活动剧情

星を目指して、ヨーソロー!

活动ID:124

第 1 话:冒険の幕開け

???
司:な、な、な……
司:なんだここは~~~~!!!!
リン:えへへ♪ みんな、びっくりしたっ?
ミク:司くん達をびっくりさせちゃおう作戦、大成功だね~! いえーい!
寧々:た、たしかに驚いたけど……。 ていうか、何ここ……港?
類:そのようだね……。 こんな場所、今までセカイで見たことがないけれど……
えむ:すごいすごいすっご~い! キラキラの海に、おっきな船もあるよ!
ルカ:この場所は、リンとレンが見つけてくれたのよ~
MEIKO:ええ、それで『みんなにも見てもらおう!』 ってなって呼んだの!
KAITO:急に『緊急事態』なんて言って 呼び出しちゃって、ごめんね
えむ:ううん! すっごくびっくりしたし、嬉しいよ☆
類:それにしても……本当に不思議だね。 急にこんな港が現れるなんて
司:まったくだ。一体どうしてこんな場所ができたんだ?
KAITO:……そうだね。 僕もはっきりとしたことは言えないんだけど……
KAITO:司くんの想いと関係があるのかもしれないね
司:オレの想いと?
KAITO:うん。このセカイは、司くんの想いでできているだろう?
KAITO:だから、その想いに変化があれば、 セカイが影響を受けて変化することもありえると思うんだ
KAITO:もちろん、とても珍しいことではあるけどね
類:なるほど……
寧々:でも、それってどんな変化なの?
ルカ:す~っごく、海に行きたくなっちゃったとか~?
司:いや、特にそんなことはないが……
えむ:あ! じゃあじゃあ、とっても船に乗りたくなったとか!
司:そういうわけでも……いや、前に映画の撮影で海に行ったから 無意識にそう思ってしまったのか……?
寧々:……はっきりとした理由はわかんないってことね
MEIKO:——それじゃあ、探検してみましょうよ!
司:なに?
MEIKO:どんな想いの変化があってこの場所ができたのか、 ここを調べれば、何かわかるかもしれないわ!
えむ:わあ、賛成! あたしもこの場所のこと、もっと知りたいな!
ミク:ミクもミクも! よーし、 セカイの秘密を知るために、探検するぞーっ☆
リン・えむ・レン:『おーっ!』
司:あ、こら! 勝手に行くな~! まだどんな場所かもわかってないんだぞ~!
寧々:あ……もう、追いかけていったら一緒でしょ
類:フフ。けれど実際、この場所は探索したくなるというか…… 知的好奇心を掻き立てられるねえ
レンの声:——みんな、こっちこっち! 船の中、入れるみたいだよ!
類:おや、楽しそうな声が聞こえるね。 僕らも向こうへ行ってみよう
ネネロボ:ハイ。新タナセカイをミンナで探索シマショウ
船の上
司:それにしても、本当に大きな船だな……。 造りもしっかりしている
類:だけど、あちこちに補修された跡もあるね。 かなり使い込まれているみたいだ
寧々:……それだけ、いろんな場所を旅してきたってことなのかな
えむ:みんな、見て見て~!
司:む、どうした?
えむ:船の中をミクちゃん達と探検してたら、 こんなの見つけたんだ!
MEIKO:あら、これって……
ネネロボ:イクツモノ島が描カレテイマス。 海図のヨウデスネ
寧々:……ねえ、この隅のところ、何か書いてない?
司:これは……
司:——『幻の島、スターアイランドを目指して』……?
えむ:スター……アイランド?
類:ふむ……そうだね……
類:——恐らく、この島のことじゃないかな。 地図の一番端に星形の島があるだろう?
MEIKO:本当ね。なんだかお菓子みたいで可愛いわ!
司:スターと名のつく島か……。 どんな島なのか、気になるな!
KAITO:スターアイランド……。 それに、その島に行くための地図……
えむ:カイトお兄さん、どうしたの?
KAITO:……ああ、うん。もしかすると、この地図は この場所を生んだ想いに関わる重要なものかもしれないと思ってね
司:どういうことだ?
KAITO:このセカイはもともと、司くんの 『世界中の人々を笑顔にできるようなスターになりたい』 ……という想いでできているからね
KAITO:スターアイランド——その行き先を示す地図は、 このセカイにとって大事な意味を 持つものなんじゃないかと思ったんだ
寧々:なるほど……たしかにそうかも。 じゃあ、この地図をもっとよく見て——
レン:わっ、風が……!
ネネロボ:風速13m/s。 ヤヤ強イ海風デス
司:おわっ!? 地図が——!
ルカ:あら~、飛んでいっちゃったわねぇ
司:呑気に言ってる場合かー! このまま海にでも落ちたら大変だぞ
司:どうにかキャッチしなければ……!
えむ:あ……見てみんな! す~っごくおっきい鳥さんが飛んでるよ!
司:ええい、今はそれどころでは——
司:って、なんだあれは……! 大きいというレベルではないぞ!
類:……もしかして、あの鳥は……
ネネロボ:赤ク燃エルヨウナ翼……鋭ク伸ビタクチバシ。 全長は3メートルを超エテイルと推測サレマス
ネネロボ:恐ラクデスが……アレは—— 伝説の生物『フェニックス』デハナイカト
司:フェ……フェニックスだと!?
えむ:わ~☆ 本物のフェニックスだ! すごーい!
寧々:いや、空想の生き物なんだからいるわけ——って、 セカイなんだから関係ないか……
司:——こっちに来るぞ! みんな伏せろ……!
リン:び、びっくりしたあ……!
KAITO:みんな、ケガはないかい?
レン:大丈夫! ……あれ、そういえば地図は?
司:ああ、そうだった! 一体どこに……
えむ:あー! みんな見て、フェニックスの羽のところ! 地図がひっかかっちゃってるよ~!
司:なに~!?
ルカ:まあ、大変ねえ~
寧々:ど、どうするの? このままだと、フェニックスを見失っちゃうんじゃない?
司:——行くぞお前達!
司:フェニックスを追いかけて……地図を取り戻すのだ!
類:……そうだねえ。 あの地図は、この場所が生まれた理由を 知る手掛かりになりそうだしね
ミク:よーし! それじゃあ 『フェニックスから地図を取り戻そう大作戦』開始だね!
えむ:みんな、がんばろう! おー!
リン・レン:『おー!』

