳ないけど、今日の練習は途中で抜けさせてもらえないかな
寧々:そうなの? それは別にいいけど……予定?
類:ああ
類:——とても大事な用事があるんだ

第 2 话:どちらも手放せないから

鳳家 リビング
類:今日はわざわざ機会を設けてくださって、 本当にありがとうございます
慶介:今更、そうかしこまらなくても大丈夫だ
晶介:そこにかけてくれ。今飲み物を持ってこさせる
類:いえ、お気づかいなく。 えむさんが帰って来る前には帰ろうと思うので
晶介:……そうか。 んじゃ、早速本題に入るとするか
晶介:『大事な話』ってのはなんだ?
類:今日は、僕達の今後の活動について、 相談をさせていただきたいと思っています
慶介:……というと?
類:結論から申し上げると——
類:ワンダーランズ×ショウタイムを独立した劇団とし—— フリーランスとして活動したいと考えています
晶介:フリーランス……?
類:はい
慶介:…………詳細を聞かせてもらおう
類:まず——おふたりともご存知かと思いますが、 今、司くんは……そして寧々も、 役者としてより成長したいと、強く願っています
類:そしてそのためには、 より広い世界に出て、多くの経験をする必要があると考えている
類:……僕は、そんなふたりを応援しています
類:もっとたくさんの役者に、いろいろな劇団に触れて、 大きく羽ばたいてほしいと……そう思っています
類:そして同時に——
類:僕は、これからも4人でショーを続けていきたいと思っています
類:友人として、共に夢を追えれば、と
類:そのため——できればここを離れ、 フリーランスとして活動したいと考えています
類:しかし——
類:僕達が今ここを離れるとなると、 フェニックスワンダーランドに ご迷惑をおかけすることになります
類:ありがたいことに、ナイトショーや宣伝公演で僕達を知り、 僕達を見に来てくれるお客さんも多いですから
慶介:…………ああ、そうだな
慶介:実際、現在のショー関連の業績は上向きだ。 それについて君達の貢献度も小さくない
慶介:我々としては、できればこれからもいてもらいたい
類:……ありがとうございます
類:僕も、ご迷惑をおかけするのは本意ではありません
類:なので、僕達とフェニックスワンダーランド、 両方が損をしない形とするために——
類:フリーランスとなった上で、 一定回数ワンダーステージで公演ができるような そんな契約ができれば……と。そう考えています
慶介:……なるほど
慶介:たしかにそうしてもらえれば、 我々としても助かる。 今すぐワンダーランズ×ショウタイムを手放さずにすむからな
慶介:だが——
慶介:経営側としては、ふたつ返事でイエスと言うことは難しい
慶介:まず、今の君達がうちから離れ 公演が減ることは、手痛い
慶介:そして……問題は、そこだけに留まらない。 君達だけ特別扱いすることを 快く思わないキャストもいるだろう
慶介:最悪、自分達も独立をしたいと言いだすかもしれない。 そうなればこちらの運営も厳しくなる
慶介:そういったことも考えると…… 君達だけを特別扱いするわけにはいかない
晶介:それに——ひとつ確認しなきゃならないことがある
晶介:お前は、『4人でショーをやりたい』と言ったな
晶介:それは……えむも含めるってことか?
類:……はい
類:今日は、フリーランスの件もそうですが、 その話をさせてもらうつもりで来ました
類:——えむさんを、誘わせてもらえないでしょうか
慶介:…………
慶介:(やはり……そういう話になるか)
慶介:……何を言っているか、わかっているのか
慶介:経営者一族のひとりを、引き抜こうとしているんだぞ?
類:……無茶を言っていることは、理解しています
類:ですがそれでも、えむさんを誘いたいんです
類:一度だけ……一度だけでいいんです。 誘わせてもらえませんか
類:えむさんは——
類:僕達にとって大事な……仲間なんです
慶介:…………わかった
晶介:…………
晶介:これは、えむの問題だからな
慶介:フリーランス化の件は、さきほども言ったが、 我々にとってデメリットが大きい
慶介:だが、我々が今の雇用契約を強制することもできない
慶介:……検討をしよう。 互いにとっていい形にできるよう、できるだけ前向きにな
類:……!
類:——ありがとうございます
晶介:……そろそろ練習も終わる時間だろう。 えむが帰ってくるぞ
類:……そうですね。 それでは、僕はこれで
類:お忙しい中時間を割いてくださって、 ありがとうございました

第 3 话:相容れなかった夢

翌日
フェニックスワンダーランド
えむ:正門、とうちゃーく! ……うんっ! ちゃんと時間どおりにつけそう!
えむ:でも……類くんどうしたんだろう? 『みんなに話がある』って……
えむ:……あ! ぼーっとしてたら遅刻しちゃう! 急げ急げ~!
ワンダーステージ
えむ:みんな、おはよ~!
寧々:あ……えむ!
えむ:ギリギリになっちゃってごめんね! それで、お話って……
えむ:類くん……?
司:これで全員そろったぞ、類
司:そんな深刻な顔をして、どうしたんだ? そろそろ話してくれてもいいだろう
類:まずはみんな、座ってほしい
類:この話は少し——長くなると思うんだ
えむ:フリーランス……
寧々:そっか……。 たしかにその方法なら、外の劇団と公演しながら ワンダーステージでのショーも続けられる……!
司:さすが類だ! そのような妙案を思いついていたとは!
司:しかしまさか、 ひとりでえむの兄達に話しに行っていたとはな。 水臭いではないか!
寧々:アンタも人のこと言えないでしょ
類:……黙っていて悪かったね
類:ぬか喜びをさせてしまっては悪いから、 フリーランスになれる可能性が出てきてから話したかったんだ
寧々:そっか……。 でも、『検討する』って言ってくれてよかったな
類:そうだね。 ……もちろん、ここの利益にも関わる話だから、 そう簡単に話がとおるとは思えないけれど……
類:でも……えむくんのお兄さん達の様子を見る限り、 可能性はゼロではないと踏んでいるよ
司:おお! そうなのか!
寧々:じゃあ、うまくいったらわたし達……!
寧々:あ…… でも……
寧々:その場合ってえむは……どうするの?
司:たしかに、そうだな。 えむの夢は、ここを笑顔でいっぱいにすることだ
司:外での活動が主になれば、 必然的にこちらでの活動は減ってしまう。 そうすると、えむの夢からは離れてしまうような……
えむ:……うん。 だから——
えむ:あたしは、ここでがんばるよ
寧々:え……
司:それは……つまり……
えむ:……よーし! やっぱりあたしからもお兄ちゃんにお願いしよう! みんなをフリーランスにしてください!って!
えむ:あ、でも晶介お兄ちゃんは結構ガンコだから難しいかも……!? むむむ……そうだ、お兄ちゃんにワイロ贈って——
類:えむくん
類:えむくんの決意は、前に聞いた
類:僕達とは一緒に行かない。 ……この場所を守ると
類:けれどその上でもう一度…… もう一度だけ言わせてもらいたい
類:——僕達と一緒に、行かないかい?
