活动剧情

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活动ID:162

第 1 话:新たな依頼は

ソリス・レコード事務所
真堂:——以上が、申し入れのあったインタビューの案件です
真堂:スケジュールと媒体についてはこちらにまとめてあります
穂波:わかりました。ありがとうございます
志歩:音楽関連の雑誌にネット記事、エンタメ系まで……
咲希:最近、インタビューのお仕事増えましたよね!
真堂:CM曲もそうですし、ジャムフェスでも きちんと結果を残していますからね
真堂:皆さんの音楽が、聴いてくれた人の心に届いている証拠です
志歩:(聴いてくれた人の心に届いた……か)
志歩:(プロになってから、いろんなことがあったけど——)
志歩:(ちゃんと、私達は前に進んでる)
志歩:(これからも、進んでいこう。 たくさんの人の心に、私達の演奏を響かせられるように)
真堂:——さて、直近のスケジュールについては 以上となりますが……
真堂:今日はもうひとつ、仕事のことで大事な話があります
一歌:大事な話……?
真堂:ええ。皆さんは、『Free Cluster』というバンドを知っていますか?
志歩:有名なロックバンドですよね。 去年は全国ホールツアーもやってた気が……
咲希:あ、アタシこの前テレビで見たよ! すっごく熱い演奏で、聴いててテンション上がっちゃった!
穂波:力強くて、背中を押してもらえる演奏だよね。 勉強にもなるので、わたしもよく聴いてます
真堂:はは、よくご存じのようですね。 なら話がはやい
真堂:そのFree Clusterが、今度ワンマンライブをやるんですが——
真堂:皆さんに前座の話がきているんです。 よければ、やってみませんか?
咲希:えっ……ええ~!?
穂波:前座って……Free Clusterさんと同じステージで、 演奏するってことですよね……?
真堂:ええ。 会場は、『スターアリーナ・東京』——15000人規模です
真堂:経験を積むには、これ以上ないハコでしょう
咲希:い、いちまんごせん……!?
一歌:ジャムフェスの会場もすごく広いって感じたけど…… 倍以上、だよね
志歩:でも、どうして私達に?
真堂:——先ほども言いましたが、 俺は皆さんに、できるだけ経験を積んでほしいと思っています
真堂:大きな舞台で演奏をすることは、 それだけ成長に繋がりますからね
真堂:それで——Free Clusterのメンバーに相談しまして。 快く受け入れてもらえたんです
一歌:そうだったんですか……
咲希:な、なんだかすごいね……!
志歩:(……私達が、Free Clusterの前座に……)
志歩:(本当なら、自分達の力でアリーナに立ちたかったけど……)
志歩:(でも——)
真堂:ただ、最終的に決めるのは皆さんです
真堂:今回の件はある意味、 通常のフェスやライブ以上に難易度が高いですからね
穂波:え……?
志歩:……そうですね。 前座の仕事は、メインバンドの前に お客さんを盛り上げて、会場をあっためること
志歩:でも、Free Clusterは実力派のバンドだから。 そのファンも、求めるレベルはかなり高くなる
咲希:あ……そ、そっか……
穂波:それだけ、大変ってことなんだね
志歩:——だけど……
志歩:私は、やりたい
咲希:えっ?
志歩:たしかに難しいけど、 乗り越えれば、今まで以上に成長できると思う
志歩:それに、私達の音楽をたくさんの人に届ける チャンスでもある
志歩:だから——この機会を、逃したくない
一歌:……そうだよね
一歌:せっかくもらったチャンスだし、 私も……やってみたい
咲希:うんっ……! 最高の演奏をして、Free Clusterのお客さんの心にも アタシ達の演奏を響かせよう!
穂波:——真堂さん。その話、受けさせてください
真堂:皆さんなら、そう言うと思っていました
真堂:日野森さんの言うとおり、 これはLeo/needの音楽をたくさんの人に知ってもらう 大きなチャンスでもあります
真堂:Leo/needの音楽を届けられるように、頑張ってください
一歌・咲希・穂波・志歩:『はい!』
咲希:よーし、特訓だ~!
志歩:Free Clusterの前座で半端な演奏はできないからね。 練習の仕方も考えないと
真堂:ああ、それについては安心してください
真堂:実は、皆さんのレベルアップを図るために、 とっておきの助っ人を頼んであります
一歌:助っ人……?
真堂:はい。Free Clusterのギターボーカル——成瀬明実さんです
志歩:……!

