活动剧情
バディ・ファニー・スペンドタイム♪
活动ID:41
第 1 话:4人で一緒に!
宮益坂女子学園 1年A組
こはね:……よし、授業の準備はこれで大丈夫
こはね:(でも、今日は早く着きすぎちゃったかな。 みのりちゃんもまだ来てないし……)
こはね:……あ、そうだ。 放課後の練習は、新しい曲をやるんだよね。 先に聴いておいて予習しておこう
こはね:(わ……すごくかっこいい。 この曲をアレンジするなら、サビの部分は……)
こはね:♪———— ♪——……
こはね:(うーん、こうじゃなくて もっと頭の部分を力強く……)
こはね:——♪ ————♪
こはね:……うん、こっちかな
こはね:(ソロで歌う部分は、もっと……)
みのり:こはねちゃん、おはよう!
こはね:あ、みのりちゃん! おはよう。今日も元気だね
みのり:うん、今日は次の企画会議があるからね! 今からすっごく楽しみなんだ!
こはね:ふふ、そうなんだ
みのり:こはねちゃんはなんの曲を聴いてたの?
こはね:今日の放課後、チームのみんなと練習する曲だよ。 どんな風に歌おうか考えてたんだ
みのり:そうだったんだ! こはねちゃんのチームの人達、すっごく歌うまかったよね
みのり:ファンフェスタの時も、わたしが自信ないパートを ズバッと指摘してアドバイスしてくれたし!
こはね:ふふ、みんなすごいよね。 私もいつも頼りにしちゃってるんだ
みのり:うんうん! あ、そういえば……白石さんって 遥ちゃんの幼馴染みなんだっけ……!
こはね:あ、うん。たしかそう言ってたよね
みのり:いいなあ。昔の遥ちゃんを知ってるなんて……。 遥ちゃん、どんな感じだったんだろ……って、あっ!
こはね:ど、どうしたの?
みのり:昔の遥ちゃんについて教えてもらう 約束してたのに、聞きそびれちゃった……!
みのり:せっかく、わたしが知らない頃の遥ちゃんを 知れるチャンスだったのに……
こはね:あ……じゃあ、杏ちゃんに聞きに行かない?
みのり:え、いいの!?
みのり:……あっ、でも悪いよ! 練習の邪魔になっちゃうと思うし……
こはね:練習の日じゃない時に聞けば大丈夫だよ。 今度、みのりちゃんや桐谷さんと一緒に遊びたいなって 杏ちゃんとも話してたんだ
こはね:それに……
こはね:(私も、昔の杏ちゃんの話を聞きたいな……)
みのり:こはねちゃん?
こはね:あ、ううん……! なんでもないよ
こはね:遊びに行けるか、杏ちゃんに聞いてみるね
みのり:うん、ありがとう! わたしも遥ちゃんに話してみるよ!
みのり:あ、ねえねえ! 遊びに行く場所なんだけど……
ステージのセカイ
遥:え、杏達と遊びに?
みのり:うん! 実はこの前、こはねちゃんと白石さんと遥ちゃんで 一緒に遊びに行きたいねって話してたんだ!
みのり:ショッピングして、お茶をして、最後にフェニランの ナイトショーを見に行くのはどうかなって
リン:わあ、おもしろそう!
雫:ええ、とってもリラックスできそうだわ♪
愛莉:そうね。たまにはプライベートの友達と 楽しんでくるのもいいんじゃないかしら
愛莉:しかも、フェニランのナイトショーって 今すっごく話題になってるし、いい勉強になるんじゃない?
レン:へえ。そのナイトショーって、そんなにすごいの?
雫:ええ、テレビで何度か特集が組まれていたけれど、 演出が素敵みたいなの
愛莉:日によって演出とか演技が変わったりするみたいだし、 何度行っても飽きないって話題になってるのよね
ミク:わあ、すっごくおもしろそうだね♪
みのり:うん! それにね、こはねちゃんが教えてくれたんだけど、 一番最初のショーは、ミクちゃんの おっきなホログラムが出てきたんだって!
みのり:本当にサプライズの演出だったから、 すごく盛り上がったみたいだって聞いたよ!
ルカ:まあ、素敵ね♪
MEIKO:演出の参考にもなりそうだし、見てみたいわね!
みのり:じゃあナイトショーを見たら、 感想教えるね!
ミク:わーい! ありがとう、みのりちゃん!
みのり:えへへ、どういたしまして!
みのり:えっと……遥ちゃんどうかな。 もし予定がなかったら……
遥:うん、すごく楽しそうだと思う。 私もナイトショーは見たことがないし、 行ってみたいなと思うけど……
遥:……でも、いいのかな。 次の配信までに、もっと練習量を増やしておきたいし 企画も考えるとなると、遊びに行くのは……
ルカ:ふふっ、遥ちゃん。 スイッチが入っちゃってるわよ
MEIKO:そうそう、休める時は休まなきゃね?