第 2 话:はぐれもののぬいぐるみ

视频:播放视频
ワンダーランドのセカイ
類:さて、フェニックスはこっちに飛んでいったと思ったけれど……
ぬいぐるみ達:ミテミテ! 大キナ風船モラッタンダー!
ぬいぐるみ達:ネエネエ、一緒に海に行コウヨ!
類:まさか、港町がこんなに賑わっているとはねえ
レン:ぬいぐるみくん達がたくさんいて お祭りみたいだね!
ネネロボ:——ヌイグルミサン、 コノ辺リでトテモ大キナ鳥を見カケマセンデシタカ?
ぬいぐるみ達:ウーン、ゴメンネ。知ラナイヤ
ネネロボ:ソウデスカ。アリガトウゴザイマシタ。 デハ、マタネ!
寧々:ぬいぐるみはいっぱいいるけど、 フェニックスのことを知ってる子はいないね……
リン:リンも聞いたけど、知らないってみんなに言われちゃった……
類:そうか……。 もう少し、聞き込みをしてみるしかないかな
寧々:うん。司達も、何か掴んでくるかもしれないし——
司:——おーい! お前達ー! いいことを聞いてきたぞ~!
ミク:あ、司くん!
レン:いいことって?
MEIKO:ええ! さっき、ぬいぐるみくん達に聞き込みをしていたら……
MEIKO:フェニックスについて知ってる子はいなかったけど、 代わりに、宿屋に行くのがいいって言われたの
えむ:宿屋にはいろんな場所からぬいぐるみさん達が来るから 噂話がたくさん集まるんだって!
類:たしかに、それならフェニックスの目撃情報もあるかもしれないね
類:それじゃあ、さっそく行ってみよう
宿屋前
司:聞いた話では、宿屋はこの辺りのはずだが……
えむ:……あれ? なんだか楽しそうな音楽が聴こえるね!
リン:あ! あのお店からじゃないかなっ? お店の前で、みんなで集まっておしゃべりしてるよ☆
司:宴会のような賑やかさだな! というかあそこ、探している宿屋ではないか?
ゴリラのぬいぐるみ:おや、客人かい?
類:あなたは?
ゴリラのぬいぐるみ:宿屋の主人だよ。 今日はみんなでパーティーをしてるんだ
ゴリラのぬいぐるみ:よかったら、君達も一緒に遊んでいかないかい?
ミク:わあ☆ ミクもぬいぐるみさん達とお話したーい♪
司:いやいや、聞き込みが先だろう!
類:たしかにそうだけれど…… 案外、パーティーに参加したほうが、 聞き込みもしやすいんじゃないかな
類:楽しい雰囲気のほうが、 おしゃべりも進むだろうからね
司:む、なるほどな
司:……では、パーティーを楽しみつつ、 手分けして聞き込みをするか!
ぬいぐるみ達:——フェニックスのコトはワカラナイヤ
ぬいぐるみ達:フェニックスッテ、伝説の生キ物ダヨネ? 本当にイルノ?
ぬいぐるみ達:チカラにナレナクテゴメンネ
リン:ううん。教えてくれてありがとう! みんな、またねっ☆
ミク:うーん、フェニックスのことを知ってる子、 なかなか見つからないね……
類:とても珍しい生き物だそうだからね。 情報が集まらないのは仕方がないさ
類:それにしても——
ぬいぐるみA:ネエネエ、ヨカッタラアタシの歌を聴イテイッテ。 アタシの島はミンナ歌が上手ナノヨ!
ぬいぐるみB:オ仕事がアレバ、ナンナリとオ申シツケクダサイ
類:人魚のようだったり、アンドロイドのようだったり…… ここにはいろんな姿のぬいぐるみがいるね
ゴリラのぬいぐるみ:当然さ! ここにいるのはみんな、 いろいろな島から集まってきた奴らだからね
ミク:そうなんだ~! じゃあ、人魚やアンドロイドのぬいぐるみさん達が 住んでる島があるんだね!
類:……人魚、アンドロイド……、 フフ、なんだか僕達のやってきたショーを思い出すね
リン:ほんとだ! 何か関係あるのかなあ?
類:ここは司くんの想いで生まれたセカイだからね。 司くんが経験してきたことに、影響を受けているのかもしれない
類:……フフ、やはりこのセカイは興味が尽きないねえ
ミク:——わっ! 見て見て、あそこのぬいぐるみさん達!
リン:え? わあ、大変! みんないろんなとこケガしてるよ!
ミク:目が飛び出してたり、 包帯巻いてたり、大丈夫かな……
ゴリラのぬいぐるみ:はは、あいつらのことなら心配いらないよ! ゾンビ島の住人だからね
ミク:あ、そっか~☆ ゾンビさんなんだ!
リン:それじゃあ大丈夫だね♪
ぬいぐるみA:……アナタ達、アノゾンビ達ニモ話を聞クノ?
類:そのつもりだけど……どうかしたかい?
ぬいぐるみA:気をツケテネ! アタシ、コノアイダ声をカケタラ、急に噛ミツカレタノヨ!
リン:ふえっ!? か、噛みつくの……?
ぬいぐるみA:ケガはシナカッタカラ平気ダケド…… 性格もミンナ捻クレテルシ、 話シカケル時は注意シタホウガイイワヨ
ぬいぐるみA:ソレジャアネ!
類:どうやら、少し変わった集団のようだね
ゴリラのぬいぐるみ:……本当は、悪い奴らじゃないんだけどな
類:……おや、そうなんですか?
ゴリラのぬいぐるみ:ああ。最初はあいつらも、みんなと仲良くなろうとしてたんだ。 噛むのだって、あいつらの島じゃ挨拶みたいなものだしな
ゴリラのぬいぐるみ:ただ、見た目もあって誤解されることが多くてな……
類:(誤解を……)
リン:そっか……。 なんだか悲しいね……
ミク:仲良くなりたくて挨拶したのに、 怖がられちゃったら、しょんぼりしちゃうよね……
ゴリラのぬいぐるみ:それで、あいつら、ふて腐れちまって……。 最近じゃ、みんなと仲良くするのを すっかり諦めてるみたいなんだ
ミク:そうなんだ……。 ゾンビさん達、寂しくないのかな……
類:…………
類:……とにかく、彼らと話をしてみようか
類:フェニックスのことも、何か知っているかもしれないしね
ミク:……うん!
類:——やあ、はじめまして。 少しいいかな
ゾンビのぬいぐるみ:……!
類:聞きたいことがあるんだ。 僕達はフェニックスを探しているんだけど——
ゾンビのぬいぐるみ:——ガブッ!
類:……おっと
リン:わあっ、噛みついた!? 類くん大丈夫~!?
ゾンビのぬいぐるみ:ガブガブガブ!
類:……大丈夫。痛みはないよ
類:(これは……僕がはじめましてと言ったから、 挨拶を返してくれているのかな?)
類:では、僕も応えなくてはね
類:失礼。 ——がぶっ
ゾンビのぬいぐるみ:——!!!
ミク:わあ、楽しそう~☆ ミクもミクも~!
リン:リンもやる~☆ がぶっ!
ゾンビのぬいぐるみ:な、なんだお前ラ……。 変な奴らだナ……
ミク:ねえねえ! ゾンビさん達に聞きたいことがあるの!
リン:リン達、フェニックスを探してるんだ☆
リン:でもね、どこにいるかわかんなくて…… ゾンビさん達は何か知らないっ?
ゾンビのぬいぐるみ:フェニックス……? それなラ……
ゾンビのぬいぐるみ:——はっ! だ、誰が教えるカ!
リン:えっ、なんで?
ゾンビのぬいぐるみ:仲良くするフリしたってわかるんダ! どうせお前らも、心の中ではオレ達のこと、 怖がったり気持ち悪がったりしてるんだロ!
ゾンビのぬいぐるみ達:そうダそうダ! オレ達を嫌ってるような奴らに優しくなんてしてやるカ!
リン:そんなことないよ~! リン達、嫌ってなんかないのに……
ゾンビのぬいぐるみ:ふんっ……そんなわけあるカ
ゾンビのぬいぐるみ:今までだってみんな、仲良くしようとしても オレ達を怖がって逃げていったんダ……
類:たしかに、君達のことを恐れている ぬいぐるみくんはいたけれど……
類:君達の『仲良くしたい』という想いを知ったなら、 彼らの誤解も解けるんじゃないかな?
ミク:ミクも、そう思うよ!
ゾンビのぬいぐるみ:そ、そうなのカ……?
リン:うんっ☆ ねえねえ、向こうで一緒におしゃべりしようよ♪ 仲良くなれるように、リンもお手伝いするから!
ゾンビのぬいぐるみ:…………
ゾンビのぬいぐるみ:……やっぱり、あっちに行ってロ!
ミク:ええ~! なんで~!?
ゾンビのぬいぐるみ:どうせ、仲間になんかなれるもんカ……
類:……!
類:(なれるはずない、か……)
ゾンビのぬいぐるみ:ふン。……行くぞ、お前ラ!
リン:ゾンビさん……。寂しそうだったね
ミク:うん……。 それにきっと、このままだとずっと誤解されたままだよね……
類:…………
リン:類くん、どうしたの?
類:ああ……。 なんでもないよ。ただ——
類:彼らを見ていたら……昔のことを思い出してね

第 3 话:再演・ゾンビショー!

