活动剧情

傷だらけの手で、私達は

活动ID:150

第 1 话:後悔

絵名の部屋
絵名:…………描けない
絵名:(今回の課題は『安らぎ』。 だけど——)
絵名:(…………描けるわけない)
絵名:(……あの日から、何度もメッセージ送ってるのに 既読にすらならない)
絵名:(彰人に聞いてみても、 『学校サボってるみたいだからわからない』って 言われるし……)
絵名:瑞希……
男子生徒A:君も男だったりする感じ?
絵名:…………
絵名:(学校の子達は、知ってるみたいだった)
絵名:(だけど……)
瑞希:ボクの悩んでることは……今はまだ話せないけど。 でもいつか話せるようになったら、聞いてほしい
MEIKO:話すことがよくない結末を呼ぶことも たくさんあるわ
絵名:(……瑞希は、ずっと……怖かったんだろうな)
絵名:(それでも、話そうとしてくれた。 なのに……)
絵名:(……もし、私が——)
絵名:(あの時、もっと、まっすぐ向き合えてたら——)
絵名:(って……考えるのも、きっと——)
絵名:(瑞希を……追い詰めることになるんだ…………)
奏の声:『——えななん、いる?』
絵名:あ……。 もう、25時……!?
絵名:『ごめん、いるよ。作業始める?』
奏:『うん、よろしく』
まふゆ:『さっき、調整した歌詞を上げておいた。 イラストにはそこまで関係ないと思うけど……』
絵名:『わかった、見ておくね』
絵名:『あ、私のほうも着色まで終わってるから 確認しておいて。今、アップするから』
奏:『ありがとう、確認する』
奏:『……うん、いいと思う。えななん、雪、ありがとう』
絵名:『え? ああ……うん。よかった』
絵名:『じゃあ、微調整だけして書き出しとくね』
奏:『わかった。よろしく』
奏:『……この調子だと、今週末にはアップできそうかな』
奏:『本当はAmiaに動画を作ってもらいたいけど…… 忙しそうだし、静止画で上げようか』
まふゆ:『うん』
奏:『……でも、こんなに長い期間来れないのって珍しいね。 作業中は毎日Amiaの声が聞こえてたから、 なんだかさみしいな』
絵名:『……あ……』
絵名:(……言えない)
絵名:(……瑞希のことは、私から話せることじゃない……)
奏:『——えななん、どうしたの?』
絵名:『えっ?』
奏:『今、何か言いたそうだったけど……』
絵名:『あ……ごめん。なんでもない』
絵名:『……それより、作業しようよ。 せっかく早く仕上がりそうなんだし』
奏:『……? うん……』
まふゆ:『じゃあ、歌詞問題なさそうなら 動画に組み込むけど』
絵名:『私も大丈夫。進めてもらっていいよ』
まふゆ:『わかった』
絵名:『K、あと欲しい素材とかない? 今回ちょっと余裕あるし、何かあれば描くよ』
奏:『え、本当? そうだな——』
絵名:(……奏とまふゆなら、 自然に受け入れたんだろうな)
絵名:(それで、瑞希が望んでいたとおり、 なにも変わらなくて——)
絵名:(もし、あの場所にいたのが私じゃなくて、 ふたりだったら——)
絵名:(瑞希は、ここに——今も、いてくれたのかな……)

