活动剧情
いつか花咲くステージへ
活动ID:130
第 1 话:久しぶりのオフ!
放課後
宮益坂女子学園 2年D組
みのり:ふう~……
みのり:今日は久しぶりに授業全部出られたし、 すっごく楽しかったなー!
みのり:……でも、気は抜けないよね! テストも近いし、今日習ったとこ ちゃんと家でも復習しなくちゃ
遥:みのり、お疲れさま。 今日の集まり、もう行けそう?
みのり:あ、遥ちゃんお疲れさま!
みのり:今日は今後のこと相談するんだよね! みんなで屋上に集まるの、久しぶりだからわくわくしちゃうな~♪
遥:ふふっ、私も。 最近はそれぞれ仕事あったりして、 4人全員学校にいることも珍しいもんね
遥:モアモアハウスもできたけど…… 屋上は私達の原点みたいなところもあるし、 これからも機会があったら使っていきたいね
みのり:そうだね! モアモアハウスも屋上も、どっちも大事な場所だから——
???:ふたりとも、お疲れ!
みのり:あ……かえぽん! それに、クラスのみんなも!
クラスメイト:ふたりとも、久しぶりだね。 最近忙しそうだけど、大丈夫?
遥:うん、お仕事がもらえるのはありがたいことだしね
みのり:かえぽんも、いろんな雑誌にのってるよね! この前のuou-uoもすっごくきれいだったなあ
かえぽん:ありがと! 最近はuou-uoだけじゃなくて、 他の雑誌でも撮影してもらったりしてて——
かえぽん:っていうか、アタシのことはどうでもよくて! 見たよ、この前の『有村孝志のアリナシ話』!
みのり:えっ……かえぽんも見てくれたの!?
かえぽん:友達が出てる番組なんだから、 そりゃチェックするでしょ!
クラスメイト:私も見たよ! 有村さんみたいな 大御所が看板の番組に出るなんてすごくない?
遥:実は、かなりラッキーだったんだ。 元々出演予定のグループが出られなくなって、 その代わりにって急遽決まったことだったから
みのり:その番組のプロデューサーさんが たまたま前にお世話になった人だったから、 声かけてもらえたんだよね
かえぽん:へえ、そうだったんだ……! そういう繋がりって大事だよね!
かえぽん:番組もすごく面白かったし、大成功じゃん! 今日購買でも話題にしてる子達見かけたし
遥:たしかに、今までで一番反響は大きかったかな
みのり:そうだね! わたし達のことを知ってくれた人も増えたから、 これからの活動も——
みのり:って、もうこんな時間だ!
みのり:ごめんね、みんな! わたし達これから打ち合わせがあって……!
かえぽん:あ、アタシもこのあとスタジオだった! 引き留めちゃってごめん
クラスメイト:でも、今日話できてよかったよ。 また今度、ゆっくり近況聞かせて!
みのり:うん、ばいばーい!
遥:……それじゃ、私達も屋上行こうか
みのり:そうだね! なんだか元気もらっちゃったし——
みのり:わたし達もがんばらなくちゃ!
数十分後
屋上
愛莉:さてと。それぞれ報告も終わったことだし、 次は配信の企画について話したいところだけど……
みのり:だけど?
愛莉:——この前出た番組の反響、すごいと思わない?
みのり:あ……愛莉ちゃんもやっぱりそう思う!?
遥:私達も、さっきクラスの子達から ちょうどその話をされたんだ
雫:私も中庭で声をかけられたわ。 『番組おもしろかったです、応援してます!』って
雫:それに、最近会ってない子からも 『番組を見たよ』ってメッセージがたくさん来てて……
雫:私達の活動が、今までより多くの人に届いたんだって思えて、 すごく嬉しかったわ
愛莉:ふふ、やっぱり、みんなも同じこと思ってたのね
愛莉:まあ正直、あの番組に出演できたのはラッキーだったし、 この先こういう大きな仕事が コンスタントに入るとは限らないけど……
愛莉:今が、わたし達のターニングポイントであることは 間違いないって思ってるの
みのり:ターニングポイント……
遥:そうだね。今って本当に注目度があがっていってる状態で、 新規で見に来てくれた人も増えてる——
遥:となると、そういう人達に もっと私達のことを知ってもらえるように、 これからやる配信の内容も考えたほうがいいのかも
みのり:た、たしかに……!
雫:それじゃあ次の配信の企画は、 新しいお客さんに向けてどういうメッセージを届けるか…… って視点で考えたほうがいいのかしら?
愛莉:そうね。でも、新しいお客さんのことばっかり考えて作ると、 今までわたし達についてきてくれたお客さんを 飽きさせちゃいそうだし……
みのり:それなら、改めて自己紹介しつつ、 今まで見てくれてた人でも楽しんでもらえるような内容に すればいいんじゃないでしょうか!
遥:……それって、どういうイメージ?
みのり:ええっとね——
みのり:まだ、ちゃんと考えられてるわけじゃないんだけど……
愛莉:すごい勢いの見切り発車だったわね
雫:でも、みのりちゃんの言っていることはわかるわ
雫:新しいお客さんにも、今までのお客さんにも 楽しんでもらえる配信ができるなら、それが一番いいわよね
遥:……そうだね
遥:難しいとは思うけど、 その方向性で具体的な案を出していこうか
愛莉:ええ、それがいいわね
愛莉:でも、そろそろいい時間だし、 今日の会議はここでお開きにしましょ
雫:あ……そうね。 私もこのあと約束があるから——
雫:明日はもともとモアモアハウスで打ち合わせする予定だったし、 今日話したことは、その時また考えましょう
愛莉:ええ。……それまでにそれぞれアイディアの種くらいは 持っておいてもらえると話がスムーズかもしれないわ
みのり:配信企画って、いつも考えるの大変だけど……。 今回も、がんばって考えますっ!
愛莉:わたしも、なんとかいいものを出してこようと思うわ
愛莉:それじゃあ、今日は解散! みんな、また明日ね!
みのり:うん、またね!
第 2 话:放課後のひととき
视频:播放视频
数十分後
宮益坂
愛莉:今日は久しぶりの登校だったけど……
愛莉:まさか、あゆみと帰りが一緒になるなんてね。 今日学校に来てよかったわ!
あゆみ:ふふっ、わたしも! 部活終わった時間がタイミングぴったりでよかった!
あゆみ:ちょうど愛莉ちゃんに話したいこともあったんだよね。 ほら、この前の『アリナシ』出てたでしょ?
あゆみ:あれ、すっごくおもしろかったよ!
愛莉:本当!? 身近な人にそう言ってもらえると嬉しいわ
あゆみ:わたしの周りでも話題にしてる子多かったよ! ファッションチェックのコーナーとかおもしろかったって
あゆみ:あの番組のゲストって作家やスポーツ選手の回もあって 結構幅が広いから、アイドル詳しくない子達も見てたみたい
愛莉:そうらしいわよね。最近配信にも、 『アリナシで気になったから見にきた』って お客さんが増えたんだけど……
愛莉:そういう人達のプロフィールを見ると、 普段アイドルに関心がなさそうな人が多いの
愛莉:そんな人達にまでわたし達のことを知ってもらって、 しかも興味を持ってもらえるなんて…… テレビの影響力はすごいって、改めて思ったわ
あゆみ:たしかに……。 テレビがきっかけで一気に人気が出る芸能人も多いもんね
あゆみ:でも、興味を持ってもらえたのは 愛莉ちゃん達が頑張ったからだと思うよ
あゆみ:わたしもファッションチェックのコーナーで 生き生きしてる愛莉ちゃん見て、 こういうのもっと見たいなって思っちゃったし!
愛莉:あゆみ……
愛莉:……ふふ、ありがとう! ああいうバラエティ寄りの仕事は、わたしの得意分野だからね
愛莉:また直近でああいう仕事が入るとは限らないけど、 わたしはわたしの求められてることを——
あゆみ:あれ、電話?
愛莉:あ、マネージャーからだわ。 ちょっと出ていいかしら?
あゆみ:うん、大丈夫だよ
愛莉:悪いわね。 ……もしもし、お疲れさまです!
斎藤:『お疲れさまです! 実は愛莉ちゃんに新規のお仕事の依頼が来てまして』
愛莉:あら、ありがたいわね! 今回はどういう仕事なんですか?
