活动剧情

You are my HERO!!

活动ID:160

第 1 话:ランニング中の出会い

乃々木公園
司:はっ……はっ……
司:抜けるような青空、輝く太陽—— 絶好のランニング日和だ!!
司:森ノ宮での修行をものにするためにも、 体力は集中的に鍛えていかねばな
司:(持久力には自信があったが それでも森ノ宮の男子部と比べれば、まだまだだ)
司:(どんな役でも演じきれるよう、体力作りも 気を抜かずにやっていこう)
司:よし、ラストスパートをかけて 次のメニューも全力で——
???:『——がんばれがんばれ司くん! まだまだいけるぞ司く〜ん♪』
司:む?
司:おお、ミクではないか! 突然どうしたんだ?
ミク:『あのね、今日はミク達、 ワンダーランズ×ショウタイムを応援し隊!なんだ〜♪』
ミク:『お休みの日も、自主練とか勉強を がんばってるみんなを応援しちゃうよ☆』
ミク:『司くん、がんばれがんばれ~♪』
司:ハッハッハ! そういうことだったのか。 ありがとうミク、おかげで力がみなぎってきた!
ミク:『ほんと〜!?』
司:ああ! ラストスパートをかけるところだったが、 もう1周追加して——
???:……みっ。……みゃお
司:ん……?
ミク:『ねえねえ、司くん。 何か聞こえなかった!?』
司:ミクにも聞こえたか。あれは一体——
???:みゃ〜…………
ミク:『また聞こえたよ! この声って、もしかして……』
司:……猫のようだな。 だが、鳴き声にしてはあまりにも弱々しい……
司:……もしかしたら、何か困っているのかもしれん。 探しに行ってみるか!
ミク:『うん! えーっと……あっちのほうから聞こえたよ!』
司:よし、行くぞ!
司:この辺りかと思ったのだが……
ミク:『司くん司くん! あっちの池、見て!』
猫:にゃ〜……
司:あれは……。 池の飛び石で、猫が動けなくなっているではないか……!
ミク:『怖がっちゃってるみたいだね……。 司くん、お願い! 助けてあげて〜!』
司:もちろんだ! どこか飛び移れる場所は……
司:(……ダメだな。迎えに行くにも、石の幅が小さくて危険だ。 滑って水に落ちでもしたら、かえって驚かせてしまう……)
司:(他に方法は——)
ミク:『そうだ、お手本を見せてあげるのはどうかな?』
司:お手本?
ミク:『うん! 猫ちゃんがどうやって帰ればいいかわかるように 司くんがお手本を見せるの!』
ミク:『ミクも、ショーの練習をする時、 よくカイト達にお手本を見せてもらうから☆』
司:なるほどな……試してみてもいいかもしれん
司:うまくいくかはわからんが…… オレの演技力を発揮すれば、伝わるかもしれんからな!
司:——よし、そこのお前!
猫:……?
司:いいか。オレの姿を、しっかり見ておくんだぞ。 ジャンプは…………こうするんだ!!
司:——とうっ!!!!
猫:…………?
ミク:『……猫ちゃん、首こてんってしてるね?』
司:……いまいち伝わっていないようだな
司:だが、何度もやれば通じるかもしれん。 もう一度だ!
司:いいか、まず両足でぐっと踏ん張って……
司:こう! そして…………こうだ!
猫:…………にゃ
司:大丈夫だ! お前ならできるぞ……!
猫:にゃ、にゃ……!
ミク:『あ、あの子、跳ぼうとしてるよ!』
司:いいぞ、その意気だ! 一緒なら、きっと跳べる!
司:いくぞ! せ~…………のっ!!
司:うおおおお〜!!!
猫:……にゃ〜!!
司:と…………
司:跳べたじゃないか!!
ミク:『すごいすごーい! ぴょぴょ〜んシュタ!って、かっこよかった〜☆』
司:ああ、素晴らしい勇気だったぞ! えーっと……
司:——にゃん太郎!!
猫:にゃ〜!
ミク:『わ〜! この子、にゃん太郎くんっていうんだね☆』
ミク:『えへへ、にゃん太郎くんが笑顔になってくれて ミクも嬉しいな〜♪』
司:まあ、オレが今名付けたんだが……
司:……む? お前、その背中の模様……
司:よく見ると、まるで星のようではないか! スターを背負っているとは…… 素晴らしいぞ、にゃん太郎!
猫:………………にゃっ
司:あ、おい……!
ミク:『にゃん太郎くん、行っちゃったね……』
司:まったく……気まぐれなやつだな
司:だが、一時とはいえ、共に困難を乗り越えた仲間。 旅立ちは、盛大に見送ってやろう!
司:にゃん太郎、強く生きるんだぞ〜〜!
ミク:『ばいば〜い!』
猫:……にゃあ〜!
ミク:『えへへ。お返事してくれたね♪』
司:ああ。とびきりの笑顔だったな!
司:——さて! にゃん太郎も無事だったことだし、 オレ達はトレーニングの続きをやるとするか
ミク:『うん! ミクも、いーっぱい応援するね☆』
数日後
愛莉:瑞希、こっちよ! 観覧車が見えてきたわ!
愛莉:ゴンドラがすっごく可愛いらしいんだけど…… ここからじゃまだ見えないわね。 もっと近くに行かなくちゃ……!
瑞希:愛莉ちゃん、歩くの速いよ~! ていうかなんか今日、すっごくテンション高くない!?
愛莉:当然でしょ! だって今日は——
愛莉:猫モチーフの遊園地に行くんだもの!
愛莉:移動遊園地が近くに来るってだけでも すごく楽しみなのに、猫モチーフって……! こんな夢みたいなテーマある?
愛莉:SNSで見た感じ、 観覧車とかの遊具まで猫モチーフみたいだし。 そんなの、そんなの……
愛莉:絶対に、かわいいじゃない……!!!
瑞希:なるほどね~! 愛莉ちゃんって、本当に猫好きだよね
愛莉:ええ! 本当ならなでなでしたり、ぎゅ〜ってしたいんだけど それはできないから……
愛莉:だから、この遊園地は絶対行きたいなって思ってたのよ。 猫に触らずに猫を感じられるなんて、天国も同然だわ……!
瑞希:ふふ。じゃあ今日は、一緒に目一杯楽しんじゃおう♪
愛莉:そうね! 遊園地はたしか、この公園を抜けて……
???:おーーーーーーーい!!!
???:にゃん太郎〜〜〜〜〜〜〜!!!!! どこだ〜〜〜〜!?
瑞希:この声って……

