活动剧情
All ways Jump! with you
活动ID:176
第 1 话:わたし達らしく夢に向かって
ステージのセカイ
みのり:——次は、背伸びの運動です! 手のひらを頭の上で合わせて、大空へ芽を伸ばすように~
みのり:にょきにょき~!
ミク・リン:『にょきにょき~!』
みのり:最後に、腕をピンと伸ばして大きく回すよ! 大輪の花がみのるように~、みのりんりん♪
ルカ・MEIKO:『みのりんりん♪』
みのり:以上、みのりん体操でした~!
ルカ:教えてくれてありがとう、みのりちゃん。 とってもかわいくて、元気が出る体操ね♪
MEIKO:これ、合宿所でもやったのよね? 放送を見てる人達、喜んでくれたんじゃない?
みのり:うん! 大好評だったよ!
みのり:って言っても、この体操ができたのは ひかりんさんのおかげなんだけどね
リン:えっ? ひかりんさんの?
遥:うん。最初は、視聴者のみんなと普通のラジオ体操をしてたんだ
愛莉:朝練してたら、『まだ眠い』ってコメントしてる人がいたから 目覚ましに始めたのよね
愛莉:でも、途中でひかりんさんが またまた流星のごとく乱入してきて…… そのクセが、まあ強かったのよ
雫:ビックバン大ジャンプに、惑星首回し……だったかしら? パワフルでとっても面白かったわ
KAITO:あはは、さすがひかりんさんだなあ
みのり:それで、わたしも負けられない!って思って いろいろ考えてたら、みのりん体操ができたんだ!
みのり:みんなもコメントでいろいろアイディアをくれて、 すっごく楽しかったなあ
レン:見てる人達も、すっかり目が覚めただろうね
MEIKO:それに、みんなに寄り添って、 みんなと一緒に盛り上がる……MORE MORE JUMP!らしいわね
みのり:えへへ……グランプリが始まったばっかりの時は ちょっと緊張しちゃってたけど、今はだいぶ慣れてきたんだ
みのり:だから、これからもわたし達らしく、 希望を届けられるようにがんばるよ!
ミク:がんばってね! わたし達も応援してるよ
ミク:……でも、みのりちゃん達はもう、 グランプリを見てる人たちに希望を届けられてると思うな
ミク:ね? リンちゃん♪
リン:ふふっ、そうだね♪
愛莉:……? なんか、意味ありげね
雫:何か理由があるのかしら
ミク:最近ね。セカイにある木が成長してる気がするんだ!
リン:さっきも、ミクちゃんとお散歩してたら 新しい葉っぱがついてるのを見つけたんだ!
ルカ:みんなが夢に向かっていつも頑張っているから、 あの木もすくすく育ってるのかもしれないわね
みのり:ねえ! どれくらい大きくなったのか、見に行こうよ!
愛莉:そうね。行ってみましょ!
花畑
みのり:そんな……
みのり:ど、どどどうしよう! 木の葉っぱ、しゅんってなっちゃってるよ~!
リン:フレー!フレー!って応援したら 元気になってくれるかな!?
みのり:わ、わたしも一緒にやるよ!
レン:ふたりとも、落ち着いて……!
KAITO:応援も効果があるかもしれないけど…… 葉っぱや茎に黒いものがついてるし、 これが原因なんじゃないかな
雫:本当だわ。この黒いの、何かしら?
ルカ:想いの欠片に似ているけど…… あまり良いものではなさそうね
ミク:うん。この欠片はなんていうか……
遥:……とにかく、このままじゃ駄目だよね
雫:この黒い欠片が悪さをしているなら、 早く取ってあげたいけど……
愛莉:ん~……でも、結構しっかりくっついてそうだから、 木が傷まないか心配ね
みのり:あ、このあたりは傷つけないではがせそうだよ! ちょっとだけ、ペリッと……!
ミク:……! みのりちゃん、離れて!
みのり:えっ?
みのり:わわっ!?
愛莉:な、なに!?
リン:みんな……!
???
第 2 话:憧れを目指して
视频:播放视频
???
みのり:(あれ……? ここ、どこ……?)
みのり:わあっ!?
通行人:っと……。 おい、ぼーっと立ってんなよ
みのり:す、すみません……!
女の子A:ちょっと、大丈夫? 人多いんだから気をつけないと危ないよ、みのり
女の子B:って、ライブのビラも落としちゃってるじゃん。 仕方ないなあ……一緒に拾ってあげる
みのり:ビラ……?
みのり:あ……そうだ! ビラ配り!
みのり:もうすぐライブだから、 お客さんたくさん集めないといけないんだった!
女の子B:えっ? 自分が何してるかわかってなかったの?
女の子A:本当に大丈夫? 調子悪いならみのりのノルマも手伝おうか?
みのり:ううん、大丈夫! ぼーっとしちゃってた分、フルパワーで巻き返すよ!
みのり:——こんにちは! 『Pop☆Drop』です! 来週ライブするので、よければ見に来てください!
みのり:いっぱい元気になってもらえるようにがんばります! よろしくお願いします!
通行人A:Pop☆Drop? 知ってる?
通行人B:ううん、初めて聞いた。 地下ドルってやつじゃない?
みのり:あの、わたし達、心に元気を注入する!っていうのを コンセプトに活動してまして——
通行人A:あ、すみません。興味ないです
通行人B:やばい、聞かれてた。行こ行こ
みのり:あっ……
Pop☆DropのメンバーA:…………
Pop☆DropのメンバーA:……いつまで、こんな感じなんだろう
みのり:えっ?
Pop☆DropのメンバーA:デビューして1年経つのに、お客さん増えないし…… ステージに立っても 人気あるメンバーしか目立ってないし
Pop☆DropのメンバーB:事務所の贔屓すごいもんねー。 今日も、うちらがビラ配ってる裏で、 選抜組は雑誌のインタビューでしょ?
Pop☆DropのメンバーA:雑誌っていっても、フリーペーパーだけど。 はあ……これ以上、頑張る意味あるのかな
みのり:(みんな……)
みのり:(……そうだよね。 がんばっても変わらないんじゃないかって、 わたしもたまに不安になっちゃうもん)
みのり:(……でも……!)
みのり:たしかに今は、わたし達を見てくれる人は少ないけど……
みのり:だけど、諦めないでがんばれば 見てもらえる日がくるよ!
みのり:だからそれまで、一緒にがんばろう!
Pop☆DropのメンバーA:でも……それっていつ? こんなに頑張っても報われないんじゃ……
みのり:——大丈夫!
みのり:今日がいい日じゃなくても、 明日はいい日になるかもしれない
みのり:いつかきっと、誰かに届くよ!
Pop☆DropのメンバーB:あはは……みのりはずーっと、そればっかだね
Pop☆DropのメンバーA:でも……うん、そうだね。 ありがとう、ちょっと元気出たかも
Pop☆DropのメンバーA:よし! 残りのビラ配りもがんばろう!
みのり:うんっ!
みのり:(よかった、元気になってくれて!)
みのり:(わたしも、自分で言っててちょっと元気になっちゃった)
みのり:(やっぱり、遥ちゃんの言葉はすごいなあ。 今でも、みんなにがんばるぞ!って気持ちを届けてて)
みのり:(……遥ちゃんがアイドルを引退した時は、 ショックだったけど——)
みのり:……はぁ、なんとか間にあった。 でも、今日はギリギリになっちゃってもしょうがないよね
みのり:(だって、だって……! オーディションに合格したんだもん!)
みのり:(49回も落ちちゃったし、 正直無理かもって思う時もあったけど……)
みのり:(諦めないでがんばれたのは、遥ちゃんのおかげだなあ。 ホントに、感謝してもしきれないよ!)
生徒A:みのりー! 今朝のニュース見た!?
みのり:えっ?
みのり:(——その分、遥ちゃんにもらった希望を 今度はわたしが届けるって決めたんだもん!)
みのり:(少しでも、遥ちゃんみたいなアイドルに近づけるように——)
みのり:こんにちは! Pop☆Dropです!
みのり:絶対絶対すてきなライブにするので、 是非見に来てください!
みのり:よろしくお願いします!
数日後
ライブハウス
Pop☆Dropのセンター:みんなありがとー! 今日のライブ、どうだったー?