斎藤:『バラエティ番組のゲストです。 ネット配信の番組ですが、結構人気があるみたいで……』
斎藤:『ドッキリやハプニングみたいな内容が盛りだくさんで、 出演者は芸人さんが多いみたいです』
斎藤:『QTの頃の愛莉ちゃんはこういう仕事を 多くやってたと思うんですけど、 モモジャンとしては初めてですよね?』
斎藤:『結構リアクションなんかも必要になりますし、 バラエティに出てた頃の愛莉ちゃんを見て、って感じの オファーなんですけど……』
斎藤:『どうしましょうか? ちなみにスケジュールとかは問題なくて、 あとは愛莉ちゃんのご意向次第です』
愛莉:そう……
愛莉:もちろん、受けさせてもらうわ!
愛莉:求められてるのはバラドルとしての振る舞いだと思うけど…… 見てくれてる人に希望を届ける、ってことには変わりないもの
愛莉:それに、この仕事がわたし達のことを もっと知ってもらうきっかけになるかもしれないし、 断る理由はないわ!
愛莉:……ってことで、先方にも 『がんばらせていただきます!』って伝えてもらえますか?
斎藤:『わかりました。 そのように伝えさせていただきます!』
斎藤:『番組の詳細がわかったら、 明日の打ち合わせの時、お話しさせてもらいますね』
愛莉:はい、連絡ありがとうございました!
あゆみ:……もしかして、新しいお仕事の話?
愛莉:ええ、そうみたい
あゆみ:わあ、そうなんだ……! よかったね……!
あゆみ:『バラドル』って聞こえちゃったけど…… もしかして次もバラエティとか?
愛莉:詳しくは言えないんだけど、 そういう仕事をすることになりそうよ
あゆみ:そっか……! バラエティで元気に頑張ってる愛莉ちゃんも好きだったから すっごく楽しみだな!
愛莉:ふふ、みんなと違ってわたしは ザ・アイドル!って感じじゃないから、 こういうところで、がんばらなくちゃね
あゆみ:え?
愛莉:次もおもしろい番組にするから、期待しててちょうだい!
あゆみ:あ——う、うん、 すっごく期待してるんだけど……
あゆみ:でも、『アイドルって感じじゃない』って……
愛莉:え?
愛莉:今、なんて——
愛莉:わっ、危ない!
愛莉:……なんなのよ、今の車! こんな細い道であんなスピード出すなんて、何考えてるのかしら
あゆみ:ほんとだね。 ここって普通に学生もたくさんとおるのに
愛莉:——って、話してるうちにもうここまで来ちゃったわ。 あゆみの使ってる路線は、この先まっすぐだったっけ
あゆみ:あ……うん。 愛莉ちゃんはあっちだから、今日はここでお別れだね
愛莉:ええ。 久しぶりに会えて嬉しかったわ
愛莉:また時間があったら、一緒に帰りましょ!
あゆみ:うん! 今日は偶然だったけど、次はちゃんと時間あわせようよ!
あゆみ:帰りがあいそうな日は連絡してね!
愛莉:ええ、必ず!
愛莉:(そういえば、あゆみ…… さっき何か言いたそうにしてたけど、聞きそびれちゃったわね)
愛莉:(……次に会った時に聞いてみようかしら)
数十分後
愛莉の部屋
愛莉:ふうっ…… 今日はあゆみにも会えて、いい1日だったわね!
愛莉:学校って、勉強も大事だけど…… 友達に会うことで力をもらえてる気がするわ
愛莉:——って、しみじみしてる場合じゃなかった。 明日持っていく配信企画のたたきを作らなくちゃ
愛莉:お題は、『新規のお客さんにも、 今までのお客さんにも楽しんでもらえる企画』だったわよね
愛莉:……うーん。 今まで以上に難しいわ
愛莉:動画の構成をがつっと前後半でわけちゃうとか? 前半は新規のお客さん、後半は今までのお客さん用にして——
愛莉:いや、それじゃあ別にひとつの配信にする必要ないわよね。 どちらかのお客さんを飽きさせる時間ができちゃうだろうし
愛莉:どうしたらいいのかしら……
愛莉:……そういえば、バーチャル・シンガーのみんなは どんな時だって、いいステージを見せてくれるわよね
愛莉:あれって、何かコツがあったりするのかしら……
愛莉:ひとりで考えても仕方ないわ。 セカイに行って聞いてみましょ!
数分後
ステージのセカイ
愛莉:んん……? なんかおかしいわね。なんで誰もいないのかしら
愛莉:いつもだったら、誰かしらはいるはずなのに……。 もしかして裏で練習してるとか——
愛莉:……あら? こんなところに道なんてあったかしら?
愛莉:……そんなはずないわよね。 こんなわかりやすい場所にあったら絶対気づくもの。 一体どこに続いて——
愛莉:えっ、これって……
愛莉:な——……
愛莉:こ、ここは……!?
第 3 话:セカイに生まれた場所
???
愛莉:こ……ここって——
???:愛莉ちゃん!
愛莉:えっ……
レン:ちょうどよかった……! セカイに新しい場所ができてたから、 みんなに知らせようと思ってたんだ
愛莉:レン……!
愛莉:やっぱりここ、今までになかったわよね
愛莉:でも、どうして急に……
レン:正直、僕にもよくわからないんだ。 でも、セカイはみんなの想いが反映されている場所だから……
レン:ここも、みんなの想いに変化があった影響で 生まれたんじゃないかな
愛莉:想いに、変化が……?
愛莉:……でも、そんなことあったかしら。 あまり心当たりがないんだけど……
レン:そうだよね……
レン:じゃあ、それを知るためにも、 ここを探索してみるのはどうかな?
レン:もしかしたら、どうしてこの場所が生まれたのか ヒントになるものが見つかるかもしれないから
愛莉:たしかに……
愛莉:それじゃあ、少し歩いてみましょうか
愛莉:結構歩いてきたけど…… この花畑、どこまで続いてるのかしら
レン:全然、端っこに辿りつかないね
愛莉:でも、景色はきれいよね。 まだつぼみのものも多いけど、ぽつぽつ花が咲いてて、 空気も爽やかな感じがするし——
愛莉:すごく不思議だけど、明るい気持ちになるっていうか…… 元気をもらえる気がするわ
レン:うん。……そう考えると、なんだかちょっと、 みんなのライブや番組出演を見てる時みたいな感じがするよ
レン:あ、番組出演といえば…… 今日って珍しくみんなオフで、 久しぶりに1日学校にいられるって言ってたよね?
レン:……どうだった? この前出た番組の感想とか、学校の子達から聞けた?
愛莉:ええ、わたし達が思ってる以上の反響があったわ! 今まで以上に声をかけられて嬉しかったし——
愛莉:なんと、帰りに新しい仕事も入ったの!
レン:え、そうなの? どんな仕事?
愛莉:芸人さんにまじってのバラエティよ。 なんでもありのハチャメチャな内容みたいだし…… 久しぶりにピンでの出演で、楽しみだわ!
レン:へえ、そうだったんだ! そういう仕事は愛莉ちゃんの本領発揮って感じだし、 僕も今からすごく楽しみだな
愛莉:ふふ、ありがとう!
愛莉:落とし穴に落ちたり、池に突っ込んだりするのは アイドルって感じの仕事じゃないけど、わたしはガンガン——
レン:どうしたの?
愛莉:見て、この花……なんだか光ってるわ
レン:わ……本当だね
レン:他に咲いてる花もあるけど…… なんでこの花だけキラキラしてるんだろう?
愛莉:どういう仕組みなのかしら。 ちょっと触って——
愛莉:えっ……!?
レン:っ……!? 花から光が——
レンの声:あ、愛莉ちゃん!?
愛莉:あら? ここは……?
愛莉:おかしいわね。 さっきまでレンと一緒に——
???:きょ、今日は来てくれてありがとう! ハッピーエブリデイ!
愛莉:え……この声……
愛莉:また苦しくなった時は、いつでもわたしを見にきて! 絶対、明日も元気にがんばろう!って気持ちをあげちゃうわ!
内気そうな女の子:うんっ! ありがとう、ハッピーエブリデイ!
