活动剧情

仰ぐ夜空に、星は紛れて

活动ID:188

第 1 话:ワンマン決起会!

咲希の部屋
咲希:みんな、飲み物の準備はオッケー? それじゃあ——
咲希:これより、Leo/needワンマンライブの決起会を始めます! かんぱーい♪
一歌・穂波・志歩:『乾杯!』
咲希:……ん〜! ほなちゃんが持ってきてくれたジュース、おいしい〜! みかんの粒がプチプチってしてる!
穂波:ふふ、お母さんの手作りなんだ。 決起会だから特別に、って
一歌:こんなおいしいジュースが作れるなんて……すごいな
志歩:この食感、ちょっとクセになりそう
穂波:よかった。みんなが喜んでたって伝えておくね
志歩:うちは、おばあちゃんが最中持たせてくれたから。 好きに食べて
咲希:はーい♪ えへへ、最中も楽しみだなあ
咲希:あ、アタシは、お母さん達がポリポリチップスを いっぱい買ってきてくれたんだ! カルボナーラ味に、ショートケーキ味でしょー
穂波:ショ、ショートケーキ味……?
志歩:相変わらず、変な味ばっかりだな……
一歌:うちもお母さんがいろいろ持たせてくれたし…… 応援してもらってる感じがして嬉しいね
志歩:うん。こうやって応援してくれる人達に 応えるためにも——良いワンマンにしないと
志歩:今回の結果が、次のライブにも繋がるかもしれないし
穂波:そうだね。 みんなのためにも、Leo/needのためにも……絶対に成功させよう
穂波:——わたし達4人でね
一歌・咲希・志歩:『うん!』
咲希:(みんな、気合い入ってるな)
咲希:(すっごく大事なワンマンだし…… アタシも頑張らなくちゃ!)
咲希:——そうだ! みんなに見せたいものがあったんだ!
志歩:見せたいもの?
咲希:うん。SNSでこの前見つけたんだけど……
咲希:ほら! ファンのみんなが、 ライブの準備をいろいろ載せてくれてるんだよ!
一歌:わ、すごい……! オリジナルのTシャツを作ってくれてるんだ
志歩:へえ……。 この人、つけていくアクセサリーアップしてる
穂波:本当だ。『Leo/needイメージで、 星モチーフにしてみました』……素敵だね
咲希:だよねだよね! 他にも『ワンマン楽しみー!』って言ってくれてる人が——
コメント:『今回ステージ遠いから、ちゃんと見えるかな〜』
志歩:咲希、どうしたの?
咲希:あ、えっと……ちょっと、気になるコメントがあって
一歌:気になるコメント?
咲希:うん。ステージが遠いから心配だなー、って感じの……
コメント:『キャパあるのはいいけど、見えづらくはなるよな』 『なんかちょっと、遠くにいっちゃった気がするよねー』
一歌:……最近、こういう投稿もよく見るようになったよね
穂波:そうだね……
志歩:……まあ、気持ちはわかるよ
志歩:小さいハコと比べると、 どうしたってお客さんとの距離は広がるし
咲希:……うん……
咲希:たくさんの人に、アタシ達の音楽を 届けられるようになったけど……
咲希:大きい会場になるのって、お客さんにとって いいことばっかりなわけじゃないんだよね……
咲希:アタシも、ジャムフェスの時 ちょっとだけ遠いなって思っちゃったし
咲希:……なんだか、難しいな
一歌:でも——それなら、音楽で伝えよう
咲希:え?
一歌:『そばにいるよ』『私達はここにいるよ』って想いを 音に込めて——
一歌:私達の気持ちを、みんなに届けようよ
咲希:いっちゃん……
志歩:……一歌の言う通りだね
穂波:うん。みんなで想いを込めれば、きっと伝わるし——
穂波:それが、わたし達の目指す 『たくさんの人の心に響く』音楽だもんね
咲希:うん……そうだね!
咲希:よーし、アタシ達の想いがバシバシ届くように! 本番まで、練習頑張るぞー!