Pop☆Dropのファン:りったん、今日も世界一輝いてたよ~!
Pop☆Dropのファン:絶対また来るからなーーー!
みのり:(わ……! みんな、ペンライトいっぱい振ってくれてる!)
みのり:(わたしの色もあるかな? えっと……)
みのり:(ひとつ、ふたつ……みっつ!)
みのり:(よかった……! いつものみんな、今日も来てくれたんだ……!)
みのり:(でも……デビューした時から、ずっと増えないなあ)
みのり:(——ううん。 1年もずっと応援してくれてる人がいるんだもん。 それって、すっごく嬉しいことだよね!)
みのり:(これから、遥ちゃんみたいに たくさんの人に希望を届けられるように——)
みのり:(もっともっともーっと、がんばらなくちゃ……!)
翌日
レッスン室
みのり:いち、に、さん、し……
みのり:(うまくならなきゃ……!)
みのり:(今のわたしじゃ、たくさんの人に振り向いてもらうことも、 遥ちゃんみたいに希望を届けることもできないけど……)
みのり:(絶対なるって、決めたんだもん!)
みのり:(ステージの上でキラキラ輝いて、 たくさんの人に“明日もがんばろう”って 気持ちをあげられるような)
みのり:(そんな、アイドルに……!)
みのり:——わあっ!?
みのり:い、たた……つまずいちゃった
みのり:うう、足首ちょっとひねっちゃったみたい……!
みのり:はあ、手当てしないと……
みのり:…………ダメだなあ、わたし
みのり:もっとがんばらなきゃいけないのに、 転んでケガして……
みのり:遥ちゃんなら、こんな風には……
みのり:…………
みのり:…………本当に、なれるのかな
みのり:う、ううん! 弱気になっちゃダメだよね!
みのり:“今日がいい日じゃなくても、明日はきっといい日になる!” それを伝えたくてアイドルになったんだもん
みのり:わたしが諦めちゃダメだよ……!
みのり:絶対なるって決めたんだから—— なれるまで、前を向いて進まなくちゃ……
???:——一生懸命頑張るみのりちゃんの姿は、 きっと誰かにとっての希望になるはずだよ
みのり:えっ?
みのり:今、誰かが励ましてくれたような……
みのり:……気のせいかな?
みのり:(……でも、そうだよね。 一生懸命がんばれば、きっと……!)
みのり:——よし! ダンスは明日にして、今日は歌の練習しよう!
第 3 话:明日はきっと
数日後
ライブハウス
みのり:————♪ ————♪
みのり:(——うん! いつもより声が出てる気がする!)
みのり:(それに——)
みのり:(余裕ができたからかな? お客さんの顔がいつもよりはっきり見える!)
みのり:(……やっぱり、わたしを見てくれてる人は少ないけど……)
みのり:(目に映った時、ちょっとでも元気にできるように 精一杯踊ろう!)
みのり:(——あっ! あの人、今こっち見て……)
みのり:(……届いたかな?)
みのり:あ……!
みのり:(ペンラ、振り返してくれた……!)
みのり:(よーし! もっと、もっと……!)
1時間後
スタッフ:みのり列、すぐにご案内可能です! 握手券をお持ちの方はお並びください!
みのり:(……握手会、今日も3人で終わっちゃうのかな……)
みのり:(もっといろんなお客さんと話したいけど…… 会いに来てくれる人がいるだけで、ありがたいことだよね)
みのり:(応援してるって言ってもらえて、いっぱい元気もらったし!)
みのり:(でも……)
Pop☆Dropのファン:今日のゆいゆい最高だったよ! めちゃくちゃ可愛くて、ずっと目が離せなかった!
Pop☆Dropのファン:りったん、今日もダンスキレキレだったね! パワーもらっちゃった!
みのり:(……遥ちゃんだったら……)
みのり:(遥ちゃんだったら、こんな時、どうするんだろう)
みのり:(届いたって思っても、全然で……。 まだまだがんばらなきゃいけないのに、不安になっちゃった時)
みのり:(……そんなこと、遥ちゃんには起きないのかな……?)
Pop☆Dropのファン:あの——みのりちゃん!
みのり:えっ?
みのり:わ……わたしですか!?
Pop☆Dropのファン:はい! 私、りったん推しなんですけど…… 今日のみのりちゃん、すっごく輝いてたので 会いに来ちゃいました!
みのり:え……ええっ!? わたしが輝いて?
みのり:ほ、ホントにわたしが!? そう見えたんですか?
Pop☆Dropのファン:ふふ、ホントですよ!
Pop☆Dropのファン:もともと、すっごく一生懸命だなって思ってたんです。 でも、今日はいつも以上に元気いっぱいで、 キラキラした笑顔で……
Pop☆Dropのファン:気づいたら、みのりちゃんばっかり見ちゃってました
Pop☆Dropのファン:最近、ちょっとヘコんでたんですけど…… 私もがんばろうって、元気もらいました!
みのり:…………!
みのり:……っ、ありがとうございます!!!
みのり:そう言ってもらえて、すっごく…… すっごくすっごくすーっごく、嬉しいです!
スタッフ:すみません、時間でーす
Pop☆Dropのファン:あ……それじゃあ、また!
みのり:は、はい……!
みのり:あのっ! よかったら、また見てください! りったんの次でもいいので……!
みのり:もっともっと、元気になってもらえるように わたしもがんばります!
Pop☆Dropのファン:——はい! 応援してますね!
みのり:(……遥ちゃんみたいなアイドルになれるかは、わからない)
みのり:(もしかしたら、どんなにがんばっても難しいのかもしれない)
みのり:(でも……)
みのり:(こんなわたしでも、誰かの心を照らせるなら……)
みのり:(これからも、全力でがんばろう)
みのり:(明日はもっと輝けるって、信じて——!)
翌日
宮益坂女子学園 2年B組
志歩:朝から、何ニヤニヤしてるの?
みのり:聞いてよ志歩ちゃん! 昨日の握手会で、新しくわたしの列に来てくれた人がいてね……!
志歩:へえ、よかったじゃん
???:ふたりとも、今ちょっといいかな?
みのり:あ、本多さん! どうしたの?
本多:今度、地域ボランティアに参加するんだけど、 まだ人数足りないみたいで……よかったら一緒にどうかなって
みのり:ボランティア?
志歩:ああ、学級委員が仕切ってるやつじゃない? 鳳さんも、草むしりの募集してたでしょ
本多:そうそう! 児童館で子供達と遊んだり、 勉強教えたりするんだって
みのり:へえ、楽しそう……!
本多:月末の土曜日なんだけど、どうかな?
志歩:あー、ごめん。私は練習あるから無理そう
本多:日野森さん、忙しいもんね。 花里さんはどうかな?
みのり:その日はスケジュールあいてるから、やってみたいな!
本多:ありがとう! じゃあ、私から担当の人に…… あ、でも、花里さんは自分で言いに行ったほうがいいかな?
みのり:え? なんで?
本多:ふふ。このボランティアのリーダー、 花里さんが大好きな——
本多:桐谷遥さんだから
みのり:えっ?
みのり:ええ~~~~~っ!?
视频:播放视频
第 4 话:遠い青空
视频:播放视频
宮益坂女子学園 2年A組
先生:それでは、HRは以上です。 予習と復習を忘れずにね
遥:(今日は課外活動はないから…… 児童館ボランティアのポスターを作って帰ろうかな)
遥:(それから、今週ある介護ボランティアの準備もしよう)
遥:(初めて行く施設だから、 雰囲気とか大切にしてることを調べておかないと)
遥:(……いろんなボランティアをするようになって、 毎日充実してるな)
遥:(新しいこと、始めてみてよかった)
遥:(背中を押してくれたお母さんに、感謝しないとな)
数カ月前
咲希:はるかちゃん、この前のテスト学年1位だったんだよね!? すごいなー!
遥:ふふ。たまたま勉強してたところが出ただけだよ
一歌:でも桐谷さん、いつもちゃんと予習と復習してるよね?
咲希:たまにノート見せてもらうもんね! アタシ、練習で疲れて後回しにしちゃう時もあるから、尊敬だよ~
一歌:私も……。それで、今回あんまり数学の点数よくなくて
遥:次のライブのために頑張ってるって、言ってたもんね
咲希:うんっ! アタシ達の演奏が お客さんの心に届くように、まだまだ練習しなきゃ!
