活动剧情

きっと最高のsummer!

活动ID:30

第 1 话:やってきた! 臨海学校

浜辺
咲希:わあ、海だ~!!
穂波:すっごく綺麗だね……! 波がキラキラしてて、風も気持ちいいな……
えむ:う~~~~っ! わんだほーい!!
えむ:今日からここで3日間過ごすんだよね! 楽しみだなぁ~☆
咲希:うん! いーっぱい遊ぼうね!
穂波:ふたりとも、臨海学校で来てるんだから ずっと遊んでもいられないよ?
咲希:あ、そうだった!
咲希:でも、臨海学校って何するんだっけ?
えむ:すっごく楽しいことをやるっていうのは覚えてるよ! 班のみんなで出し物をするんだよね☆
穂波:うん、4人で1組になって 何かひとつ出し物を決めるの
穂波:それで、臨海学校のあいだに練習して 最終日に他の班のみんなと発表会をするんだよ
えむ:わあ、楽しそう~!
咲希:それって、出し物はなんでもいいんだっけ?
穂波:たしか、そうだったと思う。 歌でも劇でも、班のみんなができそうなことを 話しあって決めていいんだよ
えむ:ますます楽しそう~!!
えむ:ねえねえ、何やる? あたしはやっぱり、キラキラ~ってして、 ドドドばばーんって感じがいいな~♪
咲希:キラキラドドドばばーん!?
穂波:なんだかすごそうな感じは伝わってきたよ
咲希:あれ? だけど、4人で1組だよね? あとひとりって……
???:あ、あの……! 遅れてごめんなさい……!
えむ:あっ!
えむ:こはねちゃんだ~!! わんだほーい!
こはね:わ、わんだほーい
こはね:えっと……鳳さん、よろしくね。 一緒の班になれて嬉しいな
穂波:小豆沢さん、だよね。 はじめまして、望月穂波です
咲希:天馬咲希でーす! よろしくね、こはねちゃん!
こはね:えっと、望月さんと天馬さん……。 よろしくお願いします
こはね:あ、あの、望月さんと天馬さんのことは、 志歩ちゃんと一歌ちゃんから聞いてて、それで……
咲希:そんなに緊張しなくて大丈夫だよ! アタシ達のことも、気軽に名前で呼んでね♪
穂波:わたしも、こはねちゃんって呼んでいいかな?
こはね:う、うん……! えっと、じゃあ……よろしくね。 穂波ちゃん、咲希ちゃん、えむちゃん
穂波:でも、えむちゃんってこはねちゃんのこと知ってたんだね。 違うクラスなのに、びっくりしちゃった
咲希:あっ、たしかに! 前から友達なの?
こはね:えっと、知りあったのはそんなに前じゃないんだ。 話すようになったのも最近で……
えむ:ふっふっふー
えむ:実は、こはねちゃんとは、 フェニックスワンダーランドで知りあったんだよっ☆
穂波:え、そうなの?
こはね:うん……! 私、フェニックスワンダーランドが大好きで、よく行くんだ
こはね:そこで、えむちゃん達のショーを見て、 すっごく好きになって……
えむ:こはねちゃんはあたし達、ワンダーランズ×ショウタイムの ショーを初演から見てくれてるんだよ。 その名も『ファン1号ちゃん』!
咲希:えーっ、すごいすごーい! 最初のファンの子が同じ学校なんて……!
こはね:ファン1号だなんて…… でも、そう言ってもらえて嬉しいな
咲希:あ……ってことは、こはねちゃん、 アタシのお兄ちゃんのことも知ってる?
こはね:え? 咲希ちゃんのお兄ちゃんって……
咲希:アタシのお兄ちゃん、天馬司っていうの。 えむちゃんと一緒にワンダーステージで ショーキャストをやってるんだよ!
こはね:あ、そうなんだ……! じゃあ、もしかして咲希ちゃん、 青柳くんのことも知ってる?
咲希:青柳くんって……あ、とーやくんのこと? 小さい頃からの知りあいだよ!
こはね:そうだったんだ……! 司さんの話、青柳くんからよく聞くんだ
穂波:あ……、ひな祭りパーティーの時に会った、 司さんを慕ってる人だよね。 友達同士が知りあいだなんて、世間って狭いね
えむ:うんうん☆ 知りあいと知りあいがお友達なんて、すっごい偶然〜♪
咲希:でも、どうしてとーやくんと知りあいなの? こはねちゃん、学校も違うのに……
こはね:実は私、青柳くんと同じチームで歌を歌ってるんだ
こはね:他にもふたり、一緒に歌ってる子がいて、 その子達と一緒に練習したり、イベントに出たりしてるんだよ
咲希:ふえっ!? とーやくんとこはねちゃんが一緒に!?
穂波:イベントで歌ってるなんて、すごいね……!
こはね:えへへ……ちょっと恥ずかしいな
教師:みんな、そろそろ遊泳練習の時間ですよー
穂波:あ、もうそんな時間なんだ。 着替えなきゃね
えむ:楽しみだな~☆ ねえねえ、みんなで泳ぐの競争しよっ♪
こはね:わ、私は競争できるほどうまくないから……。 でも、みんなと一緒に泳ぎたいな
咲希:うう~……
こはね:咲希ちゃん、どうしたの?
咲希:ご、ごめんね! 海で泳ぐの、ちょっと怖いなぁって……
穂波:咲希ちゃん、中学の頃も プールの授業にあんまり出られてなかったんだよね
こはね:え、そうなの?
咲希:うん……。 中学の時、ちょこっとだけ入院してたから
咲希:だから、海に入るのは怖いけど……。 アタシもみんなと泳げるようになりたい!
穂波:咲希ちゃん……
えむ:だいじょーぶ☆ 咲希ちゃんも泳げるようになるよ!
穂波:じゃあ、わたしが教えるよ。 一応スイミングスクールにも通ってたから、 少しくらいなら教えられるだろうし……
咲希:えっ、ホント!? ありがとう、ほなちゃん~!
穂波:どういたしまして。 よかったら、こはねちゃんもどうかな?
こはね:え、私もいいの?
穂波:もちろん! 一緒に頑張ろうね
穂波:みんな、着替え終わったね。 それじゃあさっそく、練習始めよっか
えむ:えへへ、泳ぐの楽しみだなー!!
咲希:ひゃっ! 波が高くなった~! うう、ちょっと怖いかも……
こはね:大丈夫……?
穂波:ビート板とか浮き輪があると、 泳ぐのが少しは怖くなくなると思うんだけど……
えむ:あっ! それならあたし持ってきてるよ!
えむ:みんなで遊べたらいいな~って思って持ってきたんだ! ちょうどふたつあるから、ひとつ貸してあげる☆
咲希:わあ、ありがとうえむちゃん!
えむ:えへへ♪ ダッシュで取ってくるから待ってて~!
えむ:浮き輪さんは…… たしかリュックのこのへんに入れて……あ、あったー!
???:『えーむーちゃーん!!!』
えむ:ほえ?
ミク:『いえーい、サマーバケーショーン♪ 臨海学校、楽しめてる〜?』
えむ:あ、ミクちゃん! いらっしゃーい♪ 今、みんなで泳ごうとしてたところだよ〜!
ミク:『いいないいなー! ミクも一緒に遊びたーい!』
えむ:もっちろん! 休憩時間になったら、一緒にあそぼーよっ!
ミク:『やったー!! 楽しみにしてるね、えむちゃん☆』
えむ:うんっ! あたしもミクちゃんと遊べるの楽しみっ♪ 一緒にわんだほーいな臨海学校にしよーね!
えむ:はいっ、咲希ちゃん! この浮き輪さん使ってねー!
咲希:わあ、ありがとう、えむちゃん♪
咲希:よーし、えむちゃんに浮き輪も貸してもらったし、 がんばって泳がなくちゃ!
穂波:ふふっ……。 じゃあみんな、そろそろ練習始めるよー
えむ:はーい!
穂波:じゃあ咲希ちゃん、 わたしの手を掴んで足を伸ばしてみて
咲希:えーっと……こうかな? ほなちゃん、アタシ、できてる?
穂波:うん、ばっちりだよ! 上手だね、咲希ちゃん
穂波:じゃあ、今度はゆっくりバタ足してみて。 こはねちゃんも一緒にね
こはね:わかった……! 足をゆっくり動かして……こんな感じかな?
咲希:アタシも~!
咲希:えーっと、こうやって足を動かして……あ、できた! すごいすごい、ちゃんと泳げてる!
えむ:すごいすごい、ふたりとも上手だよーっ☆
穂波:だいぶ慣れてきたね。この調子でいけば 次に泳ぐ時は、わたしが手を引かなくても大丈夫じゃないかな
咲希:やったー!! 教えてくれてありがとね、ほなちゃん。 えむちゃんも、浮き輪貸してくれてありがとう♪
えむ:えへへ、どういたしまして
一歌:みんなー! 遊泳練習の時間が終わったら、スイカ割りやるんだって
志歩:クラス対抗らしいよ
えむ:えっ、スイカ割り!?
咲希:楽しそう~!
こはね:やったことないんだけど……難しいのかな?
穂波:ううん、初めてでも楽しいと思うよ。 気軽にやってみたらどうかな
こはね:う、うん。ありがとう……!
えむ:じゃあ、レッツゴー!!
穂波:(ふふ、これから、楽しいことがたくさんありそうだな)

第 2 话:発表会で何しよう?