えむ:……!
類:……フリーランスになるということは、 『ワンダーステージのキャスト』ではなくなるということだ
類:だから、えむくんが僕達と共に行く道を選んだら、 この場所との関係は遠くなって……
類:えむくんの『みんな笑顔のフェニックスワンダーランドを 守りたい』という夢からも遠ざかってしまう
類:……そう見えるかもしれない
類:けれど——僕は思うんだ
類:えむくんの夢は、 ここだけに留まらないはずだ、と
えむ:え……?
類:無人島で夢を語り合った時、えむくんは言っていたね
えむ:あっ、あたしはね、あたしはね! おじいちゃんが言ってたみたいに たっくさんの人を笑顔にしたいんだ~♪
類:おじいさんのように、 たくさんの人を笑顔にしたい——と
えむ:それは……
えむ:……うん
えむ:おじいちゃんみたいに、世界中のみーんなを笑顔にできたら、 すっごくわんだほいだなって思う
類:それなら……その想いなら、僕達と一緒に叶えられるはずだ
類:僕達は全員、自分達のショーで、 世界中の人を笑顔にしたいと願っている
類:だから——
類:僕達と一緒に行こう。えむくん
類:一緒に、世界中を笑顔にしよう
えむ:……類くん……
えむ:(……類くん、きっといっぱい、 いっぱい考えてくれたんだろうな)
えむ:(みんなの夢のこと……あたしの夢のこと)
えむ:(全部叶うように—— みんなが笑顔になれるようにって)
えむ:(…………でも)
えむ:——ううん
えむ:あたしは行かない
類:……!
えむ:だって——
えむ:世界中の人達はきっと、みんなが笑顔にしてくれるでしょ?
寧々:で……でも……!
寧々:それじゃ、えむがえむの夢を叶えたことにならないじゃない!
寧々:世界中の人を笑顔にするっていうのがえむの夢なら、 自分で叶えなくちゃ!
司:…………
えむ:……うん、寧々ちゃんの言うとおりだね
寧々:だったら——
えむ:でもね
えむ:やっぱりあたしは……ここを守りたい
寧々:……っ
えむ:……あたし、ワンダーステージにお客さんが来なくなっちゃった時 ほんとに……ほんとに悲しかったんだ
えむ:あんなにキラキラな笑顔でいっぱいな場所だったのに……って
寧々:えむ……
えむ:あたし——自分の力で守れるようになりたいの
えむ:それで、ここがずーっと笑顔でいっぱいになるように、 ちゃんと守っていきたい
えむ:おじいちゃんが大好きだった……この場所を
類:(やはり……)
類:(やはり、決意は固いのか…………)
えむ:だから…………ごめんなさい
類:……いいや。 謝る必要はないよ
類:えむくんの気持ちを確認できて……よかった
司:…………
司:えむ、オレは……!
えむ:……みんな、そんなに悲しそうにしないで! これでみんな、もっと夢に近づけるんだよ!
えむ:あたし、これからもずーっとみんなのこと応援してる!
えむ:だからみんな、がんばって! 絶対みんなの夢、叶えてね!
寧々:…………
寧々:…………何か、ないのかな…………
寧々:何か他に方法は、ないのかな……?
類:……寧々
寧々:類がフリーランスの話をしてくれた時…… すごく嬉しいって思った
寧々:……OKをもらえたら、 これから外でも自由にお芝居ができて、 役者として成長できる
寧々:それに、いつかはみんなと離れなきゃいけないと思ってたけど、 一緒にショーを続けられるかも……って
寧々:みんなと——えむも、一緒に
寧々:だけど……
寧々:えむにとって大事なことは、 フェニックスワンダーランドを守ることで……
寧々:——もちろん、わたし達がフリーランスになったって、 まだあそこでショーはやれる。えむともまだ一緒にいられる
寧々:でもきっと、これから少しずつ、 別々の道に進むことになって……
類:……ああ
類:きっと、これまでのようにはいかない。 ショーを共に作り続けることは……できない
類:僕達は、もう…… ワンダーランズ×ショウタイムという、 同じ劇団の仲間ではいられなくなるだろう
類:えむくんが僕達の手をとってくれたらと—— そう願っていたのだけれど……
類:えむくん自身がここに残ると言うなら……もう……
司:——そうだな
司:それはもう、仕方のないことだ
司:えむがオレ達と一緒には行かないと言うならば、 オレ達は3人で進むより他ない
寧々:え……
寧々:……ちょっと、なんでそんな簡単に言えるの? 司はそれで本当に……!
寧々:あ…………
司:……こんなにも難しいのだな
司:——笑って別れる、ということは
寧々:司……
類:……電話?
類:……! えむくんのお兄さん達からだ
司:何!?
類:はい、神代です。 ……はい。はい
類:——フリーランス化を、許可していただけるんですね
類:……ありがとうございます
類:……わかりました。 詳細については、また後日、伺わせていただきます

第 4 话:最後の公演

数日後
鳳家 リビング
慶介:役員達を説得するのには骨が折れたが……
慶介:ワンダーランズ×ショウタイムのフリーランス化は 無事に承認された
慶介:『ワンダーランズ×ショウタイム』という 君達の名義については、少々議論になったが……、 そのまま使用してもらって問題ない
慶介:君達にとっては大事な名前だろうからな。 ……土産のようなものだ
類:——ありがとうございます
晶介:それで——
晶介:えむの返事は、どうだったんだ?
類:えむさんは……ここに残る、と
晶介:…………そうか
慶介:…………
慶介:……状況はわかった。 では……フリーランスの契約は3人のみとして 進めさせてもらおう
慶介:のちほど書類を渡す。 契約には親の同意が必要だ。目をとおしてもらってくれ
類:……よろしくお願いします
慶介:では、この先のことだが——
慶介:雇用契約書に基づくと、 君達の契約解消は早くて1カ月後になる
慶介:だが、もうじき フェニックスワンダーランドのオープン記念日だ。 できれば特別な公演をしたいと思っている
慶介:そこで、相談なのだが…… そのオープン記念公演まで、 直接雇用のまま続けてもらえないだろうか
類:オープン記念公演……
類:……わかりました。 みんなにも相談してみます
慶介:ああ、よろしく頼む
類:お忙しい中、時間を割いていただき 本当にありがとうございました。 ……失礼します
慶介・晶介:『…………』
類:(相談するとは言ったけれど——)
類:(大事なオープン記念公演だ。 きっとみんな、この公演はやりたいと言うだろう)
類:(そうするときっと……その公演が、 ワンダーステージのキャストとして最後の公演になる)
類:(なら……最高のショーにしなくてはね)
ワンダーランドのセカイ
司:……そうか。 オープン記念公演か
司:それなら、やらないわけにはいかないな
寧々:フェニランにはずいぶんお世話になったし、 恩返ししたいもんね
えむ:……うん!