遥:え? あ……
雫:遥ちゃんはいつも頑張っているもの。 少しくらい遊んできたらどうかしら
愛莉:そうね。企画はわたし達がしっかり考えておくから 気にせず楽しんでらっしゃい
遥:……ごめん、みんな。 じゃあ、そうさせてもらおうかな
遥:みのり、誘ってくれてありがとう。 ……一緒に行ってもいい?
みのり:……! うん、もちろん!
シブヤの公園
杏:今日の練習も気持ちよかったねー!
こはね:うん!
こはね:あ、そうだ、杏ちゃん。 今度の日曜日ってあいてる?
杏:日曜日? うん、あいてるけど何かあった?
こはね:実は、みのりちゃんと桐谷さんと一緒に遊びに行こうって 話をしてたんだ
こはね:このあいだ、杏ちゃんから桐谷さんの話を聞けなかったって みのりちゃんが落ちこんでたから、 みんなで遊びに行くのはどうかなって思って……
杏:あ、たしかにそうだったね! みのりちゃん達と練習するのが楽しくて、つい忘れてた!
杏:でも、みのりちゃんって、本当に遥のことが好きなんだね!
こはね:うん、そうみたい
杏:遥のほうも、みのりちゃんのこと大好きだし……。 ふふっ、なんか微笑ましいなー
杏:よし、じゃあ4人で遊ぼっか! みのりちゃんや遥と会うの楽しみだなあ
こはね:ありがとう、杏ちゃん! それじゃあ、日曜日はよろしくね!
第 2 话:ドキドキショッピング♪
当日
センター街
杏:おまたせー! ごめんね、お店の準備手伝ってたら遅れちゃって
こはね:大丈夫だよ。 今着いたところだから
杏:よかった~! じゃ、改めて今日はよろしくね!
みのり:うん、よろしくお願いします! 白石さん!
杏:あ、名前でいいよ。 一緒に遊ぶんだし、名字だと硬いじゃん?
みのり:えっ、本当? じゃあ……杏ちゃん!
杏:うん、よろしく!
遥:名前で、か……。 じゃあ小豆沢さんがよければ、 私もそう呼びたいな
遥:小豆沢さん、いい?
こはね:う、うん!
遥:じゃあ——こはね。よろしくね
こはね:えっ!? あ、う、うん……! こちらこそ……遥ちゃん……
杏:あれ? もしかしてこはね、ちょっと照れてる?
こはね:だ、だって……
みのり:わかるよ、こはねちゃん……!
みのり:遥ちゃん、すごくかっこいいし、かわいいもんね……! わたしも今は慣れたけど、最初名前で呼ばれた時は ドキドキしちゃったな~
遥:そ、そんなに?
杏:へー、こはねってば遥にドキドキしてるんだ? ふーん……
遥:あれ? 杏、もしかしてヤキモチ?
こはね:えっ?
杏:ヤキモチっていうか……。 こはねをドキドキさせるのは、私の歌だけでいいの~!
こはね:あ、杏ちゃん苦しいよ~!
みのり:ふたりとも、すっごく仲良しだね
遥:そうだね。 杏は昔から誰とでも仲良くなってたけど、 ここまでべったりしてるところを見るのは初めてかも
こはね:そうなんだ……
杏:当たり前でしょ? だってこはねは私の相棒だし!
こはね:杏ちゃん……
遥:じゃあ、遊びに行こうか。 みんな今日は楽しもうね
みんな:『うん!』
ショッピングモール
みのり:——あ、このコートすっごくかわいい!
こはね:みのりちゃんに似合いそう……! こっちのカーディガンも可愛いね
みのり:わあ、本当だ! このお店、すっごくかわいい服が多くて悩むな……!
杏:このお店、みのりちゃんとこはねに 似合いそうな服が多いよね
遥:そうだね。 あ、このブラウス、みのりによく似合いそう。 みのり、ちょっと重ねてみて
みのり:え、えっと、こう? どうかな?
遥:うん、やっぱりすごく似合ってる
みのり:ほ、ほんと!? 遥ちゃんに褒めてもらえるなんて嬉しい……! わたし、この服買ってくるね!!
遥:え、嬉しいけど……そんな簡単に決めていいの?
杏:いいじゃん、遥コーデ。 私もその服好きだなー
杏:あ、こはね! このシャツ合わせてみて! 絶対似合うから!
こはね:えっ? こ、こうかな?
杏:ん~~! やっぱり可愛い! 今着てる服の雰囲気にピッタリだし、 すっごく似合ってるよ、こはね!
杏:そうだ、あのスカートとブーツも合わせてみない? こうなったらこはねを全身コーディネートしちゃお!
こはね:あ、でも……杏ちゃんは自分の服、 見なくてもいいの?
杏:私はストリート系の服のほうが好きだからさ。 いつもショッピングモールじゃなくて センター街で買い物してるんだよね
こはね:そうなんだ……
こはね:(可愛いと思って、このお店に入っちゃったけど、 杏ちゃんに悪かったかな……?)
遥:…………
遥:じゃあ、次は杏が好きなお店に行かない? どんなところに行ってるのか気になるし
杏:私の?
こはね:あ……!
