活动剧情

Grow glorious glow

活动ID:151

第 1 话:舞い込んだチャンス

???
スタッフ:——では、こちらで少々お待ちください
スタッフ:本日のオーディションは、 スケジュール通り始まる予定です
雫:はい。ありがとうございます
雫:……ふぅ
雫:(……大丈夫。 今日まで、やれることはやってきたわ)
雫:(きちんと練習の成果を出し切って、 絶対にこのオーディションを通過しなくちゃ)
雫:(MORE MORE JUMP!の、みんなのためにも——!)
数週間前
モアモアハウス
雫:——え? 私に、オーディションの案内……?
斎藤:はい! そうなんです! 先ほどメールが来て!
斎藤:案内は、『B1プロダクツ』という、 CMやMVの映像制作会社から来たんですが——
斎藤:月末に、CMに起用するタレントさんの オーディションをするらしくて。 是非、雫ちゃんに参加してほしいそうなんです!
遥:CMか……。 もし全国で放送されるなら、いい宣伝になりそうだね
雫:それって、なんのCMなんですか?
斎藤:それが、その……!
斎藤:——あの『グラン・フルール』の新作アイシャドウのCMなんです! しかも、地上波で全国放映もするらしくて!
雫:え……!?
愛莉:グラン・フルールって……! かなり大手の化粧品メーカーじゃない!
みのり:た、たしかいつも、有名な女優さんがCMやってるとこだよね! “大人の女性”って感じの人達にすっごく人気があって……!
斎藤:はい! 実際、グラン・フルールのメインターゲットは 20代後半から30代なんですが、 今回若者向けの新シリーズを出すので、若い方を起用したいと
雫:まさか、私がグラン・フルールの オーディションに呼ばれるなんて……
遥:これは——かなり大きなチャンスになりそうだね
遥:グラン・フルールのCMなら、 クオリティも高いから、イメージアップに繋がる
斎藤:それに、CMに起用されるということは、 ブランドの顔になるということです
斎藤:販売イベントへの出演や、雑誌特集などもあるとのことだったので 露出の機会も、ぐっと増えるかと!
愛莉:どうする? 雫
愛莉:わたしとしては、受けない手はないって思うけど……。 雫自身の意志を聞きたいわ
雫:…………
雫:正直……少し迷っているわ
雫:モデルのお仕事をやらせてもらってる時も、 『グラン・フルールのCMに出られるのは一握りの人だけ』って 聞いていて……とても難しいお仕事だと思うから
雫:でも——
雫:挑戦してみたいわ。 こんな機会、きっとそうはないもの
愛莉:……そう。わかったわ。 なら——がんばってらっしゃい!
斎藤:では、『ぜひ受けさせていただきたい』と返信しておきますね!
雫:はい! よろしくお願いします……!
みのり:——あ、そういえば斎藤さん!
みのり:これ以外にお仕事の依頼って……来てましたか?
斎藤:……いえ
斎藤:他にメールは届いていませんでした
斎藤:メールのシステムに問題がないかなどいろいろ調べてみましたが、 特におかしなところはなくて……。 原因は、今も調査中です……
みのり:そうですか……
遥:正直……こんなに急に仕事が途絶えるのは、 やっぱり不自然だと思う
愛莉:そうね……。 仕事が減るにしても、普通はもっと徐々に減るものだし……
遥:うん。引き続き、原因は探していかなくちゃいけない。 けど——
遥:どんな状況でも、私達がやることは変わらないはずだよ
遥:これまでどおり、できることを全力でやって、 少しずつでも前に進んでいこう
雫:……そうよね
雫:(なら、やっぱり——)
雫:まずは今回のオーディションを、全力で頑張ってくるわ
雫:このCMに出演できたら、 また前みたいにお仕事へ繋がるかもしれないもの
遥:雫……
遥:ありがとう。 でも、気負い過ぎないでね。 これは、みんなで解決していくべき問題だから
遥:一歩ずつ前に進んで—— みんなで武闘館ライブに近づいていこう!
雫:ええ……!
雫:(大きなお仕事なだけあって、 ひとりで挑戦するのは、少し心細いけど……)
雫:(今日はみんなの分まで、頑張りましょう)
雫:(それにしても……)
雫:(綺麗で華のある人ばかりね。 さすがグラン・フルールのオーディションだわ)
雫:(……この中で、残らないといけないのね……)
???:日野森さん?
雫:えっ?
雫:あ……!
雫:ReLightの萩山さん……よね? あなたもオーディションに参加していたのね
結雨:はい。 まさか日野森さんもいるだなんて……驚きました
雫:ふふ、ドルラバ以来ね。 また会えてとっても嬉しいわ
雫:それに——安心したわ。 ひとりでちょっと緊張していたから。 やっぱり知った人がいるとほっとするわね
結雨:……安心?
スタッフ:——続いて、11番から15番の方、 会場へ移動をお願いします
雫:あっ……それじゃあ、行ってくるわね。 私、14番だから
結雨:なら、同じグループです。 私は15番なので
雫:え? そうだったのね……!
結雨:お互い頑張りましょう。 今回は共演者ではなく——ライバルとして
雫:あ……
雫:……ええ!