浜辺
えむ:ミクちゃーん、おまたせっ!
えむ:みんなでスイカ割りしてたんだけど、 お手伝いとか片づけしてたら遅くなっちゃった……
ミク:『全然だいじょーぶっ☆』
ミク:『ねえねえ、えむちゃん! せっかく海に来たんだし、 カイト達にお土産を持って行きたいんだけど、 何がいいかなー?』
えむ:お土産かー……じゃあ、大きい貝殻とか、 きれいな貝殻を拾ってあげるのはどうかなー?
えむ:さっき遊んでる時、ピンクのかわいい貝も見つけたんだっ。 メイコお姉さん達にもあげたら、きっと喜んでくれると思う!
ミク:『すごーい! ミクも一緒に探したーい! たくさん拾って、ネックレスにしようよ!』
えむ:うんっ! じゃあ手分けして探してみよ~☆
えむ:ミク隊長、貝殻は見つかりましたか!?
ミク:『うー、見当たらないなあ……。 えむ隊員はどうだったー?』
えむ:きれいな貝殻はたくさんあったけど、 大きな貝は見つからなかったです……
穂波の声:えむちゃーん、そろそろカレーを作るから、 手伝ってもらってもいいかなー?
えむ:あ……うん、わかったー!
えむ:ミクちゃん、ごめんね……! 貝殻は、ぜったいぜーったい明日見つけるから!
ミク:『ううん、ミクはえむちゃんと遊べて楽しかったよ☆ また明日一緒に探そうね♪』
ミク:『じゃあ、またあとでねーっ』
えむ:(貝殻が見つからなかったの、残念だな……。 カレーを作ったあとなら、少し時間あるかな……?)
えむ:(まだ探せてない場所に行ったら、 大きな貝があるかもしれないし……)
えむ:穂波ちゃん達と作ったカレー、おいしかったねー! とーってもわんだほーいな味だったよ!
穂波:ふふ、よかった。えむちゃんが たくさん野菜を切ってくれたから、わたしも助かったよ
穂波:そうだ。このあとは発表会の話しあいだよね。 まだちょっと早いけど、宿舎に移動しておく?
えむ:あ! あたしは、ちょっとやることがあるから、 穂波ちゃん達は先に戻ってて大丈夫だよ!
穂波:え、やることって?
えむ:あのね、大きな貝を見つけて、ワンダーステージのみんなに プレゼントしたいなーって思ってるんだ
穂波:貝?
えむ:うん! 学校が違うからみんな一緒に来れなかったけど……。 あたしが楽しいって思ったこと、貝と一緒に みんなにもおすそわけしたいの!
穂波:そうだったんだ。 貝で楽しいのおすそわけなんて、えむちゃんらしくて素敵だね
えむ:えへへ♪
えむ:でもね、きれいな貝はたくさんあったんだけど、 大きな貝がまだ見つけられなくて……。 だからあと一箇所だけ探そうかなって!
穂波:大きな貝、か……
穂波:……そうだ。集合時間まではまだ時間あるし、 よかったら、わたしも貝を探すの手伝ってもいいかな?
えむ:えっ、いいの?
穂波:もちろん。 ひとりで探すより、ふたりで探すほうが 見つかるかもしれないから
えむ:穂波ちゃん……ありがとう!
宿舎の体育館
こはね:みんな、おまたせ……あれ?
こはね:(誰もいない……。ちょっと早く来すぎちゃったかな)
こはね:(あれ、もしかして集合場所間違っちゃった……!? えっと、えっと……!)
咲希:あ、こはねちゃん!
こはね:咲希ちゃん……!
こはね:よかった、ここで合ってたんだね。 集合場所間違えちゃったのかと思っちゃった……
咲希:あはは♪ こはねちゃん、心配性だねー
咲希:ねえねえ、そういえばなんだけど。 この宿舎って思ったよりきれいだし、 なんだか学校みたいじゃない?
こはね:あ、たしかに……。 そういえばしおりに、ここで先生達の 研修をすることもあるって書いてあった気がするよ
こはね:咲希ちゃんの言うとおり、 学校とあんまり変わらない作りになってるんじゃないかな。 さっき、音楽室も見かけたし……
咲希:そうなんだ! じゃあ楽器もあるのかなー。 休憩時間に弾けたりしたら楽しいのになー!
こはね:ふふ、咲希ちゃんはバンドでキーボード担当なんだっけ。 今度、演奏してるところ聴いてみたいな
咲希:うん、いいよ! 先生に楽器のこと、あとで聞いてみるね!
咲希:……あ、そうだ。 アタシも、こはねちゃんの歌のこと聞きたかったんだよー!
こはね:え、私の……?
咲希:うんっ! とーやくんと一緒に歌ってるって聞いて、 どんな感じなんだろうって気になったんだ!
こはね:あ、えっと…… 私と青柳くんの他にあとふたり、 同い年の男の子と女の子がいるんだ
こはね:それで、4人でVivid BAD SQUADっていう チームを組んでるんだよ
こはね:RAD WEEKENDっていう伝説のイベントがあるんだけど、 それを超えるために、みんなで頑張ってるんだ
咲希:RAD WEEKEND?
こはね:うん。私は見たことがないんだけどね。 いろんなジャンルの、一流のアーティストが集まって開かれた、 一夜かぎりのイベントなんだって
こはね:まだその伝説を超えるのは難しそうだけど……。 4人でライブハウスのイベントに参加したりして 毎日頑張ってるんだ
咲希:へえ、すごいね! 伝説のイベントを超えるっていうのも、 なんだか青春って感じだし!
こはね:そ、そうかな……? 青春っぽいかはわからないけど、チームを組んでから、 毎日とっても楽しいよ
こはね:そういえば、咲希ちゃんは 一歌ちゃん達とバンド組んでるんだよね
咲希:そうだよー♪ 今はみんなでプロを目指してがんばってるの! 練習の時、しほちゃんに怒られてばっかりだけどね
こはね:ふふ、咲希ちゃんのその夢も、すごく素敵だね
えむ:とうちゃーく!! ……あれ、咲希ちゃんとこはねちゃん、もういたんだ!
穂波:ふたりとも、早いね。 もしかして待たせちゃった?
咲希:ううん! 全然待ってないよ
こはね:私も咲希ちゃんも、ついさっき来て、 いろいろお話してたんだ
こはね:あれ? えむちゃんが手に持ってるのって、貝殻……? 大きくて綺麗だね
えむ:うん! 自由時間にミクちゃ…… えーっと、一生懸命探したんだけど、なかなか見つからなくて。 穂波ちゃんに話したら、一緒に探してくれたんだよーっ
穂波:わたしは少し手伝っただけだけど……。 でも、見つかってよかったね、えむちゃん
咲希:貝殻拾いかー。アタシもやりたいなあ。 どこかの自由時間で、探してみよっかな
こはね:私も……! 杏ちゃんにあげたいな
えむ:今度一緒に拾おうよ! あたし、穴場スポットを見つけたんだ♪
咲希:やったー!! 約束ね、えむちゃん!
えむ:うんっ!!
穂波:じゃあ、そろそろ発表会で何をするか 話しあおっか
えむ:はーい!!
咲希:発表会かー。 ちょっと緊張するね。 みんな、どんなことやるんだろう
こはね:テーマとかは特にないみたいだけど…… 毎年、海に関する発表をする班が多いみたいだね
穂波:持ち時間が7分以内って決められてるから、 あんまり大掛かりなことはできないけど、 班のみんなで協力してできるものなら、なんでもいいみたいだね
咲希:みんなで協力してやるなら、このメンバーが 得意なことがいいんじゃないかな?
えむ:みんなが得意なこと……。 あ、そうだ!
えむ:みんなでミュージカルをするのはどーかなっ? こはねちゃん、お歌が得意なんだよね?
こはね:うーん、歌は歌えるけど、演技はやったことないかも
咲希:……あ、それなら、ミュージカルの曲を1曲、 歌と演奏で発表するっていうのはどうかな?
咲希:アタシとほなちゃんが演奏担当、 えむちゃんとこはねちゃんが歌を担当するの
えむ:わあ、すっごく楽しそう!! こはねちゃん、どうかなっ?
こはね:うん、歌だけなら私にもできそう……!
穂波:わたしもやってみたいな。 でも、ここの宿舎に楽器って置いてあるのかな……?
こはね:あとで先生に聞いたほうがいいと思うけど、 楽器ならあるはずだよ。 さっき、音楽室を見つけたから
穂波:そうなんだ。 もしドラムがなくても、他の楽器で演奏できそうだね
えむ:じゃあ決まりだねっ!!
咲希:でも、やるなら4人全員が知ってる曲がいいよね
穂波:うん。練習時間もたくさんはとれないだろうし……。 知ってる曲なら、すぐに覚えられそう
えむ:あ、あの曲はどうかな! ふんふふ~ん♪ っていう曲!
こはね:えっと……どこかで聴いたことあるような……?
咲希:あっ、知ってる! 『Happy Lucky Summer!』ていう ミュージカルの曲じゃない!?
咲希:主役の女の子達が、最後の仲直りのシーンで歌うやつ!
えむ:咲希ちゃん! それ! それだよ~!
こはね:そのミュージカルなら、見たことあるかも
こはね:たしか、港町に暮らしてるドロシーっていう気が強い女の子と、 そこに引っ越してきたエイミーっていう 内気な女の子のお話だよね
咲希:うん! お兄ちゃんがそのミュージカル好きだから、 アタシも一緒に見てたんだ♪
咲希:ドロシーとエイミーが、せっかく仲良くなったのに ちょっとしたことでケンカしちゃって……
咲希:浜辺で『ごめんね』って謝って仲直りするシーンで、 さっきえむちゃんが歌ってた曲を歌うんだよ!
穂波:あ……その曲、もしかして『BEST SUMMER』?
穂波:わたしはそのミュージカルは見たことないけど、 たしかテレビのCMとかにも使われてたよね
えむ:う~~~~、わんだほーい! じゃあみんなで、その曲やろーよ☆
咲希:やった~! みんなも知ってるし、決まりだね!
穂波:そういえば……発表会は、 先生と実行委員の子達が投票で順位を決めるって言ってたよ。 やるなら、みんなでいい賞がとりたいね
こはね:あ、そういえば言ってたね。 上位3位までは賞品も出るんだっけ
えむ:賞品!? なになに!? 何がもらえるのー?
穂波:カフェの招待券だよ。 『ル・リオン』っていう人気のカフェらしくて——
咲希:えーっ! ル・リオンの招待券!?
こはね:咲希ちゃん、知ってるの?
咲希:うん。『予約のとれない人気カフェ』って 雑誌で紹介されてて、 一度行ってみたいって思ってたんだよねー!
咲希:内装もおしゃれなんだけど、 フルーツがいっぱい乗ったパフェとか、タルトとか…… 他にもおいしいデザートメニューがたくさんあるんだって!
えむ:じゃあ金賞をとって、みんなでそのカフェに行こうよっ♪
こはね:でも、金賞なんてとれるかな……
咲希:だいじょぶだいじょーぶっ。 一生懸命やったら、アタシ達ならとれるって!
えむ:そうそう! がんばったら、金賞以外に、 銀賞も銅賞もとれちゃうかもっ
こはね:ふふ、咲希ちゃんとえむちゃんが言うと、 実現しそうな気がしてくるよ
穂波:それじゃあ、みんなで頑張って練習して、金賞とろうね!
咲希・えむ:『おーっ!』