内気そうな女の子:あ……あとね
内気そうな女の子:アイドルの愛莉ちゃんも、とっても素敵だったよ!
愛莉:これって…… 小学校でイベントをやった時の……?
愛莉:でも、どうしてあの時のことが……
雫の声:だって、愛莉ちゃんは、 研究生の頃からずっと私の憧れだもの
愛莉:雫……?
雫:私にとって愛莉ちゃんは、大好きなアイドルで…… アイドルとしての目標だよ
雫:出会ったあの日から、ずっと……
愛莉:これは…… みんなで合宿をやった時だわ
愛莉:な、なんなのかしら、これは……
女性の声:やっぱりMCうまいよね、愛莉ちゃんって!
愛莉:え……
愛莉:ここって——最初のファンイベントの会場? でも……こんなの、記憶にないわ
愛莉:どうしてこんな景色が……
女性A:ツッコミとか、リアクションとか見てて楽しいし、 ハッピーエブリデイの経験が生きてるのかな?
女性B:そうなんじゃない? 愛莉って、アイドルっていうよりバラドルだし!
愛莉:(MORE MORE JUMP!では バラドル!って感じの活動はやってこなかったけど……)
愛莉:(やっぱり、前の印象でそう思う子も多いわよね)
愛莉:(まあだからこそ、わたしは自分の得意な分野で——)
女性C:え、そうなの? 私は愛莉って普通にアイドルだと思ってたけどな
女性C:正直私はQT時代の愛莉を知らない新参ファンだけど、 愛莉の振る舞いからは『誰かを元気にしたい!』とか 『笑顔にしたい!』って気持ちが、すっごく伝わってくるし……
女性C:そういうのがMCとかリアクションにも 現れてるんだと思ってるよ。だから、私は——
女性C:そういう愛莉の振る舞いが、 めちゃくちゃアイドル!って感じで、大好きだけどな
愛莉:あ……
愛莉:……そう、よね……
愛莉:(ハッピーエブリデイのわたしも、アイドルのわたしも…… 両方好きだって言われて、すごく嬉しかった)
愛莉:(だから、わたしは…… どっちのわたしも、アイドルとして受け入れて がんばろうって思ってきたはずなのに——)
愛莉:(どこかで、『わたしの役割はこれだから』って…… 自分で勝手に、決めつけちゃってたのかしら)
レン:あ……! 光がおさまった……
レン:愛莉ちゃん、大丈夫? 一瞬、光が愛莉ちゃんのこと包み込んで——
愛莉:あ……
愛莉:そっか……。 レンには見えてなかったのね
レン:え……?
愛莉:すごく不思議なんだけど…… 光の中で、誰かの記憶のようなものを見たの
愛莉:それで……わたし、 無意識に線を引いていることに気づいたわ
レン:線を?
愛莉:ええ。わたしはバラドルの経験が長いから、 そっちのほうをがんばらなくちゃって思ってたの
愛莉:だから、王道のアイドルとして輝くのは雫達に任せて、 わたしはわたしの得意なバラエティをやろうって
レン:愛莉ちゃん……
愛莉:でも、別に、役割を分ける必要なんてないのよね
愛莉:だって、わたしを応援してくれてる人の中には、 わたしの想いをちゃんと受け取ってくれてる人がいるし——
愛莉:どっちのわたしも、アイドルには変わりないんだもの
レン:そうだね
レン:どんな形だって、『誰かに希望を届けたい』って気持ちで 活動し続けてる愛莉ちゃんは、ちゃんとしたアイドルだと思う
レン:だから僕は、歌やダンスを頑張る愛莉ちゃんも、 バラエティに出て生き生きしてる愛莉ちゃんも——
レン:アイドルとして、とても尊敬してるよ
愛莉:あ……
愛莉:(そういえば、あゆみも……)
あゆみ:でも、『アイドルって感じじゃない』って……
愛莉:(あの時、それは違うんじゃないか、って 言ってくれようとしてたのかもしれないわね)
愛莉:ありがとう、レン。 レンの言葉にも、元気をもらっちゃったわ。それに——
愛莉:自分が情けないわね。 こんなに応援してくれてる人がたくさんいるのに、 勝手に『わたしはこうだから』って決めちゃったりして
レン:……でも、それに気づいた愛莉ちゃんなら、 もっともっと、すごいアイドルになれるんじゃないかな?
愛莉:ふふっ、そのとおりよ!
愛莉:活躍する場所がどこだろうと、 わたしの想いを受け取ってくれるみんなのために——
愛莉:歌もダンスもバラエティも! なんでもできるスーパーアイドルとして…… これからも邁進していかなくちゃね!
レン:そういう愛莉ちゃんを見てると、 僕もすごく元気をもらえるな
レン:頑張ってね、愛莉ちゃん。 これからも、すぐそばで応援してるよ!
愛莉:ええ——
愛莉:ありがとう、レン!
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第 4 话:配信に向けて
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遥の部屋
遥:——ってことで、 この前持っていけなかったこの照明も、 新しくモアモアハウスに持っていこうと思ってるよ
MEIKO:『まだ、こんなに機材が残ってたのね』
KAITO:『屋上の配信はスマホでやってるイメージだったから、 こんなに使うものがあるなんて、ちょっとびっくりだな』
遥:配信するだけなら、本当にスマホ一台だけでできちゃうし、 照明も必須ってわけじゃないんですけどね
遥:あと、屋上は日の光があるから、 そういうの気にしなくてもいいんですけど、 室内配信だとライトを使ったほうが綺麗に撮れたりするので
MEIKO:『さすが遥ちゃん。 いろいろ考えてるのね』
KAITO:『グリーンバックとか、 編集用の機材も見せてもらえて勉強になったよ。ありがとう』
遥:ふふ、何かの役に立ったならよかったです
MEIKO:『でも……こうして持ち込む機材を整理してると、 “モアモアハウス、本格始動”って感じでいいわね』
KAITO:『この前の番組も評判よかったみたいだし、 ますますみんなの活躍が楽しみになっちゃうね』
遥:……。 そうですね……
MEIKO:『何か気になることでもあるの?』
遥:あ、えっと……この前出た番組のおかげで、 今、私達には新しいお客さんが増えてて……
遥:愛莉も言ってたけど、 私達にとって『転機』って言える状態なんだよね
遥:だから、これからどうやって活動していくかを、 もっとしっかり考えないとなと思ってて
MEIKO:『どうやって活動していくか?』
遥:うん。今の私達って、 来てるオファーの中で自分達がやりたいものを選んで 仕事をさせてもらってるって状態だけど——
遥:『ドームライブをやる』って夢を見据えるなら、 どのタイミングでどういうものに出演するか、とか どういうアプローチをするか、とか、計画的に考えないとなって
KAITO:『計画的に、か……』
遥:はい。どこまでにどれくらいファンを獲得すべきかとか、 そのためにはどんなイベントを打つべきなのか、とか
遥:そういう長期的な視点が必要だって思ったんです
KAITO:『……たしかにね』
MEIKO:『ええ。目標に向かって仕事をするなら、 そこへの道筋を立てるのは大切なことだわ』
KAITO:『遥ちゃんはすごいね。 今の忙しい状況で、そこまで考えられるなんて』
遥:そんな大げさなものじゃないです。 多分、これはお世話になってた プロデューサーの影響だと思います
MEIKO:『プロデューサーの?』
遥:うん、ASRUNの時のプロデューサー。 あの人は、プロデュースしてるアイドルに ちゃんと自分の考えかたを話してくれてたから
ASRUNのプロデューサー:次に開催する記念ライブだが、 いつもやってる『SPRAY』から、別のライブハウスに変更する
遥:えっ……!?
遥:でも、今まで記念ライブは 『SPRAY』でやることが多かったですよね?
遥:あそこってデビュー当時からずっと使ってて、 ASRUNのホームっていえるような場所ですし……
遥:突然アウェーの場所でやったら、 今まで来てくれてたファンのみんなを混乱させてしまうんじゃ——
ASRUNのプロデューサー:それがまさに、今回ハコを変える理由だ
遥:え……
ASRUNのプロデューサー:たしかにASRUNは『SPRAY』がホームで、 そこに固定客もたくさんいる
ASRUNのプロデューサー:だが私は、ASRUNを自分達のホームだけで公演する 『アイドル好きのためのアイドル』として売る気はない
遥:…………!