第 2 话:圧倒的な光

オーディション会場
モデル達:——失礼します
スタッフ:はい。 では奥から順番に、壁沿いの椅子にかけてください
雫:(ひとりずつ呼ばれると思っていたけれど……、 今回はまとめて見られるみたいね)
雫:(審査員は3人……。 グラン・フルールの会社の方と、制作会社の方かしら——)
雫:(……あら?)
審査員達:…………
雫:(あの審査員の方、どこかで……)
雫:(あ……!)
及川:——キミさぁ、存在感があるのはいいんだけど、 ちょーっと出すぎなんだよねぇ
及川:だから逆に抑えさせてもらうよ。 ……んじゃ後ろ向いて少し振り返って。横顔だけで十分だよ
雫:あ、はい……!
雫:(及川さん……! Cheerful*Daysの時、何度かお世話になった クリエイティブディレクターさんだわ)
雫:(業界でも有名な方で、 『大ヒットの仕掛け人』と呼ばれているのよね)
雫:(……今日は及川さんにも認めてもらえるよう、 精一杯頑張らなくちゃ……!)
スタッフ:それでは、オーディションを始めていきます
スタッフ:まず、今回のCMの出演者は2名。 よって、オーディションを通過できるのも2名になります
スタッフ:そして皆さんに表現していただきたいのは—— 『圧倒的、輝き』です
雫:(『圧倒的、輝き』……。 資料にあったキャッチコピーと一緒ね)
スタッフ:これから正面のカメラで『引き』と『寄り』の撮影を させていただきますので、 皆さんはこの言葉を表現するポーズをとってください
雫:(立ち姿だけで表現する—— 何度やっても、とても難しいことだけれど……)
雫:(完璧にやり遂げてみせる——!)
スタッフ:では、早速ですが11番の方から よろしくお願いします
11番のモデル:はい……!
11番のモデル:11番、結城智美です。 よろしくお願いします
雫:(……始まったわ)
雫:(まずは、『引き』のポーズ……)
11番のモデル:…………
雫:(あ……)
雫:(この子、とっても上手……。 体幹が少しもブレないし、ポーズも洗練されていて……)
雫:(特に、髪の毛をかき上げる手の動き。 目元に自然と視線がいくように、計算されてる)
スタッフ:次、カメラ寄るので、アップの表情も見せてください
11番のモデル:はい!
雫:(……表情も素敵ね。 堂々としていて、力強さを感じるわ)
スタッフ:——OKです。 皆さん、他に見たいポーズありますか?
及川:うーん……俺はいいかなぁ
演出家:そうですね……。 僕も、これで十分です
雫:(えっ……?)
雫:(なんだか、あまり反応が良くない……? こんなに素敵なのに……)
スタッフ:では、結城さんのオーディションは以上になります。 ありがとうございました
11番のモデル:……ありがとうございました
雫:(……想像していたよりずっと、 厳しいオーディションになりそうね)
結雨:…………
数分後
及川:うーん……キミ、そこまででいいよ
穏やかな女性モデル:……はい。 ありがとうございました
雫:(今の子も、すごく素敵だと思ったけれど…… やっぱり、求められているレベルがかなり高いみたい)
雫:(でも……今日のために、私もできることはしてきたわ。 自信を持って、全部出し切りましょう)
スタッフ:では、14番の方、お願いします
雫:——はい
及川:おっ、次日野森ちゃんか! 期待してるから、頼むよ~
雫:あ、ありがとうございます!
雫:(及川さん、覚えていてくださったのね)
雫:(なら余計に、期待に応えないと……!)
雫:——14番、日野森雫です。 よろしくお願いします
雫:(まずは、引きのポーズから)
雫:(今回のアイシャドウはラメが入っていて、色も少し強め……。 これまでのシリーズの中でも特に華やかだわ)
雫:(そして、キャッチコピーは『圧倒的、輝き』。 なら、これを作った人達は、きっと……)
雫:(——『自信を持ってほしい』。 そんな想いをこのアイシャドウに込めたんじゃないかしら)
雫:(それなら……)
雫:(私も、自信と誇りを表現するわ。 胸を張って、凛とした佇まいで……!)
演出家:……! さすが日野森雫、華があるな
及川:…………
スタッフ:次、寄りのカットもお願いします
雫:はい!
雫:(アップは、さらに表情の演技が必要になる)
雫:(自信と誇りを、 私の顔で表現するなら——)
演出家:なるほど。 いい目力ですね
及川:うん……悪くはないかな
及川:でも——
及川:日野森ちゃん、なんか変わった?
雫:え? 変わった……?
及川:んー……いや、なんでもないよ。 ちょっと別の角度も見せてくれる?
雫:は、はい……!
演出家:あ、その表情もいいですねぇ。 キャッチコピーの雰囲気が出てて
雫:あ……ありがとうございます!
雫:(でも……)
及川:…………
雫:(及川さんは、納得していない)
雫:(……何が足りないのかしら? まだ、何かを掴めていない……?)
雫:(それに、『変わった』って、一体どういう……)
スタッフ:それでは、日野森さんはここまでにします。 ありがとうございました
雫:あ……はい。 ありがとうございました
スタッフ:次は、15番の方お願いします
結雨:はい
雫:(あ……萩山さん——)
結雨:15番、萩山結雨です
結雨:——よろしくお願いします
及川:ほう……
雫:(萩山さんの雰囲気が……変わった……)
雫:(鋭い……強さみたいなものが表情に乗って——)
スタッフ:まずは引きのポーズですね、よろしくお願いします
結雨:はい
結雨:————
雫:っ……!
雫:(目が、引き寄せられる……!)
雫:(……ポーズ自体は、とてもシンプルだわ。 重心を片足に乗せただけ)
雫:(けれど——)
雫:(この、強い瞳……!)
雫:(刺さりそうなほど鋭いこの瞳と、 あの自然なポーズが一体になって、驚くほど存在感が出る)
雫:(誰にも媚びない。譲らない。 そういう声まで聞こえてきそうなほど——)
及川:……いいねえ
及川:萩山ちゃん、そのまま別の角度も見せてもらえる?
結雨:——はい!
雫:(……そうだったのね)
雫:(さっきの私に足りなかったものは、きっと……これだわ)
雫:(この痛いくらいの……強い光)
雫:……っ、……
雫:(……本当に、まぶしいわ)