第 3 话:ちぐはぐな音色

宿舎の体育館
穂波:じゃあ、楽器はこの辺りに置いていいかな?
咲希:うん。ドラムが左側で、 キーボードはもう少し右側でいいかな!
咲希:それにしても、ドラムもキーボードも 宿舎の音楽室から借りられてよかったよねー!
穂波:うん、少し古いけど、ちゃんと使えそうだね
こはね:あ、そうだ。私、机とか椅子を他の部屋から借りてくるね。 練習の時にあったら便利だろうし……
えむ:あたしも手伝うよー!
宿舎の教室
ミク:『ねえねえ、えむちゃん。 今って何してるのー?』
えむ:発表会の練習だよっ。 あたし達の班、ミュージカルの曲を演奏することになったんだ♪
ミク:『へえ、楽しそう〜♪ ミクも練習見てていいかなー?』
えむ:もちろんだよっ。 ミクちゃんに聴いてもらえるなんて嬉しいなー!
こはねの声:えむちゃーん、 ちょっと手伝ってもらっていいかなー?
えむ:はーい! 任せてーっ
ミク:『じゃあ、練習がんばってね、えむちゃん!』
えむ:うん! ありがとう、ミクちゃん☆
えむ:穂波ちゃん、咲希ちゃん、あたし達の準備終わったよー!
こはね:何か手伝うことはある?
穂波:こっちももう終わったから大丈夫! 楽譜も確認したけど、問題なさそうだったよ
咲希:それにしても、スマホで楽譜が買えちゃうなんて、 すっごく便利だよねー♪
こはね:うん。曲も配信サイトから買えたから、 練習の時の参考にできるね
えむ:じゃあ準備もできたことだし、 練習始めるー?
咲希:あーっ、ちょっと待って!!
こはね:どうしたの、咲希ちゃん
咲希:あのね、こはねちゃんにお願いがあって……。 もしよければ、1曲歌ってみてほしいの!
こはね:えっ……わ、私が? ひとりで……?
咲希:うん! えむちゃんの歌はショーを見に行った時に聴いたけど、 こはねちゃんの歌は聴いたことないなーって思って
えむ:あ、あたしも聴きたーい!!
穂波:わたしも……って言いたいけど、こはねちゃんは大丈夫? 急なお願いだし、無理しなくてもいいからね
こはね:ありがとう、穂波ちゃん。 でも、大丈夫だよ
こはね:じゃあ、いつもイベントで歌ってる歌を ワンフレーズ歌ってみるね
こはね:…………
こはね:♪————
えむ:わあ……! きれいな声……!
咲希:うん、すっごく伸びやかで、透きとおってて……
こはね:————! ——♪
穂波:(一歌ちゃんみたいにまっすぐな声だけど、 でも少し違って——)
穂波:(こはねちゃんの歌、可愛くて……かっこいいな)
穂波:歌ってくれてありがとう、こはねちゃん! 綺麗な声で、思わず聴き入っちゃったよ
こはね:……ほ、本当? 変じゃなかった?
えむ:とってもとーっても、素敵だったよー!
咲希:うん! ライブハウスで歌ってる時の雰囲気も伝わってきたよー♪
こはね:よ……よかった……。ちょっと緊張しちゃったから、 歌に変な力が入ってないか心配だったんだ
こはね:それに、同じ学校の子の前で歌う機会って、 滅多にないから……でも、大丈夫ならよかった
穂波:それじゃあ、こはねちゃんの歌も聴けたことだし、 みんなで音を合わせてみよっか。 カウントはわたしがとるね
咲希:よろしくね、ほなちゃん! えむちゃん先生も、よろしくお願いしまーす!
えむ:らじゃーっ!
穂波:……それじゃあ、いくよ。 ワン、ツー、スリー、フォー
えむ:——! ————♪
こはね:♪————! ——!
穂波:(えむちゃんがドロシーで、こはねちゃんがエイミーのパートを 歌うって言ってたけど……ふたりとも、すごく上手に歌えてる)
穂波:(リズムもちゃんととれてるし、 咲希ちゃんの伴奏も問題なさそう。これなら——)
こはね・えむ:『——♪ ————♪』
穂波:(……あれ、おかしいな。 『BEST SUMMER』ってこんな曲だっけ…………?)
咲希:(んー、なんか変だな。 演奏が歌に馴染んでないっていうか……。 アタシ、なんか間違えてる……?)
こはね・えむ:『♪——! ♪——』
こはね:(なんだろう、穂波ちゃん達の演奏に歌が合ってない気がする。 私、変な歌いかたしちゃってるのかな……?)
えむ:——♪ ————!
えむ:(あれ? なんだか、ちょっと違う……?)
えむ:(なんだろう? わかんないけど…… これだと、ミュージカルにならない気がする~!)
穂波:えっと……お疲れさま、みんな
穂波:えむちゃん、さっきの演奏どうだった?
えむ:むー……。むむー……
えむ:あたしもよくわかんないんだけど、 ミュージカルじゃなかった気がする……
穂波:やっぱりそっか……。 わたしも、あんまりしっくりこなかったんだよね
咲希:アタシも……! 楽譜どおりに弾いてたつもりだったんだけど、 どこか間違っちゃったのかも
こはね:咲希ちゃん達のせいじゃないよ……! 実は私も、歌ってて変な感じがしたんだ。 だから、私の歌いかたが違うのかなって思ってたんだけど……
穂波:なんでだろうね……。 こはねちゃんの歌も、音程やリズムが 違う感じはなかったんだけど
えむ:あ……あたし、なんとなくわかったよ! 音程とか、リズムも大事だけど、 そればっかり気にしすぎなのかも!
えむ:ミュージカルは、楽しいって気持ちとか、 悲しいって気持ちを、どーんって一番前にだしていいと思うの!
咲希:気持ちを一番前に……?
こはね:えっと……まずは役になりきるのが大事ってことかな。 演技をしないって言っても、ミュージカルって 感情をこめて歌うもんね
こはね:私、ライブハウスで歌う時は、会場の雰囲気とか お客さんの反応を見て歌いかたを変えるから、 そういう違いもあるのかも……?
えむ:うんうんっ!
えむ:きっと歌だけじゃなくて、演奏も もっとエイミーとドロシーの気持ちに 合わせたほうが良くなるんじゃないかな?
咲希:エイミーとドロシーの気持ちに合った演奏かー……
穂波:自由に演奏しながら正確にリズムをとる……。 それってきっと、ジャズと同じ感じだよね
穂波:ちょっと難しそうだけど、やってみよっか。 えむちゃん、教えてくれてありがとう
えむ:えへへ、どういたしまして!
穂波:みんな、えむちゃんのアドバイスを踏まえて、 もう一度やってみよっか
こはね・咲希:『うん!』
穂波:それじゃ、カウントとるね。 ワン、ツー、スリー、フォー
えむ:お疲れさま! さっきよりミュージカルって感じになったよ~!
こはね:よかった……! でも、まだ歌が演奏と馴染んでない気がするんだ。 歌で役になりきるって難しいね……
穂波:演奏のほうも、さっきよりは良くなってたけど…… あと一歩って感じだったかも
咲希:そうだねー。でも、どんどんいい感じになってるし、 この調子で練習がんばろうよ!
えむ:うん! みんなでわんだほーいな演奏にしようね!
咲希:……って、あれ? もう1時間経ってる! そろそろ片づけないと、次の班の子達の練習時間になっちゃう!
穂波:あ、気づかなかった……! 急いで片づけないとね
えむ:もっと練習したかったなぁ
咲希:うん。練習時間、全然足りないよねー……
穂波:そうだね……。 どうすれば短期間でうまく練習できるか、 ちょっと考えてみよっか
えむ:うんっ、そうしよ☆ じゃああたし、次の班の子達呼んでくるね~!
こはね:あ、うん……! えむちゃん、ありがとう!
浜辺
えむ:(ぬぬぬ〜〜〜。 うまく伝えられなかったよ〜〜〜)
ミク:『えむちゃん、大丈夫?』
えむ:う、うん、大丈夫! ごめんね、せっかく聴きに来てもらったのに……
ミク:『ミクは楽しかったよ! だから、そんなに落ちこまないでっ』
ミク:『誰でも最初はうまくいかないよ! えむちゃんだって、一生懸命練習してからショーをするでしょ?』
えむ:ミクちゃん……
ミク:『だから、焦らなくてだいじょーぶっ。 今日はたくさん練習して疲れただろうし、 ぐっすり寝てから、またがんばればいいと思う!』
ミク:『……って、カイトが言ってた☆』
えむ:わあ、カイトお兄さん、いいこと言う〜!
えむ:ミクちゃん、いろいろありがとね。 明日はきっと、もっとうまくいくはずだから——
えむ:だから……ミクちゃんも、また練習を見に来てくれないかな?
ミク:『もっちろん! 応援してるよ、えむちゃん♪』
えむ:ありがとう、ミクちゃん!