第 2 话:託された願い

誰もいないセカイ
絵名:やっぱり、いないよね——
絵名:(……瑞希、何してるんだろ)
絵名:(私達以外の人とは、連絡とってるのかな……)
絵名:(それとも……ずっと、ひとりで……)
絵名:(このまま、ニーゴにも顔出さなくなって セカイにも来なくなったら——)
絵名:(もう、二度と会えないかもしれないんだよね)
絵名:でも……それより——
絵名:…………心配だよ……瑞希
???:——今日も来ていたのね
絵名:あ……
絵名:メイコ……
絵名:……うん。瑞希と、会えないかなって
MEIKO:……そう
絵名:メイコは……瑞希には、会えてないよね?
MEIKO:……会えてはいないわ
MEIKO:……瑞希の姿を見かけなくなってから、 何度かは行って、顔を見れたけれど——
MEIKO:もう今はスマホをどこかにしまっているのか、 会いに行っても真っ暗なの
絵名:そっか……
絵名:…………
絵名:ねえ、メイコ
絵名:メイコは、あの時——こうなるってわかってたの?
MEIKO:……いいえ
MEIKO:誰にも、結末はわからないわ
MEIKO:けれど——
MEIKO:少なくとも、瑞希は こんな結末は望んでいなかったはずよ
絵名:……そう、だよね
絵名:(……瑞希が望んでたのは、ただ……)
絵名:ただの、いつもの——私達だ
絵名:くだらないことを話したり、笑ったり…… そんな、いつもどおりの——
MEIKO:…………
絵名:でも、私は……
絵名:瑞希のことを知って、動揺して—— なにを話せばいいのかわからなくなって
MEIKO:絵名……
絵名:……あれから、どうしても考えちゃうんだ
絵名:もし、もっと心の準備ができてたら、とか、 もし、瑞希から話を聞けてたら、とか
絵名:だけど——
絵名:やっぱり、ダメなんだ
絵名:あの時、『そうだったんだ』『言ってくれてありがとう』とか、 私が言えて……
絵名:それで、瑞希も笑ってくれて、いつもの日常に戻って、 ニーゴで話したり、ショッピングしたりして——
絵名:でも、どうしても……どこかで意識しちゃうの
絵名:この話振っていいのかな、とか。 瑞希のこと傷つけてないかな、とか
絵名:そういうことを……きっと私は、考えちゃうんだ……
絵名:瑞希にとっては……それが一番苦しいことなのに……
MEIKO:…………
絵名:……ねえ、メイコ。 それでも……
絵名:——会って、もう1回話がしたいって
絵名:瑞希と、友達でいたいって——
絵名:そう、思うことも、 瑞希を苦しませることなのかな……?
絵名:もう……なにもわからないんだ……
MEIKO:絵名……
MEIKO:——話したいと思うのなら、話したほうがいいわ
MEIKO:……いいえ
MEIKO:“話してほしい”と、私は思う
絵名:え……
MEIKO:……なにもわからないのは、私も同じよ
MEIKO:誰も答えなんてもっていない。 ……答えなんて、きっともう、どこにもない
絵名:…………
MEIKO:……今、あの子が、少し触れただけで 崩れ落ちてしまうような状況なのは間違いないわ
MEIKO:本当は、誰にも触れてほしくない——
MEIKO:でも……
MEIKO:このままだと、きっと、終わってしまうから——
MEIKO:私には、絵名の想いだけが微かな光に見える
絵名:メイコ……
絵名:……いいのかな
MEIKO:あなたがしたいと思うことを、すればいいわ
絵名:そう、だね……
絵名:私、瑞希と会うよ
絵名:会って……ちゃんと思ってること伝えようと思う
絵名:瑞希と友達でいたい ——って
絵名:だから、メイコ—— 何かわかったら教えてくれる?
MEIKO:——ええ、わかったわ
絵名:……ありがとう

