活动剧情
シークレット・ディスタンス
活动ID:19
第 1 话:もっと知りたい
25時
瑞希の部屋
奏:『……うん。これでアップしよう』
瑞希:『やったー!! 完成ー!!』
まふゆ:『今回、時間かかったね』
絵名:『曲もMVも細かいとこ直してったしね。 ま、その分良くなったんじゃない?』
瑞希:『だね! 今回のMVはボクの中でも自信作かも♪』
絵名:『時間かけた分、いい感じのができてよかったよね』
絵名:『あ、それで次の曲なんだけど。 この前の打ちあわせで方向性決めたじゃない?』
絵名:『それに合わせて、いくつかラフを描いたんだよね。 ちょっと見てくれない?』
瑞希:『え? えななんもイラスト直してたのに、 いつ描いてたの?』
絵名:『動画の最終調整してる時。 ちょっといい構図浮かんだから』
瑞希:『へー、やる気満々じゃん! じゃ、あとは次の曲のデモがきたら作りだせるね』
奏:『……ごめん。それなんだけど、 今アイディアをまとめてるから、少し待っててほしい』
瑞希:『へえ、Kでも時間かかることあるんだね。 珍しい~』
絵名:『ね。でも、次の〆切まではまだあるし、 焦んなくて大丈夫じゃない?』
奏:『……うん』
まふゆ:『…………』
絵名:『えっと……はい、今ラフ送ったよ』
瑞希:『お、結構たくさんある! 3枚目カワイイ~!』
瑞希:『ね! 雪もそう思わない?』
まふゆ:『…………。 一番最後のは、いい』
絵名:『ふふ、なかなかいいセンスじゃない。 これは私の好きな画家の、初期の絵を参考にしたんだけど——』
まふゆ:『そういう解説には興味ない』
絵名:『あ、あんた、人がせっかく——!』
瑞希:(ふふっ。 今日も元気だな~♪)
瑞希:(やっぱり、ボク達はこうじゃないとね)
瑞希:『じゃ、おやすみー!』
瑞希:ん~! 今日はサクっと終わったし、いっぱい寝よーっと♪
瑞希:(にしても、前に絵名がセカイに行っちゃった時は どうなるかと思ったけど)
瑞希:(前より楽しそうに絵が描けてるみたいで、 ホントによかったなぁ)
瑞希:(ていうか、絵名のお父さんが有名な画家だったなんてなー。 びっくりしちゃった)
瑞希:…………
瑞希:(ボク達って、いっつも一緒に作業してるけど、 お互いのことなんにも知らないんだよね)
瑞希:(もうちょっと知ってたら、あんな風になる前に、 絵名の相談に乗れてたのかもな……)
瑞希:(でもなぁ、ボク達が話すのって作業チャットと打ち上げの時 ぐらいだから、そういうこと話す機会ってあんまりないし……)
瑞希:(——あ、そうだ)
瑞希:(人形展の時みたいに、またみんなで どこかに行ってみるのはどうかな?)
瑞希:(あの時はまふゆが大変だったけど、 おかげでちょっとまふゆのことがわかるようになったし)
瑞希:(いつも行かないような場所に行ったら、 もっとお互いのこと知れるかも!)
瑞希:(でも、どこかに行くっていってもどこに……?)
瑞希:(春だし、時期的にはお花見とかだけど——)
瑞希:お花見は、いっか……
瑞希:せっかくどこかに行くんならもっとおもしろい——あ!
瑞希:お、このクラスはお化け屋敷やってるんだ! 飾りつけ、よくできてるな~
瑞希:(こういうの、絵名とか結構ビビりそう~。 まふゆは怖がったりしなさそうだけどね)
瑞希:(奏は……どうだろう? 驚いたとこ、ちょっと見てみたい気もするけど……)
瑞希:お化け屋敷とかいいんじゃない!?
瑞希:この前、ネットで心霊スポットまとめ見かけたし、 そういうところに行ってみたいな~!
瑞希:お化けトンネルとか、いわくつきの神社とか……! おっもしろそ~!
瑞希:あ、でも……
瑞希:ただ心霊スポット巡りしたい、なんていっても みんな絶対オッケーしてくれないよね
瑞希:うまく説得する方法、考えなきゃな~
翌日
瑞希:ただいまー
瑞希:今日はお客さん多かったな~。 ま、あったかくなってきたし、新しい服買いたくなるもんね
瑞希:よっし、それじゃ作業しますか! そろそろ次のデモができてる頃だし……ん?
瑞希:奏から?
奏のメッセージ:『今日はセカイに集合したい』
瑞希:奏からセカイに誘うなんて珍しいな
瑞希:……もしかして、何かあった?
瑞希:『わかった、今から行くよ』……っと
瑞希:急いで行かなくっちゃ!
誰もいないセカイ
瑞希:あ、まふゆ、絵名! もう来てたんだね!
まふゆ:……連絡があったから
絵名:でも肝心の奏が見当たらなくて——あ、いた!