第 3 话:大きな差

数日後
モアモアハウス 練習部屋
遥:……うん。 最後のは今までで一番、動きがそろってたね
愛莉:そうね! それじゃあ今の感覚を忘れないようにしつつ、 10分休憩しましょう!
みのり:はーい! お水お水……っと
みのり:あ! そういえば雫ちゃん! オーディションの結果って、もう出たの?
雫:あ……
雫:……まだ連絡は来てないみたい。 1週間くらい経つから、そろそろだとは思うんだけど……
愛莉:……まあ、こういうのはあんまり気にしないで待つものよ! 果報は寝て待てって言うし——
斎藤:——雫ちゃん! オーディションの結果、届きました!
雫:……!
遥:噂をすれば、だね
みのり:そ、それで、結果はどうだったんですか……!?
ステージのセカイ
KAITO:そっか……! オーディション、無事に通過したんだね
リン:おめでとう、雫ちゃん!
雫:ええ、ありがとう
みのり:それに、共演するのはReLightの萩山さんなんだよね! 萩山さんもキラキラしててぴったりだし……楽しみだな~!
遥:うん。彼女達の実力は本物だし、 雫と萩山さんなら素敵なCMになりそうだね
雫:……そうね……
愛莉:ねえ、なんだか浮かない顔に見えるけど…… どうかしたの?
雫:実は……少し、怖いの
遥:怖い……?
雫:……せっかくのCMを、私が駄目にしてしまうんじゃないかって
みのり:えっ!?
愛莉:駄目にするって……どうしてそんなこと思うのよ?
雫:……オーディションの萩山さんが、本当に圧倒的で
雫:一目見ただけで、 私にないものを持っているってわかったわ
雫:正直、私は、彼女と共演するのに力不足なんじゃないかって……
愛莉:ちょ……! 雫が力不足なんて、そんなわけ——
雫:それくらい、力の差を感じたの。 ……まだまだだって、思い知らされたわ
リン:そんな……
ミク:……そこまで思わせちゃうなんて、 萩山さんって、本当にすごい子なんだね
雫:……ええ
雫:でも……だからって弱気なままじゃ、 CMのクオリティも落ちてしまうわよね
雫:選んでもらったからには、 良いCMにできるように、精一杯頑張るわ
みのり:雫ちゃん……
遥:……わかった。 でも、ひとりで抱え込みすぎないでね
愛莉:そうよ。わたし達にできる協力はなんでもするから、 いつでも頼ってちょうだい!
ミク:ポージングを見たり、提案したり…… 少しは役に立てると思うよ!
雫:みんな……
雫:……ありがとう。とっても心強いわ
雫:(本番までは、あと数週間しかない。 ……その中で、どれだけ自分を磨けるかはわからない)
雫:(でも、少しでも、萩山さんの輝きに近づけるように——)
雫:(MORE MORE JUMP!のためにも、 頑張らなくちゃ……!)