第 3 话:迷う心

東雲家 リビング
絵名:(……どうしようかな)
絵名:(話したいけど、瑞希は連絡取れないし…… セカイにも来てないし……)
彰人:——おい、何冷蔵庫の前でぼーっとしてんだよ。 邪魔だからどけ
絵名:ああ……ごめん
彰人:なんだよ、妙に素直だな
彰人:……もしかして、まだ暁山と連絡取れてねえのか?
絵名:…………うん
絵名:瑞希、今も学校には来てないんだよね?
彰人:ああ……。 同じクラスじゃねえから、正確に把握してるわけじゃねえが 昼に、冬弥に声かけに行く時はいねえな
彰人:冬弥にも、もし会ったら連絡してくれとは言ってるが ……今んとこそういう話はねえし
絵名:……そっか……
絵名:…………そうだよね
彰人:…………
彰人:他に、あいつと仲良いヤツに聞いてみるか?
絵名:え?
彰人:同じクラスの冬弥が一番わかると思ってるが、 もともと仲いいヤツには連絡してる可能性もあるしな
彰人:なんなら、そいつと繋いでやってもいいし
絵名:…………!
絵名:——うん、お願い!
神山高校
杏:瑞希、ですか?
杏:うーん…… 特には、なにも聞いてないですけど……
絵名:そっか……
杏:ていうか、瑞希……何かあったんですか?
絵名:え……
杏:最近、いつもより学校サボってるな~とは思ってたんですけど
杏:連絡すると『気が向かないから、もうちょいサボる~』とか そんな感じだったんで、まあ大丈夫かなって思ってて
絵名:(あ……)
絵名:(よかった……連絡はとれてるんだ……)
杏:でも……もしかして、絵名さんには連絡きてないんですか?
絵名:……あ……うん、実は……
杏:……そうなんですね……
杏:あの……もしよければ、 私から連絡するように言ってみましょうか?
絵名:え、ホント……?
絵名:あ……
絵名:(でも、私の名前を出したら……)
絵名:(白石さんも連絡がとれなくなるかもしれない。 そうしたら——)
絵名:……ごめん、ちょっとだけ考えさせてくれるかな
杏:——わかりました。 もし何かあったら、いつでも言ってください!
絵名:うん、ありがとう。 ごめんね、わざわざ時間取ってもらっちゃって
杏:いえ! 私も、瑞希のこと心配な気持ちもわかりますし
杏:じゃあ、失礼します!
絵名:…………
絵名:(こっちに連絡がないってことは、私とは……)
絵名:(話したくない、ってことだよね——)
絵名:(だけど、このままじゃ……)
???:——おや、そこにいるのは……
絵名:え……
類:こんにちは、東雲さん。 学校で会うとは珍しいですね
絵名:神代さん……
類:……どうしたんですか? 浮かない顔をしているようですが
絵名:あ……
絵名:……ちょっと、瑞希のことで……
類:瑞希の……
瑞希:……全部話そうって思ってるんだ
瑞希:サークルのみんなに、ボクのこと
類:…………
類:——僕でよければ、話を聞きましょうか
絵名:え……

第 4 话:信じたい未来

神山高校 屋上
類:——瑞希と連絡がとれない……ですか
絵名:……はい
絵名:文化祭の日に……その…… ちょっと、話をしたんですけど……それ以来……
類:……なるほど……
絵名:でも……白石さんとは連絡とれてるなら、 やっぱり、私と話したくないってことですし——
絵名:……こうやって走り回ってるのも、 きっと瑞希は、望んでないんだろうな
類:…………
絵名:だけど、このままじゃ……駄目な気がするんです
類:……駄目、というと