類:みんなそう言うと思ったよ。 じゃあ、返事をしておくね
ミク:でも……
ミク:その公演が終わっちゃったら、 司くんと寧々ちゃんと類くんは、 外に行っちゃうことが増えるから——
ミク:4人で一緒にショーやることも、 少なくなっちゃうんだよね……
類:……ああ。そうだね
類:もちろん、フリーになったからといって ワンダーステージでやらなくなるわけじゃない。 オファーを受けて何度か立つことにはなると思うけれど……
類:他の劇団の公演と掛け持つことになれば、 ワンダーステージ優先ともいかなくなる
類:公演スケジュールが重なった場合は、 そちらの劇団を優先することにもなるかもしれない
類:……それが、僕達の夢のために、必要なことだからね
ミク:……そっか……
えむ:あ……
えむ:(……どうしよう)
えむ:(せっかくもうすぐ、外でもっといっぱい勉強できるように—— 夢に近づけるようになるのに)
えむ:(みんな、悲しい顔になっちゃってる……)
えむ:(……このままじゃいやだ)
えむ:(ちゃんと、みんな笑顔でバイバイできるようにしたい……!)
えむ:——よーし! みんな、次は今まででいっちばん楽しいショーにしよう!
えむ:だから……最後は、あのショーにしようよ!
司:あのショー……?
えむ:うんっ!
えむ:ミクちゃん達と一緒にやった——あのショーだよ!
KAITO:ええと、たしか台本がこの辺りに——
KAITO:ああ、あった。 ふふ、なんだかずいぶん昔のことのように思えるな
類:——『旅の一座の物語』
類:みんなが僕のために作ってくれたショーだね。 懐かしいな
ミク:えへへ、ミク、ちゃーんと覚えてるよ!
ミク:あるところに、ヘンテコな旅の一座がいました~♪
ミク:一座にいるのは、目立ちたがり屋な座長に、 話を聞かない道化役者、人前で歌が歌えない歌姫!
ミク:そんなメンバーなので、 一座がショーをしても、お客さんはなかなか集まりません!
ミク:……けれどそんなある日、一座は偶然、 森の中でひとりショーをする錬金術師に出会いました♪
ミク:……って始まりかただよね♪
リン:すご~い☆ ミク、ちゃんと覚えてるんだね♪
ミク:えへへ、えむちゃん達と初めて一緒にやったショーだからねっ! かわいい妖精さんのセリフも覚えてるよ!
えむ:——あたし、やるならこれがいいな!
えむ:あたし達がちゃんとワンダーランズ×ショウタイムになれた 大事な大事なショーだから!
寧々:……たしかに、そうだね
司:ああ。 オレも異論はない
司:——よし。 では明日から、このショーの練習をしていくぞ!
えむ:おーっ! がんばるぞー!
えむ:……あ~~!
寧々:え? どうかした?
えむ:あたし……台本どこにしまったっけ!?
えむ:あたしの部屋で練習してたけど、 こっちでも練習してたから、 あっちこっちどっち……う~ん!
司:あのなあ……
ミク:あ! えむちゃんの台本なら、あっちのおっきな箱の中にあったよ~!
えむ:えっ? ……あ! そうだった! なくさないようにってしまってたんだった!
ルカ:ふふ、自分でしまったのに忘れちゃったの~?
レン:なんだかえむちゃんらしいね!
えむ:(……よかった。 みんな悲しい顔じゃなくなって)
えむ:……それじゃあミクちゃん達もバイバイ! ショー、楽しみにしててねっ!
ミク:あ……うんっ!
類:…………
ミク:あれ? 類くんは帰らないの?
類:あ……いや。帰るよ。 ……それじゃあ
ミク:……類くん、元気なさそうだったね……
KAITO:……そうだね
KAITO:あの劇をやることに、少し、思うところがあるんだろうね。 一番思い入れがあるのは類くんだろうし、それに——
KAITO:あのショーのラストは、 『それから4人は、ずうっと仲良くショーを続けましたとさ』 だから……
レン:……何かボク達にできることってないのかな
リン:リンもできることがあったらしたいけど…… でも、みんなの話だと、えむちゃんはもう……
ルカ:そうね……。 どうしようもないわよね……
ミク:じゃあ、ミク達にできることって、もうひとつも——
MEIKO:——いいえ。そんなことはないと思うわ
ミク:え?
MEIKO:私達はショーキャストでしょう?
MEIKO:なら、あの子達のためにできることはあるはずよ!
リン:それって、もしかして……
MEIKO:ショーをやりましょう! あの子達を笑顔にして、少しでも励ましてあげられるような!
ミク:……うんっ! すっごくいいアイディアだね!
KAITO:……そうだね
KAITO:このセカイのショーキャストとして、 できることをやろう!
レン:それじゃあ、演目はどうする? なにかいいのあるかなあ?
MEIKO:それも、いい考えがあるわ!
MEIKO:えむちゃん達がやる——『旅の一座の物語』をやりましょう
ルカ:え? でもそれは……さっきカイトくんが言ってたように、終わりが……
MEIKO:そうね。 でも……
MEIKO:だったら……あの子達にぴったりの、 そんなハッピーエンドにしてみない?

第 5 话:在りし日の思い出

えむの部屋
えむ:『それじゃあみんな、次の街に行こーうっ!』
えむ:……うんっ! ここのセリフはバッチリ!
えむ:次は最後のシーンだよね。 えっと……
えむ:……『それから4人は、ずうっと仲良くショーを続けましたとさ』
えむ:ずうっと仲良く、ショーを…………
司:……よし! お前達の気持ちはよくわかった!
司:ならば、ワンダーランズ×ショウタイム、続投だ!
えむ:(……あの時は、すっごく嬉しかったなあ)
えむ:(これからみんなで、いっぱいいっぱいショーができるって—— そう思ったら、胸がワクワクルンルンして……)
えむ:(……あれから、みんなでいっぱいショーをやったな)
えむ:(みんなとやるショーは、 いっつもキラキラして、練習してるだけでもワクワクして)
えむ:(ずっとこんな時間が続いたらいいなって——)
えむ:(……だめだなあ)
えむ:(もう、決めたのに)
えむ:(あたしがこんなじゃ、 みんなのこと困らせちゃうよね)
えむ:(ちゃんと——笑顔でいなくちゃ)
ひなたの声:えむ、今ちょっといいかな?
えむ:あ、お姉ちゃん……! うん、どうぞ!
ひなた:急にごめんね。 お鍋でココアを作ってたら、作りすぎちゃって。 よかったら、えむも飲まない?
えむ:あ……うんっ!
えむ:はっ、でもさっき歯みがきしちゃった! もう1回みがけば大丈夫かな!?