第 4 话:もっと、自由に

臨海学校 2日目
浜辺
穂波:咲希ちゃん、だいぶ水に慣れてきたね! 昨日よりバタ足も上達してるよ
咲希:ホントー!? ほなちゃん先生の教えかたが上手だからかな♪
えむ:ばしゃばしゃばしゃー!!
こはね:わあ、えむちゃんすごく速いね……! どうしたら、そんなに泳げるようになるの?
えむ:えっとねー、ばしゃばしゃーって手を動かして、 足は、ずどどどーっって感じで動かすんだよ!
こはね:うーん……? なんだか難しそうだね……
志歩:穂波達、ここにいたんだ。 もう、班の遊泳練習終わりそう?
穂波:あ、志歩ちゃん
咲希:どうしたのー?
志歩:このあと、先生達が発表会の順番決めのことで 話がしたいって言ってるんだけど
穂波:そうなんだ。 ちょうど練習も一段落してるから、大丈夫だよ
志歩:よかった。各班、誰かひとりは来てほしいって言われてるから、 穂波、代表で来てくれない?
穂波:わかった!
穂波:じゃあ、わたし行ってくるね。 みんな、また練習でね
咲希:うん! ほなちゃん、よろしくねー!
咲希:そうだ。 アタシも、このあとちょっとやりたいことあるから、 宿舎のほうに戻るね
えむ:わかった! またねー!
こはね:またあとでね……!
こはね:(練習か……。みんなで金賞とろうって決めたんだし、 頑張らないと……!)
こはね:(でも、役になりきるってやっぱり難しいな……。 どうやって練習したらいいんだろう?)
えむ:あのあのっ、こはねちゃん!!
こはね:わっ……!? えむちゃん、どうしたの?
えむ:えっと、今日の練習の前に、相談したいことがあって……
えむ:一緒に、エイミーとドロシーの気持ちを考えてみない?
こはね:それって、昨日も話してた、 役になりきるってこと?
えむ:うんっ! 一緒にエイミーとドロシーの気持ちを考えて歌ったら、 きっと『BEST SUMMER』も もっと良くなると思うんだっ!
こはね:えむちゃん……
こはね:うん、そうだね。一緒に考えられたら嬉しいな。 私も、えむちゃん達といい歌を歌いたいから……!
えむ:ありがとう、こはねちゃん!
宿舎の教室
えむ:それでは、エイミーとドロシーの気持ちを考える会を 開催します!!
こはね:よろしくお願いします!
こはね:えっと、まずは『BEST SUMMER』の歌いだしのところの ふたりの気持ちを考えたらいいかな?
えむ:うん! 『BEST SUMMER』を歌う時、 エイミーはドロシーに『これからも仲良くしたい』って 思ってるでしょ?
こはね:うん。でも、ドロシーはこの曲を歌う前は 『エイミーは自分とは仲良くしたくない』って 勘違いしてるんだよね
えむ:そう! だから、サビの前はあたしもこはねちゃんも、 ドロシーとエイミーみたいに、ちょっと話しづらそうな 感じで歌うのがいいと思うんだ!
こはね:話しづらそうな感じ……
えむ:たとえばだけど……こはねちゃんもお友達とケンカして、 気まずくなったことないー?
こはね:友達とケンカか……。 そういえば、小さい頃に近所の子とおもちゃの貸し借りで ちょっとだけ揉めちゃったことがあるよ
こはね:私もその子もなかなか謝れなくて、 しばらく話しづらくて……
えむ:じゃあ、その時の気持ちを思いだしながら 歌うのがいいんじゃないかな? エイミーの気持ちがわかるかもしれないよ!
こはね:あの時の気持ち、か……。 わかった、やってみるね
こはね:♪—— ♪————
こはね:……どう、かな?
えむ:あ、今のすごく良かったー! エイミーの話しづらそうな感じがよくわかったよー!
えむ:それから、エイミーから『仲直りしたい』って言われた ドロシーは嬉しくなって……
えむ:——!! ————!
えむ:こんな感じで歌うと思うんだ!!
こはね:あ……今の歌いかた、 ドロシーの話せて嬉しいって気持ちが伝わってきたよ……!
えむ:よかったあ! じゃあサビ前からのところ、今ちょっと歌ってみようよ!
こはね:わかった!
宿舎の体育館
志歩:……はあ。発表の順番決めってことだけ聞いてたから、 話し合いで決めるのかと思ってたけど、 まさかくじ引きなんて……
穂波:うん、急に言われてびっくりしたね
志歩:しかもうちの班、4番目って……微妙な順番かも
穂波:でも、志歩ちゃん達の班の順番って真ん中くらいでしょ?
穂波:うちの班なんて、最後だよ。 初詣の時といい、わたしってくじ運ないのかな……
志歩:いや、さすがにたまたまでしょ
穂波:志歩ちゃん達の班って、英語劇だっけ。 楽しみにしてるね!
志歩:別にしなくていいから。まあ、同じ班の桐谷さんとみのりが 頑張ってるから、私も手は抜かないようにしてるけど……
志歩:そういえば、穂波達って歌と演奏をやるんだっけ? こはねもユニット組んで歌ってるし、鳳さんはショーキャストだし 全員経験者って心強いよね
穂波:う、うん。 そうなんだけど……
志歩:……穂波、どうかしたの? さっきから暗くない?
穂波:えっと……実は、昨日の発表会の練習のことで、 ちょっと悩んでて
志歩:なかなかミュージカルらしい演奏にならない、か
穂波:うん……。みんな音楽経験者だし、 演奏自体はうまくいってるんだけど……
穂波:でも、えむちゃん以外はミュージカルって初めてで、 実際にやってみたら、歌と演奏がバラバラに聴こえちゃって
穂波:えむちゃんには、もっと登場人物の気持ちに合わせて、 自由に演奏したほうがいいって 言ってもらったんだけど、実際にやってみると難しかったんだ
志歩:自由に演奏か……。 そういうのって、急に言われてできるものでもないと思うけど
穂波:そう、かもしれないけど……。 せっかくいつもと違うメンバーでミュージカルの曲をやるんだし、 できる限り頑張りたいって思ってるんだ
穂波:だけど、急に自由って言われても、 なかなかできなくて……
志歩:一応聞くけど、 穂波が自由に演奏できない理由って、自分でわかってるの?
穂波:えっと……多分、自由に演奏することと、 正確にリズムをとるってことを両立するのが難しいから……かな
穂波:バンド練習の時、リズムのことは毎回志歩ちゃんに言われてたし、 いくら自由にって言われても、 リズムはちゃんととらないとって思って、それで——
志歩:……なるほどね。 私のアドバイスに引っ張られてたってわけか
志歩:ねえ、もしかして穂波は 無意識のうちに、演奏のしかたを制限しちゃってるんじゃない?
穂波:え? でも、わたしはえむちゃんに言われたとおり、 自由に演奏しようとして……
志歩:そうしようとしてる割に、 リズムのことばっかり気にしてない? それって、Leo/needの時の演奏のしかただと思うけど
穂波:あ……そう、かもしれないね
志歩:でしょ?
志歩:たとえば、だけど……Leo/needやSTANDOUTは 同じバンドでも、全然雰囲気が違うよね
穂波:う、うん
志歩:いるメンバーによって、同じ系統の音楽でも、 全然違うカラーがでてくるわけ
志歩:楽器の弾きかた、歌いかた、息の合わせかた…… 他にもいろんなことが合わさって、そういう違いがでてくるんだ
穂波:それって、メンバーの数だけ、 演奏のしかたが変わってくるってことだよね?
志歩:そう。たしかに私は『リズムを正確に』って言ってたけど…… 今回、一緒に演奏するメンバーはLeo/needじゃない。 だから私のアドバイスに引っ張られないほうがいいと思う
穂波:……そっか。わたし、ずっと頭のどこかで Leo/needで演奏してる時の気持ちが 抜けてなかったんだね
志歩:そういうこと。今回はもっと、鳳さん達の言う 『自由な演奏』が何かっていうのを考えるといいんじゃない?
穂波:そうだよね……。
穂波:わたし、肝心なことがちゃんとわかってなかったみたい
志歩:……まあ、穂波が思うままに演奏してみたらいいよ
志歩:きっと穂波なら、それでうまくいく気がする
穂波:志歩ちゃん……
穂波:ありがとう、そうしてみる!
一歌:あ、いたいた!
一歌:志歩、穂波、 よかったら一緒に遊ばない?
みのり:遥ちゃんがペンギンさんの 浮き輪ボートを持ってきたんだって。 志歩ちゃん達も、よかったら乗ってみようよ!
遥:み、みのり、そんなに大声で言わなくていいから……
志歩:なに、このペンギン……可愛い……
遥:あ……そう言ってもらえて嬉しいな
遥:前にみのりから少し聞いたんだけど、 日野森さんって可愛いものが好きなの?
志歩:いや、好きって言うか……その……
穂波:ふふ、素直に好きって言えばいいのに
志歩:別にそういうのじゃないってば。 ほら、遊ぶなら早く行こうよ
穂波:うん!
穂波:(本当にありがとう、志歩ちゃん)