絵名:このままだと、瑞希が……
絵名:どこからも、いなくなっちゃうような…… そんな気がするから
絵名:だから——話したいんです
類:……なるほど
類:難しいですね
類:僕には、東雲さんの背中を押すことも、 引き止めることもすべきではないように思えます
類:だからこれは……ただの、僕自身の話です
絵名:え……
類:……僕には、少し似た経験がありまして
類:もうこれまでだと——離れようとした相手から、 強引に壁を突破されたことが
類:それを迷惑だと思ったこともありましたが…… 結果、僕は今、彼と同じ道を歩めている——
類:そう考えると、あの強引さは、 僕にとって必要なものだったんだと思います
絵名:そう、なんですか……
類:はい。 当時は、なんて強引なんだろうと思いましたけどね
類:ただ、これはあくまで僕の話です。 東雲さんと瑞希にとっては、また違うのかもしれません
絵名:…………
類:特に——昔の瑞希であれば 『もう構わないでくれ』と、 完全に関わりを断とうとするでしょうし
絵名:え……瑞希が……?
類:はい
類:本当は——勝手に話すべきではないと思うのですが
類:昔の……僕が出会った頃の瑞希は、ずっとひとりでいました
絵名:ずっと……ひとりで……?
類:はい。僕と瑞希は、中学時代…… こんな風に、学校の屋上で出会いました
類:かくいう僕も、長らくひとりだったんですけどね。 いつも周りとうまくやれなくて……
類:そして——それは瑞希も、同じようでした
類:あの頃の瑞希は、今と違って周りを拒絶するような…… 他を寄せ付けない雰囲気を持っていました
類:僕らは屋上で出会うたびに ぽつぽつと言葉を交わしたのですが——
類:そこでなんとなく感じたんです
類:ああ、きっと僕らは似た者同士なのだな、と
類:——どこにいても心の内で、孤独を抱えているのだな、と
絵名:瑞希が……孤独を……
男子生徒A:君も男だったりする感じ?
絵名:(もしも——)
絵名:(瑞希が、昔から、ああいう目を向けられてたら……)
絵名:(周りからひどい態度をとられて、 あんな言葉を投げかけられてたら——)
絵名:……どんなに……瑞希は……
類:…………
類:きっと、あの頃の瑞希ならば 強引に向かって行っても、 どうにもならなかったと思います
類:ですが……今は、 僕からは“わからない”ように見えます
絵名:え……
類:瑞希は、皆さんと出会ったことで変わっていった
類:諦めたように笑うのではなく、屈託なく笑うようになった
類:そして……瑞希は、僕に言っていたんです
類:一緒にいたいと思えるような人達を—— 居場所を見つけられたと
絵名:…………!
類:きっと、瑞希は——
類:皆さんといる未来を、望んでいた
絵名:…………
MEIKO:少なくとも、瑞希は こんな結末は望んでいなかったはずよ
絵名:…………っ
類:その願いが、もう過去のことなのか、 今も続いているのかは、僕にはわかりません
類:それでも、僕は……
類:友人として、 瑞希が前向きに生きられる未来を願いたいです
類:だから……東雲さんの勇気と、瑞希への想いを——
類:そしてなにより、瑞希自身が、 まだ願いを手放していないことを……僕は信じたい
絵名:あ……
絵名:(まだ……終わってないのかな……)
絵名:(どこかで、まだ、重なってる部分があるなら……)
絵名:(このまま……終わりになんてしたくない——!)
絵名:(瑞希と、友達でいたいから——!)