第 2 话:にゃん太郎を探して

乃々木公園
司:にゃん太郎〜! どこだ〜!?
ミク:『う〜ん……こっちにもいないみたいだね……』
司:ああ……。あの日から、 ランニングのたびに顔を見せていたというのに…… どうしたものか
ミク:『今日は煮干し、いらないのかなあ……?』
司:そうだな。腹を空かせてないといいが……
瑞希の声:——おーい、司先輩!
司:暁山? それに、桃井愛莉ではないか! 久しぶりだな!
司:ふたりは、どこかへ遊びに行くところか?
愛莉:だから、なんでわたしだけフルネームなのよ! ……って、ああもう。 反射的にツッコむのが癖になっちゃってるわね
瑞希:あはは……。 ボク達、この前シブヤにきた移動遊園地に行くんだ。 猫がモチーフになってて、すっごくカワイイんだって!
瑞希:っていうか、司先輩は何してたの? なんか、すごい声で叫んでたけど……
司:ああ、実は……にゃん太郎を探していたのだ
愛莉:にゃん太郎?
司:少し前に、ランニング中に出会った野良猫でな。 困っているところを助けたら、仲良くなったのだ
司:それ以来、毎日この公園で会うたびに 煮干しをあげて仲を深めていたのだが……
司:今日は、いつもの場所ににゃん太郎がいなくてな。 こうして探していたというわけだ
愛莉:そういうことだったのね……
瑞希:でも、野良猫だったら、ちょっとぐらい 来ない日があってもおかしくないんじゃない?
瑞希:ほら、猫って気まぐれだしさ
司:そうは思うが、ちゃんとご飯を食べているのか心配でな……
愛莉:なるほどね……。 まあ、猫好きとして気持ちはわかるわ
愛莉:瑞希、遊園地に行く前に一緒に探してあげない? まだ開園まで時間はあるし
瑞希:うん! ボクは大丈夫だよ
司:本当か! ありがとう、ふたりとも……!
司:では、こちら側は探したから 次は向こうを——
???:——え、司?
司:む?
司:寧々、なぜここに……!?
寧々:いや、ランニングしてただけだけど……
愛莉:あら、草薙さんおはよう! こんなところで会うなんて、偶然ね
寧々:も、桃井さんと、暁山さん……? どうしてふたりが司と一緒に……
瑞希:ボク達、みんなで猫を探そうとしてたんだ!
司:にゃん太郎という猫なのだが…… 寧々、どこかで見ていないか?
寧々:…………にゃん太郎?
寧々:そうだったんだ……
寧々:それなら、わたしも一緒に探すよ。 ちょうど休憩しようとしてたところだしね
寧々:ちなみに、その子って何か特徴あるの? 種類とか、毛の色とか……
司:おお、助かるぞ寧々……! 特徴に関しては、わかりやすいものがある!
司:なんと……背中に星を背負っているのだ!
愛莉:星?
司:ああ。背中の左にある毛の模様が、まるで星のようでな。 毛の色は、いわゆる茶トラという感じだったか……
寧々:茶トラで背中に星……? それって、もしかして——
瑞希:草薙さん、心当たりがあるの?
寧々:いや、心当たりがあるっていうか——
寧々:…………そこにいるし
司:なにっ!?
猫:——にゃーん
司:あ〜〜! にゃ、にゃん太郎……!!
愛莉:え、じゃあこの子が……?
瑞希:ホントだ。背中に星の柄がある! あはは、タイミングばっちりだったね!
司:遅かったじゃないか、心配したぞ! 今日もちゃんと煮干しを持ってきて——
???:おや……にゃん太郎、お友達かい?
司:え……?
猫:にゃー!
???:はは、そうかそうか。 最近よく散歩に出かけると思ったら、 この子達に会いにきてたんだね
司:ええと、すみません。 失礼ですが、あなたは……?
???:ああ、私はこの子の—— にゃん太郎の、飼い主です
司:か——
司:飼い主……!?
瑞希:じゃあ、今の話をまとめると……
瑞希:この子は、野良猫じゃなくて飼い猫で……
瑞希:しかも、本当に名前がにゃん太郎だった——ってこと!?
犬山:はい。にゃん太郎の飼い主の、犬山です
犬山:まさか、同じ名前を この子につける人がいるとは思わなかったな
司:な、ななな……
司:なんてことだーーーーーーーー!!!
司:申し訳ありません犬山さん! 飼い猫とは知らずに勝手に名前をつけて親しげに呼び、 あげく煮干しまであげてしまうなど……
司:本当に、なんと謝罪をすればいいか……!!!
犬山:いやいや、最近にゃん太郎が嬉しそうに出かけていた 理由がわかって、私も嬉しいんだ。それにさっきの話だと、 君は、動けなくなってたこの子を助けてくれたんだろう?
犬山:にゃん太郎は、少し臆病なところがあるからね。 君がいてくれて助かったよ。ありがとう、天馬くん
犬山:——そうだ。もしよければだが…… 私の遊園地で遊んでいかないかい?
犬山:この子と仲良くしてもらったみたいだし…… 私から、何かお礼をさせてほしいんだ
寧々:え、遊園地って……
犬山:今、この近くに移動遊園地が来ているだろう? 実は、私はそこのオーナーなんだ
瑞希:そうだったんですか……!? ボク達、今日そこに遊びに行こうとしてたんです!
犬山:それなら、ちょうどいい。 みんなを招待させてくれないかな
犬山:こぢんまりしたところだけど、 きっと退屈はさせないと約束するよ
愛莉:え、でも……いいんですか? 天馬くんはともかく、わたし達は何もしてないですけど……
犬山:もちろん。にゃん太郎の心配をしてくれた気持ちだけで、 十分嬉しいからね
司:……ありがとうございます。 そういうことであれば、ぜひお言葉に甘えさせていただきます!
にゃん太郎:にゃ〜
愛莉:はっ……! にゃん太郎が天馬くんの足に擦り寄ってる……!
瑞希:あはは。なんか『僕もまぜて〜』って言ってるみたいだね
にゃん太郎:にゃ〜ん
司:ハッハッハ! もちろんいいぞ! お前はオレの……心の友だからな
寧々:いや……いつ心の友にまでなったわけ?
犬山:……ふふ。それじゃ、案内させてもらうね
司:はい、よろしくお願いしますっ!
ミク:(にゃん太郎くん、ちゃんと見つかってよかった〜☆)
ミク:(それにそれに、みんなと遊園地なんて とーっても楽しそ〜♪)
ミク:(えへへ。よかったね、司くん!)