奏:…………
瑞希:奏!
奏:みんな……
瑞希:急にセカイに集まろうなんて、どうしたの?
奏:…………ごめん
瑞希:(奏がこんなに真剣に謝るなんて……。 一体何があったんだろう?)
瑞希:大丈夫だよ、奏。 何があったか知らないけど、ボクは奏の味方だから
瑞希:それで一体、どうしたの?
奏:実は——
奏:次の曲のデモが、できてないの……
瑞希:………………は?
第 2 话:奏のスランプ
誰もいないセカイ
瑞希:えーーーーっと、つまり今の話をまとめると……
瑞希:奏、スランプになってるってこと?
奏:…………ごめん
まふゆ:……作り続けるって言ったのに
奏:うっ……
絵名:ちょっと、そういうのやめなさいよね。 奏だって好きでスランプになってるわけじゃないんだから
絵名:私はわかるよ。描きたいけどイメージどおりにならなくて 何回も描き直すことって、たまにあるから
まふゆ:たまに? いつもそうじゃない?
絵名:うるさい!
リン:……それで、どうしてここに集まったの?
リン:一斉に来て騒がれるとうるさいんだけど
ミク:リン、この前は、みんなが来ると楽しいって……
リン:…………
リン:……それで、どうしてここに集まったの?
瑞希:(あ、スルーした)
奏:……ひとりでいてもアイディアがまとまらないなら、 相談したほうがいいかもしれないと思って
絵名:んー、でも、私も瑞希も曲は作れないからなぁ……。 あ、でもまふゆなら……
まふゆ:……私が何か言っても意味がない
まふゆ:私には、誰かを救えるような曲は作れないから
奏:……そっか
奏:何かヒントだけでも見つけられればって 思ったんだけど……
ミク:じゃあ——いつもと違うことをしたら?
奏:え?
リン:……うん。今のままじゃダメなら、 今までしたことない、新しいことをしたらいいんじゃない?
瑞希:新しいこと……
瑞希:あ、それなら——!
ミク:あ……
絵名:ん? どうしたの、ミク
リン:——来る
絵名:え?
???:——あら
MEIKO:みんな揃って、出迎えに来てくれたの?
ミク:……メイコ
絵名・瑞希:『えっ!?』
瑞希:やー、びっくりしたなぁ。 まさかリンに続いてメイコまで来るなんて
絵名:ね。この前の人形もそうだったけど、 突然誰か現れるなんて、ほんと変なところ
瑞希:まっ、なんにしても、これから仲良く——
MEIKO:——最初に言っておくけど、 私のことは気にしないで頂戴
絵名:え?
MEIKO:あなた達に手を貸すのはミクやリンで十分でしょう
MEIKO:私は違う観点からあなた達を見守ることにするわ
瑞希:違う観点、って……
MEIKO:だから、私のことはいないものだと思っていい
MEIKO:……わかったら、どうぞ話を続けて
奏:あ……うん
絵名:……なんか、冷たくない?
まふゆ:そう?
絵名:あんたには聞いてないから
瑞希:んー、まあそっけない感じはするかもね。 でも、それはそれとして……
瑞希:ボクは暁山瑞希! で、左から奏とまふゆと絵名! よろしくね、メイコ!
MEIKO:……いないものだと思っていい、と言ったはずだけど
瑞希:えー、でも名前くらいは教えてもいいじゃん? ね?
MEIKO:……そうね
まふゆ:それで……結局どうするの?
絵名:あ、えっと、新しいことをやればーって話になって……
瑞希:そうそう! それで提案なんだけどさ!
瑞希:みんなで、日帰りミステリーツアーしてみない!?
奏:日帰り……ミステリーツアー?
リン:ミステリーツアーって、何?
瑞希:えーっと、どこに行くかわからない旅行、 みたいな感じかな?
瑞希:ボクがコースを考えるから、 みんなはついてくるだけでオッケー!
瑞希:どこに行くかは、着いてのお楽しみ! どうどう?
瑞希:今まで行ったことないような場所に行けば、 奏もきっといろんなアイディアがわいてくるはずだよ!
絵名:……まあ、私は別にいいけど……
まふゆ:奏の曲作りが進むなら、なんでもいい
奏:うっ……
奏:……そうだね。 曲を作るためにできることは全部しなくちゃ
奏:行こう、瑞希
瑞希:やった……!
瑞希:それじゃ、ミステリーツアー決定~! コースが決まったら、連絡するね~!!
MEIKO:…………
第 3 话:いざ、ミステリーツアー!
ミステリーツアー 当日
スクランブル交差点
瑞希:あっ、みんなー! おーい! こっちこっちー!
奏:あ、瑞希……
絵名:ふぁ……朝から元気すぎでしょ。 あーねむ
まふゆ:……おはよう
瑞希:まふゆもおはよー! みんな時間どおりに来てえらい!
瑞希:じゃ、早速出発しよっか♪
絵名:それで、今日はどこに行くの?