第 5 话:仲間だから

誰もいないセカイ
ミク:みんな、いらっしゃい
リン:今日はどうしたの?
奏:新しいデモが出来たから、ミク達にも聴いてもらおうと思って
レン:わあ……。 どんな曲なんだろう、楽しみだね
リン:うん
ルカ:……あら? 瑞希は、今日も来ていないのかしら
奏:うん、まだ忙しいみたいなんだ
レン:そうなんだ……
KAITO:…………
絵名:(……あれから、 瑞希が行きそうなところは何回も行ったけど……)
絵名:(やっぱり……会えない……)
絵名:(……そもそも、家から出てるのかな——)
絵名:(白石さんにお願いするのは、最後の手段にしたかったけど ……もう、それしかないのかも)
絵名:(でも……)
リン:……絵名、どうしたの?
リン:なんだか今日、ずっと黙ってる
絵名:あ……
絵名:えっと……
まふゆ:……もしかして、瑞希と何かあった?
絵名:えっ!? な、なんでそれ……
まふゆ:瑞希が来なくなってから、 ずっとそんな感じだから
絵名:…………ごめん
絵名:まふゆの言うとおり、なんだ……
絵名:詳しいことは、話せないんだけど——
奏:…………
奏:——ねえ、絵名
奏:……わたしにできること、ないかな
絵名:え……
奏:何があったのかは、わからないけど……
奏:絵名がそこまで思い詰めてるってことは、 きっと、大変なことなんだよね
奏:だったら——わたしも、力になりたい
奏:絵名も、瑞希も……大切なニーゴの仲間だから
絵名:奏……
まふゆ:……私も
まふゆ:このまま瑞希が来ないのは、困る
KAITO:——俺も行く
KAITO:この件については、俺にも責任があるからな
ミク:わたし達も、何かしたい
絵名:みんな……
絵名:……ありがとう
絵名:それなら—— 瑞希のこと、一緒に探してくれないかな
絵名:ちゃんと会って話したいんだけど、 私から連絡しても、メッセージ見てくれなくて……
奏:わかった
ルカ:けれど、どうやって探すつもりなの?
ルカ:瑞希は、メッセージを見ていないのよね
絵名:……うん
絵名:一応、瑞希の友達経由で 連絡してみるっていう手はあるんだけど
絵名:もし、それで……瑞希が連絡できる相手が減っちゃったら 余計に追い詰めちゃいそうで……
まふゆ:……なら、瑞希がいそうな場所をあたってみるしかないと思う
絵名:やっぱり、それしかないよね……
絵名:(……しらみつぶしに探すのは、かなり大変そうだけど……)
絵名:(でも——)
絵名:(今は、ひとりじゃない。みんながいる)
絵名:(なら、きっと——)
絵名:……お願い、ふたりとも
奏・まふゆ:『——うん』
翌日
リン:『……瑞希、いない?』
奏:うん……。 このあたりのミシンラウンジによく行くって聞いてたから、 もしかしたらって思ったんだけど
リン:『そっか……』
リン:『奏、このあたりに生地屋さん、ある?』
奏:え? えっと、どうだろう。 調べてみないとわからないけど……
リン:『瑞希、かわいい生地屋さんができたから 行ってみたいって言ってたから』
奏:そっか……
奏:……うん、わかった。調べてみるから待ってて
数日後
まふゆ:…………
KAITO:『——おい、いるか?』
まふゆ:……わからない
まふゆ:瑞希が下校するなら、今の時間だと思うけど…… 先に帰ってるかもしれないし、そもそも来てないかもしれない
KAITO:『…………』
???:——朝比奈さん?
まふゆ:……!
まふゆ:青柳くん、久しぶりだね
冬弥:はい、お久しぶりです。 もしかして、誰かを待っているんですか?
まふゆ:あ……うん。 ちょっと通りかかったから……瑞希に会えないかなって
冬弥:暁山ですか……
冬弥:あいにく、今日は学校を休んでいまして……
まふゆ:そうなんだ……。 教えてくれてありがとう
まふゆ:そうだ、青柳くん。 少し聞きたいことがあるんだけど——
更に数日後
絵名:ここにもいない……
絵名:(……このブランドの新作、今日発売だったから 来てるかもって思ったのに)
絵名:(ううん、もしかしたらまだ来てないだけかも)
絵名:(夕方に来るかもしれないし……もう少し待ってみよう)
絵名:(それでも会えなかったら、 やっぱり瑞希はひとりで——)