第 2 话:心繋がる音

翌日
教室のセカイ
リン:わ〜! これがワンマンの香盤表!?
咲希:うん! 昨日、真堂さんから送られてきたんだ♪
KAITO:香盤……当日のスケジュール表みたいなやつだよね
穂波:はい。何時に会場に入って、リハをやってっていうのが 全部書いてあるんです
志歩:っていうか咲希、データでもらったのを わざわざプリントアウトしたの?
咲希:えへへ♪ だって、形にした方がワクワクするでしょ?
レン:ワクワク?
一歌:わかる気がするな。 ちょっと気分が上がるっていうか……
志歩:ふーん……。 私は内容が確認できれば別にいいけど
咲希:もー! しほちゃんにはロマンが足りないよ~!
志歩:香盤にロマンも何もないでしょ
リン:あはは! しほっちらしいな〜
MEIKO:——あ、当日の集合はお昼なんだね。 思ったより早くないんだ
志歩:はい、午前中は機材の搬入とセッティングがあるので。 私達は近くのスタジオで、 軽く合わせてから行く予定なんです
志歩:リハは、音のバランスと演出の調整に集中したいので
レン:なるほど。それならスムーズにリハに入れるし、 時間を無駄にしないで済むもんな
ルカ:ふふ。みんな、すっかり頼もしくなったわね
咲希:ライブ本番まで、やれることは全力でやろうって決めたので!
咲希:と、いうわけで——ここからは、 アタシ達の演奏をみんなに聴いてもらっちゃいます!
リン:あ、それって……!
一歌:うん。この前お願いしてた、通し練習を見てほしいんだ
リン:やったー! 待ってました♪
KAITO:……MCとか、本番を想定した練習がしたいって言ってたね
穂波:はい。お客さんの視点で、感想をもらえたら嬉しいです
ミク:もちろん。厳しい意見も言わせてもらうからね
一歌:ふふ、そのほうがありがたいよ
数分後
穂波:——それじゃあみんな、準備はいい?
穂波:本番まで、あと少し…… ミクちゃん達に通し練習を見てもらえるのは、これが最後だと思う
穂波:目の前に1500人のお客さんがいるつもりで—— 思いっきりやろう!
一歌・咲希・志歩:『うん!』
咲希:(……全力でやろう)
咲希:(離れてても、アタシ達は変わらない—— ずっとそばにいるよって、伝わるように)
志歩:(……音に、私達の想いを込める)
一歌:(会場にいる全員に、届けるんだ……!)
穂波:じゃあ——いくよ!
MEIKO:すごい……
レン:いつも以上に、引き込まれるな……
ミク:うん。応援してくれてる人達に、絶対に届けたい——
ミク:みんなの、強い想いを感じるよ
咲希:(まだ——)
咲希:(もっと、伝えなくちゃ)
穂波:(わたし達はそばにいるんだって、想いを込めて——)
志歩:(ひとりひとりの心に届くように、もっと——!)
一歌:♪————————————!
咲希:(今——)
咲希:(今、気持ちがぴったり重なったみたいだった——)
一歌:(音からわかる……みんな、同じ気持ちだって)
穂波:(届けたい。ミクちゃん達に——応援してくれる人達に)
志歩:(……今なら、もっといける)
志歩:(もっと、私達の想いを届けられる——!)
一歌:♪————————————! ♪——————————〜〜!
咲希:(——楽しいな)
咲希:(最っ高に、楽しい……!)
一歌:——ありがとうございました!
レン:めちゃくちゃいい演奏だったな……!
リン:気持ちがビリビリ伝わってきて、 めちゃテンション上がっちゃった!
ルカ:これまでで一番、音がひとつになっていたわ。 ……まるで、心が通じ合ってるみたいに
咲希:それ、アタシも思いました!
咲希:音から、みんなが同じ気持ちなのが伝わってきて—— もう、すっごく楽しくて……!
穂波:わたしも……なんだか、不思議な感じだったな
穂波:今までも演奏中に、みんなと繋がってるって 感じることはあったけど……それ以上っていうか
志歩:練習を積んできたからっていうのもあるだろうけど—— 全員の届けたい想いが、重なったからだろうね
志歩:……これなら、お客さんに届くかも
リン:絶対ぜーったい、みんなに届くよ!
志歩:うん……ありがとう
一歌:そう言ってもらえると、自信になるな
一歌:本番までに、もっともっと演奏の精度を上げていこう
咲希:うん! お客さん達に喜んでもらえる、最高のライブにしようね!