第 3 话:遊び尽くせ、Meowパーク!

???
寧々:わあ……!
司:見渡す限りの猫、猫、猫! これはなんとも……
犬山:みんな、猫の遊園地——『Meowパーク』へようこそ!
愛莉・瑞希:『か、かわいい〜……!!!』 『カ、カワイイ〜……!!!』
瑞希:アトラクションのモチーフも、 売ってるお菓子とかも、全部猫だ……!!
愛莉:見て見て! あっちの売店、 猫耳とか猫の被り物がたくさん……! すっごくかわいいわ……!
愛莉:あ、ねえ。スライダーの前にいるのって、 マスコットキャラのミッケくんじゃない!? あとで絶対、一緒に写真撮らなくちゃ……!
寧々:……もしかして、三毛猫モチーフだから 名前がミッケくんだったり……
犬山:はは。それじゃあ、私の案内はここまでだね
犬山:営業中は園内をまわっていると思うから、 何かあればいつでも声をかけてほしいな
司:はい、ありがとうございます!
犬山:さて、にゃん太郎も行こうか
にゃん太郎:…………にゃん
司:む、どうしたにゃん太郎? オレの足元に来て……
寧々:犬山さんと一緒に行かないの?
にゃん太郎:……にゃ〜ぉ
瑞希:司先輩の足にスリスリしてるね……
犬山:はは、天馬くん達と遊びたがってるのかな。 友達になれたと思ってるみたいだ
司:友達……
司:……では、共に行くかにゃん太郎!
瑞希:いいねいいね。 一緒に回れるなんて、楽しみだよ!
犬山:ふふ。いってらっしゃい、にゃん太郎。 みんなも、どうか楽しんで
司:はい!
司:さて、どのアトラクションから——
にゃん太郎:……にゃ〜
寧々:あれ、にゃん太郎が歩き出した……
にゃん太郎:にゃ〜!
愛莉:こっち振り返ってるわね。 ……なんだか『おいで』って言ってるみたいだわ
瑞希:あはは。 もしかしたら、案内しようとしてくれてるのかも?
司:ほう、そういうことなら…… にゃん太郎のあとに続くとするか!
司:まずはどこから行くんだ、にゃん太郎—— いや、相棒!
愛莉:……一瞬で相棒に昇格したわね
瑞希:おお、ジェットコースターもカワイイ〜♪ 見て、レールのとこに猫の足跡があるよ!
寧々:う、うん……
愛莉:本当ね。 ドキドキするけど……ちょっとだけ和んだ気がするわ
瑞希:みんな、大丈夫? っていうか司先輩、なんか静かじゃない?
司:な、何を言う!? オレはあれだぞ。 怖いとかそういうことは、決して——
瑞希:あ、そろそろ落ちるよ!
司:決して…………思ってなあ〜〜〜〜〜〜〜〜い!
寧々:このメリーゴーランド、木馬の部分が猫になってるんだ。 どれに乗ろうかな……
瑞希:ボク、この白い猫ちゃんにしよーっと。 リボンつけててカワイイし!
司:ふむ、オレは……
司:おお、この茶トラ……まるでにゃん太郎のようだな
司:……よし、オレはこいつにしよう。 よろしくな、相棒!
愛莉:なんか、至る所で相棒作ってるわね。天馬くん……
瑞希:このぬいぐるみ欲しかったんだ〜。 一緒に取ってくれてありがとう、草薙さん!
瑞希:草薙さんって、こういう屋台の射撃系も得意なんだね
寧々:えっと、コツ掴んだらある程度はってくらいだけど……
寧々:でも、暁山さんもすごく上手かったよ。 ……狙ってたやつ、取れてよかったね
瑞希:草薙さんが教えてくれたからだよ! ありがとね♪
司:——にゃん太郎、次はどこに行くんだ?
にゃん太郎:にゃ〜
瑞希:ふふ。なんか、本当に案内してくれてるみたいだね
愛莉:わたし達がアトラクションで遊んでる間は外で待ってて、 出てきたらまた先頭を歩き出すんだものね。 本当、すごく賢い子だわ
寧々:それになぜか、司にめちゃくちゃ懐いてる……
にゃん太郎:にゃーん
司:しかし……移動遊園地というから 遊具も簡易的なものなのかと思ったが、 意外と本格的なものが多いんだな
愛莉:ネットで見たんだけど、どれも耐久性がいい こだわりの遊具みたいよ。 開園した時から、ほとんど変わってないんですって
司:そうなのか……
司:(つまり、この遊具達はずっと、 犬山さんと一緒に、たくさんの場所を回ってきたというわけか)
司:(そして——)
子供達:ねえねえ、猫のメリーゴーランド もう1回乗ろう!
お客さん達:ジェットコースター、ちょっと怖かったけど楽しかった……!
司:(こうやって、たくさんの人を笑顔にしてきたのだな)
にゃん太郎:にゃあ〜
瑞希:あ、呼んでるみたいだね。 次はスライダーに乗るのかな
司:おお、本当だ。 いくぞ、暁山、寧々、桃井愛莉!
愛莉:だから、なんでわたしだけフルネームなのよ
数時間後
Meowパーク 入り口
瑞希:は〜、楽しかった〜!
瑞希:最後の観覧車も、すっごくカワイかったね! ゴンドラに猫耳ついてるし、中にも猫の足跡ペイントが いっぱいあってさ!
愛莉:さすが、この遊園地の目玉アトラクションね。 園内も一望できたし、一番人気なのも納得だわ!
寧々:にゃん太郎も、ずっと案内してくれてありがとね
司:ああ。お前のおかげで、存分に楽しみ尽くすことができた!
にゃん太郎:にゃあ〜
愛莉:ふふ、またみんなで来たいわね……! 次はどこに行くのか、犬山さんに聞いてみようかしら
司:ああ、最後に挨拶もしたかったしちょうどいいな
司:スタッフの方の話だと、閉園後はこのあたりで お客さんを見送っているとのことだったが……
司:お、あそこにいらっしゃるな。 ——おーい、犬山さん!
犬山:ん? ああ、君達か。 今日は来てくれてありがとう。楽しんでくれたかな?
司:はい、それはもう! とても楽しかったです!
愛莉:全部が猫モチーフで、かわいくって……! すごく幸せな時間でした……!
犬山:そう言ってくれて嬉しいよ。 ここは、私の好きを詰め込んだ場所だからね
瑞希:それで、また来たいねって話してたんですけど…… 次はどこで開催するんですか?
犬山:あ……
犬山:——次、か
犬山:嬉しい言葉なんだけど……ごめんね
犬山:実は——この遊園地は、ここで最後なんだ
司:え?