ASRUNのプロデューサー:ASRUNは“マニア向けの”アイドルじゃない。 “多くのファンと心をつなげる”アイドルグループを目指している
ASRUNのプロデューサー:先日リリースした曲がヒットしたこともあって、 次の記念ライブはこれからのASRUNの舵を切る 絶好のタイミングだ
遥:……でも、今までその場所でやることを楽しみにしてたファンは がっかりするんじゃないですか?
ASRUNのプロデューサー:もちろん、今までのASRUNを応援してくれたファンを 裏切るべきではない。だからこそ——
ASRUNのプロデューサー:ファンクラブの加入歴が長いファンに向けては、 次の記念ライブは『招待』という形で完全無料とする
遥:って感じで、自分達のスタンスをハッキリさせて、 それに沿ったやりかたを長期的な目線で考えてて……
遥:実際にそのあとプロデューサーのいうとおり いろんな層のお客さんが増えたから、 そういう考えかたが指標みたいになってるのかも
KAITO:『そうだったんだ……』
MEIKO:『ASRUNのプロデューサーさん、すごそうな人ね。 さすが人気グループを引っ張っていただけはあるわ』
遥:実際すごく頼りになったし、尊敬してたよ
遥:でも、今の私達にはそういう存在がいないし…… これまでは、なんとかなってたけど 今後はちゃんと考えなきゃな
MEIKO:『……そう考えると、改めて大変な道のりよね』
遥:うん。だから、これから どうしていくべきかって思ってたんだけど——
遥:もうこんな時間だ。 そろそろ電気屋さんに行かなくちゃ
MEIKO:『あ……そうだったわね。 これから、撮影用の機材を買いに行くんだったっけ』
遥:うん、古くなったものとかは、 せっかくだからこの機会に新しく買い換えようと思ってて
KAITO:『それじゃ、僕達はそろそろ帰ろうか』
MEIKO:『そうね。 今の話は、また今度改めて聞かせてちょうだい』
遥:うん、ありがとう。 何かあったら頼らせてもらうね
MEIKO:『ええ! それじゃあ、またね!』
遥:……私の話ばっかり聞いてもらっちゃって、悪かったな
遥:考えがまとまったら、また話しに行こう。 それじゃあ——
KAITO:『は——遥ちゃん、遥ちゃん!』
遥:どうしたんですか? 今帰ったばっかりじゃ……
KAITO:『じ、じ、実は——』
MEIKO:『セカイが大変なの! 今すぐこっちに来て!』
遥:え……?
第 5 话:舞い踊るのは
???
遥:こ——
遥:これって……!?
MEIKO:びっくりしちゃうでしょ? カイトなんて、驚いてよろめいた拍子に そこの池に落ちそうになったんだから
KAITO:そ、それは言わなくても……
KAITO:……でも、なんで急にこんな場所ができたのかな。 ここまで来た道も、今まではなかった気がするし
MEIKO:わからないけれど……この変化はきっと、 遥ちゃん達の想いの変化によるものだと思うわ
遥:私達の……
KAITO:たしかに、そうかもしれないね。 このセカイは、みんなの想いでできているから
遥:あ……
遥:でも、私達の想いの変化って……なんだろう。 たしかに、ここ最近は結構忙しくなってきたけど——
遥:え、蝶……?
KAITO:本当だ。 鮮やかなオレンジ色で、すごく綺麗だね
MEIKO:羽もふわっとしてて、ドレスの裾みたいだわ。 なんていう種類の蝶かしら
遥:(……本当に、綺麗な羽だな。 キラキラしてて、まぶしくて。それに——)
遥:(なんでだろう。 見てるとなんだか、懐かしい感じがするような……)
KAITO:あ、花に止まった……
MEIKO:あら? その花……ツタに絡まってるわね
遥:本当だ…… それに、なんだか不思議な花だね
KAITO:この光ってるのは、花の蜜なのかな?
MEIKO:じゃあこの蝶は、蜜を吸おうとしてるのかしら?
遥:わからない、けど……
遥:……ツタが絡まってるのはかわいそうだし、 どけてあげたほうがよさそうだね
KAITO:あ、遥ちゃん気をつけて
MEIKO:池の周り、滑るみたいだから転ばないようにね
遥:ありがとう。 大丈夫……だけど、思ったより絡まってるみたいで……
遥:え……? この光は……?
KAITO:遥ちゃん?
子供達の声:『おねえさん、きょうは、ほんとうに、 ありがとうございました!!』
遥:子供の、声……?
遥:こ、ここは……?
???:こちらこそ、私の歌を聴いてくれてありがとう!
遥:え……
お姉さん:みんなのにっこにこの顔を見て、 私も、い~っぱい元気もらっちゃったよ!
遥:っ……!
遥:お姉さん……!?
男の子:おねえさんのうた、ぼく、だいすきだよ!
女の子A:ねえ、もうおしまいなの? また、にちようびになったら、きてくれる?
女の子B:もっといっしょに歌いたいよ~!
遥:あ……
お姉さん:ふふっ、ありがとう! 残念だけど、今日のお歌はもうおしまいなの
お姉さん:でも、きっとまた会えるから、 その時また、いーっぱい一緒に歌おう!
お姉さん:ね、指切りげんまん!
遥:(お姉さん……こんなところでも歌ってるんだ)
遥:(今見えてるのが本物のお姉さんで、 現実にあったことなのかは、わからないけど——)
遥:(頑張ってるお姉さんが見れて……よかったな)
お姉さん:さて、それじゃあ次は、楽しいアニメの時間で~す! えーっと、チャンネルは——……
遥:(どうしたのかな。 テレビを見たまま固まって——)
番組MC:『それでは、今週の視聴率ランキング第2位です! 第2位は——“有村孝志のアリナシ話”!』
遥:っ!
番組MC:『番組内でもっとも視聴率が高かったのは、 “気になるテレビ局のお土産をチェック”のコーナー! それでは、ダイジェストをどうぞ~!』
みのり:『わわっ、これってまたしても テレビ局のマスコットの“アラーム君”!?』
愛莉:『ワッフルにクッキーに最中にチョコに…… アラーム君、お菓子というお菓子になってるんじゃない!?』
遥:っ……この、番組——
雫:『でも、お土産っていろんな人に配るものだし、 いろいろなジャンルがあったほうがいいと思うわ』
遥:『そうだね。それに—— 全部、とっても美味しいから、いいと思うな』
有村:『遥ちゃん、もう食べてたの!? まだみんな開封もしてないのに!』
お姉さん:……そっか。 遥ちゃん、またアイドルがんばってるんだ
遥:え……
お姉さん:ASRUNを辞めちゃった時、心配してたけど…… もう一度アイドルの道を進もうって決めたんだね
お姉さん:ふふっ……私が見込んだとおりだな
お姉さん:——明日をがんばる元気、もらっちゃった!
遥:あ……
遥:……っ! ここは——
MEIKO:な、なんだったのかしら、今の光……
KAITO:びっくりしたね。 一瞬だけだったけど、ものすごい光が溢れてきて……
KAITO:遥ちゃん、大丈夫だった?
遥:あ……うん。 でも——
遥:ふたりは、今のって……
MEIKO:今の?
遥:……そっか。 見えてたの、私だけだったんだ
KAITO:えっ?
MEIKO:……大丈夫? もしかして、今の光で、目が——
遥:あ、ううん、そうじゃなくて。 実は——
KAITO:遥ちゃんの憧れのお姉さんが、 この前の番組を見てくれてたところが見えた……?
遥:……はい。 私の都合のいい夢……なのかもしれないけど
遥:でも——嬉しかったんです。 お姉さんが、『私に元気をもらった』って言ってくれて
遥:私の届けた希望が電波に乗って、 遠くのお姉さんにまで届いた——
遥:そう思ったら…… やってきてよかったな、って
MEIKO:遥ちゃん……
KAITO:都合のいい夢なんかじゃないと思うな
遥:え……
MEIKO:……そうね。 遥ちゃんが見たのは、本当のお姉さんの姿だと思うわ
MEIKO:だって、遥ちゃんはお姉さんからもらった希望を、 『ひとりでも多くの人に届くように』って ずっと届け続けてきたんだもの
MEIKO:それなら、その想いがお姉さんに届いてたとしても、 不思議じゃないでしょ?