第 5 话:見つけだしたハーモニー

浜辺
こはね・えむ:『——♪ ——!!』
えむ:……わあ、今の歌、エイミーとドロシーの 仲直りできて嬉しいって気持ちがばばーんってでてたよー!
こはね:よかった……! えむちゃんのおかげだよ
こはね:役になりきるって難しいなって思ってたけど、 えむちゃんと一緒にエイミーとドロシーの気持ちを考えたら、 すごく歌いやすくなったし……
えむ:あたしも! これなら、次の練習も大丈夫そうだねっ
こはね:うん! あとは、穂波ちゃんと咲希ちゃんの演奏と うまく合えばいいんだけど……
えむ:だいじょーぶっ!! きっとわんだほーいな曲になるはずっ!
こはね:そうだね、一緒に頑張ろう……!
こはね:……あ、もうこんな時間? 急いで宿舎に戻らないと
えむ:わわっ、本当だ〜! 練習へレッツゴー!!
穂波:(よし、志歩ちゃんにもアドバイスもらったし、 今日の練習も頑張らないと……!)
穂波:(まだ他の班が練習中だし、スティックだけ持って 別の場所で自主練習してようかな)
穂波:……あれ? 咲希ちゃん?
咲希:あ、ほなちゃん! もしかして、自主練習しに来たのー?
穂波:うん。そういう咲希ちゃんも、 キーボード取りに来たの?
咲希:そうだよー! ほら、昨日の練習、あんまりうまくいかなかったでしょ?
咲希:せっかくえむちゃんもアドバイスくれたのに、 全然できなくて……アタシ、悔しかったんだよね
穂波:咲希ちゃん……
穂波:あのね、わたしも咲希ちゃんと同じことで悩んでたんだけど、 さっき、志歩ちゃんに相談に乗ってもらったんだ
咲希:え、そうだったの? しほちゃん、なんて言ってた?
穂波:あのね——
咲希:そっか、しほちゃん、そんなこと言ってたんだ
穂波:うん。メンバーの数だけ演奏のしかたがあるんだから、 いつもの志歩ちゃんのアドバイスに 引っ張られすぎないほうがいいって言われて……
咲希:そう言われてみればアタシも、気づかないうちに Leo/needで演奏してる時の気分が 抜けてなかったのかも?
穂波:楽器の演奏は、志歩ちゃんが教えてくれてたもんね
咲希:でも、今回はえむちゃんとこはねちゃんが一緒なんだもんね。 アタシ達は自由に演奏するってところをがんばらないと!
穂波:うん!
穂波:あ……そうだ。 咲希ちゃん、わたしと一緒に練習してくれないかな?
穂波:えむちゃんが昨日言ってくれてた、 役の気持ちを考えながら演奏するって方法、やってみたいんだ
咲希:もちろん!  じゃあ、さっそくやってみようよ!
宿舎の教室
穂波:咲希ちゃん、自主練習つきあってくれてありがとね
咲希:ううん! ほなちゃんこそ、ありがとね! おかげでサビのところ、だいぶしっくりくるようになったよ!
穂波:わたしもだよ。 エイミーとドロシーの仲直りできて嬉しいって気持ちを考えながら 演奏すると、だいぶ演奏のしかたも変わってきたよね
咲希:うん! やっぱり、えむちゃんが言ってたとおり、 演奏にも感情こめるのって大事なんだね
咲希:この感じなら、今日の練習は うまくいくんじゃないかなー?
穂波:そうだね。あとはえむちゃんとこはねちゃんの 歌と合わせた時にどうなるか、だけど……
穂波:あ、前の班の練習、ちょうど終わったみたいだよ
咲希:本当だね! よーし、練習がんばらないと!
えむ:あっ、穂波ちゃん、咲希ちゃん、 ふたりともはやいねー!
こはね:もしかして、自主練習してたとか……?
咲希:うん! ほなちゃんと どうしたらミュージカルらしい曲になるかなーって 相談しながら練習してたんだ!
穂波:昨日のえむちゃんのアドバイスどおり、 エイミーとドロシーの気持ちを考えながらやってみたんだけど、 昨日よりだいぶ良くなったと思うんだ
えむ:そうなんだ、よかったー! あたしも、こはねちゃんと歌の練習をしてきたんだよー!
こはね:自由時間の時に、えむちゃんが もっと役の気持ちを考えて歌うといいんじゃないかって 教えてくれたんだ
えむ:一緒にドロシーとエイミーの気持ち、 たーっくさん考えて練習したんだよねっ
こはね:うん……! えむちゃんのおかげで、 エイミーの気持ちがだいぶわかってきたよ
穂波:そうだったんだ。 それならきっと、今日の練習はうまくいきそうだね!
こはね:うん……! じゃあ、昨日みたいに音合わせから始めよっか
穂波:そうだね
こはね:あ、私、昨日みたいに机と椅子持ってくるね
えむ:あたしもこはねちゃんを手伝うよー!
えむ:えーっと、使ってよさそうな机と椅子は——
ミク:『えむちゃん、えむちゃん! また遊びに来たよーっ!!』
えむ:ミクちゃん! 聞いて聞いて! 今日の練習はうまくいきそうだよ!
ミク:『よかったー!! どんな演奏になるか、楽しみだよーっ』
えむ:えへへ、ミクちゃんをわんだほーいな気持ちにできるように がんばるね!!
穂波:じゃあ、カウントとるね。 いくよ、ワンー、ツー、スリー、フォー
えむ:——♪ ————!
こはね:♪————! ——!
こはね:(ここから、エイミーの仲直りしたいって気持ちを 歌にこめて——)
こはね:——! ——♪
こはね・えむ:『——♪ ————♪』
えむ:(わあ、エイミーの『仲直りできて嬉しい』って 気持ち、伝わってきた!)
えむ:(あたしも、ずっと仲良くしたいって気持ちを こめて歌おう!)
こはね・えむ:『——♪ ————♪』
咲希:(えむちゃんとこはねちゃんの歌、すごい! がんばって練習してきたんだねー!)
穂波:(ドロシーとエイミーの仲直りしたいって 気持ちが伝わってくる……!)
穂波:(わたしも——!)
えむ:ミュージカルは、楽しいって気持ちとか、 悲しいって気持ちを、どーんって一番前にだしていいと思うの!
志歩:……まあ、穂波が思うままに演奏してみたらいいよ
志歩:きっと穂波なら、それでうまくいく気がする
こはね・えむ:『♪—— ——!!』
穂波:(ここから、仲直りできて嬉しいって気持ちが 歌にでてくるんだよね……!)
咲希:(よーし、アタシもがんばらないと♪ せっかくえむちゃんとこはねちゃんが 歌に気持ちをこめてくれてるんだから!)
穂波:(わたしも、このふたりの気持ちが 聴いてる人に届くように演奏しよう……!)
こはね・えむ:『——! ————♪』
穂波:(みんなの音がうまく重なって…… すごく生き生きしてる……!!)
穂波:(そっか、こういうことなんだ……!)
穂波:お疲れさま、みんな!
えむ:今の演奏、 すっごく良かったよー!
咲希:うん! ドロシーとエイミーの気持ちが伝わってきて、 弾きながら、ちょっとうるっとしちゃった♪
穂波:……よかった。 このまま練習を頑張れば、発表会もなんとかなりそうだね
えむ:あ、そうだ!! サビ前のとこ、もうちょっと変えてみようよ! そしたら、もーっとわんだほいになると思うんだ!
こはね:あ、そこ、私も気になったかも……!
咲希:それなら、もう1回弾いて、スマホで録画してみる?
穂波:いいね。やってみよっか
遥:あ、今って天馬さん達が練習してるんだ
志歩:そうみたいだね。ステージ袖の小道具は、 咲希達の練習が終わってから取りに行こっか
遥:うん、邪魔したら悪いもんね
みのり:咲希ちゃん達って、たしかミュージカルの曲を演奏するんだよね。 人前で楽器が弾けるなんてすごいなあ……
遥:ふふ、私達も負けてられないね
みのり:そうだね!
みのり:うー……英語劇、緊張するなあ。 本番でセリフ飛ばないようにしないと
遥:そうだよ、みのり。 うまくいった時のことを考えて、頑張ろう!
志歩:そうそう。もしなにかあったら、私もフォローに回るから。 ……自分も台詞を忘れなければ、だけど
みのり:ありがとう、ふたりとも……! 遥ちゃんと志歩ちゃんが同じ班でよかったー!
志歩:…………
志歩:(そこまで心配はしてなかったけど……それにしても……)
えむ:あ、ここ! ここのサビから、もーっと 笑顔になるのがいいと思うんだ!
こはね:それって……えむちゃんが言ってた 『気持ちをばばーんって前にだす』ってことを やったらいいのかな?
えむ:うん!
咲希:ってことは、アタシとほなちゃんも、 もっと抑揚つけて演奏してもいいのかな?
穂波:そうだね。次はそうしてみよっか
志歩:(……大丈夫そうだね、穂波)