第 2 话:こんな演奏を

数日後
教室のセカイ
ミク:へえ……すごいね。 そんなに有名なバンドの前座をやるなんて
レン:しかも、アリーナってことは かなり大きい会場だよな?
咲希:うん! 15000人も入るんだって!
リン:いちまんごせん!? って……どれくらい広いの?
ルカ:そうねえ……。 体育館10個以上はあるんじゃないかしら
リン:ええーっ! そんなとこでやるなんて、めちゃすごいじゃん!
志歩:って言っても、今回は真堂さんが 紹介してくれたおかげだけどね
ミク:でも、実力が認められた結果でもあるでしょ。 知り合いに頼まれたからって、 誰にでも大事なワンマンの前座を任せたりしないだろうし
MEIKO:で、Free Clusterってどんな演奏するの?
一歌:そうだな……すごく力強くて、 音が正面からぶつかってくるような感じ、かな
KAITO:ぶつかってくる……
咲希:わかる! 聴いてると、 ぶわ~って熱くなっちゃう感じだよね!
レン:へえ……。 どんな感じなのか気になるな
穂波:よかったら、ライブ映像見てみる? 動画サイトにアップされてるから
リン:いいの!? 見たい見たーいっ!
MEIKO:私も興味あるな
穂波:ふふ。じゃあ、再生しますね——
成瀬の声:『♪————!!!』
リン:わあ……!
MEIKO:歌も演奏も、出だしからフルスロットルって感じだね!
一歌:うん。すごい疾走感……
レン:……カッコいいな……
志歩:(……やっぱり、すごい)
志歩:(画面越しなのに、目も耳も吸い寄せられて—— Free Clusterの世界に、引きずり込まれる)
志歩:(お客さんも、泣きながら叫んだり、 笑いながら手を振ったり、夢中で楽しんでて……)
志歩:(私達も、こんな演奏を——)
リン:途中のギターソロ、めちゃかっこよかった~!
レン:魂がこもってるって感じがしたな
MEIKO:歌もいいね。 まっすぐで熱い想いが、ガツンと伝わってきて
KAITO:…………最初から最後まで、引き込まれた
ミク:うん。見せてくれてありがとう、穂波
穂波:ううん、わたしもみんなと一緒に見られて またいろいろ発見があったよ
一歌:そうだね。成瀬さん、こんなに感情を込めて歌ってるのに、 ギターが全然ブレてなくて……改めてすごいなって思った
咲希:本当にかっこいいよね……! この人に教えてもらえるなんて、まだ夢みたいだな~!
ミク:え、どういうこと?
一歌:あ、そっか。ミク達にはまだ言ってなかったね
一歌:実は、ギターボーカルの成瀬さんに 直接指導してもらえることになったんだ
レン:それって……かなりすごいことなんじゃないか?
志歩:うん。プロとして最前線で活躍してる人に 教えてもらえるのは、本当に貴重な機会だと思う
志歩:それに、ワンマンの前でただでさえ忙しいのに、 私達のために時間を作ってくれてるし
穂波:そうだね。 この機会を、絶対に無駄にしないようにしよう
リン:ねえねえ、成瀬さんとの練習ってどんなことするの!?
穂波:えっと……詳しいことはまだわからないんだ。 わたし達の演奏を見てから決めるってことらしくて
穂波:だから、まずは本番どおり、 通しで演奏してほしいって言われてるの
レン:へえ……どの曲をやるんだ?
志歩:CMタイアップの『Blue Moments』と、 デビュー曲の『star trail』
志歩:だから今日からは、この2曲を中心に練習するつもり
ミク:そっか。私達にできることがあればつき合うよ
リン:セッション相手も、気づいたこと言う係も、 なーんでも任せて!
一歌:ありがとう、みんな!
穂波:じゃあ、さっそく練習始めようか
咲希:うんっ! 練習の日まで、 もーっと完璧にできるようにがんばろー!
数日後
ライブハウス
一歌:——チューニング、終わったよ
穂波:こっちも大丈夫。 セッティングも問題ないし…… あとは、成瀬さんが来るのを待つだけかな
志歩:それにしても……まさか練習のためだけに、 ライブハウスまで貸し切ってもらえるなんてね
一歌:うん。少しでも本番の状況に 近づけるためってことだったけど……
咲希:ちょ、ちょっと緊張してきちゃった……
志歩:気持ちはわかるけど…… 別に、私達がやることはいつもと変わらないでしょ
志歩:聴いてくれる人に、全力で演奏を届けるだけだよ
咲希:えへへ♪ しほちゃんかっこいい!
穂波:ふふ。いつも通り、わたし達の演奏をしよう
成瀬:——こんにちは
一歌:あっ……
咲希:成瀬さん……! こ、こんにちは!
穂波:この度、前座を務めさせていただくことになったLeo/needです
穂波:精一杯頑張りますので、よろしくお願いします!
成瀬:あはは。そんなに硬くならなくて大丈夫だよ
成瀬:君達のことは、たまに真堂さんから聞いてたんだ。 いい演奏をする子達だって
一歌:え……
成瀬:期待してるから、よろしくね
志歩:——はい!
成瀬:じゃあ、早速見せてもらおうかな。 君達のステージを
成瀬:これが本番だと思って—— 最初から最後まで、全部通しでやってみせて
一歌:わかりました
穂波:みんな、準備はいい?
一歌:——Leo/needです! 今日は、よろしくお願いします!
一歌:聴いてください——Blue Moments!
一歌:♪——! ♪————!
志歩:(——出だしは決まった)
志歩:(一歌の声も、しっかり伸びてる)
志歩:(ふたりも、調子よさそうだね)
志歩:(穂波が演奏を引っ張って、咲希が盛り上げて…… いつもどおり演奏できてる)
志歩:(でも——)
志歩:(まだまだ、いけるでしょ?)
咲希:(しほちゃん、すごい……!)
穂波:(そうだね。成瀬さんに、わたし達の音楽が届くように……)
一歌:(もっともっと、全力で——!)
一歌:♪————~~~!
成瀬:へぇ……
一歌:——ありがとうございました!
志歩:(……今の私達の全力は、出せたと思うけど——)
成瀬:…………
成瀬:……うん、いい演奏だったよ
成瀬:4人の気持ちと音が、ぴったり重なって響いてた
成瀬:真堂さんが言ってたとおり、 まっすぐで、心を打つ演奏だね
咲希:……!
一歌:ありがとうございます……!
成瀬:でも——あくまで演奏は、だよ
成瀬:『ライブ』って観点でみると、まだまだかな
志歩:え……
成瀬:君達のライブには——大事な視点が足りていない