遥:メイコ……
遥:そうだね。 メイコのいうとおりかも
遥:でも——まだまだだな
KAITO:遥ちゃん……?
遥:(お姉さんに希望をもらったあの時からずっと、 私もこんな風になりたいって、背中を追いかけ続けてきた)
遥:(でも……私はまだ、 お姉さんが最初に立ってた場所にさえ、辿りついてる気がしない。 だって——)
遥:(お姉さんも、ずっと走り続けてる。 自分の『希望を届けたい』って気持ちを持って)
遥:(それで今も、たくさんの人に希望を届け続けて——)
遥:……そっか。 それが、一番大切なことなんだ
KAITO:遥ちゃん?
遥:さっきまで考えてたことの答えがわかった気がして
MEIKO:それって、『夢に向かってどう活動するか』って話?
遥:うん
遥:いろいろ考えなくちゃいけないことはあるけど、 一番大切なのは『誰かに希望を届けよう』って気持ちで——
遥:この気持ちを軸にすれば、 この先の活動の仕方にも、私達が辿っていく道筋にも、 ちゃんと、正しい答えが出るんじゃないかなって
遥:……そう思ったら、なんかちょっとすっきりしたんだ
MEIKO:そうね。これから先、やらなくちゃいけないことや、 難しい問題は、たくさん出てくると思うけど……
MEIKO:わたしも、大丈夫だと思うわ。 みんなには、絶対に変わらない強い想いがあるから
KAITO:うん。まだみんなのことを知らない人達にも、 いつか希望を届けられるように……僕達はずっと応援してるよ
遥:ふふっ、ありがとう、ふたりとも
蝶:………………
KAITO:あ、飛んでいっちゃうね
MEIKO:遥ちゃんのおかげで、ツタは取れたけど…… 蜜が吸いたかったわけじゃないのかしら?
遥:(……そっか。この蝶の羽——)
遥:(お姉さんの衣装に似てるんだ)
遥:……また、助けられちゃいましたね
遥:(……でも)
遥:(見ていてください。 私はお姉さんからもらった希望をみんなに届けながら、 夢に向かって、もっともっと進んでいきます)
遥:(そしていつか、私達の夢——ドームライブで)
遥:(笑顔のお姉さんに……会えたらいいな)
视频:播放视频
第 6 话:荷解きの中で
视频:播放视频
モアモアハウス
雫:ふう……次はこの部屋ね
斎藤:リビングの荷解きは済みましたけど、 他の部屋はまだまだ段ボールが多いですね
雫:そうですね。これから配信用の機材も置くことになるし…… 綺麗に使えるようにするには、ちょっと時間がかかりそうだわ
斎藤:でも……楽しいですね。 こうやって自分達の拠点を作っていくのって
雫:ええ! ここに住むわけじゃないから、 引っ越しってわけじゃないけれど……
雫:私達に必要なものを こうやって片づけたりそろえたりしていると、 新生活って感じがして、なんだかわくわくしちゃいますね
斎藤:ふふっ、わかります!
斎藤:というか……この物件、 かなりいいタイミングで決められましたよね
雫:どういうことですか?
斎藤:詳しいことは明日話そうと思ってるんですけど…… 『アリナシ』の放映のあと、 結構な数の仕事のオファーが来てるんです
斎藤:だから、もし今決められてなかったら、 この先落ち着いて物件探しをする時間は なかったんじゃないかなって
雫:まあ……! そんなにお仕事の依頼が来てるんですか?
斎藤:新規の案件数で言えば、 今までの倍くらいには問い合わせが来てますね
斎藤:それと、4人全員じゃなくて、 ピンでの出演オファーも結構増えてますよ!
雫:ピンでの……
雫:……そう。 そういうのも増えてきてるんですね……
斎藤:何か、気になることでもありましたか?
雫:あ、気になること、っていうほど 大げさな話ではないんですけど
雫:最近はそれぞれ個々でやるお仕事も増えたし、 配信に全員いないことも多くなってきていて……
雫:そういう時のコメントは、『今日は遥ちゃんいないの?』とか 『みのりちゃん見たかったなあ』っていうものが多いんです
雫:だから、この先もそういうことが続いたら、 見てくれるみんなをがっかりさせてしまうかもって思って
斎藤:あ……
雫:でも、たくさんの人に私達を知ってもらうためには、 新しいお仕事も大切だし……難しいですよね
斎藤:雫ちゃん……
斎藤:……たしかに、グループが大きくなっていくと、 前から応援していた人の中には ギャップを感じてしまう人もいるかもしれませんね
斎藤:でも——
斎藤:私は、大丈夫だと思いますよ
雫:えっ、どうして……?
斎藤:だって、MORE MORE JUMP!の皆さんもそうですが、 雫ちゃんは特に——
雫:電話……斎藤さんのかしら?
斎藤:あ——さっき愛莉ちゃんに打診した仕事の件で折り返しかも。 ちょっとすみません、出てきます!
雫:(さっき何を言いかけてたのかしら……?)
雫:(でも斎藤さん、もうマネージャーが 板についてきている気がするわ)
雫:(まだお仕事が本格的になってから日が浅いのに、 本当に頼りになるわね)
雫:(モアモアハウスを決める時もまだご実家にいたのに、 不動産屋さんの手配もしてくれたし——)
斎藤の声:えっ、今からですか!?
斎藤の声:ああ……いえ、大丈夫です。 たしかにそれならお会いしたほうがいいと思うので—— ……はい。それでは、またあとで。失礼します
斎藤:あの……雫ちゃん、すみません
雫:何かあったんですか?
斎藤:いえ、特にトラブルってわけじゃないんですが、 次の愛莉ちゃんの仕事の関連で、 ちょっと外出しなきゃいけなくなってしまって……
雫:まあ、そうだったのね
雫:私のことは気にしないでください。 今日は、お茶するついでに、 もし時間があれば一緒にお片づけしましょうって話でしたし
斎藤:ううっ、雫ちゃんとふたりで家の整理ができるなんて 光栄の極みだったんですが……本当にすみません!
斎藤:今度また機会を作りますので! どうか、次回もよろしくお願いしますっ!
雫:ふふ、こちらこそよろしくお願いします。 それと——
雫:いつも、私達のために頑張ってくれてありがとうございます。 気をつけて、いってらっしゃい
斎藤:っ……!?!?
斎藤:し、雫様のアイドルスマイルで 仕事の送り出しをされるなんて……!
斎藤:栄養ドリンクより体に効きます! それでは、元気に行ってまいります!!
雫:ええ、頑張って!
雫:……ふふ。斎藤さんって、 たまにすごく元気になる時があっておもしろいわね
雫:さてと……
雫:まだ帰るには早いし、 私はもう少しここでお片づけをしていこうかしら
雫:機材関連は愛莉ちゃんから触らないでいいって言われてるし、 雑貨関連の整理をして——
???:『あっ、よかった! 雫ちゃんいるよ!』
雫:えっ?
雫:リンちゃんにルカちゃん……
雫:どうしたの? なんだかふたりともすごく楽しそうだけど……
ルカ:『今すぐ雫ちゃんに見せたいものがあるの』
リン:『セカイに来て来て~!』
雫:え……?
第 7 话:水中に潜むのは
???
雫:……本当に不思議ね。 セカイにこんなところができたなんて……
ルカ:すごいでしょう? 私達も見つけた時はびっくりしちゃったわ!
リン:早くみんなに知らせたかったんだけど、 ミクちゃん達はどっか行っちゃってるみたいで……
リン:先に雫ちゃん達を呼ぼうって思って 声をかけたんだ!
雫:そうだったのね
雫:それならミクちゃん達は、 先にここに来てるのかもしれないわ
リン:あ……たしかに! 歩いてたら見つかるかな?
ルカ:それじゃあ、探検しながら、 みんなのことも探してみましょうか
雫:ふふ、そうね——
雫:あ、また……
リン:もしかして、また雨みたいなのが降ってきた?