ワンダーランドのセカイ
宿屋前
リン:類くんの……昔のこと?
類:うん
類:僕も昔、あんな風に…… 誰かと一緒にいることを諦めてしまっていたことがあったからね
リン:あ……
ミク:そっか……。類くん、みんなと会う前は、 ずっとひとりでショーをやってたんだもんね
類:ああ。理解されないのだから仕方がない、 考えかたが合わないのだから仕方がない…… そんな風に思ってね
リン:類くん……
類:——本当は、誰かとショーをやりたかった
類:だけど、僕の作るショーは周りに理解されなかったからね。 どうせうまくいかないと無意識に諦めてしまっていたんだ
類:そのことに僕は——
類:みんなに出会って、気づいたんだ
類:……それからはずいぶん変わった気がするよ
類:みんなと一緒にショーを続けたいと思って、 あれこれ考え続けたしね
リン:あ……! もしかして、えむちゃんのこと?
類:ああ。思えば、ずいぶんわがままなこともしてしまった
ミク:そんなことないよ! 類くんが、 4人で夢を追いかけられるようにって えむちゃんのお兄ちゃん達と話してくれたから……
ミク:今も、みんなで一緒にいられるんだって思うし!
類:……ああ、そうかもしれないね
類:最終的には、今も一緒にショーを続けられることになって…… 本当に嬉しいと思ってるよ
リン:うん……!
類:ゾンビくん達も、ああは言っていたけれど…… 本当はみんなと仲良くしたいと思ってるように見えたんだ
類:それなら——僕も、彼らの想いを叶える手助けがしたい
類:みんなが、僕にしてくれたようにね
ミク:そうだね! ミクも、ゾンビさん達の力になりたい!
リン:う~ん、でも……どうしたらいいのかなあ
類:フフ……やはり、僕達にできることといったら あれしかないだろうね
ミク:あれって……
類:——ゾンビくん達!
ゾンビのぬいぐるみ:なんだよお前、まだいたのカ! フェニックスのことなら何も知らないゾ!
類:いや……そうではなく、ひとつ提案があるんだ
類:僕達と一緒に、ショーをやらないかい?
数時間後
ぬいぐるみ達:ン? ナンダコノ、ヌイグルミダカリは?
ぬいぐるみ達:コノアト、ショーをヤルンダッテ! ゾンビ島のヌイグルミ達も出ルミタイ!
ぬいぐるみ達:エ! ゾンビ達がヤルノ? チョット怖イケド……ドンナショーナンダロウ?
類:フフ、お客さんは十分集まったようだね
類:さて、みんな準備はいいかい?
えむ:うんっ! バッチリだよ!
寧々:いきなりショーをやる、なんて言うから驚いたけど……
司:内容は以前にやった『ポテトゴースト』を アレンジしたものだからな。演技についてはバッチリだ!
MEIKO:ゾンビくん達も、準備はオッケー?
ゾンビのぬいぐるみ:オ、オウ。 けど……
ゾンビのぬいぐるみ達:……やっぱりやめようかナ……
ゾンビのぬいぐるみ達:お前達が絶対仲良くなれるって 何度も言うからやることにしたけど、 やっぱり、オレ達が出ても……怖がられるだけだロ……
えむ:大丈夫! きっとみんな、笑顔になってくれるよ!
類:ああ。ショーにはそういう力があるんだよ。 信じてみてほしいな
ゾンビのぬいぐるみ達:あ、ああ……
類:ご主人も、急な提案を許可してくださり ありがとうございました
ゴリラのぬいぐるみ:いやいや、気にするな。 パーティーに余興は付き物だからな
類:それでは早速、始めようか。 ゾンビのぬいぐるみ達による、本物のゾンビショーをね
遊園地のスタッフ:『園長~! 今日はなんだかいつもより、 たくさんのお客さんが来てくれてますよ!』
園長:『何? それは喜ばしいな。 どれどれ、どんなお客さんが来てるか見てみよう……ん?』
ゾンビ達:『——ガブガブガブ』
園長:『あれは……ゾンビではないか~!』
園長:『くっ……! こっちに来るな~。絶対に逃げ切ってみせるぞ!』
ゾンビ達:『待っテ~。オレ達はただ……アイタッ!』
園長:『なっ、派手に転んだな。 腕も頭も取れてるが……だ、大丈夫か……?』
ゾンビ達:『大丈夫だよ! だって……私達——』
ゾンビ達:『ゾンビだから!』
園長:『そうだった~! 逃げろ~!』
ぬいぐるみ達:『アハハ! ゾンビサン達オモシロ~イ!』
ゾンビ達:『——ガブッ』
園長:『ぎゃあ~噛まれた~!』
遊園地のスタッフ:『園長! だ、大丈夫ですか?』
園長:『痛たたたたたたたた…… いた~……くない……?』
遊園地のスタッフ:『え?』
園長:『なんだ……? 全然痛くないぞ。 それにこいつら、急に大人しく……』
ゾンビ達:『——ガブガブ。挨拶……痛くなイ……』
園長:『な、何!? これはまさか……ゾンビ流の挨拶だったのか!?』
遊園地のスタッフ:『園長……もしかしてこの子達、 ただ仲良くなりたかっただけなんじゃ……』
ぬいぐるみ達:エエ、ソウナノ?
ぬいぐるみA:ソレジャア、アタシが前にゾンビサン達に カミツカレタノモ、モシカシテ……
園長:『ふむ……どうやらそのようだな……』
園長:『では、こちらからもお返しだ! ——え~い、ガブッ!』
ゾンビ達:『わ~、ありがとう! えへへ、みんなで仲良くガブガブしちゃおー!』
ゾンビ達:『オウ! ——ガブガブガブッ!』
類:——こうして、ゾンビ達は遊園地で、 たくさんのお客さんとともに 楽しいハロウィンを過ごしたのでした
類:……公演は以上となります。 ありがとうございました
ぬいぐるみC:ショー、トッテモ楽シカッタネ! ゾンビサン達もカワイカッタナ!
ぬいぐるみA:エエ。ケド、ゾンビサン達、 ミンナと仲良クナリタイダケダッタナンテネ
ぬいぐるみA:怖ガッテ、酷イコトシチャッタワ……
類:……よかったら、最後に皆さんにご挨拶させてもらえませんか?
ぬいぐるみC:エ?
類:ショーを最後まで見ていただいたお礼です。 もちろん、ゾンビ流にですが
ぬいぐるみC:ア……ウン!
ぬいぐるみA:——ゾンビサン。アタシにも挨拶シテ! ハイ、ドーゾ!
ゾンビのぬいぐるみ:オ……オウ。 ガ、ガブッ——!
ミク:類くんのショーのおかげで、 み~んな仲良くなれちゃったねっ♪
類:ああ。彼らの力になれたなら、よかったよ
類:(それに……)
ぬいぐるみC:——ゾンビサン! オ返シ! 今度はコッチカラ挨拶スルネ! ガブッ!
類:(他のぬいぐるみくんも、 ゾンビくん達への怖さが薄れたみたいだ)
類:(……フフ、やはりショーは素晴らしいな)
類:(お客さん達の心にあった 隔たりすら取り払ってしまうんだから)
類:(……これからもこんな、 見た人が『垣根を越えてつながれる』——)
類:(そんなショーを作っていきたいね)
ゾンビのぬいぐるみ:——なあ、ちょっといいカ?
ミク:あ、ゾンビさん! どうしたの?
ゾンビのぬいぐるみ:えっと……ショーのこと、ありがとナ。 おかげでみんなと仲良くなれタ……
類:フフ、気にしないでくれ。 僕がやりたくてやったことだからね
ゾンビのぬいぐるみ:それでも……本当にありがとナ
ゾンビのぬいぐるみ:なあ、そうダ。フェニックスを探してるんだったよナ
ゾンビのぬいぐるみ:それなら、港にフェニックスに詳しい奴が いるって聞いたことがあるゾ
リン:ほんとっ!? ねえねえ、その子ってどこにいるの?
ゾンビのぬいぐるみ:ああ。たしカ——
ミク:——やったね、類くん! フェニックスの手がかりが見つかったよ~!
類:うん、これで一歩近づけたね
類:この調子で、必ずフェニックスを見つけてみせようじゃないか
视频:播放视频

第 4 话:気持ちがわかるから

视频:播放视频
ワンダーランドのセカイ
ネネロボ:ゾンビサン達に教エテイタダイタ、 『フェニックスに詳シイ人物が住ンデイル家』は、 コノ先にアルヨウデスネ
寧々:うん。だけど……
ルカ:大きな川ね~
司:どうしたものか……。 これでは先に進めないな
類:向こうにも建物があるし、 渡るための橋がどこかにあると思うんだけれど……
寧々:見当たらないね。 なんでだろう……
えむ:あー! みんな、あれ見て!
寧々:え? あれって……
カメのぬいぐるみA:ハイヨ! 対岸マデネ! 背中に乗リナ!
ぬいぐるみA:ウン! アリガトウ、カメサン!
ルカ:あら~。カメさんの背中に乗って、 向こう岸まで運んでもらってるのね~
レン:すごいすごーい! ボク達も乗せてもらえるかな!?
司:なるほど……。そういう仕組みになっているのか。 どうりで橋が見当たらないわけだ
えむ:ねえねえ、カメさんに 向こう岸まで運んでってお願いしに行こうよ!
寧々:川を渡る方法も、それしかないみたいだしね
寧々:でも、みんな忙しそう……。 手のあいてるカメ、いるかな……
MEIKO:それじゃあ、みんなで手分けして、 運んでくれるカメさんを探してみましょ!
ルカ:わかったわ~。 それにしても……
ルカ:カメさんの背中に乗って運ばれたら、 ゆりかごみたいで気持ちよさそうね~。 ……すー……すー……♪
MEIKO:ちょっとルカ! 想像だけで寝ないの!
数十分後
ネネロボ:困リマシタネ……。 ドノカメサンも、今は手がアイテイナイトハ
寧々:うん……。でも、向こう岸に渡らないと フェニックスのことも、わからないままだし…… なんとか運んでくれるカメを見つけないと
寧々:って言っても、この辺りのカメには だいたい声をかけたと思うんだけど……
ルカ:そうねぇ……
ルカ:——あら? 見て、あそこにもカメさんがいるわ
寧々:え……
カメのぬいぐるみ:…………
寧々:本当だ。でも、何やってるんだろ……?
ネネロボ:川のホウをジット見テイマスネ
寧々:……とりあえず、運んでくれないか聞いてみよっか。 えっと……
寧々:——ねえ、ちょっといい?
カメのぬいぐるみ:……どうしたの?
寧々:わたし達、向こうの岸に渡りたいんだけど…… 運んでもらうことってできる?
カメのぬいぐるみ:……えっと……
カメのぬいぐるみ:……ごめんね。できないんだ
カメのぬいぐるみ:……ぼくには……
寧々:え?
カメのぬいぐるみ:……もう行くね
寧々:あ……ちょっと!
寧々:……行っちゃった
ルカ:どうしたのかしら~? なんだか、落ち込んでいるみたいだったわね~
ネネロボ:ソウデスネ……。 確カニ気にナリマスが……
ネネロボ:今は向コウ岸に行クコトが先決デス。 別のカメサンを探シマショウ
寧々:うん……
数分後
カメのぬいぐるみB:悪イネエ。コノアトも、他のヌイグルミ達を運ブ約束がアッテナ
寧々:そっか……。 こっちこそ、無理言ってごめんね
寧々:……はあ。やっぱりダメか……
ルカ:どのカメさんも人気者ねえ
寧々:うん……。 一度、司達と合流して……って、あれ?
カメのぬいぐるみ:…………
ルカ:あのカメさん、また川のほうを見てるわねぇ……
ネネロボ:ハイ。トテモ真剣な表情デス
寧々:どうしたんだろう……
カメのぬいぐるみB:……アイツは、イツモアソコにイルンダ
カメのぬいぐるみB:水に入ルノが怖イノニ……諦メラレナインダロウナ
寧々:諦められないって……どういうこと?
カメのぬいぐるみB:アイツは昔カラ『誰カを背中に乗セテ運ブノが夢』ッテ 言ッテタンダガ——
カメのぬいぐるみB:前に、凄イ嵐がアッテ、コノ川が氾濫シテナ。 ソレを見テカラ、スッカリ水に入ルノが怖クナッチマッタラシイ
ルカ:そうだったのね……
寧々:(……怖く、なって……)
カメのぬいぐるみB:ット、悪イナ嬢チャン達。 約束がアルカラ、オレはモウ行クゼ
寧々:あ……うん。引き止めちゃってごめんね
ネネロボ:……ドウカシマシタカ、寧々
寧々:その……あのカメのことが気になっちゃって
寧々:なんとなく、気持ちがわかるっていうか……
寧々:怖くてできないのに、諦められないって気持ち、 わたしにもあったから……
ルカ:寧々ちゃん……
ルカ:ねえ、寧々ちゃん。 気になるなら、あのカメさんともう1回話してみたらどうかしら?
寧々:え?
ルカ:怖い気持ちをわかってあげられる寧々ちゃんなら、 きっとカメさんにも寄り添ってあげられると思うの
寧々:ルカさん……
ネネロボ:ワタシもソウ思イマス。 寧々の気持チを、アノカメサンに伝エに行キマショウ
寧々:うん、そうだね