瑞希:それ言っちゃったらミステリーツアーにならないでしょー? 着いてからのお楽しみだよ~♪
瑞希:それじゃ、レッツゴー!
1時間後
電車の中
絵名:……で、ずーっと電車に乗ってるわけだけど……
絵名:いい加減、どこ行くか教えてよね。 どんどん田舎のほうに行ってるけど、山登りでもするつもり?
瑞希:んもー、絵名は短気だなぁ。 こういうのは着くまであれこれ想像するのが楽しいのにー
瑞希:ま、もうすぐ着くし、 そろそろネタばらししちゃおっかな~
絵名:はいはい。もったいぶらないでさっさとしてよね
瑞希:ゴホン。今日行くのはなんと——
瑞希:今最も激アツな、心霊スポットでーすっ♪
奏:……し、心霊?
絵名:は!? え、なんで心霊スポット!?
瑞希:まーまー落ち着いて。 これには深い理由があるんだよ
絵名:深い理由……?
瑞希:前、文化祭の時に、絵名の弟くんと会ったって話したでしょ?
瑞希:その時、弟くんのクラスがお化け屋敷をやってたんだ。 それで——
瑞希:みんなとも、肝試ししたいなーって思って♪
絵名:……ただあんたが行きたいだけじゃない!
瑞希:そうとも言うかもー☆
絵名:あのねぇ……!
まふゆ:——何か問題あるの?
絵名:は?
まふゆ:奏が曲を作れるようになるなら、 行く場所はどこでもいいじゃない
奏:うっ……
奏:わたしにつきあわせて、ごめん……
絵名:あ、えと、奏は別に悪くないってば! 悪いのは行き先を心霊スポットなんかにした瑞希で……
瑞希:大丈夫だよ奏! むしろ、ボクはみんなと旅行できてとっても嬉しいよ!
瑞希:絵名も安心して! 心霊スポットとして、ちゃーんと映えるところ選んだからさ♪
絵名:そういう問題じゃなーい!!
トンネル
奏:なんだか……すごく嫌な感じがする……
絵名:ちょっとこれ、本当に大丈夫なヤツ……?
瑞希:いやー! さすが名所なだけあって、すっごい雰囲気あるねー!
瑞希:ここ、心霊スポットとしてはかなり有名らしいよ。 実際に幽霊を見た人がいっぱいいて、 そのせいで事故も起きてるんだって!
瑞希:あ、ここが凹んでるのとか、車がぶつかったからみたいだよ。 実際見ると結構エグいな~
絵名:ええ……それって、幽霊のせいで事故があったってこと……?
まふゆ:じゃあ、入ろう
絵名:えっ、本気!?
まふゆ:奏が曲を作れるのなら、入る必要もないけど
まふゆ:——作れそう?
奏:う…………。 ホ……ホラー調の曲なら……
奏:イントロをダブルベースにして、 ところどころ呼吸音を入れるとか……
絵名:ほ、ほら! 奏が曲作れるなら入らなくっても大丈夫でしょ!
まふゆ:その曲で、誰かを救えるの?
奏:……………………
まふゆ:入ろう、奏
奏:う……うん……
絵名:この際ホラーの曲でもいいでしょ~!!
絵名:(うわぁ……結構長いトンネルみたい。 まだ昼なのに真っ暗……)
まふゆ:……ただの古いトンネルだね
絵名:ただの? 禍々しさがすごいんだけど?
瑞希:——そういえば、ここに出てくるのは、 髪の長い女の幽霊なんだってさ
絵名:え、なに急に……
瑞希:でも普通の女の人に見えるから、 車で通りかかった人が『どうしたんですか』って つい声をかけちゃうんだって
瑞希:そうすると、何かブツブツつぶやいてるのがわかる。 何を言ってるんだろう?って耳をすませると——聞こえるんだ
絵名:……な、何が?
瑞希:小さい声で何度も、『痛い』って言ってるのが
瑞希:それで、その声を聞いちゃった人は ——大変なことになるんだってさ
奏:た……大変なことって?
瑞希:さあ?
絵名:え、さあって……さあって何!?
絵名:っていうか、こんなところでそんな話するのやめてよね!!
瑞希:あはは、ごめんごめん。 全然何も起こらないからついさー
瑞希:ほら、もう出口も見えてきちゃったし——
絵名:きゃーっ!! なになに誰なになに!?
瑞希:わっ! ちょっと、絵名急に暴れないでってば!
絵名:だって今、そこで、な、何か動いて……!!
まふゆ:……タヌキ
絵名:え
まふゆ:あっちに走って行った。 タヌキが落ちてた缶を蹴ったみたい
絵名:な……なーんだ……タヌキ? もう、驚かせないでよね……
瑞希:あはは、絵名ってば驚きすぎでしょー
まふゆ:……え?
瑞希:ん? まふゆ、どうしたの?
まふゆ:奏がいない。 さっきまで隣にいたのに
絵名:え!?
瑞希:えー、そんなことある? おーい! 奏ー!