ルカ:雨っていうほど強くないけど、 たまにポツポツ降ってくるのよね
雫:ええ、でも触れても濡れた感じがしないし—— なんだか少しだけ、あたたかさを感じるわ
リン:あ……それわかるなあ。 なんか『ほわっ』としてるよね
ルカ:やっぱり、普通の雨とは違うんでしょうけど…… この池も、この雨でできたものなのかしら?
リン:それなら、この池も触っても濡れないのかな?
ルカ:たしかに、その可能性はあるわね——
ルカ:……リンちゃん、ちょっと触ってみない?
リン:ええっ!? なんでわたしなのー!?
ルカ:私が触ってもいいけれど、 リンちゃんも気になってるみたいだったから♪
リン:た、たしかに気になるけど…… ちょっと怖いなあ……
雫:——じゃあ、私が触ってみるわ
リン:ええっ!? ほ、ホントに!?
雫:ええ。この池、見た感じは普通の水に見えるけど、 底のほうがキラキラ輝いていて、なんだか悪い感じはしないし——
雫:セカイが私達の想いでできているものなら、 危ないこともない……と思うわ!
リン:うーん……さっき雨に触った時、 わたしも嫌な感じはしなかったけど……
リン:でもでも、何かあったらすぐ言ってね!?
ルカ:もし落っこちちゃったら全力で助けるわ!
雫:ありがとう。 それじゃあ、いくわよ——
ルカ:えっ? この光……
リン:わわっ、池の光が雫ちゃんに集まってる!?
雫:な、何かしら……。 なんだか、すごくあたたかくて——
リンの声:し、雫ちゃん!?
雫:え……ここは……
???:雫ちゃん、お疲れさまでした!
雫:あ……この人は……!
雫:ふふっ、今日も来てくれてありがとう。 それに送り出しまで残ってくれて、本当に嬉しいわ
雫:(えっ……私……!?)
ファン:とんでもないです! 絶対絶対、感想を伝えたかったので!
ファン:今日の劇場公演も、すっっっごくよかったです! 雫ちゃんは本当に、歌もダンスも完璧で……私の憧れで……
ファン:私は全然雫ちゃんみたいにできないんですけど、 うまくいかなくて落ち込んだ時とかは、 雫ちゃんみたいになれるように頑張ろうって思えるんです……!
雫:(そうだわ。この人は、デビューした時から、 私のことをずっと追いかけてくれてて……)
雫:(何より、劇場公演が好きって言ってくれてたのよね。 会場がそこまで広くないおかげで、 私の顔まではっきり見えるからって)
雫:(……でも、どうしてこの時のことが見えてるのかしら)
雫:(私にとって、この記憶は——)
ファン:でも、最近チアデも大きくなって、 劇場公演の数、減っちゃいましたよね
雫:(っ……!)
ファン:もちろん、チアデがいろんな人に知ってもらえるのは、 私もすっごく嬉しいんですけど……
ファン:初期から応援してきたから、 ちょっと寂しいなって思ってて……
ファン:——でも! これからも応援したいと思います。 だから……頑張ってください!
雫:(あの時は、劇場公演をおろそかにするつもりはなかったし、 あの人と劇場で会えることも楽しみにしていたわ)
雫:(けれど、このあと……思った以上に人気が出て…… 仕事をこなすには、どうしても劇場公演を 犠牲にしなくちゃいけなくなって——)
雫:(そうして気づいたら、あの人は…… たまにやる公演にも来てくれなくなってしまったのよね)
雫:(……そうだわ。この人みたいな人が、 グループが大きくなるたびに増えていって、 そのことが、ずっと引っかかっていて)
雫:(だから私は、今のMORE MORE JUMP!でも、 同じことが起きるんじゃないかって——)
雫:えっ……? また、光が——
雫:っ、ここは……! 私達のワンマンの……?
雫:ど、どうして——
愛莉:……さあっ、まだまだいくわよ! 遅れないようについてきて!
雫:みんなの声、もっと聞きたいわ!
遥:声がかれちゃうくらい、いっぱい叫んでね!
雫:どうして、この時のことが——
???:雫ちゃ~~んっ!! 大好きだよ~~っ!!
雫:えっ……? この声——
ファン:(……劇場公演がなくても。 チアデの頃と雰囲気が違ってても……)
ファン:(私が雫ちゃんを好きになったのは、 雫ちゃんの頑張る姿が好きだからだって気づいたんだ)
ファン:(1回離れちゃって、ファン失格だけど…… でも、やっぱり雫ちゃんは生涯の推しだよ。だから——)
ファン:これからも、ずっとずっと応援させてくださーいっ!
雫:……そう。 私達のライブに……来てくれていたのね
雫:きっと何度も悲しい思いをさせてしまったのに、 また応援してくれるなんて……
雫:ありがとう。 私達の想いを受け取ってくれて
雫:本当に……ありがとう
リン:そっか……じゃあ雫ちゃんは光の中で、 ファンの人の想いを見たんだね
雫:……ええ
雫:ふたりが呼びに来る前、斎藤さんと 『活動の形が変わることで、最初からいるファンの人達を がっかりさせてしまうかも』って話してたの
雫:でも…… 想いに触れて、勇気をもらったわ
雫:どんなに活動の形が変わっても、 私の信念が変わらなければ、想いは伝わるんだって
ルカ:……ふふ、そうね。 それに——
ルカ:雫ちゃんはすごく強いと思うわ
雫:私が……強い?
ルカ:ええ。だって雫ちゃんは——
ルカ:見かけはチアデの頃の雫ちゃんと違っても、 雫ちゃんの中にある想いを、 ずっと諦めずに伝え続けていたでしょう?
雫:……想いを、諦めずに……
リン:……そうだね
リン:どんなに形が変わっても、 雫ちゃんは自分の想いをずーーっと伝え続けて、 それがファンのみんなにもちゃんと届けられてるんだよね
リン:そんな雫ちゃんのこと、 わたしも、とっても強いなって思うし——
リン:その気持ちのまま活動していけば、 これから先も大丈夫だって思うよ!
雫:あ……
斎藤:私は、大丈夫だと思いますよ
斎藤:だって、MORE MORE JUMP!の皆さんもそうですが、 雫ちゃんは特に——
雫:(そう……だったのね)
雫:(斎藤さんが言おうとしてたこと…… わかったような気がするわ)
雫:もしかしたらこの先…… Cheerful*Daysの頃みたいに、私達の活動の形が変わって、 ファンのみんなをがっかりさせちゃうこともあるかもしれないわ
雫:でも……
雫:それでも、私達は私達の想いを—— 届けたい希望の形を大事にして……
雫:想いが伝わるまで、伝え続けようと思うわ
リン:うん、応援してるよ!
ルカ:これからのMORE MORE JUMP!も 楽しみにしてるわね!
???:——あら、雫?
リン:あれ? この声って——
遥:雫もこっちに来てたんだね
雫:みんな……!
リン:わー、会えてよかった! わたし達もみんなのこと探してたんだよ!
ルカ:……と言いつつ、ついでに探検もしてたけど♪
レン:みんなそれぞれ似たようなことをしてたんだね
MEIKO:ふふ、そうみたいね
KAITO:でも、みのりちゃんとミクちゃんは、 一緒じゃなかったみたいだね
ルカ:あら、そういえば、ふたりの姿が見えないわね
リン:ふたりとも、何してるのかな?
雫:う~ん……?
视频:播放视频
第 8 话:一緒に猛特訓!
视频:播放视频
みのりの部屋
みのり:ワン、ツー、スリー、フォー……
みのり:ここでキメポーズっ! どうかな!?
ミク:『うんっ、すっごくかわいいよ!』
ミク:『……でも、ちょっとだけ軸がブレちゃってたかも? キメポーズに入る時にふらつかないようにしたいね!』
みのり:うっ、たしかに~! 体幹のことは前に愛莉ちゃんにも言われたけど、 まだまだ課題だなあ……
みのり:よしっ、ミク先生、もう1回お願いしますっ!
ミク:『うん! わたしは大丈夫だけど……』
ミク:『もう1時間半くらいやってるし、 少し休憩したほうがいいんじゃないかな……?』
みのり:ええっ、ホントだ! そんなに経ってるなんて気づかなかった!