第 3 话:微かな違和感

数日後
宮益坂
咲希:えへへ、今日もいい天気〜♪
咲希:(いよいよ、明日はワンマンかあ……!)
咲希:(ミクちゃん達に聴いてもらってから、 みんなすごく調子がいいんだよね)
咲希:早く本番にならないかなあ……
咲希:って——その前に学校だよね! 今日は英語の小テストもあるし、頑張らなきゃ!
宮益坂女子学園 2年B組
咲希:みんな、おはよー!
クラスメイトA:あ、来た来た。おはよう、咲希!
クラスメイトB:待ってたよ〜! はいこれ、咲希にプレゼント!
咲希:わ、お菓子だ! でも、プレゼントって……?
クラスメイトB:明日はワンマンライブでしょ? 私達からの応援の気持ちってことで♪
クラスメイトA:私達も客席から応援してるからさ。 頑張ってね、咲希!
咲希:……うん! ありがとう!
咲希:ふたりも応援してくれてるし、 100パーセントフルパワーで頑張っちゃいますっ♪
咲希:(……嬉しいな)
咲希:(みんなも、こんなに楽しみにしてくれて……)
クラスメイトB:それにしても、すごいよね。 TONE BASEシブヤでワンマンなんて!
クラスメイトB:SNSで見たけど、チケットも完売したんでしょ?
咲希:そうなの! アタシ達も、聞いた時びっくりしちゃった
クラスメイトA:すごい勢いだよね。 これから、もっと有名になってくんだろうなあ
クラスメイトA:いつかは武闘館とかアリーナで ライブやっちゃったりして!?
咲希:あはは、できるかはわかんないけど…… でも、いつかやれたらいいな!
クラスメイトB:お、やる気だね〜!
クラスメイトA:あーあ。でも、ちょっとだけ寂しいな~
咲希:え?
クラスメイトA:今より忙しくなったら、遊ぶ時間とかも減っちゃうかもだし?
クラスメイトB:たしかにね。 芸能人みたいに、遠い人になっちゃうのかな~
咲希:……もー、そんなことないってば!
咲希:もしすーっごく忙しくなっても、 絶対アタシの方から誘いにいっちゃうんだから!
クラスメイトB:ふふ、言ったな? 絶対だからね!
数時間後
咲希の部屋
咲希:タオルは入れたし、着替えもちゃんと用意したし……
咲希:うん、これでワンマンの準備はオッケー!
咲希:えへへ、楽しみだなあ。 クラスの子達も見にきてくれるって言ってたし……
クラスメイトA:今より忙しくなったら、遊ぶ時間とかも減っちゃうかもだし?
クラスメイトB:たしかにね。 芸能人みたいに、遠い人になっちゃうのかな~
咲希:……遠い、か
咲希:(SNSでお客さんの反応を見た時も、そうだったけど……)
咲希:(なんでだろう。 ああいう風に言われると、胸がぎゅってする)
咲希:音楽で想いを伝えようって、いっちゃん達と決めたのにな……
???:『——こんばんは、咲希。 今、ちょっといいかしら?』
咲希:え?
咲希:ルカさん! どうしたんですか?
ルカ:『ふふ。みんなのところを回っているのよ』
ルカ:『明日のライブが成功するように、 元気をお裾分けしようと思って』
咲希:ルカさん……
咲希:(……ルカさんは、いつも優しいな。 アタシ達の気持ちを考えてくれて……)
ルカ:『……咲希、もしかして緊張してるの?』
咲希:え? えっと…… 緊張ってわけじゃないんですけど……
ルカ:『……もしよければ、聞かせてくれないかしら。 話すだけでも、気持ちが落ち着くかもしれないし』
咲希:あ……
咲希:ありがとうございます。 じゃあ……ちょっとだけ聞いてもらってもいいですか?
ルカ:『……そう。 “遠い”と言われると、モヤモヤしてしまうのね』
咲希:はい…… コメントを見た時も、友達から言われた時もそうなって
咲希:なんでこんな風になっちゃうのか、 自分でもわからないんですけど……
咲希:どうしても、うまく切り替えられなくて
咲希:……こんな気持ちで演奏して、 ちゃんとアタシ達の想いを届けられるのかなって、思っちゃって
ルカ:『咲希……』
ルカ:『——それなら、一緒に考えてみましょうか』
ルカ:『どうして咲希が、モヤモヤしてしまうのか…… その原因を』
咲希:え……
ルカ:『答えが出るかはわからないわ。 でも、ひとりで悩む咲希を放ってはおけないもの』
ルカ:『少しでもできることがあるなら、手伝わせてほしいの。 もちろん、咲希がよければだけれど』
咲希:ルカさん……ありがとうございます
咲希:それじゃあ、一緒に考えてもらってもいいですか?
ルカ:『ええ、もちろんよ』
ルカ:『そうね、まずは…… 咲希が感じるモヤモヤがどういう感じなのか、 もう少し聞いてもいいかしら?』
咲希:はい。なんていうか…… 胸の辺りがぎゅって締め付けられるみたいなんです
咲希:上手く言えないけど、少し苦しいっていうか……
ルカ:『苦しい……』
ルカ:『それなら……』
ルカ:『“遠い”という言葉が、咲希にとって 嫌なことやつらかったことに関係している……とかはないかしら』
咲希:え……?
ルカ:『モヤモヤしたり苦しいと感じるということは、 ポジティブな感情とは結びついてないと思うの』
ルカ:『何か、思い当たることはない?』
咲希:つらかったこと……
咲希:あ……
咲希:(……そっか)
咲希:(『遠い』って、あの頃の——)
ルカ:『咲希?』
咲希:ありがとうございます、ルカさん。 ……たぶん、わかりました
咲希:アタシ……寂しいんだと思います