ひなた:ふふっ、そうだね
えむ:じゃあ飲んじゃおっと! いただきまーす!
えむ:えへへ……甘くてあったかいね~……
えむ:なんだか、胸のところもポカポカしてくるね……
ひなた:…………
ひなた:えむ……大丈夫?
えむ:えっ?
ひなた:ちょっとだけ、しょんぼりしてるように見えるなって思って
えむ:そ、そうかなあ? あたし、全然——
えむ:…………
えむ:……うん。 ちょっぴり、しょんぼりしてるかも
えむ:——お姉ちゃん、ちょっとお話してもいいかな?
ひなた:うん。聞かせてほしいな
ひなた:そっか……みんながフリーランスに……
えむ:うん……
ひなた:…………えむは、本当にいいの? みんなと一緒に行かなくて
えむ:…………うん
えむ:あたし、やっぱり忘れられないんだ
えむ:おじいちゃんと一緒に、 いっぱいいっぱいショーを見たこと——
十数年前
幼いえむ:ん~。 おじいちゃーん、まっくらでなんにもみえないよ~
楽之介:ふっふっふ、もう少しだぞ~。 ……よし!
楽之介:それじゃあ目隠しをはずすぞ! 3、2、1——
幼いえむ:わっ! まぶしいよ~!
幼いえむ:……ほえ?
幼いえむ:ここ、どこ? おじいちゃん
楽之介:ふふ、ここは——どこでもないし、どこでもある場所だ!
幼いえむ:どこでもないし、どこでもある……?
楽之介:ああ、そうとも!
楽之介:おっと……しかし今日ここは、不思議な森になるようだ。 ステージを見てごらん
ステージキャスト:——ご来場の皆さま、ワンダーステージへようこそ!
幼いえむ:わんだーすてーじ……
ステージキャスト:本日の演目『ふしぎな森とクマのポポ』は 10分後の開演になります!
幼いえむ:わ……! ひとがいっぱい入ってきた!
楽之介:おっと、ちびっこのみんながよく見えるように、 おじいちゃんは少し頭を下げておこうかね
楽之介:——さあえむ、ステージを見てごらん
楽之介:今から、夢のような時間が始まるぞ!
幼いえむ:わ~……!!
クマのポポ:『はあ……どうしてボクが遊びに行くと、 森のみんなはどっかに行っちゃうんだろう。 やっぱり、ボクの姿がおっかないからかなあ』
クマのポポ:『……怖がらせちゃうかもしれないけど、 でもやっぱり、みんなと友達になりたいな』
クマのポポ:『——ねえ、ちびっこのみんな。 森のみんなはどこに行っちゃったと思う?』
幼いえむ:あっちだよ~~!
子供達:あっちーー!
楽之介:そうだ! あっちだぞあっち! うちの孫も言ってるぞ~!
ウサギのララ:『ああ怖い! あんなに大きなクマがウロウロしてたら、わたし達ウサギは 森をお散歩することもできないよ!』
幼いえむ:そんなことないよー! クマさんはやさしいもん!
リスのビビ:『ねえねえ、もしかしてあのクマ、 ぼく達が思ってるより、悪いやつじゃないんじゃないかな? ちょーっと見た目がおっかないだけでさ』
幼いえむ:そうだよ! クマさんは、みーんなとなかよししたいって思ってるんだよ!
リスのビビ:『あ……! あのクマが、倒れそうな木を支えてくれてる! ぼく達の家がつぶれないように、守ってくれてるんだ!』
森の動物達:『クマを助けよう! 今行くぞー!!』
幼いえむ:……!! おじいちゃん! クマさん、おともだちできそうだよ!
楽之介:うっ……! クマさん、よかったなあ……!
幼いえむ:……あれ? おじいちゃん、ないてるの? なんで?
楽之介:そりゃあ泣くとも! クマさんにお友達ができたのが嬉しいからね!
楽之介:しかし……せっかくお友達ができたんだ。 最後はやはり、笑顔でいこうじゃないか
ステージキャスト:『それじゃあ、最後はみんなで歌を歌おう~!』
幼いえむ・楽之介:『はーい!!』
幼いえむ:……えへへっ♪ ショーってすっごくたのしいね、おじいちゃん!
楽之介:そうだろうそうだろう!
楽之介:——このステージはね、 ショーのたびに、いろいろな世界になるんだ
楽之介:ジャングルの世界になったり、雲の上の世界になったり、 原始人のいる世界になったり、宇宙人のいる世界になったり……
楽之介:どんな世界にだってなれる、ワンダーランドなんだよ
幼いえむ:わんだーらんど……
楽之介:えむも、笑顔になりたい時は、ここにおいで。 きっと素敵な世界に連れていってくれるはずだよ
楽之介:そして……ここで笑顔になれたなら、 えむの周りの世界を見渡してごらん
楽之介:その世界は、ステージの上の世界のように 美しいものばかりではないだろうけれど——
楽之介:きっと、そこで見たものは、えむの力になるからね
幼いえむ:——うんっ!!
えむ:……おじいちゃんが教えてくれたとおり、 ワンダーステージは、あたしのことをいっぱい笑顔にしてくれた
えむ:それにあたしも、 あそこでみんなが笑ってくれるのが、すっごく嬉しくて……
えむ:だからあたし、守りたいの
えむ:おじいちゃんの残したワンダーステージと—— フェニックスワンダーランドを
ひなた:……えむ……
えむ:——みんなと今までみたいに一緒にいれなくなるのは すっごく寂しいけど……でも、大丈夫だよ
えむ:ちゃんと笑顔でバイバイできるって思うんだ
えむ:みんながワンダーステージのキャストじゃなくなっても
えむ:一緒にショーをやることが少なくなっちゃっても——
ひなた:えむ——
えむ:……あたし、歯みがきしてくるね!
えむ:明日も練習あるし……がんばらなきゃだから! いってきまーす!
ひなた:…………
晶介の声:……えむは、どんな様子だった?
ひなた:……大丈夫って言いながら……泣いてた
ひなた:頑張って吹っ切ろうとしてたけど、 多分、今もベッドの中で……
慶介:…………そうか
ひなた:……何か、考えはあるの?
ひなた:えむとあの子達が選んだことなら、 仕方がないことなのかもしれないけど、でも……
ひなた:あの子達には……笑っててほしいよ……
慶介:……そうだな
慶介:ならば、俺達は——

第 6 话:あなた達のためのショー

翌朝
ワンダーステージ
えむ:えへへ、今日も一番乗りー!
えむ:……でも……
えむ:うう、目赤いの、全然治らないなあ。 目薬も差したのに……
えむ:(どうしよう。こんな顔でみんなに会ったら、 どうしたのって言われちゃうよね……)
???:『えーむーちゃん!』
えむ:わっ!? だ、だれ?
えむ:あ、メイコお姉さん!
MEIKO:『驚かせちゃってごめんなさい! ……あら? えむちゃん、その目……』
えむ:あ……! な、なんでもないよ! これはえーと……徹夜でゲームしちゃったの!