第 4 话:高みの覚悟

数日後
制作会社 事務所
雫:——おはようございます!
雫:MORE MORE JUMP!の日野森雫です。 本日はよろしくお願いします
スタッフ:はい、よろしくお願いします。 もうすぐフィッティングの準備が整うので、 おかけになってお待ちください
雫:わかりました
雫:(今日の予定は、撮影用の衣装の試着だけ……)
雫:(だけど、関係者の皆さんもいらっしゃってるし、 気を引き締めなくちゃ)
結雨:——日野森さん
雫:あ……萩山さん!
結雨:改めて、今回はよろしくお願いします
雫:ええ、こちらこそ、よろしくお願いします
雫:……オーディションでの萩山さんは本当にすごかったわ。 私も負けないように頑張るわね
結雨:……ありがとうございます。 日野森さんにそう言っていただけて嬉しいです
雫:——ねえ、萩山さん
雫:萩山さんは、オーディションの時、何を考えていたの?
結雨:何を……ですか?
雫:ええ。 ……ふわふわした質問でごめんなさい
雫:ただ、一緒にやるからには、ちゃんと知りたいと思ったの
雫:あの時の——萩山さんの輝きの正体を
結雨:…………。 私は——
結雨:私を見る、すべての人の想像を超えた表現がしたい。 そう思っていました
雫:……想像を……
結雨:はい
結雨:常に想像の上を行き、 圧倒的な存在感で、他者をよせつけないほど突き抜ける
結雨:そんな表現をしてみせると決めて、挑みました
結雨:今回はコンセプト的にも、 それが求められていますし——
結雨:何より、トップアイドルというものは、 常にそうあるべきだと思うので
結雨:……ですが、まだまだです。 もっと完成度を上げていかないと
雫:萩山さん……
雫:(あれだけの力を持ってるのに、 そこまで…………)
雫:(……いえ、これほどの覚悟を持ってるからこそ、 あれだけの技術があるんだわ)
雫:(でも、私は…………)
1時間後
フィッティング会場
スタイリスト達:——うん! 衣装の方は問題なさそうですね!
スタイリスト達:あ……すみません。 アクセサリー類について上と相談してくるので、 少し休憩しつつ待っていていただけますか?
雫:はい、わかりました
雫:(……フィッティングは 無事に終わりそうでよかったわ)
雫:(ここからは——私も本番に向けて、 ちゃんと覚悟を決めていかないと……)
雫:(……駄目ね。 そう思っていても、具体的にどうすればいいのか わからなくて……)
雫:……すみません。 少し、外の空気を吸ってきます
雫:ふぅ……
雫:(……しっかりしなくちゃ。 このチャンスを逃さないためにも——)
及川の声:さて、どうしたもんかな~
雫:(あれは……及川さん? 隣にいるのは、演出家の佐伯さんみたい……)
演出家:そうですね……。 いくらクライアントからの希望とはいえ、 このままじゃバランスとれないですよね……
及川:うん。日野森ちゃんも悪くはないんだけど……
及川:萩山ちゃん、すごいオーラ出てるし、 並べるとどうしてもな~
雫:(あ……)
雫:(……やっぱり、そう思われてしまっていたのね)
雫:(仕方がないわ。 私は彼女と比べて、技術も向き合い方も足りなかったもの……)
雫:(きちんと受け止めて、もっと自分を磨いていかないと——)
及川:そもそも日野森ちゃんをオーディションに呼んだのが、 失敗だったかねぇ……
演出家:あ……日野森さんをオーディションに呼べって言ったの、 及川さんでしたっけ?
及川:うん、まあね。 事務所入ってないからこっちの利は少ないけど、 やっぱまたあのオーラを見たくてさぁ
雫:(え……?)
及川:昔の日野森ちゃんは、本当にすごかったんだよねぇ。 それこそ、萩山ちゃん……いや、それ以上だったな
雫:……っ!
雫:(及川さん……。 私のことを、そんなに評価してくれて……?)
雫:(でも、私が、あの萩山さん以上のオーラを……?)
及川:で、聞いたことあるんだよ。 『なんでそんな鬼気迫ってるんだ』って。 どう考えても15そこらの顔じゃなかったからさ
及川:そしたら……
及川:『私は、Cheerful*Daysのセンターですから』 って言ってね
演出家:へぇ~……。まあ、あのチアデの看板背負うなら、 必死にもなりますか
及川:うん。 やっぱ背負うものがあるのとないのとじゃ、 人間変わるんだろうねぇ
演出家:たしかになあ……。 しかしなんにせよ、このままじゃまずいですよね
及川:そうだねぇ……。 いいものが撮れなかったら、 コンテ変えて萩山ちゃんメインにするのも考えないとな
及川:あの頃の輝きを知ってる身としては、残念だけど。 これはビジネスだから
雫:…………!
雫:(……及川さんは、 あの頃の私を信じて、呼んでくれたのに、私は——)
雫:(期待に、応えられていない……!)
雫:(……応えたい……!)
雫:(それに、ここで応えられなかったら、 及川さん達からは、きっともうお仕事をもらえなくなる)
雫:(そうなったら、私だけじゃなくて、 MORE MORE JUMP!のチャンスまで 奪ってしまうかもしれない)
雫:(みんなの力になりたくてオーディションを受けたはずなのに、 逆に足を引っ張ってしまうなんて…… そんなのは、絶対にダメ)
雫:——しっかり、しなくちゃ……!!