瑞希:……返事ないねー。 どこ行っちゃったんだろ?
瑞希:どっかで迷ってたら大変だし、ちょっと戻って見てくるよ! ふたりは出口のほう行ってて!
まふゆ:……私も行く
絵名:え、あ、ちょ……!
絵名:ここでひとりにする!?!?
絵名:ど、どうしよう……。 でも、出口は見えてるし、 あっちのほうまで行けば大丈夫かな……
絵名:きゃっ! ……あ、なんだ。葉っぱ踏んだだけか……
絵名:はぁ……なんでこんな目に……
絵名:——あれ?
???:…………
絵名:(あそこに誰かいる? でも瑞希達は入口に戻ったし……)
絵名:か、奏……だよね?
???:…………たい
???:……痛い……痛い……
絵名:い、『痛い』って、それ…… さっき瑞希が言ってた……!?
絵名:き……きゃああああああああああああ!!!!
第 4 话:初めて知る表情
トンネル
絵名の声:き……きゃああああああああああああ!!!!
瑞希:今の……絵名の悲鳴!? 戻らなくっちゃ!!
瑞希:絵名! 大丈夫!? どうかしたの!?
絵名:……ゆ、ゆゆゆ、幽霊……っ!
まふゆ:本当に……?
絵名:本当だってばっ! 今そこに——
絵名:……え?
奏:……驚かせてごめん
奏:さっき物音がした時、反射的に逃げちゃって、 先に出口に着いたんだけど……
絵名:え!? でも、『奏だよね』って声かけても 返事なかったし……!
奏:その……走ったせいで、足をひねっちゃって…… それどころじゃなくて……
絵名:あ……
奏:……痛い……痛い……
絵名:あれってそういうこと!?
瑞希:あっはっはっはっ! なーんだ!
絵名:全っ然笑いごとじゃないんだけど!!
瑞希:ごめんごめん~。 奏、足は大丈夫?
奏:うん……もう歩ける
瑞希:よかった~! これで次に行けるね!
絵名:え……まだ次もあるの? さすがにもう帰ってもよくない?
まふゆ:奏が曲を作れるようになったなら、 帰ってもいいけど
奏:…………まだ、難しそう
まふゆ:そう……
絵名:じゃあもう、さっさと次行こ次! こんなトンネルじゃ、わくイメージもわかないってば!
瑞希:あはは、そうだね~。 ふたりはもう十分満喫したみたいだし、次行こっか!
絵名:はぁ……よかった……
瑞希:(ふたりとも、ひとりにさせちゃって悪かったなぁ。 次はちゃんと4人で一緒に行動しようっと)
瑞希:(でも——)
絵名:……ゆ、ゆゆゆ、幽霊……っ!
奏:ふぅ……よかった……
瑞希:(普段見れない顔が見れたから、 ちょっと新鮮だったな)
古い神社
瑞希:っというわけで、次のスポットに到着~!
奏:ここは……神社……?
絵名:ここも不気味だけど……。 まあ外だし、さっきのトンネルよりはマシかな
まふゆ:ただの神社に見えるけど、 どこが心霊スポットなの?
瑞希:ふふーん、よくぞ聞いてくれました!
瑞希:ここは通称、『呪いの縁切り神社』って 呼ばれてる神社なんだ!
絵名:呪いの縁切り神社?
瑞希:そう!
瑞希:——昔、大きなお屋敷に、仲のいい姉妹が住んでたんだ
瑞希:ふたりはどんな時も一緒にいて、 お互いに大切に思いあっていたんだ。だけど……
瑞希:ある日、姉妹がかくれんぼをして遊んでいた時、 火事が起きたんだ
瑞希:お姉ちゃんも妹も、火の中でお互いを探し回ったんだけど、 ——結局見つからないまま、死んじゃったんだ
絵名:またすぐそういう話する……
奏:……かわいそうだね
瑞希:それで、バラバラのまま死んじゃったから、 ふたりは、一緒にいられる人がうらやましくなって——
瑞希:強く思いあう人同士がここに来ると、 呪いをかけて、離れ離れにしちゃうんだ
瑞希:で、そんなふたりの魂を鎮めるために、 この神社ができたんだってさ
絵名:そこまでしてんのに、まだ化けて出てくるわけ……? さすがに成仏しなさいよ
絵名:ていうか、死んだあと他人まで呪うくらい 仲のいいきょうだいとかいないでしょ
瑞希:えー、そう? ボクはお姉ちゃんと仲いいけどなー
奏:そういえば、瑞希はお姉さんがいるって言ってたっけ。 海外に住んでるんだよね
瑞希:うん! 年齢は離れてるんだけど、仲いいよ!
瑞希:ま、だからってバラバラに死んじゃっても、 幽霊になって呪ったりはしないと思うけどねー
絵名:でしょ? うちも弟いるけど、そんな風になるかって言われると……
絵名:……うん、間違いなくあいつはならない
瑞希:あはは! たしかに弟くんは出てこなそうー!