MEIKO:『そう……』
えむ:そっ、それでメイコお姉さん、どうしたの?
MEIKO:『ああ、そうだわ! みんなに伝えたいことがあるんだけど……』
えむ:んーと……もうちょっとしたら来ると思うけど……。 あたしが伝えておく?
MEIKO:『本当? じゃあ伝言を伝えてもらおうかしら』
MEIKO:『実はね——』
MEIKO:『練習の前に、私達のショーを見に来てもらいたいの!』
えむ:ほえ?
MEIKO:『状況が状況だから、 仕方ないことだとは思うんだけど——』
MEIKO:『最近、みんなちょっと元気がないように見えるの!』
MEIKO:『ショーに必要なのは、やっぱり情熱! 体力! そして——笑顔!』
MEIKO:『というわけで、みんなが笑顔になれるように、 特別なショーを作ってみたのよ!!』
えむ:特別なショー?
MEIKO:『ええ。だから、ぜひ来てほしいの! どうかしら!?』
えむ:うんっ! 絶対絶対見に行くよ! ありがとう、メイコお姉さん!
えむ:じゃあ、みんなが来たら一緒に—— あ……
MEIKO:『あら? どうかしたの?』
えむ:えっと……あたし今、目がちょっと赤くなっちゃってるから、 みんなが来る前になんとかできないかなーって。 メイコお姉さんにも心配されちゃったし……
MEIKO:『それなら、いい方法があるわ!』
MEIKO:『えむちゃん、今からセカイに来てちょうだい! みんなには私から声をかけるわ。 それで——』
ワンダーランドのセカイ
司:……さて、メイコに呼ばれてショーを見に来たのはいいが……
司:えむはどこだ?
寧々:先に来てるって言ってたけど、 全然見当たらないね……
類:そうだね。一体どこに……
???:みんな~!
司:お! この声はえむ——
司:……え、えむ……なのか?
えむ:うんっ! あたしだよー!
寧々:な……なんで着ぐるみ着てるわけ?
えむ:え? えーっと~~……
MEIKO:ちょっと着てみたいって思ったのよね!
えむ:う、うんっ!
類:ショーを見る時も着ているつもりかい? さすがに見にくそうだけれど……
えむ:そんなことないよ! すっごく見やすいよ!
えむ:それにえーーーっと、 中はあったかいし……涼しいし!
司:どっちだ?
えむ:と、とにかく! 着ててもバッチリ見れるから大丈夫っ!
MEIKO:ほらほら、もうすぐショーの開演だよっ! みんな一緒に、レッツゴー♪
えむ:うんうん! レッツゴーゴーゴー!!
司:あ……! ちょ、ちょっと待てーい!!
MEIKOの声:はいっ、到着! それじゃあこの席に座ってね♪ もうすぐ始まるわよ~!!
KAITO:……ふふ、えむちゃん達が来たようだね
KAITO:みんな、準備はいいかい?
リン・レン:『うんっ!』
ルカ:えむちゃん達が、笑顔になれるように——
ミク:みんなで、がんばろうっ!!
リン達:『おーっ!』 『ええ!』 『ああ!』
MEIKO:——あるところに、ヘンテコな旅の一座がいました!
寧々:あ、メイコさんがナレーションなんだ……
MEIKO:一座にいるのは、目立ちたがり屋な座長に——
MEIKO:話を聞かない道化役者
MEIKO:人前で歌が歌えない歌姫!
類:なるほど……前とは少し配役を変えているみたいだね
MEIKO:そんなメンバーなので、 一座がショーをしても、お客さんはなかなか集まりません!
MEIKO:……けれどそんなある日、一座は偶然、 森の中でひとりショーをする錬金術師に出会いました
えむ:(えへへ……旅の一座がそろったね!)
えむ:(みんながやると、どんな風になるのかな?)
座長:『錬金術師よ、オレはショーを作りたい! 力を貸してくれないか?』
座長:『必ず楽しいショーにしてみせる!!』
錬金術師:『ショーを……。 ……そうかい。それなら少しだけ力を貸すよ』
道化:『わ~い! 一緒にがんばろうね!』
歌姫:『……わ、わたしも、歌えるかしら……!』
妖精:『キミは、どうしてショーをやるの? 本当は、みんなのニコニコした顔が 見たかったんじゃないのかな』
MEIKO:——座長は、ショーを始めた頃のことを思い出し、 仲間を責めたことを反省しました
座長:『オレはあの日見た、ショーのスターのようになりたかったんだ。 妹と、オレに、笑顔をくれた……あんなスターに』
座長:『それなのに、いつしかそれを忘れてしまっていた。 でも、ようやく思い出せた!』
座長:『オレは……オレは、みんなに笑顔になってほしい。 だから、もう一度、みんなとショーをしたい!』
寧々:ふふ、懐かしいな
類:ああ。 まるで、昨日のことのようだね
えむ:…………
えむ:(……そろそろ、終わっちゃうな)
えむ:(『それから4人は、 ずうっと仲良くショーを続けましたとさ』って)
えむ:…………
MEIKO:こうして仲良くショーを作り続けた4人ですが——
MEIKO:ある日、それぞれ夢を見つけます
えむ:……え?
MEIKO:座長は、もっと輝けるスターになりたい
MEIKO:歌姫は、世界中で歌えるような歌姫になりたい
MEIKO:錬金術師は、すべての人々が等しく笑顔になれるショーを作りたい
えむ:(お話が……変わってる?)
MEIKO:そして道化役者は——
MEIKO:今いるこの村——みんなと出会った大切な村を、 笑顔でいっぱいにしたい
えむ:……!
えむ:(これって……)
えむ:(あたし達のこと……?)
MEIKO:どの夢も、みんなにとってはとても大切な夢です。 だから4人は、ここから先は、別々の道を行くことを決めました
MEIKO:ですが同時に——4人は約束をしました
座長:『いつか……いつかみんなの夢が叶ったら』
座長:『またここで会おう。 そして——またここで、ショーをしよう!』
道化:『……うんっ!!』
MEIKO:……そうして、時間が過ぎました
MEIKO:長い人生の中ではあっという間だけれど、 4人にとってはとても長い。そんな時間が
MEIKO:そうして、道化役者が村中の人間を笑顔にできるような 素敵な遊園地を作った頃
MEIKO:みんなは——ここへやって来てくれたのです
座長:『おーい! 戻ったぞ~!』
道化:『え!? あれって、もしかして……!』
座長:『ん? なんだその顔は! 約束どおり世界のスターがやってきたんだぞ! もっと喜べ!』
歌姫:『私も、夢を叶えたの! もう世界中に響く歌だって歌えるわ!』
錬金術師:『フフ、急に押しかけてしまってすまないね。 さてさてそれじゃあ……』
錬金術師:『——どんなショーを作ろうか?』
道化:『……えへへっ!』
道化:『いっぱいいっぱいあるよ! みんなとやりたいショー!』
道化:『だから……一緒にやろう!』
MEIKO:こうして4人は、それぞれの道を進みながらも、 時には道化役者が作った遊園地に集まってショーをする、 そんな一座になり——
MEIKO:そうして……ずうっと仲良くショーを続けましたとさ
えむ:(……そっか)
えむ:(こっちのあたし達は、 バイバイしても、またみんなでショーをやれたんだ)
えむ:(それならあたし達も、もしかして……)
えむ:(ううん。きっといつか、また——)
えむ:(……えへへっ。 すっごくわんだほいな終わりかただったなあ……!)