第 3 话:足りない視点

ライブハウス
一歌:大事な、視点……
志歩:……どういうことか、教えてもらってもいいですか?
成瀬:そうだね、どこから説明しようかな——
成瀬:みんな、『ステージング』は知ってるよね
志歩:……はい。パフォーマンスや演出を使った、 ステージの見せ方のことですよね
成瀬:うん。ステージングには、 演奏、パフォーマンス、演出、MC…… ステージを構成する全ての要素が含まれる
成瀬:そして、ステージングが上手いバンドは、 この要素を全部使いながら、ステージを組み立ててるんだ
成瀬:お客さんの、感情を導くためにね
志歩:それは……私達も、わかっているつもりです
成瀬:それじゃあ、君達はさっきのライブ、 何を意識して演奏してた?
一歌:……私達の音楽を会場中に響かせて、 お客さんの心を繋げられるように 意識して演奏やパフォーマンスをしていました
成瀬:なるほどね。 じゃあ、続けて質問
成瀬:君達はお客さんに、 どんな気持ちになってほしいと思ってた?
咲希:どんな……気持ち……
咲希:えっと、音楽で繋がれて嬉しい~!とか、 一緒に盛り上がれて楽しい!ってイメージはしてましたけど……
成瀬:その気持ちになってほしくて意識していたのは 演奏とパフォーマンスだけ?
咲希:え、えっと……
志歩:………………
志歩:——たしかに、お客さんの感情を導くようなステージングは できていなかったかもしれません
志歩:成瀬さんの言う通り、もっとイメージを具体化して、 演奏やパフォーマンス、演出、MC…… 全てで表現する必要があったと思います
成瀬:うん、そういったライブのコンセプトを作っていくのは プロとしてとても大切な視点だ
成瀬:あとは——そうだな。 君達の音源は聴かせてもらったけれど、 さっきの演奏とほぼ同じだったね
成瀬:多少アドリブは入っていたけど、 それ以外は完璧と言ってもいい再現度だ
咲希:…………!
成瀬:だけど——それも、もったいないなと思ったよ
志歩:え……
成瀬:私だったら、ライブのコンセプトに合わせて アレンジを考える
成瀬:例えば、同じ曲でも1曲目に演奏するなら、 お客さんのテンションを上げるために、 疾走感が出るアレンジを
成瀬:逆にラストなら、余韻を感じてもらうために、 エモーショナルに演奏したり…… アカペラでお客さんと一緒に歌うパートを追加したりね
志歩:……たしかに、そうですね
志歩:(プロになってからは特に、 演奏やパフォーマンスには力を入れてたつもりだった)
志歩:(でも、曲ごとの完成度にはこだわれてたけど、 ライブ全体の構成までは見えてなかったし…… コンセプトも浮いてた)
志歩:(…………ちゃんと、考えてたつもりだったけど……)
志歩:——お客さんの心を動かせるレベルじゃなかった
成瀬:……そうだね
成瀬:率直に言って、今のままじゃ、 私達の前にステージを盛り上げるのは難しいと思う
志歩:…………
成瀬:——でも、君達の演奏には光るものがある
成瀬:ステージングの技術を磨いて、 お客さんの感情を導き、 Leo/needの音楽に没頭させることができれば——
成瀬:もっとお客さんの心を震わせるライブができるはずだよ
志歩:——ありがとうございます、成瀬さん
志歩:成瀬さんのお話を聞いて、私達に足りないものがわかりました
志歩:けど——
志歩:足りないものがわかったら、あとは磨くだけ
志歩:ライブまでに、絶対にものにしてみせます
一歌:志歩……
成瀬:——うん。 君達の成長を、私も楽しみにしてるよ
成瀬:それじゃあ、もう少し詳しく、 ステージングのテクニックについて教えよっか
成瀬:でも、私ができるのはそこまで
成瀬:Leo/needの音楽は、君達のものだから。 あとはみんなで完成させてほしいな
穂波:はい……! よろしくお願いします

第 4 话:ステージング会議!