第 6 话:突然のハプニング

臨海学校 3日目
宿舎の教室
穂波:いよいよ発表会だね!
こはね:なんだか、あっという間だったね……!
咲希:でも、リハーサルもうまくいったし、 あとは練習の成果を発揮するだけだよ♪
えむ:うん! みんなでわんだほーいっな発表にしようね!
咲希:目指せ、金賞! カフェの招待券!
えむ:おー!!
生徒A:練習中にごめん。発表前の準備場所、 ここしかないって先生に言われちゃってさ
生徒B:道具とか着替えが入ってるダンボール箱、 すみっこに置かせてもらっていい?
穂波:うん、いいよ。 あ、じゃあドラムちょっとずらすね
えむ:穂波ちゃん、あたしもお手伝いするよ!
穂波:ありがとう、えむちゃん
生徒A:ごめんね。なるべく場所取らないように、 上に積むようにするから
生徒A:よいしょっ……と。 えっと……1、2、3、4……。 うん、次でラストだしこれも上に積んじゃおうか
生徒B:えっ、でも、さすがに積みすぎじゃ……
生徒A:みんなで練習する場所だし、 私達の荷物で狭くしちゃうわけにいかないじゃん。 よいしょっ……あっ!
咲希:あっ! ほなちゃん、えむちゃん、危ない!
穂波:えっ……!?
こはね:穂波ちゃん、えむちゃん! 大丈夫!?
穂波:な、なんとか……
生徒A:望月さん、ごめん! 本当に大丈夫!?
穂波:うん、咲希ちゃんが声をかけてくれたおかげで 避けられたから大丈夫だよ
穂波:それより、ドラムは——
穂波:あ……。 どうしよう、革が破れちゃってる……
咲希:えっ、ホント!? 音が出なくなっちゃうんじゃない……!?
生徒A:ほ、本当にごめん……! 私……
穂波:ううん、大丈夫! こっちはなんとかするから、 ふたりは発表の準備をしたほうがいいよ
生徒A:望月さん……
咲希:ドラム、どうしよっか……
こはね:宿舎には、この1台しかないんだよね……?
えむ:う~! これじゃみんなで演奏できないよ~! どうしよう!
穂波:それは……
穂波:(せっかくみんなでここまで練習したんだし、 ちゃんと発表はしたいけど、でも……)
穂波:(……そうだ)
穂波:……わたし、他の場所から借りられないか、先生に聞いてくるよ。 みんなはここで待ってて!
咲希:えっ、ほなちゃん!?
宿舎の体育館
穂波:あ、先生……!
教師:あら、望月さん。 そんなに急いで……どうしたの?
穂波:実は、発表で使う予定だったドラムが壊れてしまって……
教師:えっ、そうだったの? みんな怪我はない?
穂波:はい! でも、宿舎にはドラムが1台しかなくて……。 発表会で演奏するには、どうしてもドラムが必要なんです
穂波:どこかで借りられたりしないでしょうか?
教師:……わかったわ。 近くの高校の先生と知りあいだから、電話で確認してみる。 ちょっと待っててくれるかしら?
穂波:ありがとうございます、よろしくお願いします……!
穂波:みんな、ドラム借りられるって!
えむ:ほんとー!?
穂波:先生が、今から近くの高校に貸してもらえないかって 連絡してくれたんだ
咲希:よかったー!
穂波:でも、近くって言っても、今から取りに行って戻ってきたら、 40分くらいかかるらしくて……
えむ:ど、どうしよう〜〜〜?
志歩:……ちょっと、みんなで集まってどうしたの? もうすぐ発表会始まるよ
咲希:あ、しほちゃん!
穂波:あのね、ちょっと困ったことになって——
志歩:そう、ドラムが……。 穂波達の出番って、最後だったよね?
穂波:う、うん……
咲希:でも、今から取りに行っても アタシ達の出番が回ってきちゃうんだよね……
志歩:でも、ドラムがないと発表もできないんでしょ? だったら取りに行ったほうがいいと思う
志歩:穂波達の出番は最後なんだし、先生に事情を話して、 休憩を入れてもらって、時間を調整すればいいんじゃない?
穂波:そっか、それなら間に合うかも……
志歩:そのへんは、先生とか他の班に相談しないとだけどね。 さすがにあとのスケジュールにも関わってくることだし
こはね:……そうだね。 でも、志歩ちゃんの言うとおり、それしかないかも
えむ:じゃあ、あたし、ここに残るよ! 発表の時間を遅らせる方法、考えてみる!
咲希:アタシも! えむちゃん、一緒に考えよう!
えむ:うん!
こはね:それじゃあ、私は穂波ちゃんを手伝うね。 ドラムを運ぶの、大変だと思うから
穂波:みんな、ありがとう……! じゃあこはねちゃん、行こう!
こはね:うんっ!
咲希:気をつけてねー!
志歩:とりあえず、私の発表はもう少しあとだから、 少しくらいなら手伝えるよ
咲希:わあ、ありがとう、しほちゃん!
えむ:じゃあ、みんなで穂波ちゃんとこはねちゃんが 戻ってくるまでのあいだ、どうするか考えよー!
咲希:うーん、休憩時間を入れてもらうっていうのが 無難だと思うけど、どうかな?
志歩:それもありだとは思うけど……。 戻ってくる時間のことも考えたら、 せめて、15分くらいは必要じゃない?
咲希:うーん、休憩時間にしては長すぎだよねー……
咲希:みんな優しいし、待ってくれるとは思うんだけど。 ずーっと待ってるのってヒマだよね
咲希:せめて、待ってもらってるあいだに 何かできるといいんだけどなぁ
ミク:『えむちゃん、えむちゃん! 今ちょっとお話してもいいー?』
えむ:ミ、ミクちゃん……!?
咲希:ん? どうしたの、えむちゃん
えむ:あっ、えっと……電話がかかってきたかも!? ごめん、ちょっと待っててー!
えむ:……よしっ、ここなら大丈夫! ミクちゃん、お話ってなあに?
ミク:『あのねー、こしょこしょこしょ』
えむ:うんうん……わあ、それ、すっごく楽しそう! ミクちゃんが一緒なら、あたしにもできそうだよーっ
えむ:さっそく咲希ちゃん達に伝えないと!
えむ:咲希ちゃん、志歩ちゃん! いい方法を思いついたよ!
咲希:いい方法って?
えむ:今から、もうひとつ発表をやればいいんだよ!
咲希・志歩:『……え?』
咲希:えむちゃん、先生達の許可取れたよ!
咲希:理由を話したら、アタシ達の発表の前に15分時間をくれるって。 10分休憩時間にして、5分間 発表に使ったらいいんじゃないかな!
志歩:はい、これ。 鳳さんに言われた小道具。 他の班の子が貸してくれるって
えむ:わあ、ありがとう! あとで他の班の子にもお礼を言わないと!!
咲希:アシスタントなんて、初めてやるから うまくできるかわからないけど……がんばるね!
えむ:うん! 絶対成功させようねっ
志歩:……あ、そろそろ出番だよ、ふたりとも
咲希:じゃあ、行ってくるね!
えむ:ありがとね、志歩ちゃん!! それじゃあ、いってきまーすっ
志歩:……頑張れ、ふたりとも