瑞希:でもたしかに言われてみれば、死んでも会いたいって思うくらい 仲いいのはすごいよねー
瑞希:みんなは、そういう人いる?
奏:そういう人って……?
瑞希:死んでも離れたくないー! 離れるならみんな呪ってやるー!って 思っちゃうくらい一緒にいたい人!
奏:……尊敬してる人はいるけど、 死に別れても、誰かを呪おうとまでは思わないかな……
絵名:まーねー。私も結構仲いい友達はいるけど、 それほどかって言われると……
瑞希:それもそっか。 まふゆは——
まふゆ:……わからない
絵名:ま、今のあんたはそうかもね
瑞希:あはは、そういうボクも別にいないけどねー
奏:……みんないないなら、 わたし達は呪われないね
瑞希:うんうん、たしかに! ボク達、そんなに大事な人がいなくてよかったね~♪
絵名:そんなことで喜ぶのもどうかと思うけど……
瑞希:いいじゃんいいじゃん、ボク達似た者同士ってことで!
まふゆ:……それより、奏。 曲のイメージは固まりそう?
奏:……ううん
奏:アイディアは浮かんできてるんだけど、 曲になるかっていうと……
瑞希:ん~、そっか~。 もう次が最後のスポットだけど……
瑞希:ま、諦めずに行ってみようっ!
第 5 话:最後の心霊スポット
誰もいないセカイ
リン:……ねえ、メイコ
リン:どうして、みんなにあんな風に言ったの?
MEIKO:あんな風、って?
リン:『私のことはいないものだと思って』って
ミク:……うん。みんなのことを知りたいなら、 みんなと話したほうがいいと思う
MEIKO:……そうね。それもひとつの手段だわ
MEIKO:でも、近くなりすぎて見えなくなることもある
MEIKO:だから私は、距離を置いて、 あの子達を見守ることにしたの
リン:え……?
MEIKO:まふゆの想いでできた、この誰もいないセカイに、 あの3人だけは出入りできる
MEIKO:つまり、まふゆにとって、あの3人はとても大切で、 欠かせない存在
MEIKO:でも、あの3人も何か抱えこんでいる気がするの。 私は、その正体を知りたい
MEIKO:特にあの子——瑞希は、大きな想いを抱えているみたいだから
ミク:…………
瑞希:……でもさ、なんとなく、 ボク達って似てるような気がしたんだ
瑞希:周りに少しずつ自分の形を変えられそうになってるところとかさ。 それに抵抗したり、受け入れたりして——
瑞希:そうやって必死になってるうちに疲れて、 全部どうでもよくなっちゃう。 ……そんな感じが、似てるなって
ミク:……前、瑞希はまふゆに、 『自分と似てる』って言ってた
MEIKO:似てる……
リン:瑞希が、まふゆに……
リン:まふゆは、ミクのそばで黙ってることが多いし、 瑞希はわたしにリボンつけて遊んだりいっつもうるさいから タイプは全然違うけどね
リン:……でも
リン:なんでだろう。わたしも、ちょっと似てるって思うな……
MEIKO:…………そう。 もしもそうなら、あの子は……
MEIKO:一体、どんな想いを抱えて笑っているのかしら
廃校舎
瑞希:本日最後の心霊スポットはこちらで~す♪
瑞希:奏! ここで曲のイメージまとまんないと帰れないから、 がんばってね~!
奏:う……が、頑張る……
絵名:ここって……学校?
瑞希:うん。音楽室に生徒の霊が出るっていうウワサがある学校なんだ
瑞希:なんでも、ピアノの全国コンクールに出られるくらい すごい女の子がいたらしいんだけど——
瑞希:みんなからの期待がプレッシャーになって、 それに耐えられなくて、死んじゃったんだってさ
瑞希:……で、校舎を取り壊そうとするとその霊が邪魔して いつもケガ人が出ちゃうから、 取り壊しの計画がなくなっちゃったという!
絵名:だからそういう話、わざわざしなくていいから……
瑞希:えー、だってせっかく心霊スポットに来てるんだし、 そういう話したほうが——
まふゆ:……期待をかけられて、か
瑞希:あっ……
まふゆ:それでよかったのかも
まふゆ:余計なものがなくなって、ひとりになれたなら
絵名:え? なんでよ
まふゆ:——そのほうが、ずっと楽だから
瑞希:まふゆ……
絵名:みんなと旅行してる最中に言うことじゃなくない? ……ってちょっと!
奏:あ、校舎のほうに行っちゃった……
瑞希:あ、待ってまふゆ! 奏、絵名、ボク達も一緒に行こう
絵名:あーもー、勝手な行動しないでよね!
奏:あれ、まふゆ……いない
瑞希:え? ホント?
絵名:まさか、校舎の中に入ってないよね
瑞希:入口は鍵がかかってたし、 窓から入ろうとしてたらさすがに気づきそうだけど……
瑞希:まふゆー!