翌日
教室のセカイ
咲希:ではでは……これより、『ステージングを考えて ライブをもっとよくしちゃおう会議』を始めます!
志歩:そのまますぎない?
穂波:ふふ。わかりやすくていいんじゃないかな
穂波:それで、まずはコンセプト…… 『わたし達のステージを通して、 お客さんにどんな気持ちになってほしいか』だよね
志歩:Free Clusterの前座をやらせてもらうって意識は、 忘れずに考えよう
志歩:お客さんをしっかり盛り上げて、 会場の空気を作るのが私達の役割だから
咲希:うん! じゃあ…… 『ライブ始まった~!テンション上がる!』って気持ちとか?
一歌:そういうワクワクした気持ちになってほしいよね。 成瀬さん達のライブが、もっと楽しみになるように
咲希:それなら……Blue Momentsのほうが アップテンポでノリやすいし、 2曲目にもっていったほうが盛り上がって終われるかな
志歩:私は、このままがいいと思う
志歩:1曲目はお客さんの心を掴む必要があるから。 なるべくたくさんの人が知ってる曲から始めたほうが——
リン:あれ、いっちー達の声じゃない!? 来てたんだ!
ルカ:あら、本当ね
リン:もしかして、次のライブのこと話してるのかな? あたし達も行ってみようよ!
ミク:ちょっと待って、リン
リン:えっ?
ミク:みんな真剣に話してるみたいだから—— 今は、そっとしておこう
リン:はーい☆ じゃあ、いっちー達のために あたし達にできることをしよーよ!
リン:あたし、みんなに声かけてくるね!
一歌:——じゃあ、1曲目はBlue Momentsで決まりだね
咲希:うんっ! 冒頭からわーっと盛り上げて、 テンション上げてもらおう!
穂波:次は、そのためのアイディアだね。 まずは演奏から考えていこっか
志歩:入りのインパクトは、いつもより大事にしたい。 リバーブかけたり、強めにドラムを入れたり
穂波:そうだね、あとでいろいろ試してみよう。 他には、何かあるかな?
咲希:う~ん。成瀬さん達のライブみたいに、 お客さんと一緒に歌ったり、コーラスを入れてもらったりしたら 盛り上がりそうだけど……
咲希:今回はアタシ達の曲を知らない人も多いだろうし、難しいよね
一歌:なら、その分演奏で盛り上げるのはどうかな
一歌:難しいアレンジとかソロパートを入れて、 演奏で魅せるセクションを作るとか……
志歩:それはありだと思う
志歩:でも……成瀬さん達のファンに認めてもらえるくらい、 クオリティを上げなくちゃ意味がないから
志歩:やるなら、覚悟を決めてやろう
一歌:うん——わかってる
志歩:……じゃあ、続きだけど。 アドリブ入れるなら——
志歩:……1曲目はこんな感じかな
穂波:あとは実際に試しながら、 細かいところを詰めていこうか
一歌:次は2曲目だね。えっと——
穂波:あっ……その前に、少し休憩しない?
穂波:話し始めてからけっこう時間が経ってるし…… 息抜きしたほうが、いいアイディアもでると思うから
志歩:……うん、そうしようか
穂波:じゃあ、10分後に再開だね
咲希:はーいっ!
ミク:——みんな、お疲れさま
一歌:あっ……ミク! みんなも、どうしたの?
リン:じゃじゃーん! おやつ持ってきたから、食べて食べて~♪
レン:って言っても、前に一歌達が持ってきてくれたやつだけどな
穂波:ありがとう……! もしかして、休憩するまで待っててくれたの?
ルカ:すごく真剣に話し合ってるみたいだったからね
KAITO:……何を話してたの?
一歌:次のライブのステージングを考えてたんだ
一歌:この前、成瀬さんに演奏を見てもらった時に、 アドバイスをもらって——
ミク:なるほど……。 お客さんの感情を導くために、全てを使う、か……
一歌:その話を聞いて、 ステージングの意識が甘かったって痛感したんだ
穂波:お客さんの感情を導くために、 ライブ全体を通して演出しなきゃいけなかったんだけど……
穂波:わたし達は、コンセプトをちゃんと意識して、 演奏やMC……それぞれの要素を詰められてなかったもんね
志歩:うん
志歩:私達のライブで、お客さんにどんな気持ちになってほしいのか。 そのために、何ができるのか
志歩:もっと深くまで——考えていかないと
ミク:——ふふっ。楽しみだな
志歩:えっ……?
ミク:みんなは、『Leo/needの演奏を誰かの心に響かせたい』 って強い想いを持ってるでしょ?
ミク:実際に、その想いを力に変えて、 たくさんの人の心を動かしてきた
ミク:つながりを信じて、前に進む力を贈ったり……
ミク:悲しみに寄り添って、励ましたり
ミク:心を強く揺さぶって、熱くさせたり
ルカ:——そうね。 私達も、たくさんの感動をもらってきたわ
ミク:今でも、聴いてる人の心に響くライブができるのに、 そのための技術がもっと磨かれていくなら……
ミク:本番、どんなライブになるんだろうって。 ワクワクする
志歩:ミク……
レン:たしかにな
MEIKO:進化したLeo/needのライブ、私達も楽しみにしてるよ
志歩:——はい、見ててください
ミク:じゃあ、私達はもう行くね
リン:がんばってね、みんなー!
一歌:うん……!
穂波:——応援してくれるミクちゃん達のためにも、 がんばりたいね
志歩:だね。そのためにも アイディアを出していこう
志歩:じゃ、続きだけど—— star trailは私達が演奏する最後の曲だから
志歩:『もっとこの先を見たい』『熱くなりたい』って 気持ちになってもらって、成瀬さん達につなぎたい
咲希:じゃあ……気持ちを盛り上げられるように、 前に進んでいく感じを立ててみよっか!
咲希:今は最初のほうを少し落としてるけど、 もうちょっと明るめのリフを入れたりしたら、 弾む感じが出ると思うし!
志歩:それなら、照明の雰囲気も合わせて考えたいね。 例えばだけど——