第 4 话:あの頃の記憶

ルカ:『寂しい……?』
咲希:……たぶん…… 遠いって言われると、思い出しちゃうんです
咲希:——入院してた時の、寂しかったこと
咲希:あの時……ずっと、感じてたから——
数年前
病室
中学生の咲希:(はあ、やっと終わった……)
中学生の咲希:(新しい検査もあって、ちょっと遅くなっちゃったな)
中学生の咲希:(同じ部屋のふみちゃん、今日退院するんだよね。 見送り、間に合うかなあ)
ふみの母:——じゃあ、お母さんは 退院の手続きしてくるね。そのまま1階で待ってるから
ふみ:はーい。 じゃあ、最後に忘れ物ないか確認しておこうっと
中学生の咲希:あ、ふみちゃ……
ふみの同級生:これで明日から、一緒に学校行けるね! 文化祭のお化け屋敷も、一緒にできそうでよかった〜!
ふみ:うん! みんなとお化け役するの、楽しみだな
ふみ:他にも一緒にやりたいことたくさんあるし…… これから、いっぱい遊ぼうね!
ふみ:って、あれ——咲希ちゃん! 検査終わったんだね
中学生の咲希:……うん! ちょっと遅くなっちゃったけど、間に合ってよかった〜
中学生の咲希:——退院、おめでとう!
ふみ:ありがとう! ……あのね、私、咲希ちゃんに すっごく助けられてたんだよ
中学生の咲希:え?
ふみ:咲希ちゃんがたくさんお喋りしてくれたから、 いつも楽しくて……入院中、あんまり寂しくなかったんだ
ふみ:だから——本当に本当に、ありがとう!
中学生の咲希:あ……
中学生の咲希:——ううん、こっちこそだよ!
中学生の咲希:これから、学校生活楽しんでね!
ふみ:えへへ、ありがとう。 それじゃ、またね!
中学生の咲希:ふみちゃん、明日からは学校かあ……よかったな
中学生の咲希:……文化祭も、どんな感じなのかわかんないけど……
中学生の咲希:……きっと、すごく楽しいんだろうな
中学生の咲希:う…………
中学生の咲希:(……熱、朝よりはちょっと下がったかな)
中学生の咲希:(薬飲んで安静にしてればすぐ良くなるって 先生は言ってたけど……)
中学生の咲希:…………静かだな
中学生の咲希:今日は、お父さん達も来れないって言ってたっけ
中学生の咲希:………………
中学生の咲希:いっちゃん達から、連絡きてないかな……
中学生の咲希:あれ、通知きてる……。 前のクラスのグループメッセージ?
中学生の咲希:みんなでフルーツ狩りに行ってるんだ。 いちご、すごく大きくて美味しそう……
中学生の咲希:……そういえば去年、 クラスのみんなで行きたいねってメッセージきてたっけ
中学生の咲希:……向こうは、天気いいんだ
中学生の咲希:…………アタシは……
中学生の咲希:アタシだけ、ずっと……このままなのかな
咲希:あの時は、みんなと学校に行ったり 一緒に遊んだりもできなくて……
咲希:ひとりでいると、考えちゃってたんです。 みんながこのまま離れて…… 遠くにいっちゃったら、どうしようって
咲希:それがずっと……怖くて、寂しかったなって
咲希:その時の気持ちを、思い出しちゃうんだろうな
ルカ:『咲希……』
咲希:……あはは。 今こんなこと感じちゃうなんて、変ですよね
咲希:あの頃とは違うんだって、ちゃんとわかってるのに
ルカ:『……わかっていても、 そう感じるのはおかしなことじゃないわ』
ルカ:『だってその感情は、何度も何度も繰り返して…… 咲希の一部になったものなんだもの』
咲希:アタシの、一部……
ルカ:『ええ。だから、そう感じる自分を 否定する必要はないんじゃないかしら』
ルカ:『その感情があったから 叶えられたことも、きっとあるはずだもの』
咲希:叶えられたこと?
ルカ:『Leo/needが4人で活動を始められたのもそうだし…… その時の経験を落とし込んで、 誰かに寄り添う曲を作れたのもそう』
ルカ:『だから……その感情を“変”だなんて、思わないであげて』
ルカ:『たとえ、今は割り切れなくても—— 焦る必要はないって、私は思うわ』
咲希:ルカさん……
咲希:……そうですね
咲希:これからも、 モヤモヤしちゃうことはあるかもしれないけど——
咲希:でも、それもアタシだから……。 ちょっとずつ受け入れていきたいなって思います
ルカ:『……ええ』
ルカ:『でも、またつらくなってしまうことがあったら いつでも頼ってちょうだいね』
ルカ:『私にできることは少ないかもしれないけど…… 話を聞くことは、いつでもできるから』
咲希:ありがとうございます、ルカさん
咲希:(……寂しい、か)
咲希:(…………でも、なんだろう……)
咲希:(理由はわかったはずなのに、 まだモヤモヤが残ってる気がする……?)
咲希:(きっと、まだ割り切れてないだけだよね)
咲希:(寂しいって思っちゃう気持ちは、簡単にはなくせない。 けど……)
咲希:(それなら——その分、届けるしかないんだ)
咲希:(いっちゃん達が言ってたみたいに…… アタシ達の音楽で、そばにいるよって)
咲希:(——うん。大丈夫)
咲希:(明日のワンマンは、この気持ちが届くように演奏しよう……!)