奏:返事、ないね……
瑞希:…………
瑞希:ちょっとボク、あっちのほう探してくる! ふたりはまふゆにメッセージ送って、門のほうで待っててー!
絵名:あ、ちょっと、瑞希!
瑞希:(こっちにもいない……。 もしかして、ホントに校舎の中に入っちゃったのかな)
瑞希:(でも扉や窓は閉まってるみたい。 行き違っちゃってるだけならいいんだけど)
瑞希:……あ
まふゆ:それでよかったのかも
まふゆ:余計なものがなくなって、ひとりになれたなら
まふゆ:——そのほうが、ずっと楽だから
瑞希:まふゆ——
瑞希:さすがにないと思うけど……。 でも、もしかしたら……
瑞希:——行ってみよう
第 6 话:同じ桜なのに
誰もいないセカイ
瑞希:まふゆー! いるー!?
瑞希:……見当たらないな
瑞希:こっちに来てないならそれでいいんだけど、 もしまた、前みたいになってたら……
瑞希:……もう少し、探してみよう!
瑞希:あれ? あそこにいるのって……
瑞希:メイコ! ちょうどよかった!
MEIKO:……瑞希?
瑞希:あのさ、まふゆこっちに来てない? 一緒に出かけてたんだけど、どこかに行っちゃって
MEIKO:……ここには来ていないわ
MEIKO:ここはあの子の想いのセカイだから、 来たらわかるはず
瑞希:そっか……。ありがと、メイコ!
瑞希:何か思い詰めてこっちに来たんじゃないか~って 思ってたから、そうじゃないならよかったよ
瑞希:でも、ホントどこ行ったのかなぁ? ケガとかしてないといいんだけど……
MEIKO:…………
MEIKO:瑞希は、まふゆを——あの子達を大切に思っているのね
瑞希:え?
瑞希:あー、まあ、そうだね。 一緒に曲作ってるし……
瑞希:なんていうか——仲間……みたいな感じ?
MEIKO:……そう。なら——
MEIKO:これからも、あの子達と一緒にいられるといいわね
瑞希:……うん、そうだね!
瑞希:これからも4人で曲作って、 たまにこうやって遊びたいな!
瑞希:あ、それじゃ、ボクそろそろ戻るね。 まふゆのこと探しに行かなきゃ
MEIKO:ええ
MEIKO:…………
廃校舎
瑞希:んー、セカイにもいないってことは、 本格的に迷子になってるのかな……
瑞希:いったん最初別れたところに戻って——
絵名:あ、いた! 瑞希!
瑞希:わっ! どうしたの? 絵名
絵名:まふゆがフラフラ歩いてくの見つけたから、伝えようと思って。 今、奏があとを追いかけてるところ
絵名:ほんと、世話が焼けるんだから……!
瑞希:ありがとう絵名! じゃあ、行こう!
絵名:あ、奏!
瑞希:まふゆはどこに……って……
瑞希:わ……すごく大きな桜……!
絵名:すごい……!
瑞希:あ、まふゆ!!
まふゆ:…………いたんだ
絵名:いたんだって……。こっちはさんざん探したんだけど!? フラフラどこかに行かないでよ!
まふゆ:ごめん
絵名:……え? あ、うん。 わ、わかればいいけど……
奏:桜、見てたの?
まふゆ:うん。なんとなく、目が離せなくて
奏:そっか
瑞希:桜、かあ……
瑞希:(…………あれ?)
瑞希:(なんでだろう。 昔より、桜が綺麗に見える)
瑞希:(すごく大きいけど、 それ以外は普通の桜なのに)
瑞希:(昔見た時は、もっと——)
新入生A:わぁ、すごい桜並木……! 学校の近くにこんな場所があるんだ……!
新入生B:あ、もしかして、君も新入生? よかったら学校まで一緒に行かない?
新入生A:う、うん。もちろん! ひとりでちょっと不安だったんだよね……
新入生B:これからよろしくね! 同じクラスだったらいいな~
瑞希:(……ああ、今日は見慣れない子が多いと思ったら、 入学式か)
瑞希:(『春は出会いの季節』とかいうけど)
瑞希:(出会っても、どうせ——)
同級生A:あ、桜咲いてるよ。綺麗だけど 散っちゃうの、なんかもったいないな
同級生B:そうだね。でも、また来年見ればいいじゃん?
同級生A:うん! 卒業してもずっと一緒に見たいね~!
同級生B:あはは、それちょっと気が早すぎない? まあ僕達、ずっとつるんでそうだけどさ
瑞希:…………
瑞希:……ずっと一緒に、か
同級生B:あれ? 瑞希じゃん
瑞希:っ!
同級生A:ねえ、今日花見しようと思ってるんだけど、 一緒に行かない?
瑞希:あー、ボクはいいや。 じゃあね
同級生Bの声:なんであいつ誘ったの?
同級生Aの声:一応ね、一応。 どうせ断るってわかってたし
瑞希:…………
瑞希:そんなに桜って綺麗なのかな
瑞希:……ボクには、よくわからないや
瑞希:(……あの時は、くすんで見えてたのに)
瑞希:(今はどうしてこんなに——)
奏:——どうしてこんなに綺麗なんだろう
瑞希:……え?