えむ:(……着ぐるみ、着せてもらってよかったな)
えむ:(じゃなかったら、あたし——)
寧々:えむ……?
えむ:すーっごくすてきなショーだったよ! ありがとう! みんな!
類:えむくん……
えむ:——あたし達も、今日のショーとおんなじくらい ルンルンわくわくなショーにしようねっ!
司:…………。 ああ
司:必ず、みんなが笑顔になる—— そんなショーにしよう
えむ:——うんっ!

第 7 话:みんなで夢を

ワンダーステージ
司:——よし。 ステージの掃除も終わったし、そろそろ帰るとするか
えむ:はーい! それじゃあみんな、気をつけてね!
類:えむくんは、一緒に正門まで行かないのかい?
えむ:うん! さっきお兄ちゃん達からメッセージが来てて……。 このあと、ここで会う約束してるんだ!
司:そうか……なら、また明日だな
寧々:……ねえ、えむ
寧々:いつも行ってるたい焼き屋、昨日いちごミルク味が出たんだって。 だからまた明日、行こうね
えむ:うん!!
司:——では、さらばだ!
えむ:ん~っ! 今日も練習楽しかったな~! みんなもすっごくやる気満々だったし!
えむ:やっぱり、ミクちゃん達のショー見たからかな?
えむ:……ホントにすてきなショーだったなあ
えむ:旅の一座のカイトお兄さん達も、 とーってもわんだほいだったし
えむ:それに、終わりかたが変わっててびっくりしたなあ
えむ:一度は離れちゃったけど、 またみんなが一緒になれて……
えむ:あ……
えむ:どうしよう……
えむ:……止まんない……
えむ:あたし、鳳えむ! キラキラ笑顔がい~っぱいのワンダーステージへようこそ!
えむ:いっしょにすばらしいショーをつくろうねっ☆ 司くんっ♪
司:……ん? んん? んんんん?
司:ど、ど、どういうことだーー!?
司:というわけで演出家を連れて来たぞ!
えむ:わあ~! 昨日のショーの人だ! ようこそわんだほ~い☆
類:へえ。こんなステージがあったなんて知らなかったな。 古いけど、しっかり手入れされているね
類:君が、司くんの言っていた子だね。 神代類だよ。よろしく
えむ:ロボちゃん、お名前はあるの? 教えて!
ロボット:『……名前? え、ええっと……』
類:そういえば、ロボット自体に名前はつけていなかったね。 この際、君の名前を教えたらどうだい?
ロボット:『……草薙寧々』
えむ:……っ、ぅ……
えむ:う……う……っ
司:——今日のミク達のショーは、とても良かったな
類:ああ、そうだね。 ミクくん達の優しさを、深く感じたよ
類:……道をたがえてもその先に、 まだ共に歩くことのできる道もある。 そう言ってもらえたように思えた
寧々:……うん。そうだね
寧々:あのショーに、背中を押してもらえた気がする
寧々:……だけど……
寧々:えむは……大丈夫かな
寧々:練習の時、えむはいつもどおり笑ってたけど——
寧々:えむは、自分がつらい時だって、 誰かのために笑っちゃうから……
司:……ああ、そうだな。 できれば、オレ達でどうにかしてやりたいが……
司:……今回ばかりは……
類:…………
寧々:……そうだね
寧々:でも、できることは全部したいな。 一緒に帰ったり、連絡とりあったり……
寧々:……あ
類:ん? どうしたんだい?
寧々:あ……えっと……。 スマホを更衣室に置いてきちゃったの思い出して……
司:何? ならば戻らねば!
類:幸いワンダーステージまでそう離れていないしね。 一度戻ろうか
寧々:う、うん。 ごめん……ありがとう
寧々:ちょっと待っててね。 すぐ取ってくるから
司:ああ。焦らず行ってくるといい。 足元も暗いからな
類:今、何か聞こえたような……?
司:ん? 何かとは……
司:……! あれは——
司:泣いて……いるのか……?
寧々:えむ……
類:寧々……!
えむ:う……う……っ
寧々:——えむ!!
えむ:……!? ね、寧々ちゃん、なんで……!
寧々:えむ……その顔……
えむ:あ……違うよ! 泣いてたんじゃなくって、 ちゃんと寝れてないから目が痛くって……
寧々:……っ……えむの——バカ!!
寧々:なんでひとりで泣くの!?
寧々:……っ、泣くなら……わたし達の前で泣いてよ!
寧々:前に言ったでしょ! 司も! 類も! えむの笑顔のためにできることしたいって!
寧々:今回は……前みたいに、 なんとかすることはできないかもしれないけど……っ
寧々:でも、えむが悲しい時は、一緒に悲しませてよ!
寧々:それぐらい……させてよ……!!
えむ:寧々ちゃん……
えむ:……っ
えむ:でも……でも!!
えむ:あたしちゃんと、みんなと笑顔でバイバイしたかったんだもん!
えむ:みんなに笑って、 次の場所に行ってほしいから……
えむ:最後までニコニコ笑顔でいてほしいから……!
寧々:……っ
司:——天翔けるペガサスと書き、天馬!
えむ・寧々・類:『!?』
司:世界を司ると書き、司!
司:その名も——天馬司! スターになるべく産まれた男ッ!!
司:未来のスターとして、 そしてワンダーランズ×ショウタイムの座長として、 言わせてもらおう!
司:笑顔で別れたい——その気持ちはわかる!!
寧々:……司……
司:オレ達の周りには、いつも笑顔があふれていた
司:観客もそうだが——それだけではない
司:類が演出をつける時、 寧々が歌う時、 そしてえむが大きな夢を語る時——
司:オレ達は常に笑顔と共にあった。 全員がいつも、笑顔でいることを望んでいた
司:だから……最後の最後まで笑顔でいたい。 そういう、えむの気持ちはよくわかる
えむ:…………
司:だが——
司:今ぐらいは……いいんじゃないか?
えむ:……え?
司:今まで共に笑い合ってきた仲間と、離れることになる。 それはやはり悲しいことだ
司:オレも…………つらい
類:……司くん
司:というわけで、オレが許可する!
司:——今から全員、泣いてよし……!!