第 5 话:あの頃の私は

数時間後
雫の部屋
及川:昔の日野森ちゃんは、本当にすごかったんだよねぇ。 それこそ、萩山ちゃん……いや、それ以上だったな
雫:(……及川さんは、Cheerful*Daysの頃の私には オーラがあったと言っていたわ)
雫:(それで今回、私にオファーを出してくれたって)
雫:(それなのに私は、期待に応えられていない……)
雫:(このままじゃ、最悪、 CMを降ろされるかもしれないわ)
雫:(——つきとめなくちゃ)
雫:(どうすればまた、あの頃のオーラを取り戻せるのか——)
雫:だけど……どうすれば……
雫:……そうだわ
雫:(あの頃の映像を見たら、何かわかるかもしれない)
雫:たしかタブレットに、 自主練を撮影したデータが残って——
???:『——雫ちゃん!』
雫:きゃっ!
雫:あら……ミクちゃん? 突然来るなんて、どうかしたの?
ミク:『驚かせちゃってごめんね! 今日はフィッティングの日だって言ってたから、 気になっちゃって』
ミク:『この前言ってた、萩山さんっていう子とも一緒だったんだよね。 どうだった?』
雫:あ……ええ。 彼女の考え方や覚悟を知る機会にもなって、とてもよかったわ
雫:それに——
雫:もうひとつ、わかったことがあるの
ミク:『……?』
ミク:『そっか……。 及川さんっていう人、そんなこと言ってたんだ……』
雫:ええ
雫:それで……以前の私について調べれば、 今の私が持っていない——オーラの正体が わかるんじゃないかと思って、映像を見ようと思っていたの
ミク:『そうだったんだ……』
ミク:『……ねえ雫ちゃん。 それなら、わたしも一緒に映像を見てもいいかな?』
ミク:『ふたりのほうが、気づけることがあるかもしれないし…… わたしも、昔の雫ちゃんのこと知りたいなって思って』
雫:ミクちゃん……
雫:ありがとう。 じゃあ、一緒に見てもらってもいいかしら?
ミク:『うん!』
雫:さっそく再生するわね。 たしか、このボタンを押せば電源が……
雫:あら? つかないわ……
ミク:『……あ。 もしかしたら、充電が切れてるとか……?』
雫:あ、そうかもしれないわ! ええと、充電器、充電器……
雫:お待たせ、ミクちゃん。 今度こそ再生するわね
ミク:『うん……!』
ミク:『——これ、ダンスの練習をしてるところかな?』
雫:ええ。 フォームの確認のために撮ったんじゃないかしら
雫:……懐かしいわ。 これ、私がセンターになった最初の曲なの
ミク:『そうなんだ……!』
ミク:『ふふ、一生懸命練習してるのが伝わってくるな』
ミク:『あ、でも……』
ミク:『少し、不安そうな顔をしてるかも……』
雫:……そうね
雫:この頃は、 センターを務める自信がなくて、いつも不安だったから。 その気持ちが、顔に出てしまっているんだと思うわ
ミク:『そっか……。 そういえば雫ちゃん、そういう時期があったって言ってたよね』
雫:ええ。気持ちも実力も、 センターっていう立場に全然追いついてなくて
雫:……今見ると、やっぱり恥ずかしいわね
雫:動きが曲とズレているし、 細かい仕草もおろそかになっているし……
ミク:『たしかに、今の雫ちゃんからすると、そう思うのかもね』
ミク:『でも——それだけじゃないんじゃないかな』
雫:え?
雫:『……全然ダメだわ。 今のままじゃ……』
雫:『もっと……もっと』
雫:『やらなくちゃ……!!』
雫:(あ……)
雫:何かしら、今——
雫:私じゃないような感じが……
ミク:『うん、だけど——』
ミク:『この雫ちゃんも、雫ちゃんだよ』
雫:え……?
ミク:『ねえ雫ちゃん。 この時は、どういうことを考えてたの?』
雫:この時? ええと……
雫:……『絶対にこのダンスをものにして、輝かなくちゃ』って——
雫:『何がなんでもやらなくちゃ』って、そう思っていたわ
ミク:『やっぱり、そうなんだね』
ミク:『この雫ちゃんの目からは—— そういう、すごく強い覚悟みたいなものが伝わってくるなって』
雫:強い、覚悟……
雫:あ……
雫:(……そうだったわ)
雫:(あの頃の私は、もっと……)
雫:……ありがとう、ミクちゃん
雫:ミクちゃんと話していたら、 あの時の私がどんな想いでいたか、思い出せたわ
雫:あの頃の私は、 センターを背負えているのかいつも不安で、でも——
雫:だからこそ、必死だったわ
雫:……はぁ
マネージャー:雫、もうすぐ次の仕事だけど…… 体調は大丈夫?
雫:あ……はい。雑誌の取材ですよね。 質問の受け答えはちゃんと頭に入れたので、大丈夫です
マネージャー:わかったわ。でも……もし想定していない質問をされて困ったら、 アリサにフォローをしてもらうから、 無理だと思ったら助けを求めてね
雫:…………はい
雫:(……駄目ね……)
雫:(センターは、グループを背負う柱なのに)
雫:(いつも心配をかけて…… 周りの人に助けてもらってばかりで……)
雫:(……やっぱり、私にセンターなんて……)
???:あ! 雫先輩だ!
雫:え? あ……
???:おはようございます、雫先輩!
雫:あなた達は…… たしか今度Cheerful*Daysに入る子達よね。 話は聞かせてもらっているわ
後輩:はい! 来月からレッスンに参加させてもらう予定です!
後輩:あ、あの…… 私、あのチアデに入れて……本当に本当に嬉しいです!
雫:え?
後輩:私、チアデを見て初めてアイドルにハマって……! いつか先輩達みたいになりたいって思ってここに来たんです!
後輩:先輩達のキラキラに負けないように精一杯頑張るので、 よろしくお願いしますっ!
雫:——ええ。 よろしくね
雫:(……なんて綺麗な目なのかしら)
雫:(まっすぐで、純粋で、 ただ……一生懸命で)
雫:(……そうだわ)
雫:(私は今——センターとして、 この子達の未来も背負っているのよね)
雫:(なら、弱音なんて吐いていられない)
雫:(グループを——そしてみんなの未来を背負うのは、 やっぱり怖いわ。けれど……)
雫:(怖いなら——練習するしかない)
雫:(もっと、自分を磨くしかない……!)
雫:(Cheerful*Daysをトップに導いて—— みんなの未来を切り拓かなくちゃ!)
ミク:『そんなことがあったんだ……』
雫:ええ。責任の重さや、求められるレベルの高さに 苦しむことも多かったけれど……
雫:それでも、その大きなプレッシャーと期待は、 たしかに私の力になっていたわ
ミク:『……だから、映像の中の雫ちゃんは、 こんなに輝いてるんだね』
雫:ええ……
雫:きっと私は、MORE MORE JUMP!に入ってから 甘えていたのね
ミク:『え?』
雫:MORE MORE JUMP!のみんなも、ファンのみんなも、 “ありのままの私”を受け入れてくれたわ
雫:だからこそ、今の私がある。 けれど同時に——
雫:ひとりで頑張らなくてもいい、 みんなで頑張ろうって言ってもらえるようになって……
雫:そんな環境に、私自身が甘えてしまって、 あの頃の気持ちをなくしてしまっていたんだわ
雫:……及川さんに『オーラがなくなった』って言われるのも当然ね
雫:グループを引っ張らなくちゃ、 誰にも負けないくらい輝かなくちゃ—— そういう覚悟が、今の私にはないんだもの
ミク:『雫ちゃん……』
ミク:『……でも、それがわかったなら、 やることは決まったね!』
雫:ええ、そうね
雫:あの頃と同じ——いいえ。 それ以上の覚悟を持って、このお仕事に向き合うわ
雫:今度は私がMORE MORE JUMP!を引っ張っていく—— そういう覚悟で、もっとがむしゃらに自分を磨かなくちゃ
雫:そして、誰にも負けないくらい輝いて…… 及川さん達の期待を超えてみせるわ
雫:絶対に……!
雫:相談に乗ってくれてありがとう、ミクちゃん。 おかげで、気持ちがすっきりしたわ
ミク:『それならよかった!』
ミク:『雫ちゃんのCM、楽しみにしてるね!』
雫:——ええ!