奏:花の、最期なのに
まふゆ:……本当に
まふゆ:こんなに綺麗に終われるなんて…………ずるい
絵名:……ずるい、か
絵名:それはちょっとわかるかも
絵名:綺麗に出来すぎてる、っていうのかな。 こんなこと植物に思うのも変だけど
絵名:……こっちはこんなにあがいてるのにさ
瑞希:あ……
瑞希:(……そっか。わかった。 どうして綺麗に見えるのか)
瑞希:(みんなと見てるからだ)
瑞希:……そうだね
瑞希:ずるいくらい……綺麗だね
瑞希:(ボク達はみんな、ちょっと普通じゃないかもしれないけど)
瑞希:(だからこうやって一緒にいられるんだって思うと——)
瑞希:……悪くないね
第 7 话:ひと時の幸福
廃校舎
瑞希:……そういえば、桜が咲いてるってことは、 もう新学期なんだよねー
瑞希:もし、ボク達が同じクラスになったら、 どんな感じだと思う?
絵名:同じクラス? あー……あんまり想像できないな
絵名:みんなで体育の授業受けたりするわけでしょ? イメージわかなすぎ
奏:体育か……。 疲れるから、あんまりやりたくないな……
瑞希:それなら、ボクがスタミナのつけかた教えてあげるよ! 運動は得意だしねー♪
奏:体力あったほうがいいのはわかるけど、 でもやっぱり疲れるのは……
瑞希:あはは、そう言うと思った~! ま、楽しく運動したくなったら、いつでもボクに聞いてよ!
瑞希:で、勉強のことはまふゆに聞けばオッケーでしょ?
まふゆ:…………。 答えしか教えないよ
瑞希:それで十分! めちゃめちゃ助かる!
絵名:それじゃ、勉強にならないでしょ
瑞希:まふゆは、どう思う? みんなと同じクラスだったら
まふゆ:……絵名は、毎日遅刻してそう
絵名:は? サラっと失礼なこと言わないでよね
まふゆ:そう思ったから言っただけ
奏:でも、美術の授業にはちゃんと出てそう
瑞希:わかるー! でも絵名って描いてる時ウンウンうなったり、 急に『こんなんじゃない!』って言うから、 隣になったらかなりうるさそうだよね~
絵名:そんなことしてないでしょ!
瑞希:え? 自覚なかったのー?
絵名:……え、嘘。そんなに独りごと言ってる?
奏:……たまに、ミュートし忘れてる時とかは……
まふゆ:たまに? 結構、の間違いじゃない?
絵名:えっ、ちょっと、教えてよ!
瑞希:あはは! でもあの声聞くと、絵名ががんばってるなーってわかって 結構好きだよ、ボク
絵名:あのね……。 ていうか、そんなこと言ったら瑞希だって——
瑞希:あーしゃべったしゃべった。 なんか、最後のほうはフツーにおしゃべりしちゃったね
絵名:本当、話すだけならわざわざこんな怖いところまで 来なくてもよかったのに……
奏:でも、楽しかった
奏:それに——今なら曲も作れる気がしてるよ
瑞希:え? ホント?
奏:うん。瑞希がいろんな場所に連れていってくれて、 いろんな話をしてくれたから
絵名:嘘。あの話で曲作れるようになったの?
奏:うん。神社の姉妹の話とか、廃校の女の子の話…… わたしの知らないところで、救われてない子達が まだたくさんいるって気づけた
奏:その話を聞いてたら『この子達を救えるのはどんな曲なんだろう』 『この子達にも届くような曲を作りたい』って思えて ……自然とイメージがまとまってきたんだ
奏:本当にありがとう、瑞希
瑞希:そっか……よかった!!
瑞希:やー、奏と絵名が結構怖がりだってこと知らないで 誘っちゃったからどうなることかと思ったけど、 奏の役に立てたならよかったよ!
絵名:私の役には全然立ってないけどね……。 ま、あの桜にはいいインスピレーションもらったかも
まふゆ:……それより、大丈夫なの? 時間。 最寄りの駅までのバスが5時に来るって言ってなかった?
瑞希:あ、そうだね。 じゃあそろそろ移動しよっか!
奏:まふゆは、今日どうだった?
まふゆ:……いつも行かないような場所に行ったから……
まふゆ:おもしろかったような気がする
奏:そっか。よかった
絵名:そう思うならもうちょっと楽しそうな顔 すればいいのに……
まふゆ:絵名は、ずっと顔がひきつってたね
絵名:普通はこういうところ来たらひきつるの!
瑞希:……ふふ
瑞希:(よかった。3人とも楽しそう)
瑞希:(ボクも、今日はすごく楽しかったな。 みんなの意外なところたくさん見れちゃったし)
瑞希:(……また、こういう風に、どこかに行って遊べたらいいな。 来月とか……来年とか……)
瑞希:(うん! そうしよう!)