遥:……そうだ。私でよければ、 テストの問題でわからないところ教えようか?
一歌:えっ……いいの?
遥:うん。私もテストの復習したかったから
咲希:わあ……ありがとう! じゃあ、3人で勉強会だね! おやついっぱい買ってこよーっと♪
一歌:もう、勉強がメインだからね?
咲希:わかってるもーん♪
遥:(——うん。これくらいまとめれば、 問題パターン別のポイントをスムーズに教えられそう)
遥:(……すごいのは、天馬さん達なんだけどな)
遥:(お客さんに最高の演奏を届けるために、 いつも頑張ってて……)
遥:(私には、もう……)
遥の母:遥、今ちょっといい?
遥:あ……うん、大丈夫だよ。 どうしたの?
遥の母:実は……夕刊に、遥が大好きなお姉さんの記事がのってたの。 覚えてる? 遥をとびきりの笑顔にしてくれたお姉さん
遥:……!
遥:……うん、覚えてる
遥:(……笑顔だけじゃない。 お姉さんは私に、憧れと夢をくれた)
遥:(……私はもう、お姉さんに顔向けできないけど……)
遥:(でも——)
遥の母:……読むかどうかは、遥が決めてね
遥:(少しだけ、なら……)
遥:(……『“引退した元アイドル、 舞台を降りてもなお、人々に希望を届け続ける”』……)
遥:(『……アイドルを引退後、 地方ラジオ局のアナウンサーとなった彼女は、 その活躍の場を小さなブースに留まらせることなく』——)
遥:(『介護老人福祉施設や幼稚園、温泉施設など、 その華やかな経歴を活かしてステージに立ち 地域に密着した活動を続け』)
遥:(『花が咲いたような笑顔と歌声で、 多くの人々に勇気と希望を与え続けている』……)
遥:……そっか
遥の母:……すごく、お姉さんらしいよね。 写真も、子供達に囲まれて笑ってて
遥:(……本当に、花みたいな笑顔だな。 心の中を照らしてくれるような……)
遥:(お姉さんは今でも、たくさんの人に希望を届けてるんだ)
遥:……すごいな、本当に
遥:私も、こんな風に……なりたかったな
遥の母:そう思うなら……また、目指してみてもいいんじゃない?
遥:えっ……
遥の母:この記事を見て、思ったの。 誰かを笑顔にする方法は、たくさんあるんだなって
遥の母:だったら……遥にぴったりの道も、見つかるかもしれないでしょ?
遥:あ……
遥:(……考えたこともなかったな。 アイドル以外の道で、希望を届けようなんて)
遥:(でも……)
遥:(届けようとして、また奪うことになったら……)
遥の母:……ごめん、困らせちゃったかな。 すぐに答えを出さなくてもいいの
遥の母:私は、どんな道を選んでも応援するから。 遥の想いを大切にして、ゆっくり考えてみて
遥:(……私にできることなんて、もうないかもしれない)
遥:(でも、もしほんの少しでも可能性があるなら……)
遥:(あれから、いろんなボランティアに 参加するようになったけど……)
遥:(……やっぱり、私がお姉さんみたいにできるとは思えない)
遥:(でも、少しでも誰かの役に立てるのは嬉しいし、 やりがいもあるから)
遥:(今は……目の前の人のために、できることをしよう)
数日後
介護施設
遥:今日はよろしくお願いします
おばあさんA:こんなに可愛らしい学生さんが遊びに来てくれて、嬉しいわあ。 話し相手がいなくて、退屈だったのよ
ボランティアの学生:ふふ。それじゃあ、今日はたくさん話しましょうね
遥:あとでクイズ大会もするので、楽しみにしててください
遥:(……レクリエーションの時間までは、 自由に施設の方と話して回るんだったよね)
遥:(ここは任せてよさそうだから、私は他の人と——)
おばあさんB:…………
遥:(……あれ? そういえばあの車いすの人、ずっとひとりで窓際にいるな。 具合が悪いとかじゃないといいけど……)
介護士:——伸子さんね、いつもああして空を見てるのよ
遥:え……何かあったんですか?
介護士:……少し前までは、とても明るい方だったの。 運動がお好きで、施設の周りをよくお散歩していらしたわ。 でも、病気にかかって……足が動かなくなってしまったの
遥:足が……
介護士:それから、すっかり気落ちしてしまったみたいで。 身体を動かすのが、生きがいだったんでしょうね
遥:そう、だったんですね……
遥:(……生きがい、か……)
遥:——こんにちは、伸子さん。 お話してもいいですか?
伸子:…………
遥:…………綺麗な青空ですね
伸子:…………
伸子:…………ええ
伸子:……でも、ひどいわ
伸子:こんなに綺麗なのに、もうこの下を自由に歩けないんだもの
遥:(あ…………)
遥:…………そうですね
遥:——それなら、一緒に外へ出ませんか?
伸子:え……
遥:私が、行きたい場所へお連れします
伸子:——そうね。じゃあ……
伸子:車いすをお願いできる?
数週間後
遥:——こんにちは、伸子さん
伸子:あら……また来てくれたのね。 待っていたのよ
遥:えっ?
伸子:あなたと一緒にでかけたくて
伸子:……私ね。昔から、旅をするのが好きだったの
伸子:星に手が届きそうなくらい、空に近い丘へ登ったり、 美しい花畑を探しに、洞窟を抜けたり……
伸子:この足で、たくさんの新しい景色に会いに行ったのよ。 とっても、楽しかったわ
遥:……そうだったんですね
伸子:だから……足が動かなくなった時は絶望したわ。 もう、この先に楽しみなんてないって思った
遥:伸子さん……
伸子:……でもね。あなたとのお散歩は、 ひとりでお散歩するよりもたくさんの出会いがあったわ
遥:え……
伸子:あなたのおかげで—— 少しだけ、生きるのが楽しみになったのよ
遥:(……私、が……)
遥:(……でも、私は……)
伸子:——遥ちゃん、ありがとう。 私に希望をくれて
伸子:あなたに出会えて、よかったわ
遥:あ……
遥:……こちらこそ、ありがとうございます
第 5 话:めぐる希望
数週間後
宮益坂女子学園 空き教室
遥:皆さん、今日は集まっていただきありがとうございます
遥:全員そろったら今回のボランティアの説明を始めるので、 席について待っていてください
遥:(……うん、プリントに不備はなさそう。 念のため、板書にも間違いがないか確認して——)
???:う~~~、ど、どどどうしよう! 遥ちゃんが目の前に……!
???:もう……イメトレしてきたんじゃなかったの?
???:だ、だって……! みんなを仕切ってる遥ちゃん、キリッとしててかっこよくて……!
遥:(……? なんだか、賑やかだな……)
遥:あの……何か不明点でもありましたか?
みのり:えっ!? 遥ちゃ……桐谷さん!?
みのり:いえあの、全然まったくありません! 騒いじゃってごめんなさい……!
遥:ううん、大丈夫だよ。 あなたはたしか、隣のクラスの……
みのり:は、花里みのりです!
みのり:子供達のために一生懸命がんばるので、 よろしくお願いします!
遥:うん。一緒にがんばろうね、花里さん
みのり:はい!
ボランティア当日
児童館
遥:掛け算の筆算は、考え方を理解するのが大切なんだ
遥:例えば、16個入りのお饅頭が3箱ある時、 どうやって全部のお饅頭を数えればいい?
女の子:えっと……九九じゃ計算できないから、 1個ずつ数える?
遥:ふふ、それでもわかるね。 でも、10個入りのお饅頭が3箱と、 6個入りのお饅頭が3箱あるって考え直したら……?
女の子:あ……30個と18個を足して、48個! そっか、だから筆算の時、かけ算と足し算するんだ。 ありがとう、お姉ちゃん!
遥:どういたしまして。 この考え方で、他の問題も解いてみてね
遥:(他に宿題で困ってそうな子は……大丈夫そうだな。 ここは係の子に任せて、別の場所を手伝った方がいいかも)
遥:(絵本の読み聞かせと人形遊びは人が足りてるみたいだし…… 体育館を見に行こうかな)
女の子:うっ、う……
遥:(えっ……あの子、泣いてる?)