第 5 话:憧れを思い浮かべて

ワンダーランドのセカイ
カメのぬいぐるみ:…………
寧々:——あの……
カメのぬいぐるみ:え? 君は、さっきの……
寧々:えっと、ごめん。 あなたのこと、他のカメから聞いちゃって
寧々:誰かを運ぶのがあなたの夢だってことと、 その……水が怖くなって泳げなくなっちゃったことも
カメのぬいぐるみ:あ……
カメのぬいぐるみ:……そうなんだ
寧々:…………
寧々:(……ど、どうしよう……。 言われるまま声かけちゃったけど……なんて話したら……)
ルカ:……大丈夫
寧々:え……
ルカ:寧々ちゃんの思ったように話せば、きっと大丈夫よ
寧々:あ……
寧々:(わたしの、思ったように……)
寧々:——あのね。 わたしも、ちょっとあなたの気持ちがわかるんだ
カメのぬいぐるみ:え……?
寧々:実はわたしにも、夢があるの。 『世界で活躍するミュージカル俳優』に なりたいっていう夢なんだけど……
寧々:でも……昔、わたしにはできないって思っちゃったことがあるんだ
カメのぬいぐるみ:できないって……どうして?
寧々:それは——
寧々:(次のセリフが、出てこない……! どうしよう、どうしよう、どうしよう……!)
寧々:自分のせいでショーが台無しになっちゃって…… みんなをがっかりさせたり、悲しませちゃったことがあったから
寧々:それで……舞台に立つのが 怖くなっちゃった時があったんだけど……
カメのぬいぐるみ:……今は、大丈夫なの?
寧々:うん、舞台に立つのは怖くなくなったかな。 でも……今もまだ怖いことはたくさんあるんだ
カメのぬいぐるみ:え……
寧々:この先、いろんな場所で知らない人達と お芝居をするって考えただけでも…… ちょっと怖いって思っちゃうし
寧々:自分よりずっとすごい人を見て、 『自分は頑張っても、こんな風になれないんじゃないか』 って思って怖くなったこともあったな
寧々:だから……いつも勇気を出して、なんとか前に進んでるの
カメのぬいぐるみ:勇気……
カメのぬいぐるみ:君は、そういう時どうやって勇気を出したの?
寧々:えっと、いろいろあるけど……
寧々:一緒に頑張ってる仲間に背中を押してもらったな。 それだけじゃなくて——
人魚姫:『♪————!』
幼い寧々:…………!
寧々:夢を……『こうなりたい』っていう、 憧れの人の姿を思い出すの
寧々:そしたら、怖くても前に進めたから
カメのぬいぐるみ:憧れを……思い出したら……
寧々:……怖い気持ちがあるのはわかるよ
寧々:でも、勇気を持って踏み出したら、 その分、絶対夢に近づけるって思う
寧々:だから、あなたも…… 夢があって、それを叶えたいって思ってるなら——
寧々:わたしも手伝うから、一緒に頑張ってみない?
カメのぬいぐるみ:…………
カメのぬいぐるみ:……すごいな、君は。 ぼくも、そんな風にできたら——
ぬいぐるみB:——運ンデクレテ、アリガトウ、カメサン!
ぬいぐるみB:カメサンの背中に乗ルの、トーッテモ楽シカッタ! マタ乗セテネ!
寧々:あ……
カメのぬいぐるみC:オウ! マタナ!
カメのぬいぐるみ:……あのぬいぐるみさん、すごく嬉しそう……
ネネロボ:ハイ。ソレニ、運ンデイルカメサンモ。 皆、楽シソウデス
カメのぬいぐるみ:…………いいな
ルカ:え?
カメのぬいぐるみ:……やっぱり、ぼくも、あんな風になりたい……
カメのぬいぐるみ:みんなを運んで、喜んでもらいたい……!
ルカ:カメさん……
カメのぬいぐるみ:ぼく……ぼく……!
カメのぬいぐるみ:——やってみる。まだ、怖いけど……
カメのぬいぐるみ:がんばってみたい……!
寧々:……!
寧々:……うん。頑張って、カメさん
数分後
ネネロボ:……頑張ッテクダサイ。 モウ少シで足が水にツキマスヨ
カメのぬいぐるみ:う、うん……!
カメのぬいぐるみ:だ、大丈夫。怖くない、怖くない……
カメのぬいぐるみ:っ——! こ、このまま……全身も……
ルカ:がんばって、カメさん……!
カメのぬいぐるみ:え、えいっ——!
寧々:あ……!
ネネロボ:成功デス! 水に入レテイマスヨ
カメのぬいぐるみ:本当だ……! やった……! やったよ!
寧々:うん……! よかったね!
ネネロボ:シッカリと安定シテ泳ゲテイマス。 コレナラ、ヌイグルミサン達を乗セテ運ブコトモデキソウデスネ
カメのぬいぐるみ:あ……そ、そのことなんだけど……お願いがあるんだ
ルカ:お願い?
カメのぬいぐるみ:あの……誰かを乗せて運んでみたいんだ。 だから、もしよかったら、背中に乗ってほしくて……
寧々:わかった。 じゃあ、やってみようか
寧々:わ……すごい……。 本当に水の上を進んでる……!
寧々:きゃっ、水……冷たい——
カメのぬいぐるみ:うん! でも、とっても気持ちいいな……!
カメのぬいぐるみ:思いっきり泳ぐのも、誰かを乗せて運ぶのも—— こんなに楽しいんだ……!
寧々:ふふ、よかったね
カメのぬいぐるみ:うん! ……しっかりつかまっててね! どこまでだって運んでみせるから!
ネネロボ:オカエリナサイ、寧々、カメサン。 フタリトモ、トテモ楽シソウデシタネ
寧々:うん。カメの背中に乗るなんて初めてだったけど すごく楽しかったな……
ルカ:すごいわね~、カメさん。 これなら誰でも向こう岸まで運べちゃいそうね~♪
カメのぬいぐるみ:ありがとう。みんなのおかげで、勇気が持てたよ……!
カメのぬいぐるみ:これなら、きっともう大丈夫……! 誰でも背中に乗せて、運んでいけると思う
ネネロボ:ヨカッタデスネ、カメサン
カメのぬいぐるみ:あ……そうだ。 みんな、あっち側の岸に渡りたいって言ってたよね
カメのぬいぐるみ:それなら、ぼくに運ばせてもらえないかな。 絶対、向こう岸まで送ってみせるから!
寧々:本当? ありがとう……。 すごく助かるよ
寧々:あ、それなら……もうひとつだけいいかな
カメのぬいぐるみ:どうしたの?
寧々:実は、わたしの友達も運んでほしいの。 結構たくさんいるんだけど……いい?
カメのぬいぐるみ:全然大丈夫だよ! ぼくもたくさん運べて嬉しいから!
ネネロボ:アリガトウゴザイマス。 ソレデハ、皆サンを呼ンデキマスネ
ルカ:カメさん、泳げるようになってよかったわね~
寧々:うん……。 ルカさんも、ありがとう
ルカ:あら、なんのことかしら~?
寧々:ルカさんが背中を押してくれたおかげで、 カメさんを元気づけられたから
ルカ:そうだったかしら~? わたしは思ったことを言っただけだけど……
ルカ:でも寧々ちゃんの力になれたなら、とっても嬉しいわ♪
ルカ:ふわあ……。みんなの笑顔を見てたら、 なんだか眠くなってきちゃった……
ルカ:寧々ちゃん。お膝を貸してもらってもいいかしら?
寧々:え……膝ってもしかして、ここで寝るつもり?
ルカ:ええ~。そうだわ、カメさんの甲羅を貸してもらおうかしら。 水の中を泳いでいる、とっても楽しい夢がみれそう……
ルカ:……すー……すー……♪
寧々:って……立ったまま寝てるし……
寧々:(でも……力になれて、本当によかった)
カメのぬいぐるみ:……よーし、みんなのお友達が来るまで、泳ぐ練習をしよう!
カメのぬいぐるみ:水はまだちょっと怖いけど……でも、がんばらなきゃ……!
寧々:(……そうだよね)
寧々:(これからも、怖いことや苦しいことはきっとある……)
寧々:(カメさんだけじゃない……わたしにも……)
寧々:(でも——)
寧々:(自分の夢と……憧れの姿を何度でも思い出して——)
寧々:(勇気を出して、夢に向かって進んでいこう)
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第 6 话:叶わない夢