類:……もう、泣いてるじゃないか
司:だから! たった今泣いていいと言っただろう!
寧々:もう……なんなのそのルール……。 わたしは真面目な話してたのに……
寧々:なんかもう……バカバカしくなってきちゃった……
えむ:……えへへっ、 司くんの顔グシャグシャーってなっちゃって……
えむ:ヘンな顔……
司:えむだってそうだろうが! 丸めたティッシュのようになっているぞ!
えむ:だったら司くんは、グシャグシャの新聞紙だもん……!
類:……フフ。なんだか不思議だね。 涙が出てくるのに、笑ってしまって……
類:とても……僕達らしいね……
寧々:……うん……
司:——えむ
司:あの時、オレを誘ってくれてありがとう
司:お前のおかげでオレは、最高の仲間に出会えて、 夢に向かってまっすぐ進むことができた
司:本当に…………ありがとう
えむ:……っ。 う……う……!
えむ:うわあああああん……!!
???:えむ、いるか——
???:いや……少し待て
???:ん? どうした兄貴
???:どうやら……取り込み中のようだ
晶介:……もう少し早く来てやればよかったな
晶介:——お前ら! 悪いが、ちょっと邪魔するぞ!
司:うおっ!? な、なんだ!?
えむ:お兄ちゃん……!?
慶介:まずはえむに……と思っていたが
慶介:全員いるならば、今ここですべて話そう
類:……話す……。 何をですか?
晶介:お前達にとって、一番重要なことだ
慶介:——俺達は兄として、 えむの気持ちを尊重したいと思っていた
慶介:えむがここに残るか残らないか、 どちらを選んだとしても、 その道を応援できればと思っていたんだ
晶介:だが……
晶介:いざえむの決断を聞いて、迷い始めた
晶介:本当にこれでいいのか。俺達は後悔しないのか。 あれこれ考えて……
晶介:やっぱり、違うって思ったわけだ
司:違う……?
寧々:それって……どういう……
慶介:——行ってこい
えむ:……え?
慶介:“『みんな笑顔のフェニックスワンダーランド』を守りたい。” そういうお前の夢はわかる
慶介:その気持ちを俺達は心から嬉しく思うし、 そう強く願うお前と一緒に、経営をしていきたいと思う
慶介:だが、お前はまだ……高校生だ
えむ:……!
慶介:今は外の世界を、たくさん見てくるといい
慶介:今の時期——若い時期に培う経験や出会いは 必ず、これからのお前の夢と人生を助けてくれる
慶介:そしてそれは…… 必ず未来のフェニックスワンダーランドのためになる
えむ:…………でも……
晶介:——なあ、えむ
晶介:俺達もここで経営をやるようになるまでは、 お前が思っている以上に、あちこち見て回ってたんだ
晶介:それこそ、ショービジネスの世界をな。 演劇だけじゃなく、映画業界やアニメ業界なんかも 見せてもらったもんだ
晶介:その全部が、経営の役に立ってるとは言わないが…… そいつは今の……経営者としての俺達を少なからず作ってる
えむ:……そう、なの?
晶介:ああ。 ……で、それを勧めたのは誰だと思う?
晶介:——じいさんだ
えむ:……!
楽之介:そして……ここで笑顔になれたなら、 えむの周りの世界を見渡してごらん
楽之介:その世界はステージの上の世界のように 美しいものばかりではないだろうけれど——
楽之介:きっと、そこで見たものは、えむの力になるからね
えむ:……あ……
晶介:お前が本当にここを守りたいって思うなら—— 外で見聞を広めて……それで、必ず帰ってこい
晶介:それまでは俺達が、 このフェニックスワンダーランドを必ず守る
晶介:お前の夢は——もう、俺達の夢でもあるんだからな
えむ:……晶介お兄ちゃん
慶介:——神代くん
類:あ……はい……!
慶介:我が社に迷惑をかけないようにと 最後まで考え抜いてくれてありがとう
慶介:だが……もう、俺達の事情に縛られなくていい。 君達にとっても、今は大切な時間のはずだ
類:……!
慶介:俺達は、俺達の力で、 絶対にここを成長させていく。 『みんな笑顔のフェニックスワンダーランド』を守るために
慶介:それでも、 君達が純粋な気持ちで、ここでやりたいと思ったら——
慶介:その時はぜひ頼む。 また、君達にふさわしいオファーを用意しよう
類:……!!
類:……いいんですか?
慶介:ああ。これが——俺達の結論だ
類:——ありがとうございます!
司・寧々:『ありがとうございます!』
司:一緒に行かないか、えむ
司:今の兄さん達の言葉に対して、 一役者でしかないオレから言えることは、何もない
司:ただ、オレは……やはりお前ともっとショーをやりたい
司:……やりたいんだ
えむ:……っ
類:……えむくん。 僕からも改めて、誘わせてもらいたい
類:僕は、このメンバーでショーを続けていきたい。 本当に、心からそう思っている
類:えむくんが夢に向かいながら、共に歩める道があるなら…… どうか僕達の手を取ってくれないか……?
寧々:そうだよ……えむ……!
寧々:一緒に行こう!!
えむ:あたし……
えむ:あたし……絶対、おじいちゃんとの約束を守りたくて……
えむ:でも…… みんなと一緒に行って…… それが、ここを守ることになるなら……
えむ:あたしは……っ!
慶介:——それでいいんだ、えむ
慶介:戻ってくるのを、楽しみに待っているぞ
えむ:……うんっ!!
えむ:あたし——みんなと行ってくる!
えむ:それでいっぱいいっぱい勉強して—— ここをもっともっと、ニコニコ笑顔でいっぱいにするっ!
寧々:えむ……!!
えむ:……っみんな、ごめんね。 あたしのせいで、すっごく困らせちゃったよね……
寧々:もう……何言ってるの。 謝る必要なんてないでしょ
司:そのとおりだ! それに今言うべきは、『ごめん』ではないだろう!?
類:ああ、そうだね
えむ:みんな——ありがとう!
えむ:これからも、よろしくね!

第 8 话:最後の挨拶

2カ月後
ワンダーステージ
司:——では全員、準備はいいか!?
寧々:うん。バッチリ!
類:いつだって始められるよ
えむ:あたしも!
司:よし! それでは、いつものを頼むぞ! 特別元気がいいやつにしてくれ!
えむ:うんっ!
えむ:みんながんばろ、わんだほ~い!!