第 6 话:かつての面影

翌日
モアモアハウス 練習部屋
雫:(……ソロで撮るカット、 ポージングのプランは固まってきたわ)
雫:(一度試してみましょう)
雫:(……駄目。 ポーズ自体は悪くないけれど、これじゃ平凡だわ。 もっと存在感を出さなきゃ)
雫:(そのために必要なものは、 きっと——緊張感)
雫:(ピンと糸が張ったような、 研ぎ澄まされて危ういほどの……)
雫:……あ……
雫:ふふ、ドルラバ以来ね。 また会えてとっても嬉しいわ
雫:それに——安心したわ。 ひとりでちょっと緊張していたから。 やっぱり知った人がいるとほっとするわね
結雨:……安心?
雫:……思えば、私はあの時も、 すっかり気が抜けていたのね
雫:(萩山さんは、限られた枠を奪い合う ライバルだったはずなのに、私は『安心する』なんて言って……)
雫:(今ならわかるわ)
雫:(あれが、どんなに恥ずかしくて失礼な言葉だったか)
雫:(……もう二度と、あんな気の抜けた態度は見せない)
雫:(初心に戻って。あの頃の気持ちを思い出して——!)
数日後
雫:……悪くないわ。 でも、もっと——
みのり:おはようございまーす!
愛莉:おはよう、ふたりとも
みのり:おはよう愛莉ちゃん!
みのり:あれ? 雫ちゃんも、もういるの?
遥:……今日はゆっくり来ると思ってたな。 昨日もかなり夜遅くまでやってたみたいだから
愛莉:コンディションのために、休む時間こそ確保してるけど もう寝るのも惜しいみたい
みのり:そんなに……!? ねえ雫ちゃん、ちょっと休憩してお水でも——
愛莉:みのり、ストップ
愛莉:多分、今の雫には聞こえてないわ
みのり:え?
みのり:し、雫ちゃん……?
愛莉:最近は、学校でもずっとこの調子なの
愛莉:ポージングだけじゃなくて、食事制限も、筋トレも、 とにかくストイックにやってて
みのり:そうなんだ……
みのり:雫ちゃん……なんだか別人みたい……
遥:……そうだね。 でも——
遥:この雫は、見たことがある
みのり:え?
遥:歌番組で共演した時に…… ステージに上がる直前の雫を見たの
遥:それが、今みたいな空気だったなって
愛莉:……ええ
愛莉:あれは昔の雫だわ。 危ういくらい張り詰めてて——すごく、綺麗な
みのり:…………
みのり:わ、わたし、 買い物に行ってくる!
遥:え?
みのり:雫ちゃんがMORE MORE JUMP!のために こんなにがんばってくれてるんだもん!
みのり:わたしもその……食事制限のメニュー考えたり、 何かできたらいいなって……!
遥:……ふふ、そうだね
遥:それなら、今から一緒に買いに行こうか。 低カロリーで疲労回復に効くメニュー、教えるよ
みのり:うんっ!! ありがとう遥ちゃん!
遥:うん
遥:——雫をよろしくね、愛莉
愛莉:ええ。ふたりも、まかせたわよ!
愛莉:(きっと今、雫は——自分を超えようとしている)
愛莉:(あの頃の雫みたいに)
愛莉:(……まったく、駄目ね。わたしったら)
愛莉:(雫は今すごく必死で、 自分を追い詰めてまで頑張ってるのに)
愛莉:(こういう姿が見られて——すごく嬉しいなんて)
愛莉:……頑張りなさい、雫