第 4 话:思い描くフィナーレは

愛莉:遊園地は、この場所が最後……?
司:ど、どうしてですか? こんなにたくさん人が来て、笑顔になっているのに……
犬山:そうだね。 それは、とても嬉しいことだ
犬山:けれど……私も、もう歳でね。 あちこち移動して運営する体力も、なくなってきてしまったんだ
寧々:あ……
犬山:だけど、満足しているよ。 もともとこの遊園地は、いろんな場所で、 いろんな人を笑顔にしたいという想いで始めたことだから
犬山:その夢は、叶えられたと思う
瑞希:いろんな場所で、いろんな人を——
犬山:ああ。今日も、たくさんのお客さんが ここで笑顔になってくれた。 ——君達のようにね
犬山:私は、それがとても嬉しいんだ
司:犬山さん……
司:……そうですか。 こんなに素敵な遊園地が無くなってしまうのは残念ですが…… きっと、たくさんの人が笑顔をもらったと思います
司:もちろん、オレもそのひとりです!
犬山:ああ、ありがとう
司:——そうだ。それなら、 最後の日を教えてもらってもいいですか?
犬山:え?
司:せっかくなので、もう一度遊びに来たいと思いまして!
瑞希:またみんなで来ようって、話してたんです!
犬山:はは。そうだったんだね
犬山:最終日は、2週間後だよ。 予定が空いてたら、また遊びにおいで
寧々:2週間後か……わたし達は、ちょうど稽古が休みの日だね
愛莉:わたしも空いてるわ。 それじゃ、またこの4人で遊びに来ましょうか!
司:そうだな! この遊園地の最高のフィナーレを、 見届けに来ようではないか!
犬山:……!
犬山:……最高のフィナーレ、か
にゃん太郎:…………にゃあ〜ん……
寧々:犬山さん……? どうかしましたか?
犬山:ああいや、大したことじゃないんだ。 ただ——
犬山:……最後にあのショーができたら、 きっともっと素晴らしいフィナーレになるんだろうと、 ふと思ってね
瑞希:あのショー?
司:……もしよければ、話を聞かせてくれませんか?
犬山:…………
犬山:……実は、この遊園地を開園するときに、 オープン記念で1週間限定のショーをやったんだ。 私とスタッフ達との、手作りのものでね
犬山:ショーなんて作ったこともなかったから、 脚本はどうだ衣装はどうだと試行錯誤して…… 本当に、苦労したよ
犬山:だけど——
犬山:いざショーをやったら、そんな苦労なんて吹き飛んでしまった
犬山:たくさんの人が笑顔になってくれて—— この遊園地が、笑顔であふれていて。 ああ、こうやって私の夢は始まっていくんだと、感じられたんだ
犬山:あの時の景色が……今でも忘れられない。そう思ってね
司:……犬山さん達にとって、とても大切なショーなんですね
犬山:ああ。だから、閉園の前にもう一度やろうと思ったんだけど…… 駄目だった
愛莉:え、どうしてですか?
犬山:台本がちゃんと残っていなかったり、 衣装の修繕が必要だったりしてね。 再現するのは、難しいと判断したんだ
犬山:それなら新しいショーをすればいい、とも思うだろうが…… 最後を飾るのであれば、あの思い出のショーでなければ意味がない
犬山:だから、諦めることにしたんだ
愛莉:そうだったんですか……
犬山:すまないね。 お客さんである君達に、こんな話をして——
司:いえ、聞いたのはオレですから。 それよりも——
司:犬山さん。もしよければなんですが…… そのショー、オレにやらせてくれませんか?
司:実はオレも以前、遊園地でショーキャストをやっていて—— 今の犬山さんの話に、感銘を受けたんです
司:『たくさんの人の笑顔を見たい』『あの景色が忘れられない』 ——その気持ちは、とてもわかるなと
司:だから——ご迷惑でなければ、力になりたいんです
犬山:天馬くん……
愛莉:……わたしも、 手伝えることがあれば協力します
愛莉:天馬くんの言う通り、今日はたくさんの思い出ができたし……
愛莉:今までたくさんの人を笑顔にしてきた犬山さんに、 最後はとびきりの笑顔になってもらいたいって思うので!
犬山:気持ちは嬉しいが……さっきも言ったけど、 台本もちゃんと残ってないんだ
犬山:衣装だって、傷んでしまっているし……
司:脚本なら、オレに任せてください。 覚えている内容を教えていただければ、まとめてみせます!
瑞希:衣装は、ボクがなんとかできるかも。 写真とか残ってれば、それっぽく再現できると思う!
愛莉:わたしも、瑞希ほどじゃないけど 裁縫には心得があるし、手伝えます
寧々:えっと、わたしは洋服を直したりとかはできないけど……
寧々:役者としてなら、力になれると思います
司:みんな……!
司:——犬山さんもお客さんも、必ず笑顔にすることを約束します
司:だから……犬山さんの思い出のショー、 オレ達にやらせてくれませんか?
犬山:…………みんな、ありがとう。 そこまで言ってくれるなんて……
犬山:…………
犬山:本当は、今日会ったばかりの君達に、 こんなことを頼むのは非常識だってわかってる。 けれど——
犬山:もう一度、あの光景が見れるのなら……
犬山:申し訳ないが…… 私に、最後の夢を見させてもらえないだろうか
司:……! はい、もちろんです!
司:犬山さんもお客さんも、 全員笑顔の大団円を迎えるために……
司:必ず、ショーを成功させてみせます!

第 5 话:いざ、準備開始!