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ワンダーランドのセカイ
えむ:とうちゃ~く!
えむ:ゾンビくんが教えてくれた 『フェニックスに詳しいぬいぐるみさんがいる家』って ここだよね!
司:一時はどうなるかと思ったが…… あのカメのおかげで、無事に来ることができたな
MEIKO:でも、フェニックスに詳しいなんて、 どんなぬいぐるみくんなのかしら。気になるわね
レン:それじゃあ、早速声をかけてみようよ!
えむ:うん☆ こんにちは~! ぬいぐるみさ~ん、いますかー!
寧々:そんな大声出さなくても聞こえると思うけど……
???:——は、はい! 今、行きます
えむ:こんにちは! わあ、あなたはライオンのぬいぐるみさんなんだね!
???:あ、は、はい。 えっと……皆さんは……?
MEIKO:あら、ごめんなさい! 急にこんな大勢で押しかけて
MEIKO:実は、私達はね——
???:な、なるほど……! 皆さん、フェニックスに会ったんですね……!
えむ:うん! すっごく大きくてかっこいい鳥さんだったよ!
えむ:でも、大事な地図を持ってっちゃったから、 返してほしくて……フェニックスがどこにいるのか知りたいんだ
???:なるほど……
???:そういうことなら、ボクに任せてください! フェニックスのことなら、 昔からたくさん調べてますから力になれると思います!
えむ:ほんとに!? ありがとう! えっと……
リオン:あ、申し遅れました! ボクはリオンと言います
えむ:リオンくんっていうんだ! よろしくね!
リオン:はい! それでは、早速フェニックスについてお話しましょうか!
司:ああ! よろしく頼む!
リオン:……と言っても、フェニックスがどこに住んでいるのか、 どんな生活をしているのか、 詳しいことはほとんどわかっていません
類:たしかに、ぬいぐるみくん達に話を聞いても、 見たことがある子は誰もいなかったね
リオン:はい……。それくらい、珍しい存在なんです
リオン:でも、一説では、フェニックスは幻の島—— 『スターアイランド』に住んでいて、 ごく稀に、この港のほうまでやってくるそうです
司:何!? スターアイランドだと……!
KAITO:まさか、こんなところでも名前を聞くなんてね……
リオン:ですから、皆さんがフェニックスの姿を見ることができたのは、 とても幸運なことだったんですよ!
リオン:ボクも、遠目から見たことしかないんです! ああ、羨ましいなあ……
リオン:って、それよりフェニックスの話ですよね。 フェニックスがいそうな場所は……
リオン:——あ、でもそれより先に、フェニックスの伝承や噂について 話したほうがいいかもしれませんね! 基本として!
寧々:え?
リオン:それじゃあまずは……ケガを治す力があると言われている フェニックスの羽根についての解説から——
えむ:(えへへ、フェニックスのことを話してるリオンくん、 すっごく楽しそう!)
えむ:(フェニックスのこと、大好きなんだね! なんだかあたしまでポカポカしてきちゃった……!)
数十分後
リオン:——以上が、ボクが知る限りのフェニックスの情報です!
司:うむ。教えてくれて助かったぞ! 本当にフェニックスに詳しいのだな
KAITO:それに、好きなことになると止まらなくなるタイプみたいだね
リオン:——あ! し、失礼しました! つい夢中になってしまって
えむ:ううん! すっっっごく楽しかったよ! リオンくんのフェニックスが大好きだって気持ちも、 い~っぱい伝わってきたもん!
リオン:そ、そうですか。なら、よかったです!
レン:でも、どうしてそんなにフェニックスのことが好きなの?
リオン:それは……
リオン:フェニックスは……ボクの憧れなんです
えむ:憧れ?
リオン:はい。その……実はボク、昔から不器用で…… 何をしても失敗ばかりだったんです
リオン:それに、運動も得意じゃなくて、 みんなとかけっこする時なんかもいつも一番後ろを走ってました
リオン:でもある時、たまたまフェニックスを見て……思ったんです。 大きくて、堂々としてて……すごくかっこいいなって
リオン:それからフェニックスのことが気になって、 たくさん調べてるんです
リオン:それで、いつかは……フェニックスのことをもっと知って、 もっと近くで見て——
えむ:どうしたの?
リオン:あ、その……笑われるかもしれないんですけど……
リオン:いつか……フェニックスと一緒に空を飛んでみたいなって
レン:フェニックスと一緒に?
リオン:はい。憧れのフェニックスと一緒に、 自由に空を飛び回れたら、どんなに素敵だろう……なんて
えむ:わあ……!
えむ:——それって……すっっっっごく、すてきな夢だね!
リオン:え?
えむ:フェニックスと一緒に空を飛んだら……って、 なんだか聞いてるだけであたしもわくわくしてきちゃった!
ミク:ミクもミクも~!
リオン:あ……ありがとうございます
リオン:でも……こんな夢、叶うはずありませんよね
えむ:え? どうして?
リオン:だって、フェニックスにはめったに会えませんし…… ボクは鳥のぬいぐるみじゃないので、空は飛べませんから
リオン:それに——周りのみんなも、 できるわけないって言ってますし
えむ:あ……
リオン:……自分でも、叶わないってわかってるんです。 すみません、今の話は忘れてください!
えむ:リオンくん……
えむ:(……あたしも、『叶わないのかも』って 思っちゃう時がたくさんあったなあ)
晶介:えむ。そんなに夢が見たけりゃ、ひとりで見てろ。 これ以上俺達を巻きこむな!
えむ:(お兄ちゃん達にも、 『夢みたいなことばっかり言うんじゃない』って言われて……)
えむ:(でも——)
えむ:——諦めないで、リオンくん!

第 7 话:きっと一緒なら

レン:えむちゃん……?
えむ:できないって思っちゃったら、 本当に叶える方法も見つからなくなっちゃうから……
えむ:だから……諦めちゃだめだよ!
リオン:でも……。 こんな夢、無茶なものですし……
えむ:そうかもしれないけど……
えむ:でもね、あたし……夢を持つことって すっごく大事なことなんだって思うんだ!
えむ:夢を持ち続けて…… それを叶える方法をい~っぱい考え続けてたら——
えむ:いつかその夢を形にする方法だって 見つけられるかもしれないから……!
司:えむ……
リオン:それは、そうかもしれませんが……
リオン:でも、叶うかどうかわからない夢を ずっと持ち続けるのは、苦しくて……
えむ:あ……
えむ:……そうだよね。 その気持ちも、わかるよ
リオン:え?
えむ:あたしもね、全然夢を叶えられなくて、 苦しい気持ちになっちゃうことがいっぱいあったの
えむ:それで、リオンくんみたいに もう諦めちゃったほうがいいのかなって 思ったこともあったんだけど……
えむ:——『諦めなくていい』って、言ってくれる人達がいたんだ
リオン:諦めなくて……いい……
えむ:それだけじゃなくて…… あたしの夢を、『どうやったら実現できるだろう』 って一緒に考えてくれて——
えむ:そしたら本当に、あたしの夢がたくさん叶ったの!
ミク:えむちゃん、司くん、寧々ちゃん、類くん—— みんなで一緒にワンダーステージを笑顔でいっぱいにしたり——
レン:フェニックスワンダーランドの 『みんなを笑顔にしたい』っていう想いも、みんなで守ったよね!
MEIKO:それだけじゃないわ! 4人で一緒に夢を追いかけたいって想いも、叶えられたわね
リオン:……そうだったんですね
リオン:だけどボクには……
えむ:——大丈夫! あたしも協力するよ☆
リオン:え……
えむ:ひとりじゃできないことも 誰かと一緒だったら、できるかもしれない
えむ:誰かと一緒に考えれば、今まで思いつかなかった すてきなアイディアも出てくると思うから!
えむ:だから、リオンくんの夢を現実にできるように、 あたしといっぱい考えよう!
リオン:えむさん……
司:——無論、オレ達も協力するぞ! ここまで聞いて、放っておくことなどできるものか!
リオン:…………
リオン:……ありがとうございます。 そんな風に言っていただけて、すごく嬉しいです
リオン:きっと、えむさんの言うとおりですね。 夢を諦めなければ、いつか現実にする方法も見つかる……
えむ:リオンくん……!
リオン:……お願いします
リオン:『フェニックスと一緒に空を飛ぶ』っていう夢を 叶えられるように、ボクに力を貸してください!
えむ:うんっ!
えむ:それじゃあ……さっそくみんなで フェニックスと一緒に飛ぶ方法を考えよーう!
ミク:お~!
MEIKO:でも、どうしたらいいのかしら?
リン:あ、空飛ぶ汽車に乗ったらどうかなっ? フェニックスと一緒に、ぴゅ~って飛べるかも☆
KAITO:うーん……あの汽車は気まぐれに飛ぶからね。 一緒に飛ぶのは難しいと思うな
レン:それなら、フェニックスの背中に乗るのはどうかな!?
えむ:ほえ、背中に?
レン:うんっ! 鳥の背中に乗って空を飛ぶのって 映画とかでもよくあるでしょ?
ルカ:あら~、鳥さんの背中に乗って飛ぶ…… とっても気持ちよさそうね~
寧々:でも……本当にできるの?
類:フェニックスのあの大きさだったら、 ぬいぐるみサイズのリオンくんを運ぶのは可能だと思うよ
えむ:それじゃあ、フェニックスさんにお願いしてみよっか!
ネネロボ:オ願イ、デスカ?
えむ:うん! 『背中に乗せて一緒に空を飛ばせてください』って!
司:いやいや、鳥に話が通じるわけが……
司:……って、ぬいぐるみと話をしている時点で今更だな
寧々:だけど、そもそもフェニックスがどこにいるのか わからないんじゃ、どうしようもなくない?
リオン:——あ、それなら……可能性は低いですが、 ひとつ考えがあるんです
えむ:え?
リオン:実はボク、フェニックスがこの港に来た時の 目撃情報や文献を昔からずっと集めてたんですけど…… 最近、ある事に気が付いたんです
リオン:フェニックスにはこの港に来た時に必ず訪れる、 お気に入りの場所があるんだって
リン:それじゃあ、そこに行けば フェニックスに会えるかもしれないってこと!?
リオン:あくまで可能性ですけど……
司:だが、こうしてここにとどまっているよりは何倍も 会える確率は高いということだな!
ミク:なら、早く会いに行かなくちゃ!
えむ:うんっ!
えむ:それじゃあみんな、 今度こそフェニックスさんに会いに行こーう!
司:ああ!
レン:……なんだか、すごいなあ
MEIKO:レン、どうしたの?
レン:あ……えへへ。えむちゃんのこと!
レン:さっきみたいに目の前で苦しそうな誰かがいても、 すぐに笑顔にしてあげられて……かっこいいなって
レン:きっと、えむちゃんがフェニックスワンダーランドのみんなを…… それと世界中のみんなを笑顔にするっていう夢に、 どんどん近づいてるからだよね!
MEIKO:……ええ、そうね!
えむの声:メイコお姉さーん、レンくーん! 早く早くー!
MEIKO:あら、急がなきゃ。 ……さあ、行きましょ!
MEIKO:頑張るえむちゃん達を、これからもそばで見守って 応援できるように!
レン:うんっ!
视频:播放视频