第 6 话:怖い

瑞希の部屋
瑞希:(……ああ、終わっちゃった)
瑞希:(結局、なにが面白いのか、わからなかったな……)
瑞希:(次、何見ようかな……)
瑞希:…………
瑞希:(なにも、したくない)
瑞希:(でも、消える勇気もない)
瑞希:(だからって——生きていたくも、ない)
瑞希:(……こうして、なにかアニメを見ているのが——)
瑞希:なにも考えなくて、いい——
瑞希:(こんな時間に、誰だろ……)
瑞希:……杏?
瑞希:…………
瑞希:(——まだ、絵名から連絡来てるのかな)
瑞希:(あれから、ナイトコードも ログアウトしてるからわかんないけど)
???:『——瑞希』
瑞希:メイコ……?
MEIKO:『……ようやく会えたわね』
瑞希:……ボク達には干渉しないんじゃなかったの?
MEIKO:『…………』
MEIKO:『もう、セカイには来ないの?』
MEIKO:『……みんな、待っているわ』
瑞希:…………知ってるよ
瑞希:それでも…………
瑞希:…………っ
瑞希:——無理だ……
MEIKO:『……瑞希……』
誰もいないセカイ
奏:……瑞希、見つからないね
まふゆ:いそうな場所は、ひと通り行ってみたけど…… 時間が合わなくて入れ違ってる可能性もあると思う
ルカ:……そもそも、家から出ているのかしら
絵名:それは……
奏:……それでも、探すしかない
奏:今は、それしか出来ないから
レン:…………
KAITO:——せめて、スマホが繋がればいいんだが
絵名:…………っ
絵名:メイコ……!
リン:どこに行ってたの?
MEIKO:瑞希のところへ
絵名:え……!
絵名:で、でも、スマホに出ても真っ暗なんじゃ……
MEIKO:今日は、偶然スマホを見ている時に出ていけたみたいね
MEIKO:おかげで、少し話ができたわ
奏:そうだったんだ……
絵名:ありがとう、メイコ……!
絵名:それで、瑞希はどこにいるの?
MEIKO:……瑞希は、家から出ていないみたいよ
MEIKO:あの状態だと、少なくともここ数日は
絵名:やっぱり……そうだよね
絵名:でも……それなら、どうすればいいの……?
まふゆ:…………
まふゆ:……来るかわからないけど、補習があるみたい
絵名:え……
まふゆ:瑞希を探してる時、青柳くんに会ったから少し話を聞いたの
まふゆ:かなり休んでるから、補習の話が出てるみたいだって
奏:そういえば前も、出席日数足りないから 補習出ないと進級できないかもって言ってたね
まふゆ:……まだ瑞希がスマホを見ていて、 白石さんには最低限、連絡してるってことなら——
まふゆ:なるべく、心配かけたくないって気持ちが あるんじゃないかって思う
絵名:それって……
絵名:留年したら迷惑をかけちゃうから、 補習だけは来るんじゃないか——ってこと?
まふゆ:わからないけど
絵名:(たしかに、白石さんとまだ連絡をとってるなら その可能性はある。けど……)
絵名:(……今の瑞希が、本当に……)
絵名:(……ううん。可能性があるなら、全部当たっておこう……!)
絵名:ありがとう、まふゆ。 先生に補習日聞いてみる!
絵名:それから——メイコ
絵名:ごめん。 もう少し、瑞希のそばにいてもらっていいかな
MEIKO:——ええ
絵名:ありがとう
数日後
絵名:——うん、こっちは大丈夫。 来てくれてありがとう
絵名:……まだ来てないみたい。 まあ、いつも昼過ぎに来てたみたいだから 来るとしてもギリギリになるんじゃないかな
奏の声:『——わかった。それなら、もう少し校門の近くにいるね』
絵名:よろしく
絵名:……まふゆも、学校サボらせちゃってごめん
まふゆの声:『別に。こっちのほうが大事だから』
絵名:……そっか、ありがと
絵名:——じゃあ、何かあったら連絡するね
絵名:(……今日が、先生から聞いた補習日)
絵名:(あれからいろんなところを探し回ったけど、 やっぱり瑞希とは会えなかった)
絵名:(でも……今日なら、会えるかもしれない)
絵名:(補習は放課後って言ってたし、 もし瑞希が来るなら、もうすぐなはず)
絵名:ちゃんと——話したい
絵名:(確実に話すのなら、教室で待ってるんじゃなくて 昇降口に行ったほうがいいかな)
絵名:(……迷うけど、でも今から行ってすれ違うのも嫌だし、 やっぱり教室で——)
絵名:(本当に、来るのかな……)
絵名:(でも、もうこれくらいしか可能性がない。 これに賭けるしか——)
絵名:(…………賭けるしか……ないよね……?)
絵名:(でも、本当に、いいの……?)
絵名:(このまま…………)
絵名:……………………あ……
絵名:『——ごめん、ふたりとも。 ちょっとお願いしたいんだけど……!』