第 7 话:オーラ

撮影当日
撮影スタジオ
スタッフ達:そこの椅子、あと10cm右にズラして
スタッフ達:はい! 照明、この位置でいいですか?
雫:(——いよいよね)
雫:(今度こそ、やれることは全部やったわ)
雫:(あとは——全てを出し切るだけ)
ミク:『……今日が撮影だって言ってたけど、 雫ちゃんはどこかな……?』
ミク:『あ、雫ちゃ——』
ミク:(あ……)
ミク:(少しでも力になれたらって思ってたけど…… もう、大丈夫そうだね)
ミク:(雫ちゃん——頑張って!)
スタッフ達:まず、寄りのカットから撮っていくので 萩山さん、スタンバイお願いします
結雨:わかりました
演出家:いい仕事期待してるよ、萩山さん
結雨:——はい
スタッフ達:では、カメラ回します!
演出家:よーい——アクション!
結雨:————
雫:……!
雫:(オーディションの時よりも、気迫が増してる……!)
雫:(……やっぱりすごいわ、萩山さん。 息をするのも、ためらわれてしまうくらい……強い眼差し)
雫:(でも——)
演出家:——OK! 流石だね、萩山さん。 バッチリいい画が撮れたよ!
結雨:ありがとうございます
スタッフ達:では、日野森さん、スタンバイお願いします!
雫:……はい!
及川:いい調子だね、萩山ちゃん
及川:あとは—— 今日の日野森ちゃんが、どう出るかだねえ
雫:——準備、できました
スタッフ達:はい! 皆さんスタンバイよければ、カメラお願いします!
撮影スタッフ:はい! いけます!
雫:……、…………
雫:(これで、すべてが決まる)
雫:(私がこのCMで、どんな立ち位置になるのかも)
雫:(そして——MORE MORE JUMP!の、これからも)
雫:(だから、この一瞬に全てを込める)
雫:(私の目で、唇で、指で、この体全てで、 今までにない私を表現する)
雫:(そして、みんなの記憶に刻み込む)
雫:(日野森雫の——圧倒的な存在感を!)
結雨:…………!?
雫:(——今の私は、あの頃とは違う)
雫:(グループを背負わされてるわけじゃない)
雫:(みんなで荷物を分けあいながら、一緒に歩いている)
雫:(でも——)
雫:(今は、私自身が、背負いたいと思ってる……!)
雫:(MORE MORE JUMP!の——みんなの未来を!)
撮影助手:では、カメラ回します!
演出家:よーい——アクション!
結雨:…………!!
雫:(——オーラ)
雫:(そう呼ばれるものの正体は、私にはわからないわ)
雫:(でも、きっとそれは…… 果てしない努力と、揺るぎない覚悟を極めた人が放つ、輝き)
雫:(なら、もっといける)
雫:(全てを背負うと覚悟して、努力を重ねた今なら、 もっと——)
雫:(私は、誰よりも輝く!!)
結雨:あ……
結雨:……すごい……
演出家:これは……
及川:…………
及川:まさか——ここで、超えてくるとはねぇ……
演出家:……これが、及川さんが言っていた日野森雫なんですね……
及川:いや——
及川:ありゃあ、俺が知っている以上だ
数時間後
雫:…………ふう
雫:(よかった……。 及川さん達、『絶対いいCMになる』って喜んでくれて)
雫:(ちゃんと、いいお仕事ができたみたいね)
結雨:——日野森さん、お疲れさまです
雫:あ……萩山さん。お疲れさまです
結雨:……今日の日野森さん、本当にすごかったです
結雨:一挙手一投足が美しくて、目が離せなくて……
結雨:それに、あの気迫。 ……圧倒されました
結雨:やっぱり、私はまだまだですね
雫:——いいえ。まだまだなのは、私のほうよ
雫:私は、技術も志も、何もかも足りていないわ
雫:……今回、萩山さんのおかげでそれに気づいて、 自分を磨くことができたの
雫:だから、ありがとう。 萩山さんと共演できて、本当によかったわ
結雨:日野森さん……
結雨:こちらこそ。 共演者が日野森さんで、よかったです
結雨:……実を言うと、オーディションでお会いした時、 少し驚いたんです
結雨:その……今の日野森さんが、 Cheerful*Daysの日野森さんのイメージと、 全く違ったので
結雨:でも今日、その考えを改めました
結雨:やっぱり日野森さんは、あの日野森雫。 チアデの一時代を築いた、センターだったんだって思いました
雫:あ……
結雨:でも——
結雨:……いえ。また共演できるのを、楽しみにしていますね
雫:ええ……!
結雨:(……次は、負けませんからね)