第 5 话:進化したライブを

成瀬の声:『♪————!!!』
穂波:……Free Clusterのライブ、やっぱりすごく引き込まれるね
一歌:うん……改めて見ると、 最初のほうからお客さんの心を掴むために 工夫してるのがわかるな
一歌:私達はMCから始めてたけど、 こんな風に演奏から入った方が、勢いを出せそう……
志歩:逆光でライトを当てて、わざと顔を見えなくしてるのも 雰囲気が出ていいね
咲希:たしかに……! これも、『どんなライブが始まるんだろう!』って ワクワクさせるための演出なんだよね
咲希:アタシ達のライブなら、どんな演出が合うかな……
真堂:なるほど……曲に入り込んでもらうために、 照明をもっと工夫したい、ですか
穂波:はい。例えばstar trailは、 Bメロまではスポットライト以外の照明を落として、 サビで一気に明るくしたいんです
咲希:その時、客席までパーっと光を広げたら、 一体感を感じてもらえそうだし、前に進んでいく勢いも もっと出せるんじゃないかなって!
真堂:……いいですね。 他にもアイディアがあったら教えてください。 ライブの打ち合わせの際、提案してみましょう
一歌:はい! このノートにまとめてきたんですけど——
穂波:全員でユニゾンにしたところ、 そろうようになってきたね!
一歌:うん。……でも、演奏に精一杯で パフォーマンスまで気が回らなかったな
志歩:じゃあ、次からは動画を録って、動きの確認もしていこう
志歩:ついでに、流れでできるかも確認したいから、 頭から通したい
一歌:わかった。 じゃあ——いくよ!
一歌:♪——! ♪————!
数日後
ライブハウス
一歌:——ありがとうございました!
成瀬:……うん、よくなってる
咲希:ほ、本当ですか……!?
成瀬:うん。ゴールを意識して ライブを組み立ててるのがわかった
成瀬:演奏、MC、パフォーマンス…… いろいろ工夫されてて、最初に見せてもらった時より熱くなれたよ
志歩:成瀬さんがご指導くださったおかげです。 本当にありがとうございます
成瀬:あはは、『ご指導』なんて言えるほど たいしたことはしてないけどね
志歩:……いえ。すごく、大切なことを教えていただいたと思います
志歩:成瀬さんから話を聞いて、 改めて考えてみて……身に沁みて感じました
志歩:プロのミュージシャン達が、 どれだけこだわり抜いてステージを作ってるのか
志歩:音楽を届けるために、 どれだけ時間と労力を費やしているのか
成瀬:……うん、そうだね
志歩:本番まで、まだまだ改善できるところがあると思っています。 なので——
志歩:引き続き、よろしくお願いします
成瀬:ふふ。貪欲でいい目だね
成瀬:もちろん協力させてもらうよ。 君達がいい演奏をしてくれれば、私達も助かるから
成瀬:よくなったとはいえ、まだまだ粗はある。 早速、頭から確認していこう
志歩:はい!
数時間後
成瀬:——そろそろ休憩にしようか。 少し、疲れが見えてきたしね
一歌:はい……ありがとうございます
成瀬:みんな、いいガッツだったよ
成瀬:……事務所から連絡だ。 ごめん、ちょっと電話してくる
穂波:わかりました
咲希:はあ……頭も体もいっぱい動かしたから、疲れた~!
志歩:3階席まで届けるなら、 演奏も動きもオーバーにしないと伝わらないからね
一歌:でも……成瀬さんのおかげで、 演奏もパフォーマンスもすごく良くなってるよね
志歩:うん。改善点もたくさん見つかったし、 本番までクオリティを上げていこう
咲希:おー! 進化したLeo/needのステージを見せちゃおう!
咲希:……あ! そういえば、 もう発表されてるんじゃない!? 前座バンド!
志歩:そっか。今日SNSで公開されるんだっけ
咲希:えっと、Free Clusterの公式アカウントは……あった!
咲希:見て見て! 『Leo/need出演決定!』だって……!
穂波:わ……本当だ……!
一歌:……私達、本当にFree Clusterの前座をするんだね
志歩:うん……気が引き締まるね
咲希:あ、見て! 『やったー!』ってコメントしてくれてる人がいる……!
咲希:えへへ、この人にも楽しんでもらえるように、 がんばらないとだね!
一歌:そうだね。こっちにも——
一歌:あ……
志歩:どうしたの?
一歌:えっと……、このコメント……
咲希:えっ? どれどれ……
咲希:あ……
コメント:——『フリクラに見合ってない。変えてよ』