数日後
カフェ
司:よーし、台本は行き渡ったな
瑞希:おお、ちゃんと製本されてる……!
愛莉:一気にショーをするって感じが出てきたわね
司:ふたりとも、すまんな。 衣装の補修もあるのに、 ショーにまで出てもらうことになってしまって……
瑞希:全然! 司先輩と、また一緒にショーできて嬉しいからさ。 チョコレートファクトリーの時も、楽しかったし!
寧々:そういえば、桃井さんは大丈夫だったんですか? グループ的に、今回のショーに出るのって……
愛莉:ええ、問題ないわよ。 犬山さんのことを話したら、みんな共感してくれたの
愛莉:届けたいものがある気持ちはわかるし、 がんばってきてって送り出されたわ
寧々:そうなんですね……。 よかったです
司:それでは、内容を確認していくとするか!
瑞希:あらすじは、この前犬山さんから軽く聞いたやつだよね。 たしか……猫のヒーローが、遊園地を守るお話なんだっけ?
司:ああ。舞台は、大きな観覧車が目印の とある遊園地——
司:その平和を守る猫のヒーロー、にゃん太郎と いたずら好きの姉妹猫との、激闘の物語だな
愛莉:激闘って……そんなに激しい話だったかしら
司:——ある日、遊園地にやってきた姉妹猫。 その姉妹は、来るたびにお客さんにいたずらをするようになる
司:にゃん太郎は、姉妹がいたずらをするたびに こらしめていたが、なかなか効果はない……
司:そんなある日、ついに姉妹猫が とんでもないいたずらを決行してしまうのだ……!
寧々:たしか、遊園地の観覧車を止めちゃうんだよね
司:ああ。観覧車はその遊園地の目玉遊具だから、 悲しむお客さんも多い
司:お客さんの笑顔を取り戻すべく、 スイッチを持って逃げてしまった姉妹猫を 追いかけるにゃん太郎……
司:逃げ足の速い姉妹に翻弄されるものの、 にゃん太郎は、無事に姉妹を捕まえ、観覧車を動かす
司:最後には姉妹も改心し、 再び笑顔あふれる遊園地となるのだった——と、いった話だな!
瑞希:いやあ、クライマックスは本当にドキドキだよねー!
瑞希:にゃん太郎と姉妹の追いかけっこ、 どんな感じになるのか楽しみだよ!
司:ああ。ちなみに、開園記念の時は 犬山さんが主役を務めたそうだぞ
瑞希:え、そうだったんだ!
寧々:っていうか、このショーに出てくる『にゃん太郎』…… もしかして、猫のにゃん太郎がモデルだったり?
司:いや、このショーが上演されたのは、20年以上前だそうだ
司:……だから、猫のにゃん太郎のほうが このショーから名前をもらった側だというわけだな
愛莉:そう……。 そうやって、思い出が受け継がれてきたのね
瑞希:犬山さん、本当にこのショーが大好きだったんだなあ……
司:うむ。それを思うと、 ますます気合いも入るというものだ!
瑞希:だね! ボク達で、最高のショーにしなくちゃ!
愛莉:ええ、頑張りましょ! 天馬くん、次は何をすればいいの?
司:ああ、次は配役を決めていくぞ
司:まずはにゃん太郎から——
数分後
司:——では、配役をおさらいしよう
司:まず主人公、にゃん太郎役は……このオレ、天馬司!
瑞希:で、いたずら好きの姉妹猫の姉が愛莉ちゃん、 妹が草薙さんだね
愛莉:よろしくね、草薙さん! シブ学祭の時みたいに、演技のこと いろいろ教えてもらえると助かるわ
寧々:は、はい。こちらこそ……!
司:暁山は、遊園地に遊びにくるお客さん役だな。 ひとりだけだと、やはり少し寂しい気もするが……
瑞希:う〜ん、そうだよねえ……
瑞希:すっごくがんばって、楽しい〜!って感じ出そうと思うけど、 ボクだけじゃ限界あるかも……
瑞希:せめて、もうひとりくらい 誰かいてくれたらいいんだけど……
司:そうだな。 しかし、類もえむもその日は都合がつかないらしいし、 他に役者を頼めるようなヤツというと……
愛莉:……それなら、心当たりがあるから 声をかけてみましょうか
寧々:え?
愛莉:グループのみんなに相談した時、みのりがすごく食いついたのよ。 『みんなでショーなんて楽しそう!』ってね
愛莉:できることがあれば手伝いたいって言ってたし、 演者として参加してもらうのもアリかと思って
司:おお、花里か! あいつは以前、ダンスを教えた弟子のようなもの…… 協力してくれるなら、とてもありがたい!
瑞希:ボクも、みのりちゃんが一緒なら心強いよ! っていうか、推しと共演なんて むしろ、こっちからお願いしたいって感じ……!
愛莉:ふふ。それじゃあ、誘ってみるわね
瑞希:えへへ、楽しみだな〜♪
寧々:これで、役の問題は解決できそうかな。 あと確認しなくちゃいけないのは……
愛莉:そういえば、衣装の方はどう? 小物系は、こっちでちょっとずつ修理してるけど……
瑞希:ボクもヒーローの衣装進めてるよ。結構傷んでたけど、 あれくらいなら大丈夫だと思う!
瑞希:姉妹の衣装は、残ってるのが猫耳とかの小物しかなかったから、 愛莉ちゃん達の私服がベースになっちゃうけど……
瑞希:その分、耳にリボンつけたり めちゃくちゃカワイくするから、期待しててよ!
愛莉:ふふ、楽しみね! 残ってる分は、今度どこかで集まって 一緒に直しちゃいましょ!
司:——よし、あとは各々準備をするということで 問題なさそうだな
寧々:うん。本番まで、あと1週間と少しか……
司:そうだ、ここから本格的に準備が始まっていくわけだし、 ここで景気づけに乾杯というのはどうだ?
寧々:え……なんで乾杯?
司:無論、気合いが入る気がするからだ!!
愛莉:もう飲んじゃってるけど…… まあ、気持ちをひとつにするって意味では いいかもしれないわね
瑞希:うん! やろうやろう〜♪
司:では、3人ともグラスを掲げてくれ
司:短いショーとはいえ、練習できる時間は限られている……
司:慣れないこともあって大変だとは思うが、 犬山さんもお客さんも、全員が笑顔になれるような ショーにするぞ! 乾杯!
愛莉・瑞希・寧々:『乾杯!』