第 8 话:たしかな一歩

数週間後
モアモアハウス
みのり:ま、まだかなまだかな……!
雫:告知どおりなら、そろそろだと思うけど……
斎藤:ききき、きました! グラン・フルールの公式チャンネルにCMが!
斎藤:い、い、今、再生ボタンを押しますね……
遥:斎藤さん、すごく手が震えてるね……
愛莉:まったくもう……。 斎藤さん、遥と一緒に映像チェックしてたわよね?
斎藤:うっ……そ、そうなんですけど、 やっぱりマネージャーとして見るのと、ファンとして 公式が公開するタイミングで見るのでは緊張感が違いまして……!
みのり:その気持ち、すーっごくわかりますよ、斎藤さん! 一緒に深呼吸して、心の準備をしましょう!
斎藤:ありがとうございます、みのりちゃん……!
みのり・斎藤:『すーーーーーっ、はーーーーーー』
斎藤:……よし! では、いきます……!
雫:『目元を、もっと華やかに』
結雨:『視線を捉えて、離さない』
雫・結雨:『新色・フロレゾンエクラで、“圧倒的、輝き”を——』
雫・結雨:『“グラン・フルール”』
みのり:…………う、う、う…………
みのり:うわぁ~~~~~~! き、きききき、きれ~~~~~~!!!
みのり:どどどどどうしよう……! 雫ちゃんの美しさを讃えたいのに、 言葉が出てこないよ……!
愛莉:そうね……。 これには、さすがのわたしもなんて言ったらいいか……!
愛莉:でも、本当に——綺麗ね
みのり:うんっ!! 素敵なCMになって、本当によかったぁ……!!
みのり:……って、あれ? 斎藤さんは——
愛莉:って、号泣!?
斎藤:し……雫ちゃんが……あまりに綺麗で……!
斎藤:うう……生きててよかった……。 私、死ぬ前に見る光景はこれがいいです……
愛莉:そんなに!?
みのり:な、長生きしてください、斎藤さん!
斎藤:はい……! 雫ちゃんと共に生き、雫ちゃんと共に死にます……!
遥:ふふ、これはしばらく泣き止みそうにないね
遥:でも……本当にすごいな。 吸い寄せられて、目が離せないっていうか——圧倒されちゃった
雫:ふふ、そんなに褒められると照れちゃうわ
みのり:ううん! まだまだ褒め足りないくらいだよ! 特に最後のアップのところとか、 美の暴力すぎて……!
斎藤:あ……見てください! CMのコメント欄、すごい勢いでコメントがついてますよ
愛莉:本当だわ。 みんな『雫様~!』状態になってるわね
みのり:『万病に効く』、『世界一大美女』、 『雫様の美しさのおかげで力がみなぎった』…… うんうん、わかるわかる~~~!
遥:SNSのほうも、さっそく話題になってるね。 この勢いだとトレンド入りするかも
遥:あ……
遥:——見て、雫
雫:え?
遥:『雫ちゃんって今は別のアイドルグループにいるんだ』 『今度はモモジャンでもCM出てほしい!』 『またみんなでテレビ出ないかな』……
遥:雫のおかげで、みんなMORE MORE JUMP!に 目を向けてくれてるみたい
雫:…………!
斎藤:雫ちゃん、CMのメイキング動画やインタビューでも MORE MORE JUMP!の話題をあげてくださってたので。 これからもっと、こういうコメントも増えそうですね
雫:よかった……。 これでまた、お仕事が来るようになるといいんだけど……
遥:すぐに増えるかはわからないけど…… こうやってたくさんの『声』を集めていけば、 きっと、状況は変えられると思う
遥:みんなの声は——すごく大きな力を持ってるから
愛莉:……そうね。 少なくとも、現状を打破する一歩は踏み出せたんじゃないかしら
愛莉:雫のおかげでね!
雫:私の……
みのり:うん! 雫ちゃんが、わたし達のために すっごくすーっごくがんばってくれたおかげだよ!
みのり:本当にありがとう、雫ちゃん!
雫:……ええ!
雫:(……このお仕事に挑戦して、本当によかった)
雫:(こうして、みんなの力になることができたし——)
雫:(いつの間にか失ってしまっていた、 大切な気持ちも取り戻せたから)
雫:(……『みんなの未来を背負って、輝き続ける』)
雫:(この覚悟はもう、決して手放さないわ)
雫:(そして……もっともっと、自分を磨いていきましょう)
雫:(私達の、未来のために……!!)