第 5 话:ワンマン当日

ワンマンライブ 当日
控え室
咲希:——開演まで、あと1時間……!
咲希:し、心臓がドキドキして飛び出しそうだよ〜~!!
志歩:咲希、そろそろ落ち着きなよ。 朝からずっとそのテンションじゃん
咲希:だってだって! プロになって初めてのワンマンなんだもん!
咲希:っていうか、みんなは緊張してないの!?
一歌:私は……ちょっとしてるかも
穂波:そうだね。 フェスとかとは全然、雰囲気が違うし
穂波:スタッフもお客さんも、すごい数の人達が わたし達のライブのために集まってくれてるんだって思うと……
志歩:まあ、気持ちはわかるけどね
志歩:って言っても、あんまり緊張してると パフォーマンスに影響するし。 何か気分転換できると——
???:『それなら——あたし達にお任せっ♪』
咲希:えっ?
リン:『やっほー♪ 応援にきたよ!』
咲希:わ、みんな来てくれたんだ……!
ミク:『大事なワンマンだし、当然でしょ』
レン:『みんな、調子はどうだ?』
咲希:えっと、演奏はバッチリ仕上げられた!って思ってるんだけど……
KAITO:『……ちょっと、緊張してる?』
一歌:うん……。いつものライブとは、空気が違うから
ルカ:『大丈夫よ、みんな。 こんな時に効く、いいリラックス方法があるの』
咲希:え、本当ですか!? 教えてください!
ルカ:『もちろんよ。まず手のひらを出して——』
ルカ:『そこに、人という字を3回書いて』
一歌:……ん?
ルカ:『そして————飲み込むのよ』
咲希:め…………めちゃくちゃ聞いたことあるやつ……!
穂波:ルカさんが言うから、 すごいおまじないなのかと思っちゃった
ルカ:『ふふ、緊張はとけたかしら?』
咲希:はい! なんだか肩の力が抜けた気がします!
穂波:わたしも……さすがルカさんですね
ルカ:『——みんなの音は、きっとお客さんの心に届くわ』
MEIKO:『うん、私達が保証するよ。だから……』
MEIKO:『Leo/needらしく、思いっきり楽しんできて!』
一歌:みんな……
一歌:うん、ありがとう!
ルカ:『……ねえ、咲希』
ルカ:『あれから、調子はどう?』
咲希:はい! リハもバッチリでした
咲希:昨日貰ったルカさんパワーで、最高のライブにしますね
ルカ:『そう……。楽しみにしてるわ』
真堂の声:——皆さん、少しお時間いいでしょうか
穂波:あ……真堂さんみたい
リン:『わわ、隠れなきゃ!』
穂波:お待たせしました、大丈夫です
真堂:本番前にすみません。 マネージャーとして、激励をと思いまして
真堂:まずは——タイトなスケジュールの中で ここまでの準備、本当にお疲れさまでした
真堂:新曲の件では皆さんにご迷惑をおかけしてしまいましたが…… 限られた時間の中で、 最高の曲を仕上げていただいたと思います
一歌:いえ、こちらこそ……! 今日までいろいろサポートしてもらって、 本当にありがとうございます
真堂:ここまでの皆さんの努力は見てきました。 なので——正直、心配はしていません
真堂:今日はマネージャーとして…… そして、Leo/needのいちファンとして
真堂:皆さんの演奏を、心から楽しみにしています
穂波:はい……! ありがとうございます
真堂:……では、そろそろ袖に移動しましょうか
真堂:ちなみに——客席は、すでに満員ですよ
バックステージ
お客さん達:最前取れるなんて思わなかった! 一生分の運使ったかも……!
お客さん達:セトリどんな感じなんだろ? やっぱ、デビュー曲は絶対やるよな!
お客さん達:Blue Momentsも聴きたいな。 俺、あの曲でLeo/needのこと知ったし
咲希:本当に満員だ……!
一歌:うん。それに、すごい熱気……
穂波:みんな、待ちきれないって感じだね
志歩:そうだね……
志歩:……すごいな
志歩:こんなにたくさんの人が、 私達の演奏を待ってくれてるなんて
咲希:——あ、あそこ! よくライブに来てくれる人がいるよ!
穂波:本当だ……! 今日も来てくれたんだね
一歌:もしかして、花乃ちゃん達もいたりするのかな
志歩:どうだろう。ここからじゃ見つけられないけど…… 来てくれてたらいいね
咲希:うん!
咲希:(……やっぱり、後ろはちょっとだけ見えづらいけど……)
咲希:(ここにいるみんなに届くように——全力で演奏しよう!)
一歌:……もうすぐ開演だし、いつものあれやろっか。 今日は穂波に頼んでもいい?
穂波:わたし?
一歌:うん。今回はリーダーに気合いを入れてもらうのが いいんじゃないかって思って
穂波:わかった。 それじゃあみんな、手を出してくれる?
穂波:プロになって、いろんなステージに立たせてもらったけど……
穂波:今日この会場にいる人は、 みんなわたし達の演奏を楽しみにしてくれてる
穂波:プロになってから知ってくれた人にも、 もっと前から知ってくれてる人にも
穂波:Leo/needの音楽が、みんなの心に響くように——
穂波:ここから、わたし達の夢に近づくためにも。 最初から最後まで……全力を尽くそう!
一歌・咲希・志歩:『おー!』
咲希:(ついに……始まるんだ)
咲希:(アタシ達の、ワンマンライブが——!)