第 7 话:逃走

スクランブル交差点
瑞希:…………
瑞希:…………補習、か……
瑞希:(まあ、あれだけ休んでたら当然か)
瑞希:(……行きたく、ないな……)
瑞希:(でも……留年はさすがに—— 家族にこれ以上、心配はかけたくない……)
瑞希:…………
瑞希:(……もしかしたら、絵名が学校に来てるかもしれない)
瑞希:(杏とか冬弥くんも、きっと心配してるだろうし…… いろいろ聞かれたら——)
瑞希:…………っ……おえっ……
瑞希:気持ち、悪い……
瑞希:(…………もう、いいか)
瑞希:(学校も、みんなも——)
宮益坂
瑞希:…………?
瑞希:(Dear Ribbonの、新作……?)
瑞希:(今日発売したんだ。 全然気づかなかったな)
瑞希:(ああ……やっぱり……)
瑞希:カワイイなぁ…………
???:——見つけた……っ!
瑞希:っ……!
瑞希:絵名…………
瑞希:どう、して……?
絵名:はあっ……はあっ……!
絵名:——もし、もし瑞希が補習に来なかったら…… ここに来るかもって思ったの
絵名:Dear Ribbonの新作…… 絶対、瑞希が大好きなやつだと思ったから
瑞希:…………!
絵名:痛っ!
瑞希:あっ……!
絵名:——瑞希!!
瑞希:はあっ、はあっ……!
瑞希:(どうしよう、どうしよう……!)
瑞希:(嫌だ……!)
瑞希:(もう、絵名とは会えない……っ!)
瑞希:(会ったら、ボクは……!)
絵名の声:瑞希っ!
絵名の声:おねがい! 話を聞いて!!
絵名の声:瑞希……っ!
瑞希:…………
瑞希:……はあ……はあっ…………
瑞希:(…………これで、よかったんだ)
瑞希:(このまま、逃げ切れれば、もう——)
???:『——瑞希!』
瑞希:……メイ、コ……?
MEIKO:『……本当に、いいの?』
瑞希:……どう、いう……
MEIKO:『逃げたいのなら、逃げてもいい』
MEIKO:『けれど、これが向き合える最後の機会かもしれないわ』
MEIKO:『——少なくとも、絵名とは』
瑞希:…………っ
瑞希:————っ
瑞希:おえっ…………げほっ
瑞希:イヤだ……イヤだよ…………っ
瑞希:どっちも……イヤだ……!!
絵名の声:——瑞希!
瑞希:……っ!