第 6 话:最高のショーを目指して

早朝
乃々木公園
みのり:おはようございまーす! 花里みのり、本日から練習に参加させていただきます!
みのり:ランニングしてきたので、ウォーミングアップはバッチリです! 皆さん、よろしくお願いしますっ!
瑞希:わあ~。みのりちゃん、今日も輝いてるな~
寧々:まだ6時なのに、すごい元気……
瑞希:すごいよね。 ボクなんて、起きるだけで一苦労なのに……
司:ハーッハッハッハ! いい心構えだ花里! その調子で、ショーもよろしく頼む!
みのり:はい! 精一杯がんばりますっ!
司:うむ……では、早速練習開始だ!
愛莉:草薙さん、こっちにパスよ!
寧々:わ、わかりました! ——えいっ……!
愛莉:よし、キャッチ……と! 小道具でキャッチボールしながら走るのにも、 だいぶ慣れてきたわね
愛莉:あとは、お客さんの目を引くためにも、 もう少し動きを入れたいところだけど……
寧々:あ……それなら、軽いダンスを入れてみるのも いいかもしれません。 せっかくですし、猫っぽいやつとか……
愛莉:あら、いいわね! ダンスなら得意だし、ふたりで考えてみましょうか!
瑞希:ボク達は、お客さんとの掛け合いもあるんだよね。 どんなこと言ったら盛り上がるかなあ
みのり:うーん……あ、こんなのはどうかな? お客さんと一緒に、にゃん太郎に声かけるシーンで——
みのり:『ねえ、みんなでにゃん太郎を応援しない? ほら——あなたも一緒に!』
みのり:……って感じで、ひとりひとりに声をかけちゃうとか!
瑞希:すっ…………
瑞希:……ごくいいと思う!! みのりちゃんにやられたら、絶対盛り上がるよ! 今も特大のファンサ貰っちゃった気分だし……!
みのり:よかった〜! じゃあ、他にもこういうのとか——
司:おお……このヒーロースーツ、 オレの体にジャストフィッッッットだ!!
瑞希:よかった〜。 動きやすさとかも問題なさそう?
司:ああ、快適だ! しかしマントまで身につけていると、こう…… ヒーロー感が増して、テンションが上がってくるな……!
司:決めたぞ、今日はこの衣装のまま練習するとしよう! 手始めに……準備運動がてら、1周走ってくる!!
愛莉:え、ちょ……さすがに目立ちすぎるし 衣装がまたほつれちゃったらどうするの!?
本番前日
司の部屋
司:ふんっ……はっ……!
司:どうだ、ミク。 クライマックスで決めるポーズなのだが……
ミク:『う〜ん……。さっきのもかっこいいけど 最後だし、もっとぐぐぐ〜って強そうなポーズがいいかも!』
司:ふむ。強そう、か……
司:たしかに、ここは遊園地の平和を取り戻したシーンだしな。 もう少し力強く足を踏み出してみるか
司:ありがとう。アドバイス助かるぞ!
ミク:『えへへ、どういたしまして☆』
ミク:『明日の本番がんばってね、司くん! ミクもこっそり応援に行くから♪』
司:ああ、任せておけ!
司:そうだ、終演後に写真をせがまれた時のために、 猫らしいヒーローポーズを20種類考えたのだ。 どれも自信作だぞ!
司:例えば——こう!
ミク:『わあ、かっこいいしかわいい〜☆』
ミク:『ねえねえ、他にはどんなポーズがあるの?』
司:うむ、他にはだな——
本番当日
Meowパーク
司:おお、最終日というだけあって、 なかなかの盛況ぶりだな
瑞希:ふっふっふ、これはショーにも気合いが入るね!
みのり:うん! いっぱい練習したし、絶対成功させたいな……!
司:……もう間もなく、本番か
司:皆には、いろいろと負担をかけてしまったが…… あとは、本番で全力を出し切るだけだ!
司:犬山さんとお客さんの笑顔のためにも、 頑張ろうではないか!
愛莉・瑞希・みのり・寧々:『おー!』
にゃん太郎:……にゃ〜
司:おお、にゃん太郎。 お前も、ショーが気になってこっちに来たのか?
みのり:あ、リボンがついた首輪してるね! おめかしかなあ?
愛莉:最終日だからってことかしら。 これが、にゃん太郎なりの正装なのかもしれないわ
にゃん太郎:にゃあ〜
司:……今日のショーは、お前も観客のひとりだ。 よく見ておくんだぞ
司:この遊園地の、最高のフィナーレを飾ってみせるからな!
にゃん太郎:……にゃ!
司:さて、開演まで時間もない。 各々、ショーの準備に取り掛かって……
犬山の声:——そんな……! 今の話、本当なのかい?
スタッフ:はい……。 すみません、急ぎ原因は調査しているんですが……
寧々:観覧車のとこで話してるの、犬山さんだよね。 すごく慌ててるみたいだけど……
司:……何かトラブルかもしれんな。 ショーにも関わってくる可能性があるし、 少し話を聞きにいってみるか
瑞希:うん……!
司:——犬山さん!
犬山:ん? ……ああ、天馬くん達か
みのり:あの、さっき声が聞こえたんですけど…… もしかして、何かあったんですか?
犬山:あ……ああ。実は——
犬山:観覧車を、止めることになってしまったんだ

第 7 话:ヒーロー、参上!