第 6 话:Leo/needの音楽を

TONE BASEシブヤ ステージ
お客さん達:そろそろ開演時間だよな?
お客さん達:うん! ヤバい、めっちゃドキドキしてきた……!
お客さん達:あ、スタンバイしてるっぽい!
お客さん達:一発目、何歌うんだろう……!
一歌:………………
お客さん達:あれ……始まらない?
お客さん達:準備は終わってるっぽいけど——
一歌:————いくよ
一歌:♪————————————! ♪—————————〜〜!
お客さん達:うお、いきなりすげえ……!!
お客さん達:サイッコーー!
志歩:(——よし、いい反応!)
穂波:(歌から始まる曲で、一気に引き込む——ここまでは予定通り)
咲希:(ここから、アタシ達の演奏でもっと——!)
一歌:♪——————! ♪————————————!
咲希:…………っ!!
咲希:(すごい。今までのライブと、全然違う……!)
咲希:(お客さんの声が、ひとつになってぶつかってきて——)
お客さん達:待ってたぞ、Leo/need〜〜〜〜!!
咲希:(そっか。そうだよね……!)
咲希:(アタシ達のために、ここに来てくれてるんだもん!)
咲希:(なら……もっと応えなきゃ)
咲希:(届けるんだ。 アタシ達の、Leo/needの音楽を——!)
一歌:——今日は私達のワンマンに来てくれて、 ありがとうございます!
一歌:次に演奏するのは、デビュー前に作った曲です。 なので、知らない人も多いかもしれませんが……
一歌:誰かが寂しさを感じる時、その気持ちに寄り添えたら——
一歌:そんな想いを込めて、演奏します。 ——聴いてください
一歌:♪————……
咲希:(……懐かしいな)
咲希:(初めて……自分にたくさん向き合って作った曲)
咲希:(ここにいるみんなにも、届いてくれたら——)
お客さん達:う……っ
お客さん達:切ないのに優しくて……良いな
お客さん達:っ、ああ……
咲希:(あのお客さん……もしかして、泣いてる?)
咲希:(……アタシの曲が、届いてるのかな)
咲希:(それなら、もっと想いを込めて——!)
一歌:♪———— ♪————……
咲希:(……! みんなの音が——)
一歌・咲希・穂波・志歩:『♪————————〜〜 ♪————』
一歌:(すごいな……。会場全体が揺れて、ひとつになったみたい)
一歌:(でも……まだ、いける)
志歩:(もっともっと、熱くなれる)
穂波:(お客さんひとりひとりに、届くように——)
咲希:(……全員で、響かせよう)
咲希:(もっともっと、アタシ達の音を————!)
咲希:(ミクちゃん達の前で、演奏した時みたいに…… 音楽で、繋がってる)
咲希:(やっぱり、楽しいな)
咲希:(みんなと……ずっと演奏してたい)
咲希:(これから先も、ずっと……!)