瑞希:ねえみんな!
絵名:ん? 何?
瑞希:今日はすっごく楽しかったし、こんな風にまた来年も……
瑞希:また……来年も……
奏:……瑞希?
瑞希:(……なんだろう、これ?)
瑞希:(何か、胸につかえて、言葉が出てこない……)
奏:どうしたの?
瑞希:……あ、えと……
瑞希:あはは、言おうとしたこと忘れちゃった
絵名:えぇ? もう、ボケるの早すぎでしょ。 しっかりしてよね
絵名:っていうか、もうすぐバス来ちゃうよ。 早く行かないと
瑞希:あ、う、うん
瑞希:(……なんで今、言えなかったんだろう)
絵名の声:瑞希ー!
瑞希:あ、う、うん! 今行くー!
第 8 话:隠した気持ち
電車の中
瑞希:(……ふふ、みんな寝ちゃった)
瑞希:(普段こんなに歩き回ることなんてないだろうから、 疲れちゃったよね)
瑞希:(……奏と絵名は夜も作業してるし、 まふゆは昼に学校行ってるからやること多いし)
瑞希:(それなのにつきあってくれて……嬉しかったな)
瑞希:(今度はあんまり歩き回らなくてすむような コースを考えなくっちゃね)
瑞希:(——初めてかもしれないな。 誰かと、来年も一緒にいたいなんて思うの)
瑞希:(……今までは、そんなこと全然思わなかったのに)
瑞希:(いつも、今が楽しければそれでよくって、 これからも、そんな感じなんだろうなって考えてた)
瑞希:(でも今は——)
瑞希:(……だけど)
瑞希:(なんだろう、この感じ。 胸の奥がつかえてるみたいな気がする)
瑞希:(一体、なんで——)
MEIKO:これからも、あの子達と一緒にいられるといいわね
瑞希:(……これからも……?)
瑞希:(これからも一緒にいるなら、 ボクは……伝えるのかな)
瑞希:(ボクのことを、みんなに——)
瑞希:…………ああ、そっか
瑞希:(話せないって思ってるんだ)
瑞希:(ずっとずっと、無駄だったから)
瑞希:(来年も一緒にいたいのに、ボクは、 『どうせまた無駄になる』って、どこかで思ってるんだ)
瑞希:(……だから言えないんだね)
瑞希:(『また来年も』——って)
瑞希:(自分のことが話せないなら、本当の友達になんてなれないのに)
瑞希:(……あーあ)
瑞希:(『お互いのこと、なんにも知らないからもっと知ろう』 なんて考えておいて——)
瑞希:ボクが一番、何も伝えられてないじゃないか……
絵名:ん……
絵名:(瑞希……?)
スクランブル交差点
瑞希:はー! みんなお疲れ! すっかり暗くなっちゃったねー
奏:首……痛い……
瑞希:あはは、奏、途中から思いっきり横向いて寝てたもんね~
まふゆ:……私はもう帰らないと
瑞希:そっか。まふゆは、家族より早く帰らないといけないんだよね
奏:またね、まふゆ
まふゆ:うん。それじゃあ……また
瑞希:バイバイ! 暗いから気をつけてねー
絵名:じゃあね。 ……で、私達はどうする?
絵名:いつもみたいにファミレスでご飯してもいいけど……
瑞希:あー……
瑞希:今日はここで解散にしよっか。 ふたりとも歩き回って疲れたでしょ?
絵名:え……
奏:そうだね。ずっと歩いてたから、ちょっと足が痛いかも
瑞希:でしょ? ちゃんとお風呂入ってマッサージしたほうがいいよ!
奏:うん。ありがとう、瑞希。 じゃあね
瑞希:バイバーイ! ……あれ?
瑞希:絵名も奏と同じ方向じゃなかったっけ? この辺で他に用あるの?
絵名:別にそういうわけじゃないけど……
絵名:——瑞希、大丈夫?
瑞希:え? 大丈夫って、何が?
絵名:何が……っていうとうまく言えないけど、 なんとなく……
瑞希:えー? ボクの顔、疲れて見える? あ、もしかしてクマあるとか!?
絵名:そういうのじゃなくて……
瑞希:なーんだ! よかったぁ!
瑞希:ま、さすがに今日はたくさん歩いたから、 ボクも疲れちゃったのかもねー
瑞希:心配してくれてありがと、絵名
絵名:………………本当に大丈夫なの?
瑞希:大丈夫、大丈夫! 心配性だな~
瑞希:ボクより絵名のほうが疲れてるだろうし、 今日はゆっくり寝たほうがいいよ
瑞希:あ、ボクはちょっと気になるショップ寄ってこうと思うから この辺でバイバイだけど
絵名:……うん。じゃあ、またね。 あ、次の曲の素材、明日送るから見といてよ
瑞希:オッケー! じゃ、バイバーイ!
絵名:…………
絵名:見間違いじゃ……なかったよね……?