観覧車前
司:観覧車を止める……?
犬山:ああ。少し、調子が悪いようでね。 点検のために、一度止めることにしたんだ
犬山:ただ、点検には時間がかかるかもしれないみたいで——
司:……そうだったんですか
お客さん達:あれ……観覧車、点検中らしいよ
お客さん達:え、本当? あーあ、これ楽しみにしてたんだけどなあ……
瑞希:あ……
犬山:…………安全な運行のためには、仕方ない
犬山:だけど……最後の日だというのに、 お客さんをがっかりさせてしまうとは……本当に、申し訳ないな
司:犬山さん……
犬山:だけど、満足しているよ。 もともとこの遊園地は、いろんな場所で、 いろんな人を笑顔にしたいという想いで始めたことだから
犬山:その夢は、叶えられたと思う
司:(ここは、犬山さんにとって大切な…… たくさんの人に笑顔を届ける場所だったはずだ)
司:(その最終日を、 お客さんも犬山さんも、こんな悲しい顔で過ごすなんて……)
司:(……何か)
司:(何か、ここにいる全員が 笑顔になれるような方法はないか——?)
司:——やはりオレには、これしかできない
寧々:え?
司:……犬山さん。それに、みんなも。 少しいいでしょうか?
司:——ひとつ、提案があります
数十分後
子供達:ねえねえ、観覧車乗りたい〜! いつ乗れるようになるの〜!?
お客さん達:うーん、どうだろうね……。 もうちょっとかかるんじゃないかな
お客さん達:残念だけど、他のアトラクション乗ろっか。 ほら、あっちのメリーゴーランドとか 猫ちゃんに乗れてすごく楽しそうだよ
子供達:観覧車がいい〜!
???:『——お姉ちゃん、こっちこっち!』
子供達:えっ?
いたずら好きの姉猫:『ふふ。これが、この遊園地の目玉——観覧車ね。 いたずらのしがいがありそうだわ』
いたずら好きの妹猫:『そうだね。うーん、スイッチはどこかな。 ……あっちに行ってみようよ!』
子供達:あ……どっか行っちゃった!
お客さん達:……今の、なんだったんだろう
お客さん達:お姉ちゃん達、めっちゃかわいい猫耳してたよね……?
???:『——おーい! そこの君達!』
にゃん太郎:『ちょっと聞きたいことがあるんだが…… こっちに、猫の姉妹が来なかったか?』
お客さん達:え、猫の姉妹ってさっきの……?
子供達:わあ……! 今度はマントの猫ちゃん出てきた! かっこいい……!
お客さん達:何が始まるんだろうね……
にゃん太郎:『実は、最近この遊園地でいたずらばかりする猫達がいてな。 先ほど見かけたから、また何かするんじゃないかと こうして追いかけてきたんだが……』
にゃん太郎:『どうやら、見失ってしまったみたいなんだ。 だから、何か知っていることがあれば教えてほしい!』
子供達:えっと……あっちに行ったよ! いたずらするって言ってた!
にゃん太郎:『なにっ! それは一大事だ……! 協力ありがとう、少年!』
お客さん達:……ねえねえ。これってもしかして、何かのイベントかな?
お客さん達:そうかも。さっきの人も、 いかにもって感じのヒーロー衣装だったし!
遊園地の客:『ああ! あれ見て! 観覧車が動いてないよ!』
遊園地の客:『本当だ! さっきまで動いてたのに どうしたんだろう……?』
遊園地の客:『ねえねえ。みんなはどうしてか知ってる?』
子供達:わかんな〜い!
遊園地の客:『う〜ん、制御室のドアも開いてるし……って、あれ?』
遊園地の客:『観覧車のスイッチがなくなってる! もしかして、またあの姉妹の仕業なんじゃ……』
子供達:ええ……! 観覧車動かないの、 さっきの猫ちゃん達のせいなんだって、お母さん……!
お客さん達:すご……じゃあこれ、観覧車が止まってるのも ショーの一部ってこと……?
ミク:(わあ……! 司くんすご〜い! 観覧車が動いてないことを、ショーにしちゃった〜☆)
ミク:(それに——)
子供達:う〜ん、猫のお姉ちゃん達どこに行ったんだろう?
???:『——あら、呼んだ?』
子供達:え……?
いたずら好きの姉猫:『ふっふっふ……』
いたずら好きの姉猫:『あなた達が探しているのは、観覧車のスイッチかしら?』
いたずら好きの姉猫:『それなら……私達姉妹がもらったわ!』
いたずら好きの姉猫:『返してほしかったら、捕まえてみなさ〜い!』
いたずら好きの妹猫:『まあ、私たち姉妹が捕まるわけないんだけどね』
子供達:あ〜! あそこにいるよ! 猫のお兄ちゃ〜ん!
にゃん太郎:『むむ、本当だ! みんな、ありがとう!』
にゃん太郎:『観覧車を止めてしまうなんて…… 今日という今日は、許さないぞお前達!』
にゃん太郎:『このヒーロー……にゃん太郎が、こらしめてやる! 待て〜〜!』
子供達:わあ、猫のヒーローだ……! にゃん太郎、がんばれ〜!
子供達:でも、猫のお姉ちゃん達もかわいい……! ふたりとも逃げて〜!
ミク:(それに——さっきまでガッカリしてたお客さん達が、 笑顔になってる!)
にゃん太郎:『よーし、追い詰めたぞ! 早くスイッチを……』
いたずら好きの妹猫:『——お姉ちゃん、パス!』
にゃん太郎:『なっ…………!?』
にゃん太郎:『くっ……! 敵ながら見事な連携だ。 完全に見失ってしまった……』
にゃん太郎:『——なあ、みんな。あのいたずら猫達が どこにいるか知らないか?』
子供達:にゃん太郎、あっち!
にゃん太郎:『え?』
お客さん達:お、妹はあっちの奥にいるぞ!
にゃん太郎:『奥……観覧車の下のほうだな! ありがとう、行ってみる!』
いたずら好きの姉猫:『もう、今日は一段としつこいわね!』
にゃん太郎:『当たり前だ。 この観覧車を楽しみにしている人のためにも…… ここで諦めるわけにはいかない!』
子供達:にゃん太郎……!
遊園地の客:『ねえねえ、ここにいるみんなで 一緒ににゃん太郎を応援しない?』
遊園地の客:『みんなの声は、きっとにゃん太郎の力になると思うんだ!』
遊園地の客:『うん、そうだね! みんなも、一緒に応援しちゃおーう!』
遊園地の客:『ほら、あなたも一緒に!』
子供達:あ……う、うん!
遊園地の客:『いくよー! せーのっ——』
遊園地の客:『にゃん太郎、がんばれー!』
子供達:『がんばれー!』
にゃん太郎:『はあ、はあ……なんてすばしっこいんだ! みんなに協力してもらってるのに、全然捕まらないぞ……!』
お客さん達:にゃん太郎、大丈夫かな……
司:(予定では、もう少しで点検が終わるはずだが……)
司:(まだ厳しいか? それなら、次は向こうのお客さんの前で——)
ミク:『司くん、司くん……!』
司:っ! ミク!?
ミク:『あっち見て、あっち……! 張り紙のところ!』
司:あ、あれは……!
司:(犬山さんが、点検中の紙をはがしている……! ということは——)
司:(動くようになったのだな、観覧車が……!)
ミク:『こっちにオッケーってポーズしてるね☆』
司:ああ! それなら、こちらも……
にゃん太郎:『——さあ、追いかけっこはここまでだ! 絶対に、次で取り返すからな!』
にゃん太郎:『いくぞ……とおおおおおお!!』
いたずら好きの妹猫:『す、すごい気迫……! お姉ちゃん、スイッチを……』
いたずら好きの妹猫:『って、あ……! 手が滑って……』
にゃん太郎:『うお〜〜! キャッチだっ!』
子供達:やった……! にゃん太郎が取り返した!
にゃん太郎:『よし、このスイッチを押して……』
にゃん太郎:『——運行、スタートだ!』
お客さん達:え……
お客さん達:ほ、本当に観覧車が動いた……! これって、乗れるってことだよね……!?
子供達:すごいすごーい! にゃん太郎、ありがと〜!
にゃん太郎:『はっはっは! 礼には及ばない!』
にゃん太郎:『ここにいる全員の笑顔を守るのが、 ヒーローである僕の役目だからな!』
にゃん太郎:『ここで過ごした思い出を胸に…… みんながこれからも、笑顔で過ごせることを願っているぞ』
にゃん太郎:『それじゃあ…… みんな、今日は来てくれてありがとう!』