第 6 话:プロとして

ライブハウス
志歩:(……『Leo/needって誰?』 『なんでこんな新人が前座なの?』)
志歩:(『事務所のごり押し』 『もっといいバンドいるでしょ』……)
穂波:これって……
志歩:……Free Clusterの前座には、 いつも成瀬さん達と関係性が深い、実力あるバンドが呼ばれてる
志歩:まだ駆け出しの——私達みたいな新人じゃ、 期待外れって思われても仕方ないと思う
一歌:……そう、だよね……
一歌:そういう風に思う人も、いるよね
咲希:うん。でも……
咲希:…………ちょっと怖い、な
一歌:咲希……
穂波:……そうだね。 今までも、わたし達を知らないお客さんの前で 演奏することはあったけど……
穂波:わたし達のことを、ここまでよく思ってない人達の前で、 っていうのはなかったもんね
咲希:うん……
志歩:…………
志歩:(こうなる可能性を考えなかったわけじゃない。 けど……)
志歩:(実際のコメントを見ると……やっぱり、ヘコむな)
志歩:(みんなの怖いって気持ちも、わかる)
志歩:(でも——)
志歩:……たしかに、私達はまだまだ未熟で 足りないところがたくさんある。 知名度も技術も、経験も……
志歩:それは、今回のことでみんなも感じたと思う
一歌:……うん、そうだね
志歩:だけど……それでも、やるしかない
志歩:私達は、プロになったんだから。 お客さんに音楽を届けて、楽しませる責任がある
志歩:——どんなお客さんが相手でも
志歩:技術や経験は、すぐにはどうにもならないけど…… プロとしての覚悟なら、とっくに決まってるはずでしょ
志歩:私達の演奏で、会場中を盛り上げて、 最高の状態で成瀬さん達につなげよう
一歌:……志歩の言うとおりだね
咲希:うん……ごめんね、ちょっと弱気になっちゃった
咲希:でも、もう大丈夫! 来てくれたお客さん、全員に楽しんでもらえるように—— もっともーっと、練習しよう!
穂波:うん……! やれることは全部やって、 わたし達にできる最高の演奏をしよう!
成瀬:…………
成瀬:(まだデビューしたてだし、 ちょっと心配してたんだけど……)
成瀬:(——その必要は、なかったかな)
成瀬:みんな、気合十分みたいだね
咲希:……! 成瀬さん……
一歌:聞かれてたんですね……
成瀬:ごめん。ちょっと前に戻ってたんだけど、 声をかけるタイミングを失っちゃって
穂波:いえ、気にしないでください
成瀬:——さ、そろそろ再開しようか
成瀬:……Leo/needの演奏で、 油断してるお客さん達の度肝を抜いてやろう!
志歩:——はいっ!
志歩:(……成瀬さんも、期待してくれてる)
志歩:(本番まで、時間はない。 でも、全てのお客さんの胸を打つ演奏ができるように)
志歩:(完璧に仕上げて、プロとして—— 役目を果たしてみせる)
志歩:(——絶対に……!)
ライブ当日
楽屋
咲希:わ……! お客さん、どんどん入ってきてるね……!
一歌:うん。このモニタじゃ、客席全部は見れないけど…… もう半分くらい埋まってるのかな
一歌:リハーサルの時はあんまり想像つかなかったけど…… 実際にお客さんが入ってるのを見ると、 なんていうか……すごい迫力だな
穂波:今から、この人達に向けて演奏するんだよね……
志歩:……やっぱり、緊張するね
咲希:えっ……しほちゃんが緊張!?
志歩:そりゃあ、まあ。 こんなに大きなとこで演奏するのは初めてだし
咲希:じゃあ緊張がほぐれるおまじない、一緒にやろ! あ、それとも、ぎゅーってするのがいい?
志歩:おまじないはともかく、ハグは咲希がしたいだけでしょ
咲希:えへへ、だって安心するんだもん♪ ほらほら、アタシの胸にドーンと——
成瀬:失礼するよ
咲希:あ……成瀬さん! どうしたんですか?
成瀬:本番が近づいてきたから、激励にね
成瀬:お客さんが最初に聴くのは、君達の演奏だから。 頼んだよ
一歌:はい……!
志歩:精一杯、頑張ります
成瀬:大丈夫。やれることはやってきたんだから、 あとは思いっきりやるだけだよ
成瀬:いろいろアドバイスしてきたけど、 お客さんの心を掴むために一番必要なものを、 君達は最初から持ってる
成瀬:——音楽でお客さんの心を震わせたいっていう、強い想いを
志歩:(あ……)
成瀬:全力でぶつけておいで
志歩:——はい!
成瀬:それと、せっかくの大舞台だもん。 君達自身が楽しむことも忘れずにね
成瀬:想像してみてよ。 1万人以上のお客さんがいて、3階の一番後ろの席まで、 みんな君達の演奏に熱狂してる
成瀬:その光景が、ステージから見えたら——最高じゃない?
志歩:(会場中のお客さんが、私達の演奏に熱狂してる光景……)
志歩:(上手く、想像できないな)
志歩:(でも……その光景は、きっと——)
成瀬:……じゃあ、頑張ってね。 私も君達の演奏を楽しみにしてるよ
穂波:はい……! ありがとうございました!
???:『——みんな!』
一歌:え……
一歌:ミク! みんなも……!
ミク:『応援しようと思ったんだけど、ちょっと出遅れちゃったね』
一歌:ううん。 みんなの顔を見れて、ちょっと安心したよ
リン:『ホント!? えへへ、来てよかったー♪ がんばってね、みんな!』
咲希:うん! 舞台裏にスマホ置いておくから、みんなも見てて! 最高の演奏しちゃうから!
KAITO:『……楽しみにしてる』
MEIKO:『ぶちかましてきちゃってよ!』
穂波:——それじゃあ、いつものやろっか
咲希:いつものって……あっ、スターピース?
志歩:だね。ルーティーンをやったほうが、緊張もほぐれるし
一歌:ふふ、そうだね。 今日の掛け声は志歩に頼んでいい?
志歩:え……私?
一歌:うん。今日まで私達のこと、たくさん引っ張ってくれたから
穂波:そうだね。わたしも志歩ちゃんにお願いしたいな
咲希:ほらほら、リーダーもこう言ってるよ!
志歩:……わかった。 じゃあ——
志歩:今の私達の全部を出し切って、 お客さんの心に、私達の音楽を響かせよう
志歩:そして、会場中を盛り上げて—— お客さんと一緒に、全力で楽しもう
志歩:——いくよ!
穂波・一歌・咲希:『おー!』