遥:(転んじゃったのかな? それとも、お友達とケンカとか……)
遥:(とにかく、話を聞きに行かないと——)
みのり:あれっ!? みゆきちゃん、どうしたの!? 転んじゃった!?
みゆき:うっ、ひっく……うえ~ん!
みのり:わっ! ど、どうしよう……!
みのり:えっと、えっと……あ! そのTシャツ、『マジカル☆リボンナイツ』のだよね?
みのり:じゃあ、この歌知ってるかな?
みのり:——♪ ——♪
みゆき:……! リボンナイツのうた……!
みのり・みゆき:『——♪ ——♪』
遥:ふふっ……。 お歌、上手だね
みのり・みゆき:『えへへ……』
みのり:って、えっ!? 遥ちゃん!?
遥:お姉さんのおかげで、すてきな笑顔になったね
遥:よかったら、どうして泣いてたのか教えてくれない?
みゆき:……あのね、ドッジボール楽しそうだったから、 まぜてもらいに行ったの
みゆき:でも、へたっぴだから入っちゃダメって言われて……
みのり:そんな……
みのり:じゃあ、わたしも一緒にまぜてー!って言うから、 もう1回行こうよ!
みゆき:……ううん、大丈夫
みゆき:わたしが運動へたなのはほんとだもん。 お絵かきする
遥:あ……
遥:ねえ、お姉さんに考えがあるんだけど……
遥:一緒に、みんなのことびっくりさせない?
1時間後
体育館
みゆき:——えいっ!
子供達:!? あいつ、いつの間にこんな球……わわっ!
みゆき:やった、当たった……!
遥:——そこまで! 白チームの勝ち!
みゆき:わ、勝った……!
子供達:くそ~、やるじゃねーか!
みのり:かっこよかったよ、みゆきちゃん!
みゆき:えへへ……。 お姉ちゃん達、ドッジボール特訓してくれてありがとう!
遥:ふふ、びっくり作戦大成功だね
みゆき:うん……! あのね、わたし、運動苦手だったけど…… 今日、ちょっと好きになったよ
みゆき:だから、明日からはかけっことかなわとびも がんばってみるね!
遥:——うん! 応援してるね
子供達:おーい! チーム変えてもう1回やるぞー!
みゆき:あ、わたしもやるー!
遥:……花里さん、特訓手伝ってくれてありがとう。 おかげで、あの子を笑顔にできたよ
みのり:えっ? い、いえいえ……! わたしも、あの子に笑ってほしかったですし!
みのり:それに、すごいのは遥ちゃ……桐谷さんですよ!
みのり:ドッジボールにまぜてあげるだけじゃなくて、 運動をもっと楽しめるように、いろいろ教えてあげて……
みのり:——やっぱり桐谷さんは、みんなに希望を届ける すごいアイドルなんだなって思いました!
遥:え……
みのり:あっ、い、今はもう違いますよね! ごめんなさい、急にこんなこと言っちゃって……!
みのり:でも、わたしにとっては昔からずっとそうっていいますか……!
みのり:それこそ、桐谷さんはわたしに、 アイドルになるって夢をくれたので……!
遥:アイドルに……?
みのり:はいっ! 去年、やっとデビューもできたんですよ!
みのり:桐谷さんに比べたら全然まだまだ!って感じですけど……
みのり:でも、昔遥ちゃんが『今日がいい日じゃなくても、 明日はいい日になるかもしれない』 って言ってくれたから——
みのり:落ち込んじゃうことがあっても、がんばれるんです!
遥:花里さん……
みのり:だから、わたしは——
みのり:昔も今も、ずっとずーっと、 遥ちゃんにいっぱい希望をもらってるんです!
みのり:わたしも、いつか遥ちゃんみたいな 希望をあげられるアイドルになれるように、がんばります!
遥:…………っ
遥:(……私が真依にしたことや、 たくさんのファンを悲しませたことは、 絶対に許されることじゃない)
遥:(でも——)
遥:(届いてた希望も、あったんだ)
遥:(こんな風に、 誰かの背中を押し続けられるくらい、強く)
遥:(それなら……)
遥:——ありがとう、花里さん
みのり:え? お礼を言うのはわたしのほうで……!
遥:ううん。今の言葉で、私も“明日をがんばる希望”をもらったから
遥:だから——ありがとう
みのり:遥ちゃん……
遥:それと……よければ、 私のことはそのまま“遥”って呼んでほしいな
遥:同級生なんだし、敬語じゃなくていいよ。 私も、みのりって呼んでいい?
みのり:ふへっ!? あっ、えっ、はい! だ、大丈夫です……じゃなくて、だよ!
遥:ふふ。それじゃあ、残りの時間も一緒にがんばろう、みのり
みのり:う、うん……!
遥:(……これからも、私にできることを探していこう)
遥:(アイドルとしては叶わなかったけど—— 今度こそ、たくさんの希望を届けられるように)
???:遥ちゃんなら、きっと大丈夫よ
遥:(今のは……)
遥:(気のせい、かな? でも……なんだか、勇気をもらえた気がする)
遥:(——進んでいこう。この想いを、胸に)
视频:播放视频
第 6 话:諦められない夢
视频:播放视频
配信スタジオ
ななみん:はいどうも、こんにちは! ななみんで~す!
ななみん:今日は前からお知らせしてたように、コラボ配信だよ! それも、スペシャルなゲストを呼んでるの!!
ななみん:ってことで、さっそく登場してもらうね! ——どうぞ~!
愛莉:はーいっ! ラブリー☆ フェアリー☆ 桃井~……愛莉~!!
愛莉:でおなじみ、桃井愛莉よ! 今日は全力でななみんチャンネルを盛り上げていくから、 みんなよろしくね!
コメント:『キターーーー!!』 『このコラボ待ってた!!!』 『嬉しい!!!』
愛莉:みんな、最初から飛ばしてるわね!
ななみん:そりゃそうだよ~! なんたって、あの人気配信者の 愛莉ちゃんが来てくれたんだもん!
コメント:『おもしろくなりそう』 『期待してるぞ愛莉!』
愛莉:ふふ、任せなさい! みなぎる元気をななみんさんのファンにも 届けちゃうわよ♪
ななみん:お、やる気満々だね~! そんな愛莉ちゃんと、今日はこんな企画をやっていくよ!
ななみん:題して! 『有名店の新作ドーナツ お腹いっぱい♡になるまで食べてみた』~!
愛莉:いえ~い!
コメント:『いええええええ!』 『待ってました!』 『ドーナツおいしそう!』
コメント:『なんか普通?』 『もっと面白いことすると思ってた』
愛莉:まあまあまあ、待ちなさいって。 もちろん、ただ食べるだけじゃないわよ?
ななみん:この前から、SNSで私達への質問を募集してたでしょ? 今日は、その質問に答えながら ドーナツをおいしくいただいちゃいま~す☆
コメント:『そういうことか』 『質問送ったよ!』 『ドーナツいらなくない?』
愛莉:いいでしょ、ドーナツ食べたかったんだから!
コメント:『おもしろトーク期待!』 『ハッピーエブリデイやるかな?』 『食べるならハッピーペロリやって!』
愛莉:(あ……)
愛莉:(……やっぱり、ななみんさんのリスナーも期待してるわね)
愛莉:——じゃ、さっそくいただこうと思うけど…… せっかくだし、アレやっちゃおうかしら
ななみん:アレ……?
愛莉:はーむっ!
愛莉:ん~っ♡ とってもおーいし♪
コメント:『これは、どんなゲテモノも可愛く食べられる、あの……!?』 『ハッピーペロリキタ!』 『舌出してるだけでは…?』
愛莉:ちょっと、ハッピーペロリを舐めないでちょうだい! わたしが何年かけてこの技を完成させたと思ってるの!?
愛莉:百発百中、この角度で舌をペロリできるんだから!
ななみん:ぷっ……あはは! どこに時間かけてるの?
ななみん:あーもう、出だしから愛莉ちゃんワールド全開すぎるよ~
愛莉:このままわたしのかわいさで、 ななみんさんのリスナーさんもみーんな虜にしちゃうわよ♪
コメント:『あっ、はい』 『キャラ間違えてるぞ桃井』 『はやくトークいこ!』
愛莉:はぁ~、みんな我慢ができないわねえ。 仕方ないわ。どんどん食べて、食べて、食べまくるわよ!