みのり:うーん、これが終わったら MCの練習も見てもらいたいなって思ってたんだけどな~
ミク:『……みのりちゃん、もしかして、何かあった?』
みのり:えっ?
ミク:『みのりちゃんはいつも一生懸命だけど…… ここまで張り切ってるのも珍しいなって思って』
みのり:あ……
みのり:えーっと、実は前の番組収録のことで ちょっと反省してまして……
ミク:『番組収録——って、 この前の“アリナシ話”のこと?』
みのり:うん。ミクちゃんも見てたでしょ?
観覧席のお客さんA:ねえ、なんで今日のゲストって MORE MORE JUMP!とかいう子達になったの?
観覧席のお客さんB:やっぱり、LiLiaが見たい気持ちはあるよね
みのり:あの時、お客さんの声を直接聞けたから、 そのあとの収録は『LiLiaの代わりにはなれなくても、 楽しませるためにがんばるぞ~』ってなれたんだけど
みのり:でも、もっと早く気づけてたら、 前半の収録でも、お客さんのためにできることが あったなって思うんだ
ミク:『みのりちゃん……』
みのり:——って感じで、 わたしはまだまだ未熟なんだってわかったから、 早く一人前になれるようにがんばらなきゃなって
ミク:『……そっか。 すごいね、みのりちゃんは』
ミク:『——それなら、わたしもとことん、つきあうよ!』
みのり:え、本当!?
ミク:『うん! せっかくなら、このあとはセカイで特訓しない?』
ミク:『ステージでやったほうが、ダンスもMCも お客さんをイメージして練習しやすいかなって思って』
みのり:た、たしかに! そのほうが実践、って感じでいいかも!
みのり:それじゃあセカイに行こう行こう!
数時間後
ステージのセカイ
みのり:ふう、やりきった~っ!
みのり:ダンスもMCもみっちり練習できて、 ちょっと自信がついたよ……! ありがとう、ミクちゃん!
ミク:ふふ、みのりちゃんが すっごくがんばったからだよ!
ミク:MCをおもしろくする方法も思いついたし…… 次のお仕事で使えるといいね!
みのり:うん! 次の番組収録、楽しみだな~♪
みのり:……でも、ちょっと気になってたんだけど……
みのり:なんだか今日のセカイ、すっごく静かじゃない?
ミク:あ……それ、わたしも思ってたんだ。 わたし達、結構練習してたけど、誰も見かけなかったよね
みのり:みんな、どこかに行ってるのかな?
ミク:うーん、めーちゃんとカイトくんは 遥ちゃんに会いに行くって言ってたけど、 もう帰ってきててもいい頃だし——
ミク:……あれっ?
みのり:どうしたの?
ミク:なんか…… あそこに、見覚えのない道があるなあって……
みのり:道?
みのり:ほ、ホントだ……。 こんな道、わたしも見たことないよ
みのり:もしかして……みんなこの先に行ってるのかな?
ミク:えっ……
ミク:じゃあ……わたし達も行ってみる?
みのり:う、うん……ちょっと怖いけど、 何があるのか気になるし……
みのり:——とりあえず、行ってみよう!
みのり:な、ななな……
みのり:なんか新しい場所ができてる~!?!?
ミク:すごい……! 向こうのほうにあるのって、ステージ……だよね?
ミク:それに、一面お花畑で、とってもきれいだな——
ミク:みのりちゃん? どうかした?
みのり:今——なんか、小さい子の影が見えたような気がして
ミク:えっ……!?
ミク:ど……どこにもいないよ。 見間違いじゃないかなあ?
みのり:そ、そうだよね。 でも、こんな場所で何と間違えたんだろう……
みのり:こっちのほうに、走っていったと思うんだけど……
???:う~ん……どうしたらいいのかなあ
ミク:えっ……
花から聞こえる声:……にかく、もういっかい……みよう……! いち、に……
みのり:この声…… この花から聞こえてる……?
ミク:そんな気がするね。 でも、どうして——
花から聞こえる声:あ~っ、ぜんぜんだめ…… もっと……、……ちゃん、みたいに……
みのり:うーん、ちょっと聞こえにくいな……?
みのり:もっと近くで——
ミク:えっ……!?
みのりの声:わああっ!! ま、まぶしいよ~っ!!!
ミク:み——みのりちゃん!?
第 9 话:継承される想い
みのり:う……やっと光がなくなった……?
みのり:でも……、あれっ、ミクちゃんは? それに、ここって——
???:うーん、やっぱり、何回やってもうまくいかないなあ……
みのり:この声…… さっき、花の中から聞こえてた……!
小さな女の子:でも、まだまだ——もういっかい! いちに、さんし……ここで、ターン!
みのり:あれ、この子……
小さな女の子:あ、あのね……あのね! いつもおうちでみのりちゃんの動画見てるんだけど……、 今日のみのりちゃん、一番キラキラしてた!
みのり:(ワンマンの時に話しかけてくれた子だ……!)
みのり:(それに、この子が踊ってるのって……)
小さな女の子:ねえ、パパ! 今の、うまくできてた?
女の子の父親:ああ、よくできてたよ。 今までの中で最高だったんじゃないかな!
小さな女の子:ダメだよ、パパ! もっときびしくして!
小さな女の子:こんなんじゃ、ぜんぜん みのりちゃんみたいになれないんだから!
みのり:(やっぱり、わたし達の曲の振りだ)
みのり:(練習……してくれてるんだ。 あのあとも、ずっと——)
女の子の父親:ははは、わかったわかった。 お前は本当に、みのりちゃんが大好きなんだな
小さな女の子:そうだよ! なんども言ってるでしょ!
小さな女の子:わたしはみのりちゃんみたいにキラキラで、 みんなを元気にできるアイドルになるの! それで——
小さな女の子:いつか、一緒に歌うんだ!
みのり:あ……
小さな女の子:それでね、すっごくかわいくてね、 だからね、わたし——
小さな女の子:みのりちゃんみたいなアイドルになる! いつか、いっしょに歌お!
みのり:(あの時の気持ち…… ずっと、大事にしてくれてるんだ……)
みのり:(……わたしも、そうだったな)
みのり:(あの時遥ちゃんを見て、 遥ちゃんと一緒に歌いたいって思って、一生懸命練習して)
みのり:(それで、今——)
???:うう、やっぱり遥ちゃんのあのダンスには遠いなあ
みのり:え……
幼いみのり:もっとがんばらなくちゃ。 遥ちゃんの仕草を意識して……!
みのり:(あ……)
幼いみのり:——ううっ、全然ダメだ~!! 同じ振りつけなのに、なんでこんなにバタバタしちゃうんだろう?
幼いみのり:こんなんじゃ、遥ちゃんと一緒のステージになんて立てないよ~!
みのり:(懐かしいな。 ちょっと前まで、ずっとこうやって練習してたっけ)
みのり:(オーディションもいっぱい落ちて…… そのたびにちょっとめげそうになったけど)
みのり:(遥ちゃんに明日をがんばる希望をもらって、 『今日もやるぞ~!』って毎日毎日、たくさん練習して——)
みのり:(あの時やっと、 わたしが憧れたアイドルになれた気がしたんだ)
幼いみのり:うう……でも、やらなくちゃ…… わたしは遥ちゃんみたいになるんだ……
幼いみのり:ぜったいぜったい、アイドルになる……!
みのり:——がんばってね
みのり:つらいこととか、大変だなあって思うことって、 今も、これから先も……いっぱいあると思うんだ
みのり:でも、今みたいにがんばり続けたら——
みのり:『アイドルになるんだ』って気持ちを ずーーっと持ち続けたら、絶対乗り越えられるよ
みのり:それで、いつか……
みのり:夢見てたより、もっともっとすてきなステージで、 大好きな人達と一緒に歌えるから!
愛莉:みのり! ……みのり!
みのり:え……
みのり:み……みんな!? どうしてここに!?
遥:すごい光が見えたから、その方向に歩いてきたんだ
愛莉:そしたら、アンタと、 アンタに声をかけてるミクが見えたわけ
ミク:みのりちゃん、光に包まれてから なんかぼんやりしてて、心配しちゃったよ……!
みのり:あ……
みのり:ごめんね! なんか、急にばーって誰かの想いが溢れてきて……
雫:やっぱり、みのりちゃんも 光の中で想いを見ていたのね
みのり:えっ……! ってことは、みんなも……?