第 8 话:捕獲作戦!?

视频:播放视频
数時間後
司:むむむむむむ……フェニックス、なかなか現れんな
リオン:はい……。 でも、現れるとしたら、やっぱりここだと思います
リオン:この丘の上は住んでいるぬいぐるみもいなくて、静かですから。 騒がしいのが嫌いなフェニックスは、こういう場所が好きなんです
司:そうか……。 ならば、今は信じて待つしかないな
リオン:はい……!
リオン:フェニックスに、背中に乗せてもらえるようお願いするためにも、 必ず見つけないと……!
司:ああ!
司:(——さっきと打って変わって、燃えているな。 よほど、えむの言葉に励まされたのだろう)
司:(それにしても……)
リオン:フェニックスは……ボクの憧れなんです
司:(……憧れ、か)
司:(……追いかける夢は違えど、 遥か高い場所を見上げているという点では オレとリオンはよく似ているかもしれないな)
司:(リオンの夢が叶うように、 ぜひとも力になってやりたいものだ)
KAITO:……ふたりとも、ずっと立っていて疲れないかい? 見張りは僕がやるから、少し休憩を——
えむ:あーーーーーーー!!!
えむ:みんな! 見て見て! あっちの空!
司:ん?
寧々:あれって……!
司:で、で、で、で、で……
司:出たー! フェニックスだぞ!
リオン:ほ、ほほほほほほほほ本当ですか!?
ネネロボ:北西の方角に対象を確認シマシタ。 船で見た鳥と同ジ姿デス
リオン:間違いありません……フェニックスです。 本当に見つけられるなんて……
KAITO:リオンくんの調べたとおりだったね
MEIKO:ええ! さすが、フェニックス博士ね!
リオン:は、博士だなんて、そんな……。 でも、研究の成果が出て嬉しいです!
司:では、さっそくフェニックスに声をかけるか
リオン:え? でも、あんなに高いところにいるのにどうやって……
類:ああ。それなら心配いらないよ。司くんは……
司:お~~~~~~いっ! フェニックス~~~~~~~!!!!
類:……空まで届く大声を持っているからね
リオン:す、すごい……
ネネロボ:110デシベル。自動車のクラクションに相当シマス
寧々:ちょっ、大声にも限度があるでしょ! 耳が壊れるかと思った……
えむ:でも、フェニックスも気づいたみたいだよ! こっちに来てる!
リン:わああ~! すごい風~!
類:さすがの巨躯だ……すさまじい風圧だね……
フェニックス:——耳障りな声がすると思ったら……
フェニックス:人間とぬいぐるみ風情が、私になんの用かしら
司:——フェニックス! 急に声をかけてすまない! 実はお前に頼みがあるのだ!
フェニックス:頼み?
リオン:あ、あの……! ボクを……ボクを乗せて、空を飛んでいただけないでしょうか!
えむ:あのね! リオンくんは、あなたのことが大好きで、憧れてて…… いつか一緒に空を飛んでみたい!って思ってるの
えむ:だから……一緒に飛んであげてください! お願いします!
司:オレからも頼む!
フェニックス:——断るわ
えむ:え……
フェニックス:……どうして私が、あなた達の頼みを聞かなくてはならないの?
フェニックス:わかったら、ここから立ち去ってくれないかしら。 空から見ていても、あなた達がちょこまか動いて鬱陶しいのよ
司:ぐっ……
司:たしかに、こちらの頼みを聞く義理はないかもしれないが……
司:リオンの、昔からの夢なのだ……! 頼む、このとおりだ!
リオン:お、お願いします……!
フェニックス:…………
フェニックス:……そこまで言うなら、考えてあげないこともないわ
寧々:え……ほ、本当?
フェニックス:ええ、ただし——条件があるの
類:条件? それは……
フェニックス:——私を、捕まえること
司:なっ……捕まえる!?
フェニックス:空を舞うこの私を捕まえることができたなら…… あなた達の言葉に従ってあげるわ
司:(……あの高さで飛ぶフェニックスを捕まえる……。 果たしてそんなこと——)
司:(……いや、大丈夫だ。 どんなに不可能と思えることでも、オレ達であれば必ずできる)
司:……それで本当に、オレ達の頼みを聞いてくれるんだな?
フェニックス:ええ。無理だとは思うけれどね
司:……わかった! やるぞ!
司:リオンも、構わないか?
リオン:……は、はい! もちろんです!
司:よし、それでは……フェニックス捕獲作戦だ! 覚悟はいいか、お前達!
えむ:うん!
フェニックス:タイムリミットは、あの太陽が海に沈むまで。 それまでは、私もここにいてあげる。せいぜいあがきなさい
フェニックス:——それじゃあ、楽しみにしてるわ
司:よし……! 必ずやフェニックスを捕まえ…… リオンの夢を叶えてみせるぞ!
KAITO:そうだね、頑張ろう
KAITO:だけど、捕まえるためには いろいろと越えなければいけない障壁があるね
MEIKO:まずは……あの大きな体を どうやって捕らえるか、ってことかしら?
レン:それなら、捕獲ネットを使うのはどうかな!? ほら、獅子舞ロボくんを捕まえた時の!
司:なるほど、妙案だな!
司:だが、そうなると問題はやはり……高さだな。 フェニックスが飛び回るあの空まで、どうすれば行けるか……
えむ:むむむ~……。そうだネネロボちゃん! お空を飛べたりしないかな?
寧々:いや、さすがに無理でしょ……
ネネロボ:申シ訳アリマセン。 アノ高度を自在に飛行スル機能は、搭載サレテイマセン
えむ:そっか~……
類:…………
レン:あれ、類くん。どうかした?
類:いや……“とぶ”、か。悪くない考えだと思ってね
えむ:えー!? ネネロボちゃん、やっぱりお空を飛べるの?
類:フフ。さすがに今すぐ、あのフェニックスのように 空を飛ぶ機能はつけられないけれど……
類:空へ向かって“跳ぶ”ことならできると思ってね
数十分後
えむ:類くーん! 言われたもの、持ってきたよー!
類:ありがとう、みんな。 こっちもちょうど、ネネロボの調整が完了したところだよ
えむ:わあ~! ネネロボちゃん、目が光った!
ネネロボ:システムチェック……異常ナシ。 各種センサー、モニター、良好。 新機能『スーパージャンプ』問題ナク使用可能デス
司:おお……なんだかわからんが、凄そうだな!
レン:これで、フェニックスの高さまで届くの?
類:ああ。ネネロボの脚部を改造して、 通常よりもはるかに高い跳躍を可能にしているんだ
寧々:……すごい高さになりそうだけど、着地は大丈夫……?
類:そこもきちんと考えてあるよ。 取りつけたバックパックからの噴射によって、 着地時の衝撃を緩和する機能も取り付けてある
類:それに、万一に備えて安全マットも持ってきてもらったしね
類:とはいえ、バッテリーの消耗が激しいから…… スーパージャンプが使えるのは3回が限度、というところだろう
類:それと、もうひとつ問題があってね
司:問題?
類:スーパージャンプ中は、ネネロボは他の行動が取れない。 フェニックスを捕まえるためには、 誰か他にネットを投げる係が必要なんだ
リオン:ネットを……
リオン:それなら、ボクがやります! ……ここまで手伝ってもらったんです、 最後は自分自身の手で、夢を掴み取ろうと思います!
司:リオン……
司:よし、わかった! ならば、オレもやる!
司:フェニックスはかなりの大きさだからな。 ネットを扱うにしても、体の小さなリオンだけでは厳しかろう
リオン:い、いいんですか? 危険もあるのに……
司:ああ、先ほどリオンを見ていて思ったのだ
司:同じ、簡単には届かぬ夢を追うものとして…… 可能な限り力になってやりたいとな
リオン:あ、ありがとうございます……! すごく心強いです!
類:……わかった。 それなら、司くんとリオンくんに任せよう
KAITO:じゃあ僕達は、下で安全マットを準備しよう
えむ:司くん、リオンくん、何かあってもあたし達が 絶対キャッチするから大丈夫だよ!
司:頼んだぞ! それでは……行ってくる!