ななみん:……っても~、そこはどんどん答えるでしょ! 食べてばっかでどうするの!
愛莉:ふふ。冗談よ、冗談! それじゃまずは、ペンネーム・ササミFLYさんから——
1時間後
愛莉:次の質問は、『最近あった嬉しかったこと』、か……
コメント:『なになに?』 『新しいハッピー技ができたとか?』 『ありえそうw』
愛莉:……家から学校まで、全部の信号が青だったことかしら!
ななみん:おお~、地味に嬉しいね!
愛莉:でしょ? こういう小さな幸せを見つけることが、 ハッピーにエブリデイを過ごすコツなのよ!
コメント:『格言出た!』 『さすがハッピーエブリデイ』 『深いようで深くない!』
ななみん:それじゃ、愛莉ちゃんが素敵な学びをくれたところで——
ななみん:寂しいけど、そろそろお別れの時間かな
コメント:『えー!』 『もっとふたりの話聞きたい!』 『延長してー!』
愛莉:わたしも名残惜しいけど、大丈夫よ! コラボの第2弾も準備中だから!
コメント:『やったー!』 『今すぐやろ!』 『次は何するの?』
ななみん:内容はまだひみつ! でも、次は私が愛莉ちゃんのチャンネルに 遊びに行くつもりだよ!
愛莉:ななみんさんのリスナーも、 よかったら遊びに来てちょうだい!
ななみん:それじゃ——
愛莉・ななみん:『ばいば~い!』
ななみん:——ふう、お疲れさま~!
愛莉:すっごく盛り上がったわね
ななみん:うん! 私も配信してるの忘れるくらい楽しんじゃった!
愛莉:ななみんさん、途中でツボって喋れなくなってたものね
ななみん:だって、愛莉ちゃんの『本当にキツかったロケトップ3』 本当に面白かったんだもん!
ななみん:ハッピー反復横跳びで猛獣と威嚇対決した話とか、 ライブ前日に、某ファミレスのメニュー全部食べるまで 帰れないロケが入った話とか……
愛莉:どれもアイドルにやらせる仕事じゃないわよね、全く……。 ライブまで時間なかったから、お腹空かせるために 死ぬ気で走ったっけ……
ななみん:ホントに大変だったんだね~
ななみん:でも私、そういうネタ全然持ってないから ちょっと羨ましいかも
愛莉:……そうね。こうして視聴者に楽しんでもらえるし、 いい経験ができたって思うわ
愛莉:ともかく、今日は呼んでくれてありがと! 次のコラボもよろしくね
ななみん:うん! ねえねえ、次はダンス系の企画やらない?
愛莉:えっ……ダンス?
ななみん:私、愛莉ちゃんのダンス動画好きなんだ。 パワフルなのに、決めるとこではバッチリ決めて 可愛くアピールするとことかさ
ななみん:だから、私のリスナーのみんなにも、 愛莉ちゃんのダンス見てほしいなって思って!
愛莉:あ……
愛莉:……ありがとう。 そう言ってもらえるのはすごく嬉しいわ
愛莉:けど……みんながわたしに求めてるのは、 トークとかネタ系の企画だと思うのよね
愛莉:今日の配信でも、そういうコメントが多かったでしょ?
ななみん:あ、たしかに……。 愛莉ちゃん、話もリアクションもすっごく面白いから みんなの気持ちもわかるな
ななみん:じゃあ次はネタ動画にして、 ダンスはまた別の機会にしよっか
愛莉:そうね……いっそ部屋から出て、 ショッピングしたりするのはどう? コーディネート対決とかしても盛り上がりそうだし
ななみん:いいね! なら、ちょうど気になってるお店があって——
数時間後
愛莉の部屋
愛莉:ん~……
愛莉:(コラボ配信、うまくいってよかったわ)
愛莉:(……でも、あれじゃ昔と何も変わらないわね)
愛莉:(わたし、なんのために……)
愛莉:ななみんさんからメール?
愛莉:(あ……第一候補のセレクトショップ、 撮影OKもらえたみたい)
愛莉:(じゃあ、次のコラボ企画はファッション対決で決定かしら)
愛莉:(ななみんさんはセンスがいいコーデにするだろうし…… わたしはウケ狙いで、ちょっと外した方がよさそうね)
愛莉:(みんなの期待に応えられるように、 案を練っておかないと——)
ななみん:うん! ねえねえ、次はダンス系の企画やらない?
愛莉:…………
愛莉:(…………わたしだって、いつかは……)
1年前
愛莉:投稿、しちゃった……
愛莉:(……もう、あと戻りはできないわ)
愛莉:(アイドルをやめて、 ファンのみんなを悲しませちゃったけど……)
愛莉:(やっぱり、夢を諦めるなんてできない)
愛莉:(——ここから、再出発よ)
愛莉:(悲しませちゃった以上に、 みんなを楽しい気持ちにできるように)
愛莉:(そして……今度こそ、わたし自身の夢も叶えられるように)
コメント:『うそ!これって愛莉ちゃんのダンス動画!?』 『ハッピーエブリデイじゃん。本人?』 『あれ、引退してなかったっけ?』
愛莉:(あ……もう、こんなにコメントが……)
コメント:『踊ってるところ初めて見た』 『こんなにダンス上手だったんだ!』
コメント:『かわいくて元気もらえる!』
愛莉:…………!
愛莉:わたしのダンスで、元気に…………
数日後
愛莉:(……ダンス動画も歌動画も、伸びなくなったわね)
愛莉:(1本目は話題になってたけど、そのあとは……)
愛莉:(……今日は、雑談配信でもしようかしら)
愛莉:…………えっ!?
愛莉:昨日の配信、急上昇ランキングにのってる! 今まで入ったことないのに、どうして……
愛莉:次のお便りは——『踊ってる愛莉ちゃんも好きだけど、 ハッピーエブリデイも大好きだったので恋しいです』……
コメント:『わかる!』 『ハッピーエブリデイも見たい』 『ハッピー技やって~!』
愛莉:(え……)
愛莉:(……こういうのは、もうやらないつもりだったけど……)
愛莉:(みんなが喜んでくれるなら、少しだけ——)
愛莉:——みんな、久しぶりね! バラエティアイドル仮面・ハッピーエブリデイよ!
コメント:『きたー!!!』 『やっぱり愛莉はアイドルよりこっちのイメージ』
愛莉:ってちょっと! ハッピーエブリデイもアイドルなんだけど!?
愛莉:そんなこと言ったら、画面越しにハッピー正拳突きを お見舞いしちゃうわよ!?
愛莉:(あれが、話題になって……?)
愛莉:(……やっぱり、みんなが求めてるのはこっちなのね)
愛莉:(わたしのファンは、バラエティのわたしを 好きになってくれた人が多いし、当然かもしれないけど……)
愛莉:(アイドルとしての、わたしは……)
愛莉:(……ううん。そうじゃないわ)
愛莉:(わたしのパフォーマンスに、 トーク以上の魅力がなかったってだけ)
愛莉:(今は、みんなの期待に応えたい……)
愛莉:(だけど、もっとパフォーマンスを磨いて、 いつか必ず——)
愛莉:(理想のアイドルに、なってみせる……!)
愛莉:(あれから、ずっとがんばってきたけど…… みんなの反応は変わらない)
愛莉:(でも……やっぱりわたしは、 アイドルとして希望を届けたいから……)
愛莉:(歌とダンスも もっと見たいと思ってもらえるように——)
愛莉:まずはステップ練習から——1、2、3、4……
第 7 话:届かないなら、届くまで
数日後
センター街
愛莉:(配信で使うフリップ、買えてよかったわ。 あとは、ダンスシューズも買い替えて……)
???:——Pop☆Dropです! よろしくお願いします!
愛莉:ん?
愛莉:(ビラ配り……懐かしいわね。 新人アイドルかしら?)
愛莉:(……いいわね。 ライブで自分達の想いを思いっきり届けられて)
愛莉:(……わたしもまた、いつか——)
通行人:ねえ、昨日の愛莉ちゃんの配信見た?
愛莉:…………!
通行人:見た見た、質問BOXに答えてくやつだよね?