愛莉:ええ。 似たようなことがあったわ
遥:さっきのみのりみたいに、光に包まれてね
みのり:そ、そうだったんだ……!
ルカ:それで…… みのりちゃんは光の中で、どんな光景を見たの?
みのり:あ——えっとね。 わたしを見てアイドルになりたいって言ってくれた子と…… 小さい頃のわたしが、がんばってるところを見たんだ
レン:アイドルになりたいって言ってくれた子って…… もしかして、ワンマンの時の?
みのり:……うん。 あの子も小さい頃のわたしも、すごくがんばってて、 そんな姿を見てたら——
みのり:がんばってきてよかったなあって思えたんだ
みのり:今まで、大変なことも苦しいことも、いっぱい…… ホントにいっぱいあったけど……
みのり:それでもたくさんがんばってきたから、 わたしは、わたしが憧れてたアイドルに近づけたんだなあって!
MEIKO:みのりちゃん……
みのり:もちろん、まだまだ未熟だなあって思うことは たくさんあるよ!
みのり:でも……今までがんばってきた自分とか、 わたしの希望を受け取ってくれた人達が、 いつも背中を押してくれるから
みのり:だからこれからも、わたしは今までどおり、 みんなに希望を届け続けるために、たくさんがんばって——
みのり:この先もっともっと、 モアモアジャンプしていきたいなって思ったんだ!
ミク:みのりちゃんは、本当にすてきなアイドルだね
みのり:え?
ミク:いつでもまっすぐで、一生懸命で…… きっと、そんなみのりちゃんだから、 たくさんの人が元気をもらえるんだね
ミク:そんなみのりちゃんなら、 ドームライブの夢も、絶対ぜ~ったい、叶えられると思うな!
みのり:ミクちゃん……
みのり:ありがとう!
愛莉:……まあ、なかなかいい決意表明だったんじゃない?
雫:ええ。私も、みのりちゃんの頑張る姿に希望をもらっているから、 みのりちゃんに憧れる子の気持ちが、とてもわかるわ
遥:そうだね。 でも、『希望を届ける』って意味では 私達もみのりに負けてられないから——
遥:これからもみんな全力で、頑張ろうね
雫・愛莉:『ええ!』
みのり:み、みんなにそんな風に言ってもらえるなんて……
みのり:あ、ありがとうございますっ!! みんながいたから、わたしもここまでこれたと言いますか、 がんばれると言いますか……!
みのり:だ、だから、その—— これからも、よろしくお願いしますっ!
愛莉:ふふっ、もちろんよ。 わたし達こそ、よろしくね
リン:あれ? 今、誰かのスマホ、鳴らなかった?
みのり:あっ、わたしだ! メッセージかな。誰だろ——……
みのり:えっ……!? ちーちゃん……!?
视频:播放视频
第 10 话:希望をつなげて
???
みのり:わあ……
みのり:ちーちゃんからメッセージがくるの、久しぶりだなあ!
愛莉:ちーちゃん、ってたしか…… みのりから100回くらいは聞かされた、 ASRUNのライブに一緒に行った子よね?
みのり:うん! ダンサーを目指してて、今は海外で修行してるんだ!
KAITO:へえ、すごいね……!
みのり:今はお互い忙しいから、あんまり連絡はとれてなかったんだけど、 何かあったのかな——
みのり:あっ……
遥:どうしたの?
みのり:『テレビ局の配信サイトで、みのりが出てる番組見たよ。 実は最近、ちょっと嫌なことがあって、 かなりへこんでたんだけど……』
みのり:『みのりの姿を見てたら、元気もらえた。 だから一応……お礼言っておこうと思って。ありがとね』 ——だって!
雫:嬉しいわね。 私達の動画が海外にまで届いているなんて
遥:うん、それに…… ちゃんと希望も一緒に届けられてる
遥:……よかったね、みのり
みのり:うん……
みのり:わたしもちーちゃんに、元気もらっちゃった!
レン:あ、今、また雨みたいなのが降って——
みのり:——あっ! さっきまでつぼみだった花が咲いてる!
リン:わあ、ホントだ……! もしかして、この雨のおかげなのかな?
KAITO:もしかしたらこの雨は、 みんなが届けた希望の光で…… ファンのみんなの想いでもあるのかもしれないね
雫:えっ?
KAITO:あっているかどうかは、わからないけど……
KAITO:今の雨は、みのりちゃんがちーちゃんに 希望を届けたから降ってきたんじゃないかと思ったんだ
KAITO:それでこの花は、 その雨で育った『希望の花』で……
KAITO:ちーちゃんが希望を受け取ったから、 咲いたんじゃないかなって
みのり:あ……
レン:……そうだね
レン:この雨に触れると、みんなのステージを見てる時みたいに あたたかい気持ちになるし——
レン:花がみんなの想いでできてるなら、 それに触れることで、誰かの想いを見ることができたのも わかる気がするよ
MEIKO:咲いてる花がこんなに綺麗なのも、 みんなのあったかい想いで育ってるからかもしれないわね
ルカ:ふふ、そう考えると素敵ね
ルカ:それじゃあこれは……カイトくんの言葉を借りて、 『希望の花』って呼んじゃおうかしら
遥:希望の花……
リン:それ、すっごくすてきかも!
MEIKO:でも、この花畑…… まだつぼみの花もたくさんあるわよね
KAITO:もしここが満開になったら、すごく綺麗だろうね。 辺り一面に、ぱっと色がついて
みのり:一面に、ぱっと色が……
みのり:あ……!
遥:みのり?
みのり:わたし……すごいことに気づいちゃったかも!
ミク:すごいこと?
みのり:ほら、あそこにステージがあるでしょ? あの上に立って、ばーって咲いてる花畑を見たら、 似てるんじゃないかな——
みのり:たっくさんのペンライトでいっぱいになった、 ドームライブのステージから見える景色に!
遥:ってことは、この場所が生まれたのは 私達の目標が明確になって、 そこに近づいてきた実感がわいたからなのかな
愛莉:わからないけど…… でも、この花畑の花を全部咲かせた時、わたし達は——
愛莉:ドームライブができるくらいのアイドルになってる…… ってことなのかしら
みのり:わあ……!
みのり:がんばろう
みのり:がんばって、たくさんの人に希望を届けて…… ここを一面のお花畑にしよう!
みのり:それで、いつかドームライブでも——
みのり:このお花畑みたいな、 きれいなペンライトがいっぱいの景色が見れたらいいな!
遥:……うん、そうだね
雫:頑張りましょう!
ミク:(本当にMORE MORE JUMP!って、いいグループだね)
ミク:(最初の頃は、みんな傷ついてて…… 動けなくなっちゃってたけど)
ミク:(『希望を届けたい』って想いで4人がつながって、 もう一度前を向いて夢を追うことができて——)
ミク:(今、その想いが、たくさんの人に届き始めてる)
愛莉:……さて、そうと決まれば、 早速明日の企画会議に向けて草案を練らなくちゃね
みのり:あっ、そうだった!
みのり:でも、わたし……セカイで想いに触れて、 なんだかいいヒントをもらえた気がするんだ!
遥:……私も。 なんだかいい案持っていけそうな気がするよ
雫:ふふ、明日みんながどんな案を持ってくるのか楽しみね
リン:……あれ? なんだろう、これ……
レン:どうかしたの?
リン:ここ…… 何かの芽が出てるなあって
ルカ:……本当ね。 この辺に咲いてる花とも、少し違う感じだわ
KAITO:そうだね。でも……
KAITO:この芽も、きっとみんなの成長と一緒に 大きくなっていくんじゃないかな
KAITO:そう思うと…… どんな風に育っていくのか楽しみだね
雫:そうね。 どんな花が咲くのか、今からワクワクしちゃうわ!
遥:もしかしたら、花じゃないかもしれないけどね
愛莉:それはこれからのお楽しみってことで、 わたし達はこの花畑とこの芽をぐんぐん成長できるように、 がんばっていきましょう!
みのり:うん!
みのり:それじゃあ、ドームアイドル目指して いっくよ~っ!
みのり:もあもあ~っ……
雫・愛莉・遥:『JUMP!』
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