第 9 话:何度でも

ワンダーランドのセカイ
司:リオン、ネットはしっかり持ったか?
リオン:は、はい!
えむ:こっちも大丈夫だよ~!
司:……では、いくぞ。 えむをよく狙って……せーの——!
リオン:——えい!
えむ:わあ~! 捕まっちゃった~!
司:……よし、タイミングはバッチリだったな。 では、ネットを投げる練習はこのくらいでいいか。 助かったぞ、えむ!
司:では、そろそろ——
フェニックス:ずいぶんと時間をかけていたみたいだけど、 私を捕まえる準備はできたのかしら
司:ああ、準備完了だ! 首を洗って待っていろ。必ず捕まえてみせる!
司:——いくぞ、リオン、ネネロボ!
リオン:は、はい……!
ネネロボ:——バッテリー残量ヨシ。 各種駆動部動作ヨシ
ネネロボ:『スーパージャンプ』、イツデモ起動可能デス
司:では、フェニックスが真上に来たら跳ぶぞ!
ネネロボ:了解デス
司:よし、今だ!
えむ:わあ! 跳んでる~~~!!!
ミク:すごーい! 大成功だね☆
KAITO:これなら、フェニックスにも届きそうだ
フェニックス:——なに……?
司:今だ! ネットを投げるぞ、リオン!
リオン:はい! え、えい……!
フェニックス:……!
リオン:わ……か、風が……!
司:(っ……狙いが逸れた……。 これでは……!)
司:……届かない、か……!
ネネロボ:——着地シマス。衝撃にゴ注意クダサイ
司:ふう……。さすが類だな。 ほとんど衝撃を感じなかった
司:だが……
KAITO:司くん、リオンくん、大丈夫かい?
リオン:はい、大丈夫です! それより……
フェニックス:……多少驚いたけれど、所詮子供だましね
司:くっ……
リオン:……すみませんでした。 ボクが、もっとしっかり投げられていれば……
司:気にするな! まだチャンスはある。 もう一度だ!
司:ネネロボ、準備はいいか?
ネネロボ:問題アリマセン。 スーパージャンプ、イツデモ再使用可能デス
司:——よし、では今度こそ……!
フェニックス:あら、また来たのね
リオン:そ、それ……! ——あ……!
司:(っ……まずい、投げるタイミングが早すぎる……!)
リオン:……ご、ごめんなさい! 絶対捕まえるって思ったら焦っちゃって……
司:気にするな! フェニックスはまだあそこにいる。 もう一度挑めばいいだけだ
リオン:でも……ネネロボさんは あと1回しか跳べないんですよね
司:……! たしかに、次で3回目だな……
リオン:すみません……。ボクが失敗ばかりしたせいで……
リオン:やっぱり、ボクじゃ……フェニックスには……
司:リオン……
司:……挫けそうになる気持ちはわかる
司:どんなに手を伸ばしても、届かない…… その感覚は、オレにも覚えがあるからな
KAITO:司くん……
司:……だが、お前はそれでいいのか?
リオン:え……
司:お前の夢は、たった数回失敗しただけで 諦めてしまえるようなものだったのか?
司:オレには、そうは思えん!
リオン:……!
司:フェニックスについて語っていた時の、お前のキラキラとした目。 家にあった山のような研究資料……
司:お前のフェニックスへの想いは、 この程度で諦められるものではないはずだ!
リオン:司さん……
リオン:でも……手が震えてしまうんです
リオン:どうしてもボクにはできないんじゃないかって思って、 自信が持てなくて……
リオン:司さん達にこんなに手伝ってもらっても、 まだこんな風に悩んでしまう……本当、自分が情けないです
司:——いや、それでいい
司:その気持ちさえ持っていれば、きっと大丈夫だ
リオン:え……?
司:なぜならば——
司:その、自分をふがいなく思う気持ちも、悔しさも—— 前へ進むための力になるからだ!
リオン:……進む、力に?
司:ああ! オレを信じてくれ、リオン。 ふがいなさも悔しさも、必ず力に変えられる
司:その気持ちをまっすぐに受け止めて、前に進むんだ。 そうすれば……
司:いつか必ず——手が届く!!
リオン:……あ……
リオン:……っ、は、はい……!
KAITO:(……そうだ、司くん)
KAITO:(……君はずっと、夢に向かって進んできた)
KAITO:(世界中を笑顔にする、そんなスターになるために……)
KAITO:(それは途方もない夢だけど……どんな困難にぶつかっても、 まっすぐ受け止めて進んできた君なら、きっと必ず——)
KAITO:……司くん、リオンくん。 何があっても僕達が必ず受け止めるから、 全力でいっておいで
えむ:それに、もし失敗しちゃっても最後じゃないよ。 また一から、夢を叶える方法を一緒に考えよう!
リオン:あ……ありがとうございます! カイトさん、えむさん!
司:——よし、それではラストチャンス……
司:……いくぞ!
司:(フェニックス……!)
司:(つかんでみせるぞ……。 どんなに高くとも、必ず——!)
司:今だ、リオン! ネットを投げるぞ!
リオン:は、はい——!
フェニックス:——!
司:(っ、フェニックスが、避けた……!)
リオン:あ……!
司:(届かなかったか……! いや、まだだ……)
司:諦めるなリオン! 食らいつけ!
司:どんなに遠くても——その夢に手を伸ばせ!!
リオン:はい……!
フェニックス:……っ!? なにを……
司:うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!
リオン:やああああああああ!!!
司:届けー!!!!!!!!
寧々:……ふたりが、飛んでる……
えむ:あ、見て……! 司くんの手、フェニックスに届いて——!
KAITO:——みんな! マットを!
司:ぬおおおおおおおおおお、落ちる~~~~~~~~!!!!!!
リオン:わああああああああああっ
ミク:司くん、リオンくん! 大丈夫……?
司:あ、ああ……。マットがあって助かった……
リオン:は、はい……。平気です。 ありがとうございました
ネネロボ:……バッテリー残量低下。 省エネモードに移行シマス
寧々:……ネネロボも、お疲れさま
司:そうだ! フェニックスは——
司:……また、ダメだったか……
リオン:ごめんなさい、皆さん……。 こんなに協力してくれたのに……
えむ:そんなの気にしないで! ——って、あれあれ?
えむ:司くん、背中のところ……何かくっついてるよ!
司:む? これは……
KAITO:……フェニックスの羽根だね
司:フェニックスの……
KAITO:……ほんの少し、届いていたみたいだね
司:……ああ! そのようだな!
フェニックス:——まさか、この私に触れるなんてね
リオン:フェ、フェニックス……!?
フェニックス:……驚いたわ。翼も持たないあなた達が、 あそこまでくらいつくなんて
司:……だが……
フェニックス:……そうね。結局、あなた達は私に触れただけで 捕まえることはできなかった
司:くっ……
フェニックス:……だけど、諦めるつもりはないんでしょう?
リオン:え……?
フェニックス:いつか、私を本当に捕まえることができたら、 その時はあなたの願いを聞いてあげる
司:ほ、本当か!?
フェニックス:ええ。……まあ、その時が来るかはわからないけれどね。 退屈しのぎにはなるし、つきあってあげるわ
リオン:……! あ、ありがとうございます……!
フェニックス:——それと、これ……あなた達が探しているものじゃないかしら
えむ:あ、それ船にあった地図!
司:なに!? そういえば、すっかり忘れていた!
寧々:え……本気で忘れてたの?
類:てっきり、リオンくんの頑張りに水を差さないために 黙っていたんだと思っていたんだけれど…… フフ、司くんらしいねえ
司:……と、とにかく! その地図はオレ達に必要なものなのだ! すまん、フェニックス。渡してくれ!
フェニックス:……まあ、かまわないわ
寧々:え、いいの……?
フェニックス:言ったでしょう? 私を捕まえることができたら、 あなた達の言葉に従ってあげるって
フェニックス:だから、ほんの少しでも、私に触れられた褒美よ
えむ:わ~、ありがとうフェニックスさん!
司:……ああ! 感謝するぞ!
フェニックス:——リオンと言ったわね。 ……また、いつでもかかってきなさい
リオン:あ……
リオン:は、はい……!
レン:あ……飛んでっちゃった……
えむ:でも……帰る時、ちょこっとにこってしてたね!
KAITO:もしかしたら、あのフェニックスも こうやって誰かが挑んできてくれるのが 嬉しかったのかもしれないね
ミク:そっか~☆ それじゃあまた捕まえに行ってあげなくちゃだね!
リオン:……はい! そうですね!
リオン:司さん、さっきはありがとうございました
リオン:自分のふがいなさも受け止めて、 前に進み続ければ……いつか夢に届く
リオン:司さんがそう教えてくれたから、 ボクは一歩夢に近づくことができました
司:リオン……
リオン:……ボク、これからも頑張ります。 フェニックスを追いかけて…… いつかフェニックスを捕まえてみせます
リオン:それでいつか必ず……フェニックスと一緒に飛んでみせます!
司:ああ、頑張れよ!
リオン:はい!
司:(……そうだ)
司:(どんなに苦しくても、自分が情けなくても、 目を逸らさず受け止めて手を伸ばし続ける)
司:(そうやってオレも……進んでいくんだ)
KAITO:——司くん、お疲れさま
KAITO:リオンくんを力づけてあげた時の司くん、 本当に頼もしかったよ
司:む、そうか? まあ、オレとしては当然のことをしたまでだ! ハーハッハッハッハ!
司:……だが、励まされたのはオレも同じだ
司:夢に向かって懸命に進むリオンの姿に、 オレ自身、前に進む力をもらった
KAITO:司くん……
KAITO:……そうだね、僕も同じだよ
司:む、そうなのか?
KAITO:うん。……きっとこれからも、みんなが夢に向かっていく途中で たくさんの困難があると思う
KAITO:だけど、司くんがリオンくんを支えたように——
KAITO:僕も、全力で応援しよう。そう改めて思ったんだ
司:……!
司:——感謝するぞ、カイト! 必ずやその応援に応えてみせよう。 なにせオレは……
司:世界中を笑顔にするスターになる男だからな!
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第 10 话:星を目指して