第 7 话:Leo/needのステージ

ライブ会場
志歩:(……こうして立つと、本当に広いな)
志歩:(アリーナから3階席まで、お客さんでいっぱいで…… 圧倒される)
志歩:(それに……すごく、遠い)
志歩:(客席までの距離だけじゃなくて……)
観客達:あれ、誰か出てきた
観客達:あー、前座のバンドでしょ? 知らないとこだったけど
志歩:(……心の距離も。 ステージとの間に、見えない壁があるみたい)
志歩:(——でも)
志歩:(この壁を壊して、私達の世界に引き込んでみせる——!)
穂波:(準備はいい? みんな)
穂波:(——いくよ!)
観客達:……! なに、ドラム?
観客達:始まった?
穂波:(まずは、わたしが注目を集めるから——)
穂波:(みんなで、お客さんの心を掴もう!)
観客達:おっ、前座だ
観客達:これなんてバンドだっけ?
一歌:——Leo/needです! よろしくお願いします!
志歩:(よし、入りは決まった。 照明のタイミングも完璧)
志歩:(でも……)
咲希:(もっともっと、上げてかなくちゃ!)
咲希:(アタシ達の音楽にのって、 ワクワクやドキドキを感じてくれるように!)
一歌:(もっと——!)
一歌:♪——! ♪————~~~~~!
穂波:(すごい……! みんないつも以上に勢いがある)
穂波:(なら、わたしがこの音をもっと届ける! ひとつにまとめて、会場中に響くように……!)
穂波:(このサビを抜けたら、一歌ちゃんと志歩ちゃんのソロリレー)
穂波:(演奏で魅せて、盛り上げるために ふたりで猛特訓してたところ)
穂波:(決めて——一歌ちゃん!)
観客達:わ……すごいカッティング! キレキレじゃん!
一歌:(もっと、熱く…… お客さんを、巻き込んで——!)
一歌:(——志歩!)
観客達:スラップはやっ!
観客達:なんだこのベース……!
志歩:(まだいける……!)
志歩:(音に、動きに、魂を込めて——!)
志歩・一歌:『♪————!』
咲希:(いっちゃん、しほちゃん、すごい……!)
穂波:(この流れにのるよ! 次は4人で、1音1音、刻み込もう!)
一歌・咲希・穂波・志歩:『♪——! ——! ——! ——!』
一歌:♪————~~~!!
レン:『ユニゾン、決まったな!』
リン:『みんな、いっけー!!!』
咲希:(……! 腕を振ってくれる人、増えてきた……!)
志歩:(このまま最後まで、駆け抜けるよ!)
穂波:(もっともっと、楽しもう!)
一歌:(この一瞬を——一緒に!)
一歌:♪————!
一歌:♪————
ルカ:『一歌の歌いだし、ばっちりね』
KAITO:『うん……1曲目の勢いを殺さずに、 うまくつないだ』
一歌:(このまま、お客さんを引き込んで——)
一歌:(もっと深いところまで、私達の演奏を響かせる!)
観客達:なんか……いいね
観客達:うん……! 心にすっと入ってくる
一歌:(序盤は、悩みや苦しみに寄り添うように)
一歌:(声が届かなくて、もどかしかったり 気持ちが伝わらなくて、切なかったり……)
咲希:(ずっとこのままで、時間が過ぎていくんじゃないかって 不安になったり)
穂波:(でも、今回は共感するだけじゃない)
穂波:(お客さんのテンションを落とさないように。 大丈夫だよって励まして、手を伸ばすイメージで)
志歩:(そこから、眩しい場所へ連れて行く——!)
ミク:(……すごい……)
ミク:(照明、演奏、歌——全部がひとつになって、 みんなの想いに包み込まれてるみたい)
志歩:(音を、想いを、鳴らそう。 私達の——全部で!)
一歌:——一緒に行こう!
一歌:♪————!
一歌:(もっと歌える! もっと鳴らせる!)
一歌:(会場中に響くように。 全身全霊を込めて——)
穂波:(届いて……! もっと、もっと……!)
咲希:(今この瞬間は、全部忘れて—— 一緒に、夢みたいに楽しい時間を過ごそう!)
咲希:(その感動が、前に進む力になるように…… この1音に、瞬間に、アタシの全部を込めるから——!)
志歩:(……体が、熱い)
志歩:(歓声と音が混ざりあって、 全身が震えて、熱が押し寄せてきて——)
志歩:(この衝動を、ぶつけよう)
志歩:(まだまだ、こんなもんじゃない——!)
志歩:……!
志歩:(……感じる)
志歩:(お客さんに、私達の音楽が届いて…… 全力で応えてくれてるって)
志歩:(お客さんが、波みたいに動いて…… 会場が揺れてるみたい)
成瀬:1万人以上のお客さんがいて、3階の一番後ろの席まで、 みんな君達の演奏に熱狂してる
成瀬:その光景が、ステージから見えたら——
志歩:(——本当だ)
志歩:(熱くて、ドキドキして——最高に、楽しい……!)
志歩:(もっと、届けたい。響かせたい)
志歩:(Leo/needの音楽を——!)
ミク:(みんなの想いを、すぐそばに感じる)
ミク:(今までで、一番近くに)
ミク:(どうしようもなく心を掴まれて、 引き出されて、揺さぶられて……)
ミク:『……これが、Leo/needのステージなんだね』
一歌:♪————!
成瀬:これは……前座の盛り上がり方じゃないな
成瀬:さすが、真堂さんが見つけた子達だね