第 7 话:みんなでつなぐ物語

宿舎の体育館
みのり:あれ……? 志歩ちゃん戻ってこないね
遥:本当だね。 さっき、天馬さん達の発表の時間が遅くなるって話があったし、 それを手伝ってるとか?
みのり:あ、それはあるかも……。 こはねちゃんがいたら聞いてみようって思ったけど、 さっきから見当たらないんだよね……
遥:……あ、照明が消えた。 天馬さん達の発表が始まるのかな?
遥:あれ? 前に立ってるのって——
咲希:ハローエブリワン♪ 咲希とえむのマジックショーにようこそ!
咲希:本当は、アタシ達の発表の予定だったんだけど…… ちょっとハプニングがあって、準備に時間がかかってるんだ
咲希:待たせちゃってごめんね! そのかわり、アタシ達のマジックショーで 少しのあいだ、楽しんでいってね♪
みのり:えっ、ハプニング……? マジックショーって……?
遥:よくわからないけど、 発表の準備するあいだ、マジックショーで 場をつなぐ……ってことかな
咲希:さあ、それではいよいよ、 マジシャンえむの登場でーす!
ステージ袖
ミクの声:『えむちゃん! ミクの声、聞こえてるー?』
えむ:うん、ばっちり☆ ミクちゃんがポケットの中にいるなんて なんだか不思議な感じ♪
ミクの声:『ねーっ。ミク、妖精さんになった気分だよ』
えむ:あはは、セカイだとあたし達、同じくらいの身長だもんね!
えむ:……それじゃあミクちゃん、よろしくね!
ミクの声:『うん! 今からミクがマジックのやりかたを教えるから、 えむちゃんも一緒にレッツトライ☆』
えむ:わかった! よーし、あたし達のマジックで、みんなを笑顔にしよーねっ!
咲希:それでは、皆さん拍手でお迎えくださーい!!
えむ:皆さん、こんにちはー!! 今日はあたし達のマジックショーにようこそっ
えむ:今からお見せするのは、不思議な不思議なマジックショー☆ この帽子から、いろんな物が飛び出してきます!
みのり:わあ、思ったより本格的な感じだね! なんだかワクワクするね!
遥:うん。鳳さんはショーキャストをやってるし、 こういうのは得意なのかもしれないね
えむ:それじゃあ咲希ちゃん、この帽子を持って 『トランプさん、出てこーい!』って言ってみて♪
咲希:わかった! えっと……『トランプさん、出てこーい!』
えむ:じゃじゃーん! トランプさん達のご登場〜!!
咲希:わっ、帽子から、 トランプのカードがたくさん……! すごいすごーい!
みのり:えーっ!? あんなにたくさんのトランプ、 帽子に入りきらないよね?
遥:うん……! どういう仕掛けなのか、全然わからないね
えむ:(穂波ちゃん達、まだ帰ってきてないかな……?)
えむ:(ふたりが戻ってきたら、 志歩ちゃんが合図をくれるって言ってたけど……)
えむ:(……穂波ちゃんとこはねちゃんが急いでくれてるんだし、 あたしも咲希ちゃんとミクちゃんと、もう少しがんばろう!)
えむ:……それじゃあお次は、 このトランプさんをお魚さんに変えてみせます!
咲希:えっ、魚?
えむ:スリー、ツー……わんだほーい!!
咲希:わあ、トランプが魚のぬいぐるみになった~!
みのり:遥ちゃん、今のすごかったね! どういう仕掛けなのか、全然わかんなかった!
遥:私もだよ。 発表の練習もあったはずなのに、 いつの間にマジックの練習まで……
えむ:それじゃあ、このお魚さんを 最後は海にかえしてあげましょう!
咲希:海にかえす? そんなことできるの?
えむ:ふっふっふ、マジシャンえむにおまかせあれ☆
えむ:さあ、みんなも一緒にお魚さんにさよならしましょう! スリー、ツー、わんだほーい!!
咲希:わっ、さっきの魚のぬいぐるみが青い紙吹雪になってる……!?
みのり:キラキラして、すっごくきれいだね!!
遥:うん……! 紙吹雪がステージに散って、海みたいになってる……
えむ:はいっ、これでお魚さんは海にかえりましたー!
えむ:あ……
えむ:(よかったあ、穂波ちゃん達、帰ってきたんだ! やったね、咲希ちゃん! これで演奏できるよー!)
えむ:それでは、お魚さんともさよならしたところで、 あたし達のマジックショーもおしまいにしようと思います!
咲希:みんな、見てくれてありがとねー!
えむ:まったねー!!
穂波:ふたりとも、待たせちゃってごめんね!
こはね:急だったのに、いろいろやってくれたんだね。 ありがとう……!
咲希:ほなちゃん、こはねちゃん、 おかえりー!!
えむ:ふたりとも、本当におつかれさまー!
えむ:こっちは咲希ちゃんがいてくれたから、 だいじょーぶだったよっ!
咲希:あと、しほちゃんも協力してくれたんだ~!
志歩:咲希、そんなの言わなくていいから……
穂波:そうだったんだ……。 本当にありがとう、みんな
穂波:それじゃあ、さっそく発表の準備をしよっか
こはね・咲希:『うん!!』
えむ:ミクちゃんも、本当にありがとーっ。 さっきのマジック、みんな楽しそうだったよ!
ミク:『どーいたしまして! みんなが笑顔になっててよかったー♪』
ミク:『次の発表、がんばってね、えむちゃん! 最高のショーになるようにミクも応援してるよっ』
えむ:うん!! がんばってくるね、ミクちゃん!
志歩:ふたりとも、おまたせ
みのり:志歩ちゃん! どこ行ってたの?
志歩:……まあ、ちょっとね
みのり:あ、みんなが出てきたよ!
穂波:(いよいよ本番……!)
穂波:(たくさん練習したし、えむちゃんと咲希ちゃんが 場をつないでくれたんだから、精一杯やらないと……!)
穂波:皆さん、お待たせしてごめんなさい! 今日はわたし達の演奏を楽しんでいってくださいね!
えむ:これから、みんなに わんだほーいな歌と演奏をお届けするよーっ!!
咲希:こはねちゃん、がんばろうね!
こはね:うん!
穂波:それでは聴いてください! 『BEST SUMMER』!
えむ:——♪ ————!
こはね:♪————! ——!
こはね:(ここから、エイミーの仲直りしたいって気持ちをこめて……!)
こはね:——! ————♪
えむ:(それから、エイミーの気持ちに ドロシーが嬉しいって答えるんだよね……!)
えむ:————!! ————!
こはね:(ドロシーの気持ち、ちゃんと伝わったよ……! ここからは、ふたりの仲直りできて嬉しいって 気持ちを歌に乗せて——)
こはね・えむ:『————♪ ————!!』
穂波:(すごい、ふたりの歌、すごく嬉しそうで、楽しそうで……。 この歌を、もっと盛り上げたい……!)
咲希:(……そうだ。ここの伴奏、もうちょっとアレンジして、 楽しそうな音にしたら——)
穂波:(咲希ちゃん、今のアドリブ……? すごくいい……。ふたりの楽しい気持ちが伝わってくるみたい)
穂波:(わたしも……!)
志歩:……っ!
こはね・えむ:『♪——! ♪——』
志歩:練習の時と、全然違う……
遥:歌も演奏も、息がぴったり合ってるね……!
みのり:うんっ! なんだかすっごくワクワクする!
穂波:(みんなの音が重なって、ひとつの物語になってる……)
穂波:(これが……ミュージカル、なのかな……?)
こはね:『——! ——♪』
こはね・えむ:『——♪ ————♪』
穂波:(ここから最後まで、もっと盛り上げて——!)
こはね・えむ:『——! ————♪』