ワンダーランドのセカイ
司:ようやく地図を取り戻せたな……
寧々:本当、長い1日だったね
えむ:でも、ゾンビくん達とショーをしたり、カメさんに乗ったり、 リオンくんと一緒にフェニックスを追いかけたり…… すっごく楽しかったなあ☆
レン:あははっ、そうだね!
レン:それで……この地図があれば この場所を生んだ想いがなんなのかも わかるかもしれないんだよね!
司:うむ。 では……早速、地図を見てみるか
類:……こうして見ると、とても広い範囲の地図のようだね
司:うむ。いくつも島が描かれているが……
寧々:……ねえ、こっちに描かれてる島、 よく見たら印みたいなのついてない?
MEIKO:何かしら? 印がついている島と、ついてない島があるけど……
レン:印があるのは、名前も書いてあるね!
えむ:ほんとだ! ゾンビ島、マーメイド島…… 他にはアンドロイド島なんかもあるみたい!
リン:あ、宿屋にいたぬいぐるみさん達が来たっていう島だ!
類:……宿屋で聞いた時も思ったけれど……
類:その島は、僕達がやってきたショーと関係がありそうだね
ルカ:たしかにそうね~。 でも、どういうことなのかしら~……?
KAITO:……もしかすると、だけど……
KAITO:この船も進んできたのかもしれないね
KAITO:司くん達のように、ひとつひとつ島をとおりながら—— スターアイランドを目指して
司:この船が……オレ達と同じ?
KAITO:うん。……というより、司くんの今の想いが、 この船の形になって現れたんじゃないかな
司:オレの想い……
司:(この船は、いくつもの島を巡り、スターを目指し進んできた。 ……そしてこれからも、その旅路は続いていくに違いない)
司:(たしかに、オレと同じだ。 オレもスターになるという夢に向かって、 ここまで進んできたからな)
司:(夢に向かう想いが、船の形になった……?)
司:(……いや、そうではない……。 オレは、オレひとりの力でここまで来れたわけではない)
司:(えむ達と出会い、一緒に様々なショーをしてきた。 ……皆がいたから、オレはここまで進んでこれたのだ)
司:(だとすれば……)
司:……そうか!
えむ:なになに!? 司くん、わかったの?
司:ああ、恐らくこの場所は……
司:オレの……『スターを目指し、仲間とともに もっといろいろな場所を巡って成長していきたい』
司:そんな想いで生まれたのだろう
KAITO:……うん、僕もそう思うよ
類:……なるほど
類:それでは……この印がある島は僕達の軌跡——
類:そして、印のない島はこれから僕達が進んでいく 可能性のある場所を示しているんだね
寧々:……そっか。そういうことなんだ
えむ:——ねえねえみんな! この船動かせないかな?
司:なに?
えむ:みんなで行ってみようよ! スターアイランドに!
司:な、何!? そんなことできるのか……?
えむ:わかんないけど…… だって、この船がそこを目指してるなら、 連れていってあげたいなあって!
MEIKO:……そうね! それに、船が動くなら 行くことだってできるはずだわ!
ミク:ミクも行ってみたい! スターアイランドがどんなところなのか、見てみたいもん!
寧々:いや、船を動かすって言っても…… わたし達にできるの……?
ネネロボ:船の操縦方法にツイテは、インストールが可能デス
寧々:でも、ネネロボだけじゃダメでしょ。 みんなで動かすものだと思うし
えむ:それなら、ぬいぐるみさん達にお願いしたらどうかな!?
MEIKO:いいと思うわ! 港には、船に詳しいぬいぐるみくんが多いみたいだったし!
レン:そういえば、聞き込みをしてた時に 船に乗ってる子、いっぱい見かけたよ!
類:ふむ……彼らの力を借りるのはいい考えだね。 それに幸い、旅に必要なものはそろっているようだ。 いつでも出航できそうだよ
司:……なるほど。 ならば当然、オレも行くぞ!
司:スターアイランドがどんな島なのか、 見ないわけにはいかないからな!
寧々:え……
えむ:寧々ちゃんは!? 一緒に行くよね!
寧々:……はあ、こうなったら止まるわけないもんね
寧々:いいよ。わたしもスターアイランド、行ってみたいし
司:——よし! では……
司:スターアイランドへ向けて、出航だ!
数時間後
司:な、なぜだー!!!
司:なぜ何度出航しても、港に押し返されるのだ……
類:潮の流れがよくないみたいだね。 どう進んでも、港に戻されるようになってしまっている
リン:じゃあ……スターアイランドには行けないのかな……
ミク:大丈夫! きっと行けるよ!
えむ:え?
ミク:わかんないけど、きっと大丈夫! 司くん達なら、いつか絶対スターアイランドにたどり着けるよ!
ミク:ミクは、司くん達のこと信じてるから!
司:ミク……
KAITO:……ミクの言うとおりかもしれないね
KAITO:今はスターアイランドには行けないけれど、 それは、『今はまだ』というだけなんだと思うんだ
司:今は、まだ……?
KAITO:司くんはまだ、自分がスターになったとは思ってないだろう?
司:それは……無論だ
KAITO:なら——これから司くんがみんなと一緒に進む中で、 多くの人達と出会い、一歩ずつ成長していった時……
KAITO:このセカイでの、『スター』への道も開けるんじゃないかな
司:……そうか、皆と共にオレがさらに成長すれば……
司:——よし! ならば、やるぞ!
司:皆と共に成長し、この長い航路を…… ペガサススペシャルデラックスワンダー号と共に渡りきるのだ!
寧々:……知らないうちに、船に変な名前つけて……
類:フフ、だけどこういう前向きなところが、 司くんのいいところだね
司:——えむ、寧々、類!
司:……オレ達の夢は様々だ。 だが、今はともに夢に向かって進んでいける
司:互いに切磋琢磨し、 これからも夢に向かって進んでいこうではないか!
えむ・寧々・類:『うん!』 『ああ』
KAITO:ふふ、司くん達は変わらないね。 自分達の夢に向かって真っすぐ進み続けてる
ミク:ミク達も、これからもず~っと応援するよ☆
司:うむ! 感謝するぞ!
司:……では、景気づけにいつものあれをやるか!
えむ:うん! それじゃあみんな、いくよ~!
司:これからも、夢に向かって~~~!!!!!
全員:『がんばろわんだほーい!!』
レン:えへへ、司くん達がこれからどんな道に進むのか、楽しみだね!
ミク:うんっ☆
ミク:……あれ?
ミク:みんな、見て見て~! 船の近くのところ!
KAITO:……ん? あれは……植物の芽、かな
リン:わあ、ちっちゃくてかわいいね☆
ルカ:なんの芽かわからないけれど…… なんだか、これからすっごく大きくなりそうな気がするわ
MEIKO:そうに決まってるわ! だってあの芽も、司くんの想いでできてるんだもの
レン:じゃあきっと、ぐんぐん成長していくね!
KAITO:そうだね
KAITO:あの芽も、それに……成長し続ける司くん達のことも、 これからも見守っていこう
ミク:お~!
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