第 7 话:熱狂、そして

一歌:——『star trail』でした!
お客さん達:やっぱ、デビュー曲最高だな……!
お客さん達:アンコールにくるのアツすぎ!
一歌:……ずっと、演奏してたいって思うんですけど。 実は、次が最後の曲です
一歌:最後は……この日のために用意した、 新曲を聴いてもらおうと思います
お客さん達:え、新曲マジ……!?
お客さん達:ワンマンのために作ってくれたの……!?
咲希:もー、いっちゃん! サプライズなんだから、もっと特別感出せばいいのにー
一歌:あ、ごめん……! 早くみんなに聴いてもらいたいって思ったら、つい……
一歌:……でも、喜んでもらえてるみたいで嬉しいです
一歌:……私達の力だけじゃ、 こんなに大きなステージに立つことはできませんでした
一歌:このワンマンライブができたのは、 ここにいる皆さんが Leo/needを応援してくれたおかげです
一歌:だから……絶対に、感謝の気持ちを伝えたいって思いました
一歌:……最後は、私達から皆さんへの想いを込めた曲です
一歌:ずっと前から応援してくれてる人も、 最近私達を知ってくれた人も……
一歌:——私達に出会ってくれて、本当にありがとう
お客さん達:……っ
お客さん達:こちらこそだよー!
お客さん達:最高の時間をありがとう!!
咲希:(……アタシも、たくさん想いを込めよう)
咲希:(『そばにいるよ』って、みんなに届くように——)
一歌:それじゃあ——最後の曲、聴いてください
一歌:——『シリウス』
志歩:(いい空気……)
志歩:(一歌のMCのおかげだな。 みんな、すごく乗ってくれてる……!)
穂波:(わたし達も『ありがとう』を返したい……)
穂波:(全部、音に乗せて——!)
一歌:♪————————! ♪——————〜〜〜〜!
咲希:(もっと……もっと届いて!)
咲希:(みんなに出会えて、よかったって——!)
お客さん達:すげえ……
お客さん達:Leo/needって、こんな熱かったっけ……
穂波:(もうすぐラスサビ……あの演出があるところ!)
志歩:(照明が客席を照らすのと同時に、一気に畳み掛ける……!)
一歌:♪———— ♪————……
咲希:(——今!)
咲希:(アタシ達から、みんなへ————!)
咲希:(……笑ってくれてる)
咲希:(後ろのほうは、やっぱりよく見えないけど……)
咲希:(でも、手を振ってくれてるのがわかる)
咲希:(アタシ達の想い、届いてるんだ……!)
一歌:最後は、みんなも一緒に!
一歌・咲希・穂波・志歩:『♪————————! ♪————————〜〜〜!』
お客さん達:『♪————————! ♪————————〜〜〜!』
一歌:——今日は本当に、ありがとうございました!!
数十分後
控え室
一歌:まだ、胸がドキドキしてる……!
穂波:うん……。 ずっと、ずっとお客さんの声が響いてる感じがする……!
穂波:よかったね……! みんな、すっごく喜んでくれてて……!
咲希:歓声も、すごかったよね! ずっと空気が震えてるっていうか!
志歩:そうだね。 私達の音に、応えてくれてるみたいだった
志歩:……本当に、熱いステージだったな
志歩:たくさんの人の心に、私達の音楽を響かせられたと思う
咲希:しほちゃん……
真堂の声:——失礼します
一歌:あ、真堂さん……! お疲れさまです
真堂:お疲れさまです。 すみません、休んでるところに
真堂:スタッフへの挨拶もひととおり済んだようなので、 早く感想をお伝えしたいと思って
穂波:感想ですか?
真堂:ええ。 ——本当に、素晴らしいライブでした
穂波:……!
真堂:あんなに心が熱くなったライブは、俺も久しぶりです
真堂:観客含め、一体感も爆発力も凄まじかったですし…… 会場の熱気が、ステージ裏にまで伝わってきました
真堂:文句なしの、大成功だと思います
志歩:あ……
志歩:ありがとうございます!
咲希:えへへ、真堂さんに褒められちゃったね♪
真堂:皆さんには、今日のライブに集中してほしくて 黙っていたんですが……
真堂:実は、既に次のライブ計画が動き出しているんです
穂波:次のライブ、ですか……?
真堂:はい。今回の反響を加味して、 次はもっと広い会場を手配する予定です
咲希:もっと広い会場……
真堂:はい。詳しいことが決まり次第共有するので、 楽しみにしていてください
真堂:では、俺はこれで。 今日はゆっくり休んでくださいね
咲希:今の話って……
穂波:うん……。 TONE BASEシブヤも、十分広いと思ってたけど……
一歌:っていうか、もう次のライブ決まってるんだ……
志歩:ほんと、いきなりすぎて いろいろ実感わかないな
志歩:でも……
志歩:これでまた、夢に一歩近づいたね
咲希:え?
志歩:今日の演奏……すごく手応えがあったんだ。 私達の音楽が、お客さんの心に響いてるって
志歩:会場が広くなったら、それだけたくさんの人の心に Leo/needの音楽を届けられる——
志歩:それって、私達の夢に近づくってことでしょ?
咲希:(アタシ達の、夢に…………)
穂波:……そうだね
穂波:きっとこれまでより、 考えなきゃいけないことも増えると思うけど——
穂波:応援してくれる人達のためにも、みんなで頑張らなきゃ
一歌:うん……!
一歌:咲希、どうかした? なんだか静かだけど……
咲希:ううん、なんでもない!
咲希:アタシ達の夢に近づいたんだなって思ったら、 なんか胸がジーンとしちゃって!
志歩:近づいたって言っても、まだまだだけどね
志歩:今日の反省もしっかりして、 次の会場がどこに決まってもいいように しっかり準備しないと
咲希:うん!
穂波:それじゃあ、そろそろ帰る準備しようか
一歌:そうだね。あんまり遅くなっても、 スタッフさんに迷惑かかっちゃうし
咲希:はーい! ちゃちゃっと準備済ませちゃうぞー!