通行人:そう! みんなのいじりに ズバッとつっこんでいく愛莉ちゃん、笑ったな~
通行人:芸人さん並の切れ味だよね。 またバラエティ出てほしい~
愛莉:あ……
愛莉:(……見つからないように、ちょっと遠回りして 行こうかしら……)
???:あ——そこの猫のカバンの方!! ちょっとすみません!!
愛莉:えっ?
みのり:こんにちは! Pop☆Dropです! 今度ライブをするんですけど、興味ありませんか?
みのり:1000%の元気を……って、ええっ!? も、桃井愛莉ちゃん!?
愛莉:そ、そうだけど……
みのり:わああっ! すごい、本物だ……!
愛莉:ちょ、ちょっとっ! もう少しボリューム抑えてくれる?
みのり:あっ! ご、ごめんなさい! つい興奮しちゃって!
みのり:じゃなくて、あの……! よければ、ライブ見に来てくれませんか!?
みのり:愛莉ちゃんみたいなすごいアイドルに比べたら 下手だと思うんですけど……
みのり:最高のライブをして、愛莉ちゃんの心にも 元気を注入できるようにがんばるので、ぜひ……!
愛莉:ふふ、ありがと。気持ちは受け取ったわ
愛莉:でも……どうしてわたしなの?
みのり:えっ?
愛莉:さっき、ピンポイントで声をかけてきたじゃない? わたしに気づいてたわけでもないみたいだし
みのり:そ、それは……
みのり:愛莉ちゃんがちょっとだけ、しゅんとしてる気がして……
みのり:あ……! 遠かったし、 全然見間違いかもしれないですけど……!
愛莉:(……この子、本気でわたしを 元気にしようとしてくれてたのね)
愛莉:——ビラ、1枚もらってもいいかしら?
みのり:……! はい!
数日後
ライブハウス
愛莉:(いけない、動画撮ってたら遅れちゃったわ……!)
愛莉:(よかった……間に合ったみたいね)
愛莉:(あの子は——)
愛莉:(いた……!)
愛莉:あっ……
愛莉:(もう、ぴょんぴょんしなくても見えてるわよ)
愛莉:(っていうか、そんなに前のめりになったら……)
愛莉:(ほら、バランス崩しちゃったじゃない。 危なっかしいわね)
愛莉:(それに、この振りなら手はピンと伸ばすより しなやかに動かした方が映えると思うけど)
愛莉:(でも……)
愛莉:(……かわいいじゃない)
愛莉:(ポジションは後ろのほうだけど、 とびっきりの笑顔で、全身をめいっぱい使って…… 精一杯届けようとしてる)
愛莉:(……そうよね)
愛莉:(届かないなら、届くまで がむしゃらにがんばるしかないわよね)
愛莉:(努力は必ず報われるなんて、思わないけど……)
愛莉:(『みんなに希望を届けよう!』って気持ちでがんばれば、 きっと誰かが受け取ってくれるはずだわ)
愛莉:(だって今、こんなに——)
愛莉:(“がんばろう”って気持ちが溢れてくるんだもの)
???:愛莉ちゃんなら、なれると思うな。 なんでもできるスーパーアイドルに
???:前向いてがんばろー!って思えるように、 わたし達も応援してるよ♪
愛莉:えっ?
愛莉:今の声は……?
愛莉:わからないけど…… なんだか、元気をくれる声だったわね
愛莉:(——がんばるわ)
愛莉:(今度こそ、夢を叶えるために)
翌日
宮益坂女子学園
愛莉:(HR、けっこう長引いたわね)
愛莉:(急いで帰って、ダンス配信の準備しなきゃ——)
みのり:はあ……せっかく急いで学校出たのに、 教室にビラ忘れちゃうなんて……
愛莉:……えっ?
みのり:あっ! 愛莉ちゃ……じゃなくて、桃井先輩!
愛莉:アンタ、ここの生徒だったの!?
みのり:じ、実はそうなんです……。 あ、えっと——!
みのり:昨日は、ライブに来てくれてありがとうございます! すっごく嬉しかったです!
愛莉:——こっちこそ、ありがと。 すごくいいライブだったわ
愛莉:そうだわ。よかったら今度、一緒にお昼食べない?
みのり:えっ!? あ、愛莉ちゃんとお昼ご飯を!?
愛莉:ええ。感想もゆっくり伝えたいし…… ダンスの振り、ちょっと危ないところあったでしょ? そこも教えてあげるわ
みのり:そ、そんないいんですか!?
愛莉:いいに決まってるじゃない、こっちから誘ってるんだから!
みのり:わあ……ありがとうございます! 楽しみにしてますね!!
视频:播放视频
第 8 话:求められる私を
视频:播放视频
撮影スタジオ
カメラマン:——OK! さすが雫ちゃん、いい表情撮れたよ!
カメラマン:今日もオーラ全開だったね! いい表紙になりそうだ
雫:ありがとうございます。 またよろしくお願いします
雫:(……よかった。今日もやりきれたみたいね)
雫:(——“日野森雫”を)
数時間後
雫の部屋
雫:えっと、アプリを開いたら、ホームボタンを押して……
雫:あ……見れたわ
雫:(……この前カフェで撮った写真、 ちゃんとアップされてるみたいね)
雫:(マネージャーさんがアカウントを管理してくれて、 本当にありがたいわ)
雫:(念のため、投稿文もチェックしておかなくちゃ。 えっと……『少し肌寒かったので、カーディガンを使ったコーデ。 丈が短めなので、ワイドパンツと合わせてみました』)
雫:(『色味はサックスブルーとホワイトで大人っぽく爽やかに。 お気に入りの組み合わせなので、 よかったら真似してみてくださいね』)
雫:(『2枚目は、シブヤのカフェで。 ハーブティーと一緒にお気に入りの詩集を読みました』)
雫:え……
雫:(マネージャーさんに送った文章では、 お気に入りの物語を紹介していたはずだけど……)
雫:(たしかに、ファンタジー小説は “私”らしくないかもしれないわね)
雫:(またマネージャーさんを困らせちゃったかしら……。 もっと、しっかりしないと)
コメント:『今日もお美しい……』 『雫様目指してコーデの勉強頑張ります!』 『私も詩集読んでみようかな』
志歩:お姉ちゃん。お風呂わいたけど先入る?
雫:しぃちゃん……! 呼びに来てくれてありがとう
雫:でも、あとで大丈夫よ。 ちょうど、ファッションの勉強をするところだったの
志歩:勉強って……その雑誌、全部読むの? 10冊くらいありそうだけど……
雫:ええ。最近のトレンドを押さえようと思って
雫:私のコーディネートを参考にしてるって 言ってくれる人もいるから、 喜んでもらえるように頑張らなくちゃ
志歩:……そっか
志歩:でも……大丈夫?
雫:え……?
志歩:ずっと、休めてないみたいに見えるから
雫:あ……
雫:……ありがとう、しぃちゃん。心配してくれて
雫:でも——みんなが望んでいるのは “完璧な日野森雫”だから
雫:ちゃんと調べて、徹底しておかないと
志歩:……だからって、そこまで根詰めなくてもいいんじゃない?
雫:……いいえ。モデルに復帰した時、誓ったの。 もう二度と、責任や期待から逃げないって
志歩:お姉ちゃん……
雫:(……アイドルの時は結局、 逃げるみたいに辞めてしまって…… たくさんの人を悲しませてしまったわ)
雫:(でも、“誰かに希望を届けたい”って 気持ちは残って……)
雫:(ありがたいことに、モデルとしてそのチャンスをもらえたから)
雫:(——今度こそ、ちゃんとやり遂げなくちゃ)
志歩:……わかった。 でも、無理しすぎないでね
雫:ええ。ありがとう
志歩:……じゃあ、お風呂先にもらうから
雫:いってらっしゃい。ゆっくりしてきてね
雫:(……しぃちゃんは、本当に優しいわね)
雫:(心配をかけてしまって、申し訳ないけど……)
雫:(本当の私じゃ、何も届けられないから——)
雫:(これからも、 みんなが求めてくれる私を生きていかないと)
第 9 话:息のしやすい場所
翌日
宮益坂女子学園 3年E組
雫:(昨日、遅くまで雑誌を読んでたから、ちょっと眠いわね……)
雫:ふわぁ……
雫:あっ……
雫:(いけない。誰が見てるかわからないし、ちゃんとしなくちゃ)
愛莉:あら、おはよう雫!