第 8 话:君はヒーロー

Meowパーク
子供達:にゃん太郎! 観覧車動かしてくれて、ありがとう!
司:はっはっは! 君達がこの遊園地で楽しく遊んでくれて、 僕も嬉しいよ!
子供達:ねえねえ、にゃん太郎。 一緒に写真撮ってー!
司:ああ、お安い御用だ! かっこいい猫のポーズも、おまけで決めてあげよう
子供達:かっこいいポーズ……!? わたしも一緒にやるー!
司:もちろんだ、いくぞ—— 片足を上げて……こうだ!
寧々:司、大人気ですね
愛莉:本当にこの遊園地のヒーローになっちゃったものね。 そりゃあ、声もかけられるわ
子供達:——あ、猫のお姉ちゃん達だ〜!
子供達:ショー、すっごくかわいかった! ねえねえ、握手してもいい?
子供達:わたしも、お姉ちゃん達と握手した〜い
愛莉:……ええ、もちろんよ! 順番にするから、こっちに並んでちょうだい
母親:あの……。お姉さん達も、ショーに出てた方ですよね?
みのり:え、わたし達ですか?
母親:はい。うちの子が、お礼を言いたいと言っていまして……
子供達:あ、あのね……! お姉ちゃん達が一緒にって言ってくれたから、 にゃん太郎のことたくさん応援できたよ。だから……
子供達:一緒に言ってくれて、ありがとう……!
みのり・瑞希:『どういたしまして!』
数分後
司:——では、このあとも楽しんでくれ!
子供達:うん! ありがとうにゃん太郎!
子供達:ばいばーい!
司:(……皆が笑顔になってくれて、よかった)
???:『——司くん、お疲れさま☆』
ミク:『ショー、大大大成功だったね!』
司:おお、ミク! ちょうどよかった、 礼を言わねばと思っていたんだ
司:あのショーが成功したのは、ミクのおかげでもある……
司:だから——本当にありがとう。 いろいろと助かったぞ!
ミク:『えへへ! みーんなニコニコで、 ミクも嬉しいな〜☆』
愛莉の声:——あ、いた。天馬くーん!
司:おお、桃井愛莉達! と……
犬山:お疲れさま、天馬くん
司:犬山さんも一緒だったんですね!
犬山:ああ。君達には、ちゃんとお礼を言いたくてね
犬山:最後に素晴らしい光景を見せてくれて……本当にありがとう
司:犬山さん……
犬山:ハプニングもあったが、 みんなのおかげで、開園の時と同じ—— いや、あの時より素晴らしい景色が見られたよ
犬山:ショーを見てる人も、遊んでいる人もみんな笑顔で…… この遊園地が、笑顔で溢れていた
犬山:本当に——本当に、忘れられない1日になったよ
犬山:この遊園地の笑顔を守ってくれた君達は、 私にとって最高のヒーローだ!
愛莉:ふふ。ショーでは悪役だったからちょっと変な感じだけど…… そう言ってもらえて嬉しいわね!
司:ああ。だが、誰かの笑顔のために戦うのが ヒーローなのであれば……
司:この場所で、たくさんの人を笑顔にしてきた犬山さんも、 間違いなくヒーローだとオレは思います!
犬山:天馬くん……
にゃん太郎:にゃあ〜!
みのり:あ、にゃん太郎くん!
瑞希:ショーが始まる前からいないなって思ってたけど…… どこに行ってたんだろう?
犬山:ああ、にゃん太郎なら、ずっと観覧車のそばにいたよ
犬山:止まった観覧車を心配そうに見てたけど…… 動き出したら安心したのか、 また園内を散歩してたみたいだ
司:そうか。それなら、お前もオレ達のショーを 見届けてくれたんだな。……すぐ近くで
司:なんというか……お前と会ってから、 毎日がとても目まぐるしかったぞ
司:池での出会いに始まり、 ランニングのよき相棒になったと思ったら…… こんな素晴らしい遊園地に巡り合わせてくれるなんてな!
司:素敵な出会いをありがとう、にゃん太郎! お前との日々は、とても楽しかった
にゃん太郎:にゃあ〜!
犬山:……私も、にゃん太郎にお礼を言わないとね
犬山:こうしてお客さんの笑顔を守れたのは、 天馬くん達のおかげだけど……
犬山:私がみんなと出会えたのは、にゃん太郎のおかげだから
司:……そうか。 つまりお前は、犬山さんの笑顔を守ったというわけだ
司:そう考えると——
司:お前もこの遊園地の…… そして、犬山さんのヒーローというわけだな、にゃん太郎?
にゃん太郎:にゃー!
犬山:——さあ、閉園までまだ時間がある。 みんな、最後まで楽しんでいってほしいな
にゃん太郎:にゃ〜
みのり:あ、にゃん太郎くんが歩き出した……!
寧々:もしかして……また案内してくれるのかな
愛莉:そういうことなら今回も、 にゃん太郎に甘えちゃいましょうか
瑞希:うん! 最後にまた、みんなで思い出作っちゃおう!
司:よーし、それでは——
司:まずは、どこから行くんだ? にゃん太郎!
にゃん太郎:にゃー!