類・寧々・司:『わんだほーい!!』
錬金術師:『さあ、完成だ。 これが、歌姫の代わりに歌ってくれるロボットで——』
錬金術師:『こちらがドラゴンのからくりだよ』
座長・道化・歌姫:『おお~!』
歌姫:『ど、どうしよう……! ロボットのコントロールが……!』
座長:『うわあ~!』
錬金術師:『君はただ……人に賞賛され、認められるためだけに スターになりたいんじゃないのかい』
座長:『……ああ、そうだ。オレの夢は、スターになることだ。 でもそれは、“みんなに笑顔をあげる”スターだ!』
座長:『観客が笑顔になって、そして、仲間も笑顔になれる! そんな最高のショーをやるのが、オレにとってのスターだ!』
道化:『——あたしね、夢を見つけたの』
道化:『みんなと出会った大切な村を、 笑顔でいっぱいにしたいっていう夢を』
道化:『だから……みんなとは、ここで……』
???:『——待ちなさい!』
道化:『えっ?』
ミク:『あれれ? お話が変わってるよ?』
MEIKO:『そうね、もしかすると……。 私達の劇のように、結末を変えているのかしら』
リン:『わあ~☆ どんなお話になるのかな~?』
KAITO:『楽しみだね。 でも、きっと——』
???:『まったく……どうしてそういうことを、 村長の娘である私に相談しないの?』
村長の娘:『この村は、あなた達のおかげで、 前よりもたくさんの笑顔であふれるようになったわ』
村長の娘:『でも、この村の人達の笑顔は、 あなた達に笑顔をもらった私達が守っていけると思うの』
村長の娘:『それに、外の世界——まだ見たことのない世界に行くのも、 ——きっといいことよ』
村長の娘:『だからあなた達は、みんなで行ってきてちょうだい!』
村長の娘:『そして——私達にくれた笑顔を、世界中に届けて!』
道化:『……うんっ! ありがとう!!』
MEIKO:『——まさかこんなハッピーエンドがあったなんてね』
リン:『えへへ~♪ リン、このおわりかた大好き☆』
ルカ:『そうねえ~。 みんなとっても幸せそうだものね~』
レン:『本当に、よかった……!』
ミク:『——うんっ! みんな、すっごくニコニコだね!』
ネネロボ:『コウシテ——』
ネネロボ:『4人は夢をオイカケナガラ、 仲良クショーを続ケマシタトサ』
ネネロボ:『メデタシ、メデタシ!』
女の子:——すごいねえ! おじいちゃん!
えむ:あ…………
女の子:ショーってとっても楽しいね! いっぱいおもしろくって、みーんなニコニコしてて……!
おじいちゃん:ふふ、そうだろう? 一緒に来れてよかったなあ
女の子:えへへっ、おじいちゃんもニコニコだね!
えむ:(……みんな、いっぱいいっぱい笑ってる)
えむ:(とってもキラキラして……すっごくきれいだな)
えむ:(おじいちゃんがいなくなって……、 ワンダーステージには、誰も来なくなっちゃって)
えむ:(でも、今は——)
子供達:ドラゴンがグワー!ってするところ、かっこよかったな~!
子供達:ねえねえ! もう1回みたい! もう1回!
えむ:(……あたし、 ここをもっと笑顔でいっぱいにしたい)
えむ:(——みんなと一緒に外に出て、いっぱい勉強して、 それで、ここに来る人達みんな笑顔にできるようになって——)
えむ:(いつか……世界中の人みーんな、ニコニコ笑顔にしたいな!)
司:皆さま、本日は——そしてこれまで——
司:本当に、ありがとうございました!!
寧々・えむ・類:『ありがとうございました!!』
司:ついに……最後の公演が終わったな
寧々:うん……
寧々:お客さん、わたし達がいなくなるって知っても、 『頑張って』って言ってくれて……嬉しかったな
類:ああ。 まさか、あそこまでエールをもらえるとは思わなかったよ
えむ:うん! あ! さっき櫻子ちゃんも『やるなら死ぬ気で頑張りなさい!』って 言ってくれてたよ!
寧々:あ……もうあっちの公演に戻っちゃったんだっけ。 ほんと、最後の最後までお世話になっちゃったね
類:僕達が去ったあとは、フェニックスステージや各ステージの有志が ここでショーをしてくれることになったし…… あとでもう一度、お礼を言っておかなくてはね
えむ:うんっ!
ひなた:お疲れさま、みんな! 最終公演、とっても良かったよ!
えむ:あ……! お姉ちゃん、お兄ちゃん!
類:おかげさまで無事、今日を迎えることができました。 ありがとうございます
晶介:しかし……いざお前達がここから離れるってなると、 結構寂しいもんだな
ひなた:ふふっ、晶ちゃん結構涙もろいもんね。 大丈夫?
晶介:それ、今言う必要あるか?
晶介:っと。 そんなことより、お前達に餞別を渡さねえとな
寧々:餞別?
晶介:ああ。 前、ショービジネスの世界を 見て回ったことがあるって言っただろ?
晶介:その時、演出家や役者の知り合いもできてな。 そのツテで、 お前達の力になってくれそうな劇団がないか聞いてみたわけだ
司:え……! 本当ですか!?
晶介:おう。 そうしたら3つほど協力してくれそうなところが見つかってな。 大分毛色の違うところになるが……いい勉強になるんじゃねえか
寧々:わざわざ、そんなことまで……
晶介:ま、俺にできるのは紹介までだ。 もし気になるところがあったら、自分達で連絡しろよ
司:——ありがとうございます!
寧々:わ、わたしからも……ありがとうございます!
晶介:そんな頭下げられるほど大したことはしてねえよ
晶介:それに……俺も見てみたいしな。 いろんなとこで勉強してデカくなったお前達を
えむ:晶介お兄ちゃん……ありがとう!
司:…………さて。 それでは最後に、大事な挨拶をしなくてはな
寧々:うん。そうだね
慶介:大事な挨拶?
類:はい。 僕達が一番お世話になった相手に、お別れをしようと思いまして
えむ:それじゃあ司くん、お願いしますっ!
司:ああ
司:最後の挨拶は——このワンダーステージに送ろう
司:お前のおかげで、オレ達はとても楽しかったぞ!
司:本日まで——ありがとうございました!!
類・えむ・寧々:『ありがとうございました!!』
えむ:(……ワンダーステージはずっと、 あたし達の夢を見守っててくれた)
えむ:(おじいちゃんの夢も、あたしの夢も、 ……みんなの夢も)
えむ:(ほんとに、ほんとにありがとう)
えむ:(あたし絶対、ここをもっと笑顔でいっぱいにできるようになって 帰ってくるから……)
えむ:——行ってくるね!!
司:よ~~~し!!
司:それではワンダーランズ×ショウタイム、新章の幕開けだ!!
寧々:なんかそんなこと、前も言ってた気がするけど……
類:フフ、さて次は、どんな物語が待っているだろうねえ
えむ:わかんないけど、でも……
えむ:あたし、とっても楽しみで……とってもわんだほいだよ!!
司:ああ! オレもだ!
司:よーし! それではこの気持ちを胸に、全員——出発だ!!
えむ:それじゃあいくよ~! みんな夢に向かって、わんわん~~……
えむ・司・寧々・類:『わんだほーい!!』
えむ・司・寧々・類:『あははっ!』 『はははは!』 『ふふっ……』
视频:播放视频