雫:愛莉ちゃん! おはよう、ちょっと久しぶりだね
愛莉:そうね、1カ月ぶりくらい? アンタ最近、忙しそうだものね
愛莉:あ、そういえば見たわよ。 新作リップのCM!
愛莉:相変わらず、テレビで見ると別人みたいね。 ちょっとドキッとしちゃったわ
雫:ふふ、ありがとう
愛莉:……よかったわね。 いろいろあったけど、今の仕事もちゃんと軌道に乗って
雫:あ……うん
雫:(愛莉ちゃんと一緒に、同じ夢を目指せないのは やっぱり寂しいけど……)
雫:(愛莉ちゃんは、まだ夢を追いかけてて…… とっても嬉しいわ)
雫:(昔からずっと、愛莉ちゃんは たくさんの元気をくれるアイドルだから)
雫:(あの時も——)
愛莉:はっきりしなさいよ! 中途半端な態度が一番良くないのよ! アンタがそんなだと、ファンだって不安になるじゃない!
雫:わかってる。わかってるけど……
雫:……………………
愛莉:……どうして、何も言わないのよ。 そんなの、認めてるようなものじゃない!
雫:……ええ……
雫:……ウワサは、本当なの。 少し前から、メンバーとうまくいってなくて……
愛莉:……詳しく聞かせてくれる?
雫:(……愛莉ちゃんにわかってもらえて、本当に心強かった)
雫:(進む道は違うけど…… 私も支えになれるように、愛莉ちゃんの夢を応援しましょう)
雫:……私も、ななみんさんとのコラボ配信見たよ。 すごく面白かった
愛莉:本当? ……なら、がんばった甲斐があったわね
愛莉:まあ、わたしは喋ってただけだし、 雫とは全然違うと思うけど
雫:え? 違うって……
愛莉:ほら、雫は見てる人にキラキラした気持ちとか、 自分もがんばろう!って気持ちを届けてるじゃない?
愛莉:でも、わたしはそういう感じじゃないから
雫:愛莉ちゃん……
雫:——そんなことないよ
雫:私はいつも、愛莉ちゃんにそういう気持ちをもらってるよ
愛莉:え……
雫:丁寧にコメントを拾ってリクエストに応えたり、 みんなに楽しんでもらえるように振る舞ったり……
雫:愛莉ちゃんの、そういうファン想いで一生懸命なところに、 ずっと憧れてるの
雫:それに私、アイドルを辞めたばっかりの頃は 心に穴が開いたみたいで、何も考えられなかったけど……
雫:こうして前に進めたのも、 初めて会った時と変わらない愛莉ちゃんの姿を見て、 私もがんばりたいって思ったからだよ
雫:だから……いつも本当にありがとう
愛莉:雫……
愛莉:……こっちこそ。 雫にそう言ってもらえて本当に嬉しいわ
愛莉:これからもお互い、 ハートを大事にがんばっていきましょ!
雫:うん!
愛莉:でも——がんばりすぎは感心しないわね
雫:えっ?
愛莉:だってほら……目の下にクマができてるじゃない!
雫:あ……。 昨日、遅くまでファッションの勉強をしてたから……
愛莉:もう……一生懸命なのはわかるけど、 ちゃんと息抜きもするのよ?
雫:息抜き……
雫:それなら……今日は久しぶりに 愛莉ちゃんとお昼ご飯を食べたいな
愛莉:えっ?
雫:愛莉ちゃんと話してると楽しくて、 リフレッシュになるから……だめかな?
愛莉:あ~……だめってわけじゃないんだけど、 今日は先約があるのよね
雫:先約?
愛莉:ええ。後輩とお昼を食べる約束してて
愛莉:その子、アイドルをやっててね。 駅前でビラをもらって、ライブを見に行ったのよ
愛莉:そしたら、なんとここの生徒だったの
雫:そうなんだ……すごい偶然だね
愛莉:でしょ? で、ライブの感想伝えがてら 一緒にお昼でもって話になったんだけど……
愛莉:よかったら、雫も一緒に来る?
雫:えっ? でも、その子は愛莉ちゃんと話したいんじゃ……
愛莉:そこは大丈夫よ。アイドル全般のファンみたいだから、 むしろ雫が来てくれたら大喜びすると思うわ
愛莉:ただ……気を遣っちゃうのなら、別の日にふたりで食べましょ!
雫:……そうね……
雫:(アイドルファンの子なら、 きっと私を“何でもできる完璧な人”って思ってるわよね)
雫:(そうなると、やっぱり気は抜けなそうだけど……)
雫:(次に愛莉ちゃんと会えるのが いつになるかわからないし、 後輩がどんな子なのかも気になるし——)
雫:……ありがとう。 そういうことなら、お邪魔してもいいかな?
愛莉:オッケー、決まりね!
愛莉:あ、予鈴なっちゃった。 じゃ、またあとでね
昼休み
中庭
愛莉:『木の下のベンチに座ってるわね』……っと
愛莉:よし、場所連絡したからもうすぐ来ると思うわ
雫:ありがとう。花里みのりちゃん……よね? 楽しみだな
雫:(でも……幻滅させてしまわないように、 気をつけなくちゃ……!)
みのり:もーもーいーせんぱーいっ!
雫:えっ?
みのり:はあ、はあ……お待たせしました!
愛莉:待たせたも何も、さっき連絡したばっかりよ
雫:とても急いで来てくれたみたいね
みのり:はい! 一緒にご飯食べるの、すっごく楽しみにしてたので!
みのり:——って……ええっ!? あ、あなたは……!
愛莉:ふふ。スペシャルゲストの日野森雫先輩よ!
雫:よろしくね、みのりちゃん
みのり:はわわ……
みのり:す、すごい……! 周りの空気まで光ってる!
雫:突然お邪魔してごめんなさいね。 私も入れてもらってもいいかしら?
みのり:も、もももももちろんです! なんならわたし、少し離れておふたりのこと見守ってますから!
愛莉:なんでそうなるのよ。今日の主役はアンタでしょ?
みのり:えっ……?
愛莉:ライブの感想、伝えるって言ったじゃない
雫:私も、どんなライブだったのか気になるわ。 アイドルに厳しい愛莉ちゃんのお墨付きだもの
愛莉:ほら、こっち来て真ん中座りなさい
みのり:はい! えへへ……失礼します!
愛莉:——それで、一生懸命踊ってるみのりを見て わたしもがんばろうって思ったの
みのり:わ……、わあ……!
みのり:ありがとうございます! アイドルの大先輩の愛莉ちゃんに そう言ってもらえるなんて、嬉しいです!
雫:すごいわね。 愛莉ちゃんがこんなに誰かを褒めるの、珍しいのよ?
みのり:え、そうなんですか?
雫:ええ。私のことも、滅多に褒めてくれないもの
愛莉:たまに褒めれば十分でしょ
みのり:ふふ、ふたりはとっても仲良しなんですね!
みのり:あ、そういえば…… わたしもクラスに仲良しの友達がいるんですけど、 志歩ちゃんって、日野森先輩の妹さんなんですよね?
雫:えっ? みのりちゃん、しぃ……妹とお友達なの?
みのり:はい! いつもたくさんお世話になってます!
雫:そうだったのね……!
雫:……妹と仲良くしてくれてありがとう、みのりちゃん
雫:それで……妹とは、どんな話をしているの?
みのり:えっと、宿題のこととか、嬉しかったことの話とか……
みのり:あ! あとあと、よくうさぎさんの話をしてます!
雫:うさぎさん?
みのり:志歩ちゃんって、飼育委員じゃないですか。 わたし、1年生の時やってたので たまに一緒にお世話してるんです!
みのり:それで——
雫:待ってちょうだい
雫:しぃちゃん、飼育委員だったの……? 初耳だわ
愛莉:そりゃ、高校生なんだし なんでもかんでも家族に話したりしないでしょ
雫:そうかもしれないけど…… 教えてくれても良かったのに
雫:……でも、しぃちゃんはかわいい動物が大好きだから、 ぴったりのお仕事ね
みのり:そうなんです! とっても大事にお世話してるんですよ
みのり:1匹1匹の性格をメモして、 抱っこの仕方とかなで方を変えてるみたいで……
みのり:志歩ちゃんっていつもはクールな感じだけど、 面倒見がよくて優しいですよね!