第 8 话:友達

絵名:はあっ……はあっ……!
絵名:お願い……! ちょっとだけでいいから……話を聞いて
絵名:私……あの日からずっと考えてたの
絵名:瑞希がいなくなってから、ずっと
絵名:もっと違うことを言えればよかったとか、 もっと違う態度が取れてたら、 瑞希はここにいてくれたのかもとか……
絵名:“あの時、どうすれば良かったんだろう”……って
瑞希:…………
絵名:今も……瑞希を引き止めてるのが、 正しいのかどうか……わからない
絵名:ただ……正しいとか正しくないとか、 こう考えちゃってること自体が、 瑞希はイヤなんだって……それだけは、わかってる……
瑞希:……なら——
絵名:でも……でもさあ……っ!
絵名:瑞希と友達でいたいから! どうしたって、正しい選択をしたいじゃない!!
瑞希:っ……
絵名:……私はもう、そうなの! 1回後悔したら、そのあともずっと、ずっと考えちゃう!
絵名:そうやって考えることが瑞希を傷つけるのかもしれない! でも……でも……っ!
絵名:そうなっちゃうのは、 瑞希と、ずっと友達でいたいからだって……!
絵名:それは……わかってよ……っ!!
瑞希:…………もう、いいよ
瑞希:もう、離れようよ……?
瑞希:絵名だって、いろいろ気を遣っちゃうでしょ?
瑞希:どう話せばいいのかなとか、悩んだり……迷ったりもするだろうし
瑞希:……一緒にいて、いいことないと思うんだ
絵名:…………っ!
絵名:違う……
絵名:私は……! 私は、そんな話をしたいんじゃない!
絵名:瑞希だってそうなんじゃないの!?
瑞希:…………
絵名:それが本心なら、なんで……っ さっきみたいに、無理やり逃げようとしないの……!?
瑞希:……っ!
絵名:私は……瑞希と離れたくない
絵名:私の何かが瑞希を傷つけるなら、もうしないように努力する
絵名:それは……瑞希にとって嫌な優しさなのかもしれないけど
絵名:でも、傷つけたくないって—— そう思うのは、絶対、絶対、私は変えられない! それは、これからもずっとそう!
絵名:だって——瑞希は、大切な友達だから!!
瑞希:なん、で…………?
瑞希:なんでそんな風に言うのさ……
瑞希:ボクと一緒にいたら、 いちいちいろいろ考えなきゃいけないんだよ……?
瑞希:一緒にいる時に、ボクが周りから変な目で見られたら……? 全然関係ない人から、噂話されたりしたら……!?
瑞希:そうなったら、絵名は…… 絶対、優しくしてくれるじゃないか……っ!
瑞希:それで、ボクはきっと、その度に絵名の顔を覗くんだ! 本当は見たくもないのに!!
瑞希:一緒にいなかったら、そんなことしなくてすむし、 絵名だって——!
絵名:私のことはどうだっていい!!
絵名:気を遣うのも、周りからあれこれ言われるのも——
絵名:瑞希がいなくなることに比べたら、全然、どうだっていいの!!
瑞希:……っ
瑞希:でも……! でも!!
瑞希:——ボクはどうでもよくない!!
瑞希:絵名の、みんなの優しさを、素直に…… 普通に受け止められないことも……っ
瑞希:それをきっと、何度も何度も繰り返しちゃうことも……!!
瑞希:もう、苦しいのはイヤなんだ……っ!!
瑞希:みんなが優しくても、きっと、ボクはいちいち傷ついて……! 『こんなことなら』って……そんなことばっかり考えて……!!
瑞希:そのうち、絶対……そんなままで “みんなと友達でいていいのか”って思うんだ!!
絵名:——っ
瑞希:そんなの……苦しくなるばっかりで……っ
瑞希:それなら……っ、 このまま離れたほうが、ずっとマシじゃないか!!
絵名:なに、それ……
絵名:“いていいのか”って……なに……?
瑞希:だって——
絵名:……あるわけない……!
瑞希:……え?
絵名:友達でいていいとか、よくないとか—— そんなの、あるわけないって言ってるの!!
絵名:私は瑞希のこと、友達だって言ってるじゃない!! それとも瑞希が私のことを、そう思ってないってこと!?
絵名:そうじゃないなら……! 勝手にこっちのことまで決めないでよっ!!
瑞希:……っ
絵名:なんでわからないの!? わかってよ……!
絵名:あの日から今日まで、瑞希のことたくさん考えたし 私が知らなかったことも知った! けど——
絵名:私の想いはなにも、変わってない!
絵名:変わったのは瑞希じゃない!!
絵名:こんなに話しても、なにも聞いてくれなくなって……! ひとりで逃げようとして……!!
絵名:友達でいいのかなんてバカじゃないの!? 私にとって、瑞希は瑞希で——
絵名:ずっとずっと、大切な友達なのに!!
瑞希:——っ!
絵名:それくらい、ちゃんと伝わってよ!!
絵名:私は……変わってない……っ
絵名:びっくりはしたけど……絶対……変わってないんだから……っ
絵名:…………話したかったことは、これだけ
絵名:それでも行くなら……私はもう、止めない
絵名:きっとその方が……瑞希にとって、幸せなんだろうから
瑞希:え……な……
瑞希:ボクは……
???:——変なの
瑞希:ボク、は……
MEIKO:『逃げたいのなら、逃げてもいい』
MEIKO:『けれど、これが向き合える最後の機会かもしれないわ』
瑞希:…………どうしたら、いいんだろう…………?
瑞希:……いいのかなあ……?
瑞希:ボク、まだ、一緒にいて……
瑞希:きっと、ボクはまた、怖くなって…… 逃げたくなるときがくるんだ……
瑞希:怖くて……信じられなくなって……! どうしようもなくなる時が、絶対にくるんだ!!
瑞希:でも…………
瑞希:でも…………っ
瑞希:それでも、傍に居ていいって、ボクも思いたい……!
瑞希:友達でいたいよ……!!
瑞希:ずっと、そうしたかったんだ……! 一緒にいても、後ろめたくない……そんな友達に、ずっと……!!
瑞希:……なりたくって……! でも……っ、ダメで……!
瑞希:……きっと……これからもうまくできない……っ
瑞希:…………それでも……
瑞希:……こんなボクでも……ほんとに、いいのかなあ……っ!?
絵名:——いいとか、よくないとかじゃないってば
絵名:自分で決めなさいよ、瑞希
絵名:もう——走り回るのはごめんなんだから
瑞希:——っ
瑞希:…………ぁあ……あぁあ……っ
瑞希:…………ボクもっ……!
瑞希:迷惑、かけても……! ……イヤに、なっても……っ!
瑞希:一緒に、いたい……!!
瑞希:一緒に居ていいって、ずっと思えるようになりたい……っ!!
絵名:——じゃあ
絵名:一緒にいようよ、瑞希
絵名:ニーゴのみんなも、待ってるよ
瑞希:…………っ!
瑞希:っ、うぁああああああっ……!
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