第 8 话:気づいた想いは

穂波:——じゃあ、お疲れさま。 みんな、今日はしっかり休んでね
咲希:はーい! それじゃ、ばいばーい!
咲希:(……ライブ、楽しかったなあ)
咲希:(お客さんの声がビリビリって響いて、 すごい迫力で)
咲希:(いっちゃん達も、すっごく楽しそうで——)
志歩:それって、私達の夢に近づくってことでしょ?
咲希:…………
咲希:(あの時……)
咲希:(どうして、『そうだね』って言えなかったんだろ?)
???:——あれ、もしかして……天馬さん!?
咲希:え……?
咲希:わ……花乃ちゃんと、お兄さん!?
花乃:やっぱり天馬さんだ……! あの、ライブ本当にお疲れ様でした!
葉太:今日のワンマンライブ、ふたりで行ってたんです
葉太:それで、夕飯食べて帰ろうとしたら 天馬さんを見かけて
咲希:そうだったんですね!
咲希:いっちゃん達とも、 来てくれてたらいいなーって話してたんです!
花乃:抽選だったので、 チケットが取れるかひやひやしたんですけど……
花乃:今回のライブ、発表された時から ずーっと楽しみにしてたんです!
葉太:どんな服で行こうとか、メッセージで騒いでたもんな
花乃:お兄ちゃんだって、 どんなセトリになるかずっと予想してたじゃん
葉太:それは普通にするだろ?
咲希:えへへ、ほんとに楽しみにしてくれてたんですね♪
葉太:……今日のライブ、本当に感動しました
葉太:Leo/needのライブは、いつも最高なんですけど…… 今日は、それ以上っていうか
花乃:出だしから、もうすごかったもんね。 星乃さんの声がパワフルでさ……!
花乃:ライブハウスでやってた曲が聴けた時は、 勝手に涙が出てきて……
葉太:花乃、途中からずっと泣いてたんですよ
花乃:だって、どの曲にも思い出があるんだもん。 そういうの思い出したら、どうしても……
花乃:ラストの新曲も、すごくよかったです……! なんていうかこう、出会えてよかったって言われてるみたいで……
花乃:——私もだよって、叫んじゃいました!
咲希:…………あ……
咲希:(そっか……。そういうことだったんだ……)
幼い咲希:(……検査の機械、暗くて狭くて すごく怖かったな……)
幼い咲希:(でも……ちゃんと、我慢できた。だって——)
母親:おかえり、咲希。検査お疲れさま
父親:看護師さんから聞いたぞ。 泣かなかったなんて、偉いな!
幼い咲希:えへへ……お兄ちゃんが、 検査の後にショーの続きをしてくれるって言ってたから、 がんばれたんだ
幼い咲希:ねえお兄ちゃん、続き見せてくれる?
幼い司:いいよ! うさぎのぬいぐるみが、 いろんな動物を仲間にするところからだな
幼い司:特別ゲストの父さんも母さんも、準備はバッチリだね! それじゃあ——スタート!
幼い咲希:え、お父さん達も……?
母親:『——うさぎさん、うさぎさん。私も怪物の島に行って さらわれちゃった仲間を探したいわ』
父親:『僕は、怪物にとても大切な宝石を盗まれたんだ。 きっと、あの島にあるはず!』
幼い咲希:わあ……ふたりとも、すごーい!
幼い司:『よーし、みんなで怪物の島に行こうじゃないか! それじゃあ、仲間の印に……一緒に歌おう!』
幼い司:『ほら、咲希も一緒に!』
幼い咲希:え、わたしも?
父親:『もちろん! この前、みんなで歌を歌いたいって 言ってたもんね』
母親:『咲希ちゃんの歌、私も聴きたいわ』
幼い咲希:……! うん! じゃあ、いくよ——
幼い咲希:♪————————
みんな:『♪————————』
中学生の咲希:……いっちゃん達、今頃何してるんだろう
中学生の咲希:また連絡するって言ってたけど…… 入学したばっかりだし、忙しいよね——
???:咲希、入ってもいいかな?
中学生の咲希:え……
中学生の咲希:みんな、なんで……!?
中学生の穂波:サプライズで行ったら喜ぶんじゃないかって、 一歌ちゃんが提案してくれたんだ
中学生の志歩:その反応だと、サプライズ成功みたいだね
中学生の咲希:せ……
中学生の咲希:成功成功! 大成功だよ! すっごく嬉しい……!
中学生の咲希:えへへ。今ね、ちょうどみんなのこと考えてたんだ! だから、本当にびっくりしちゃって……
中学生の咲希:これ、夢じゃないよね……?
中学生の志歩:どうだろ、一歌のほっぺたつねったら わかるんじゃない?
中学生の一歌:え、なんで私……?
中学生の咲希:よーし。それじゃあ、いっちゃん もっと近くにおいでー♪
中学生の穂波:ふふ。これは逃げられないね
咲希:(……アタシ、さっきの花乃ちゃん達みたいに、 目の前で笑ってくれる顔が見たいんだ)
咲希:(手を伸ばしたら届くくらい、近くで)
咲希:(……そういう音楽が、やりたい)
咲希:(だって、ずっとずっと——)
咲希:(そういう時間だけが、 アタシにとっての全部だったから……)
葉太:……天馬さん?
葉太:大丈夫ですか? なんだか、顔色が良くないような……
咲希:あ、えっと……
咲希:平気です! ごめんなさい、ちょっとぼんやりしちゃって……
咲希:——ふたりが来てくれてたって、みんなにも伝えておきますね! きっと、すっごく喜ぶと思います
葉太:はい。今日は、素敵なライブをありがとうございました
花乃:次のライブも、絶対行きますね。 これからも、ずっと応援してます!
咲希:………………
咲希:(…………もし)
咲希:(もし、アタシがやりたい音楽をやろうとしたら……)
咲希:(みんなとは、一緒にいられなくなっちゃうのかな)
咲希:(そうなったら、もう……)
咲希:——これからも、4人で一緒にいられますように!
咲希:…………っ
咲希:(…………嫌だ)
咲希:(そんなの、絶対に……)
咲希:(みんなと離れ離れになるくらいだったら、アタシは——)
咲希:………………
咲希:(……決めた)
咲希:(アタシは……これからもずっと、みんなと一緒にいたい。 だから——)
咲希:(この気持ちは、絶対に言わない)
咲希:…………っ
咲希:(なんだろ、今……)
咲希:(…………ライブもあったし、疲れてるのかな)
咲希:…………早く帰ろう