雫:そうなのよ……!
雫:この前もね、駅で迷子になってたら、 わざわざ迎えに来てくれたのよ
みのり:え……迷子?
愛莉:ちょ、雫……!
雫:えっ? あ……!
雫:(い、いけない……! しぃちゃんの話をできるのが嬉しくて、つい気が緩んじゃったわ)
雫:えっと……迷子、ではなくて……
雫:地図を見ても自分がどこにいるのか、 わからなくなってしまったの
愛莉:それを迷子と言わずして、何て言うのよ!
愛莉:って、ヤバ……
みのり:日野森先輩って……
雫:(どうしましょう、みのりちゃんを がっかりさせてしまっていたら……)
みのり:ちょっと天然なところもあるんですね! かわいいなあ……!
雫:え……
みのり:あ、ごめんなさい! 先輩なのに……!
愛莉:——そうなの。 これでけっこう抜けてるのよ?
愛莉:だから、時々手がかかるんだけど…… なんだかんだ癒されてたりするのよね
みのり:あ、それちょっとわかるかもしれません!
みのり:テレビや雑誌で見る雫ちゃんは、綺麗でかっこよくて 雲の上の人ってイメージだったんですけど……
みのり:志歩ちゃんの話をしてる日野森先輩は、 すごく優しそうな顔をしてて…… なんだか、あったかい気持ちになるなあって
みのり:それに、ギャップも知れて嬉しかったです。 失礼かもですけど、ちょっと親近感わいちゃいました!
雫:みのりちゃん……
雫:(そんなふうに、言ってくれるなんて……)
雫:(ありのままの私じゃ、 周りを失望させるだけだって思ってたけど……)
雫:(こんな風に、受け入れてくれる子もいるのね)
雫:(でも……)
雫:みのりちゃん。このことは、 私達だけの秘密にしてもらえないかしら?
雫:みんなの前では、いつだって完璧な日野森雫でいたいから……
みのり:そうなんですか? 今の雫ちゃんも、とってもステキだなって思いますけど……
みのり:先輩がそう言うなら、わかりました! わたし、墓場まで持っていきます!
雫:ありがとう、みのりちゃん
みのり:でも、あの……
みのり:時々でいいので、今みたいな日野森先輩も 見たいな~、なんて……
雫:そう言ってもらえて嬉しいわ
みのり:えへへ、よかったです!
雫:(……なんだか、息がしやすい気がする)
雫:(どんな時も、求められる姿でいなくちゃって思ってたけど……)
雫:(この場所でなら……もう少し、 力を抜いてもいいのかもしれないわ)
???:ありのままの雫ちゃんを受け入れてくれる人は、 きっといるはずよ
雫:(えっ……?)
雫:(今の……空耳かしら?)
雫:(でも——そうね)
雫:ねえ、みのりちゃん。 よかったら、また一緒にご飯を食べてもいいかしら?
雫:みのりちゃんのことも、もっと知れたら嬉しいわ
みのり:……! はい! じゃあ、とっておきの自己PRを考えてきますね!
视频:播放视频
第 10 话:その手をもう一度
第 11 话:これからも、アイドルとして
ステージのセカイ 花畑
みのり:ふんふふふ~ん……むにゃ……
ミク:みのりちゃん、とっても楽しそうに眠ってるね
雫:私達はみんな目が覚めたけど…… まだ屋上で踊っている夢を見てるのかしら?
愛莉:それだけ、また4人で踊れたのが 嬉しかったのかもしれないわね
愛莉:でも、さすがにそろそろ起こすわよ!
遥:……みのり、起きて!
みのり:むにゃむにゃ……はっ! は、遥ちゃん!?
みのり:ここは…………あれっ? ミクちゃん達もいる! ってことは——
KAITO:よかった。これでみんな目が覚めたね
レン:みのりちゃん、どこか痛かったり、気分が悪かったりしない?
みのり:大丈夫だよ! でも……ずっと、不思議な夢を見てたんだ
みのり:みんなバラバラに活動してて、 ミクちゃん達とも出会えてなくて……
愛莉:……さっきみんなで話してたんだけどね。 実は、わたし達も同じ夢を見てたみたいなの
みのり:えっ?
雫:みんな、それぞれの道で頑張っていたけど……
雫:思うようにいかなくてもがいてたり、 本当の想いや、ありのままの自分を抑え込んでいたり…… 葛藤や辛さを抱えていたわ
みのり:あ……!
みのり:……どうしてわたし達、そんな夢を見てたんだろう……
MEIKO:それは……たぶん、木についていた 黒い欠片が原因じゃないかしら
みのり:あ、そういえばあの木ってどうなって—— わわ! なんか大きくなってる!?
雫:そうなの。みのりちゃんが起きる少し前に、 欠片が消えて、木に吸い込まれていったのよ
リン:それで、ぐぐぐって木が伸びたんだよね!
レン:本当に不思議な欠片だよね。 あれに触った瞬間、みんな寝ちゃったし……
遥:ルカは想いの欠片じゃないかって言ってたけど…… 本当にそうなら、どんな想いから生まれたんだろう
みのり:わからないけど……夢を見てた時、 わたしはちょっと不安だったな
みのり:オーディションに受かって、憧れのアイドルになれたけど、 上手くいかないことが多くって……
みのり:本当に遥ちゃんみたいなアイドルになれるのかな、 誰かに希望を届けられるのかなって
愛莉:……そうね。わたしもずっと感じてたわ
愛莉:理想のアイドルになれるかって不安……。 それに、一度アイドルを辞めた罪悪感や後悔も
雫:それなら……そういう想いが関係してるのかしら
ルカ:断言はできないけれど、そういう苦しい想いが積み重なって 黒い欠片になったのだとしたら……
レン:みんながつらい夢を見てしまったことも納得できるね
リン:そっか……
みのり:でも——あの夢のおかげで、気づいたこともあるよ!
リン:気づいたこと?
みのり:うん! どんなに苦しくても、 みんなが別々の道を進んでたとしても——
みのり:『希望を届けたい』って想いは、変わらないんだって!
遥:…………そうだね
遥:抑え込もうとしてもなくならない—— 大切な想いなんだって、改めて気づけたな
雫:ええ。それに——MORE MORE JUMP!が、 私にとってどれだけ大切な存在かってことも
雫:みんながいたから、私は自分のことを認めて、 ありのままの姿で希望を届けることができてるのよね
愛莉:……そうね。MORE MORE JUMP!だったから、 わたし達は足りないところを補って、支え合いながら、 ここまでこれた
愛莉:——希望を届ける、アイドルとして
ミク:みんな……
MEIKO:ふふ。ミクとリンってば、泣きそうになってるわ
リン:だ、だって……! 話を聞いてたら、みんなが出会えて 本当によかったなって思って……
愛莉:あら? どうして他人事なのよ
ミク:えっ?
みのり:そうだよ!
みのり:前も言ったでしょ! ミクちゃん達も、MORE MORE JUMP!の一員だって!
みのり:……夢の中でもね、 みんなが応援してくれる声が聞こえたんだ
みのり:それってきっと、みんなが寄り添って応援してくれたことが 夢の中に出てきちゃうくらい わたしにとって大切だったからで……
みのり:わたしは、みんなのおかげでここまで来れたんだなって。 みんながいてくれて、本当に本当によかったなって、 改めて思ったよ!
ミク:みのりちゃん……
遥:……このメンバーでならこれからも、 どこまでも夢を追いかけて行けると思う。だから——
遥:絶対、なろうね。 たくさんの希望を、たくさんの人に届け続ける…… そんな、アイドルに!
みのり・愛莉・雫:『うん!』 『ええ!』
みのり:あ……! それじゃあ、 みんなでいつものやろうよ!
愛莉:ふふ、そうね
雫:ミクちゃん達も、一緒にやってくれるかしら?
ミク:もちろん!
雫:もっともっとたくさんの歌を!
愛莉:もっともっとたくさんの元気を!
遥:もっともっとたくさんの希望を!
みのり:もっともっとも~っと たくさんの人達に届けられるように!
みのり:もあもあ~
みんな:『JUMP!』
视频:播放视频