第 8 话:最高の夏

浜辺
穂波:今日は本当にお疲れさま! みんな、ジュースは持った?
えむ:うん!
穂波:それじゃ、銀賞受賞を祝って……かんぱーい!
こはね・えむ:『かんぱーい!』
咲希:えへへ、いろいろあったけど、 楽しかったね♪
こはね:まさか賞がとれるなんて……すごく嬉しいな
咲希:うん! カフェの招待券じゃないのはちょっと残念だけど、 せっかく学食で使える食券をもらえたんだし、 今度みんなで行ってみようよ!
こはね:この食券って、学食のメニューを なんでもひとつ頼めるんだね……! 何を食べようかなあ……
えむ:あたしはたい焼きがいいなあ〜☆
こはね:たい焼きって、食堂で売ってたかな……?
志歩:みんな、お疲れ。 いい演奏だったよ
遥:うん、すごく素敵だった。 本当にお疲れさま
みのり:演奏してた『BEST SUMMER』、わたしも好きなんだ! 仲直りのシーン思いだして、感動しちゃったよ~!
穂波:みんな……ありがとう。 そう言ってもらえて嬉しいな
こはね:うん……! 頑張って歌ったかいがあったよ
遥:マジックショーが始まった時はびっくりしたけど、 それも楽しかったよ
えむ:わあ、よかった~☆
咲希:はるかちゃん、アタシのアシスタント姿、 ちゃーんと見てくれた?
遥:うん。天馬さん、リアクションがいいから 私まで楽しくなっちゃった
志歩:あれはアシスタントって言うより、 ただの観客って感じだったけどね
咲希:えー、そんなことないよー!! しほちゃんのいじわる!
遥:それにしても、さすが鳳さんだね。 急にあんなマジックショーができるなんて
穂波:わたしも見たかったな。そんなにすごかったんだね
えむ:ううん、本当にすごいのは、ミ…………
穂波:み?
えむ:あ、ううん! なんでもない! みんな喜んでくれたみたいで、よかったー!
一歌:あ、みんなここにいたんだ。 バーベキューの準備ができたみたいだよ
みのり:本当だ! 向こうのテーブルに 魚とか野菜がいっぱい置いてある! こはねちゃん、取りに行こうよ
こはね:うん! どれを持ってこようか?
えむ:あたしも行きたーい! お肉もあるかなー?
穂波:わたしは、お皿の準備始めるね
遥:望月さん、私も手伝うよ
咲希:じゃあアタシ、 追加のジュースもらってくるよ!
志歩:私も咲希と一緒に取りに行こっかな
穂波:ありがとう。 みんな、よろしくね!
穂波:みんな、準備はできた?
咲希:うん! それじゃあ、いっただきまーす!
こはね・えむ:『いただきます!』
穂波:志歩ちゃん、こっちのお肉焼けてるよ。 あと、にんじんとピーマンも焼けたみたい
志歩:ありがと……って、 お皿に乗せすぎじゃない?
穂波:そう? でも、美味しそうだし いっぱい食べてほしくて
志歩:こんなにたくさん、一気に食べきれないから
志歩:……食べ終わったら、またお願い
みのり:ねえねえ、こはねちゃん! このホタテ、すごく大きいね!
こはね:うん……! 焼くの時間かかるかな?
みのり:わかんないけど、おいしそうだし乗せちゃえ~!
こはね:ふふ、焼けたらはんぶんこしようね
えむ:遥ちゃーん、こっちのエビ焼けてるよ! はいどーぞ!!
遥:ありがとう
遥:……鳳さん、さっきから焼いてばかりだけど ちゃんと食べてる?
えむ:だいじょーぶ☆ あ、他の班の子からおにぎり分けてもらったんだ! これも焼いてみない!?
遥:うん、いいね。 お醤油ちょっと垂らしてみよっか
一歌:桐谷さん、鳳さん、追加でお肉もらってきたよ。 こっちに並べてもいいかな?
遥:ありがとう、星乃さん
遥:……そういえば、もう結構暗くなってきたね
一歌:さっきまで明るかったのにね。 もう陽が沈みそうだよ
えむ:あ……
遥:どうしたの、鳳さん
えむ:あたし、ちょっとやりたいことがあるから、 抜けるね!
えむ:すぐ戻るからー!
遥:え、鳳さん……?
一歌:行っちゃった……
穂波:……あれ? みんな、えむちゃんを見なかった?
一歌:鳳さんなら、今走ってどこかに行ったよ。 すぐ戻ってくるって言ってたけど……
穂波:そうなんだ。 じゃあ、待ってみようかな
ミク:『えむちゃん、見て見て! 海がオレンジ色に光っててきれいだねー!』
えむ:本当だね! すっごくきれいで、ちょっと寂しくて……
ミク:『あ……えむちゃんは夕暮れが苦手なんだっけ』
えむ:ううん! 前までは苦手だったけど、 今はもう平気!
えむ:ちょっと寂しくても、また楽しい日が始まるし、 ミクちゃん達もいてくれるからっ
ミク:『えへへ、そう言ってくれて嬉しいなっ。 帰ったら、みんなに たーっくさんお土産話をしないと!』
えむ:うんっ! 楽しみだね!
穂波の声:えむちゃーん!!
こはねの声:そこにいたんだね!
咲希の声:そっちに何かあるのー?
えむ:あ、みんなー!
ミク:『じゃあえむちゃん、ミクはまたしばらく隠れてるねっ』
えむ:うん、またあとでお話しよーっ
穂波:えむちゃん、みんなでマシュマロ焼こうって話してるんだけど、 どうかな?
えむ:わあ、楽しそう!! あたしもやってみたーい!!
穂波:それにしても、声をかけようと思ったら、 急にいなくなっててびっくりしたよ
えむ:ごめんね。 ちょっと海を見てたんだー!
えむ:ほら、オレンジ色になってて すっごくきれいでしょー?
穂波:わあ、本当だね……! 昼間と違って、なんだか大人っぽい感じ……
咲希:うんっ! ずーっと見ていたいなあ……
こはね:こんなに綺麗な海を見ちゃうと、 もうしばらくここにいたくなっちゃうね
えむ:……でも、ちゃんと帰らないとだよね! そしたらきっと、また楽しいことがあるはずだもん♪
咲希:うん! 帰ったらまた、アタシとほなちゃんは バンドの練習があるもんね!
穂波:ふふ、また練習漬けの毎日になるね
えむ:あたしもまた、ショーをやるよ! それで、みんなを笑顔にするんだ!
こはね:私も、イベント頑張るよ……! 戻ったら、早く歌の練習したいな
志歩:ちょっと、みんな、 そろそろマシュマロ焼くよ!
みのり:早くおいでよー!
咲希:あっ、ごめんごめーん!
こはね:みんな、行こっか……!
穂波・えむ:『うん!』
穂波:…………
穂波:(みんな、それぞれ戻る場所があるけど……。 でも、こうして一緒に演奏ができて楽しかった)
穂波:(またいつか……この4人で演奏ができる日がきたらいいな)