第 8 话:自分達の手で

ライブ終演後
Free Cluster 楽屋
一歌:——失礼します!
Free ClusterのメンバーA:あ、Leo/needだ!
穂波:ご挨拶に来たんですけど…… 今、お時間大丈夫ですか?
Free ClusterのメンバーB:もちろん、入って入って!
穂波:今日は、本当にありがとうございました。 貴重な経験をさせていただいて……
Free ClusterのメンバーC:いやいや、お礼を言うのはこっちのほうだよ。 盛り上げてくれてありがとね
Free ClusterのメンバーA:お客さん、すごいのってたもんね。 私達も気合い入ったよ
一歌:いえ、そんな……
成瀬:お世辞じゃないよ。 Leo/needの音楽に、どっぷり浸かってるみたいだったから
成瀬:——すごく、いいステージだった
咲希:成瀬さん……!
志歩:ありがとうございます。 そう言ってもらえて、嬉しいです
志歩:でも……皆さんのライブを見て、 まだまだだって思い知りました
咲希:はい……! 本当に本当に、すごかったです!
成瀬:♪————!
志歩:ステージの皆さんとお客さんがひとつになってて…… 会場の震えが、袖まで伝わってきました
志歩:私達も、あんなライブができるように——
志歩:もっとお客さんの心に響かせられるように。 これからも、頑張っていこうと思います
成瀬:うん。今度は前座じゃなくて、対バンで共演しよう
成瀬:その日を、楽しみにしてるよ
志歩:はい!
数時間後
ライブ会場周辺
咲希:えへへ、まだ胸がドキドキしてるなー
一歌:うん。ちゃんと盛り上がってくれるか不安だったけど…… 最後の方はみんなのってくれて、すごく嬉しかったな
志歩:だね。それに……すごく、楽しかった
志歩:(……まだ、体が覚えてる)
志歩:(お客さんの歓声と拍手の音が、空気を震わせるあの感じ)
志歩:(音に込めた熱を、あの場にいたみんなが受けとって、 返してくれて——)
穂波:……志歩ちゃん?
志歩:え?
穂波:大丈夫? なんだかぼんやりしてたみたいだったから……
志歩:ああ、うん。平気
志歩:ちょっと思い出してたんだ。ステージでのこと
志歩:ずっと、演奏でたくさんの人の心を震わせたいって 思ってきたけど——
志歩:今日、あのステージに立って…… お客さんの熱を浴びて
志歩:私の夢に、触れた気がしたんだ
一歌:志歩……
志歩:私、いつか絶対に、メインバンドとしてあの場所に立ちたい
志歩:あの景色を、自分達の手でつかみ取りたい
志歩:——この4人で、一緒に
穂波・一歌・咲希:『うん……!』
一歌:じゃあ、もっと実力つけないとね
咲希:曲も、もーっといいの作らないと!
穂波:明日からまた、がんばっていこう!
女性達:——ライブ最っ高だったね!
女性達:うん! やっぱフリクラ世界一だ~、一生ついてく!
咲希:(あ……あそこ歩いてるの、今日のお客さんかな?)
女性達:あと、Leo/needもよかったよね! 前から追ってたけど、もうすっかりプロって感じでさ!
咲希:……!
女性達:わかる! でもさ——
女性達:ちょっと寂しいよね。 このまま有名になったら、遠くにいっちゃいそうで
女性達:あ~、たしかに。 いろんな人に知ってもらえるのは嬉しいけどね~
咲希:あ……
志歩:……咲希? どうしたの、ぼーっとして
咲希:あ……ごめんっ! ライブ楽しかったな~って考えてたら、ホワホワしちゃって!
志歩:もう、早く打ち上げいこうって言ったのは咲希でしょ。 ぼさっとしてたら置いてくよ
咲希:えーっ! 待って待って! 置いてかないで~!