みのり:わたしも賛成! いつもとは違う服も見てみたいし!
こはね:私も……! 杏ちゃんがよく行くお店、行ってみたいな
杏:あはは、じゃあ行こっか! こっちだよ~!
遥:へえ、ここが杏がいつも行くお店か……
みのり:すっごくかっこいいね!
こはね:うん! どの服も杏ちゃんに似合いそう
杏:ありがと!
杏:せっかくだし、みんなも気になるのあったら 合わせてみたら?
みのり:そうだね! じゃあわたしは……このワンピースにしよっと!
みのり:鏡、鏡~♪
みのり:……あっ
こはね:みのりちゃん、どうしたの?
みのり:う、うん……。 なんか違うような……
杏:え、そう? 可愛いと思うけど
遥:私もそう思うな
遥:きっと、普段着ないような服だから いつもと違って見えちゃうのかもしれないね
みのり:うう……そうかなぁ……
こはね:みのりちゃんの気持ち、ちょっとわかるかも。 私も杏ちゃんみたいにかっこいい服を 着こなしたいんだけど、しっくりこなくて……
こはね:やっぱり私が子供っぽいからかな?って思っちゃうんだ
みのり:そう! こはねちゃん、その気持ち!
みのり:この服も、ちょっと子供っぽく見えるかな~って 考えちゃうんだよね……
杏:ふたりとも、そんなこと考えてたんだ。 私は全然似合うと思うんだけどなー?
遥:うん、そうだね。 それに今着てる服も、ふたりらしさがあるし 似合ってて私は好きだな
みのり:は、遥ちゃん……!
みのり:遥ちゃんに褒めてもらえるなんて、すっごく嬉しいよ……! この服、一生着続けるね!
遥:そ、それはやり過ぎかな……
こはね:ふふっ……
こはね:そうだ、杏ちゃんと遥ちゃんは気になる服とかあった?
杏:うん、私は何個かあったよ。 遥は?
遥:うーん、私はあんまりこういう服着ないから どれがいいのかわからなくて……
杏:じゃ、こっちのシャツはどう? 多分遥がいつも着てるような服に合わせやすいんじゃない?
みのり:わあ、かっこいい服……! たしかに遥ちゃんに似合いそう
こはね:うん……! 私もそう思う!
遥:みんなが言うなら、ちょっと着てみようかな。 すみません、少し試着室を借りますね
杏:あ、じゃあ私も試着しちゃおっと。 隣の試着室借りまーす!
みのり:わくわく……!!
杏:じゃーん! 着替えてきたよ~!
遥:こういう服、あんまり着ないんだけど……。 どうかな、似合ってる?
みのり・こはね:『わあ……!』
みのり:すごい、すごいよ遥ちゃん!
みのり:いつもの服もステキだけど、今の遥ちゃんも かっこよくてすごいっ! 何着ても似合っちゃうなんてさすがだよ~!
遥:褒めすぎだと思うけど……ありがとう。嬉しいよ
こはね:杏ちゃんもすごく似合ってるよ。 ちょっと憧れちゃうな……
杏:私はいつものお店だし、いつもどおりだけどね。 でもこはねに褒められると嬉しくなっちゃうな~
杏:遥も似合ってるじゃん。 すっごくいい感じ!
遥:ふふ、ちょっと新鮮な気分だな。 たまにはこういう服もいいね
こはね:(ふたりがこうして並んでると、すっごく絵になるなぁ。 かっこいい……!)
こはね:(かっこいい、けど……)
杏:こはね、どうしたの?
こはね:えっ? あ、な、なんでもないよ
こはね:ふたりともかっこいい服が似合うね。 なんだかモデルさんみたい
杏:あはは、それは言いすぎ!
遥:ふふ、でも嬉しいよ。 ありがとう
こはね:…………?
こはね:(どうしてだろう?)
こはね:(ちょっと胸がモヤモヤするような……)
第 3 话:対等な関係
センター街
杏:みんな、おまたせ! 買ってきたよ~!
こはね:おかえり、杏ちゃん。 いい服が見つかってよかったね
遥:じゃあ次はどこに行く? ……って、もうお昼の時間だね
みのり:ほんとだ! じゃあどこかでごはん食べよっか!
杏:賛成! ちょうどお腹もすいてきたし!
杏:それに、みのりちゃんに昔の遥の話する約束もしてたしね
みのり:はっ! それ、すっごく聞きたいです!
遥:私の昔の話って……。 そんな約束してたの?
杏:うん、みのりちゃんに遥と昔馴染みだって言ったら すごく羨ましがってたからさ
杏:それで話す約束してたんだけど、 すっかり忘れちゃってたんだよね
遥:そうだったんだ。 ふふ、昔の話って少し恥ずかしいな
こはね:あ、あの……! 私、昔の杏ちゃんの話も聞きたいな
杏:え、私の?
こはね:うん……! 小さい頃の杏ちゃんって、どんな感じだったんだろうって
杏:別にいいけど……。 今とあんま変わんないと思うよ?
こはね:だ、だめかな?
杏:そういうわけじゃないけど……。 ちょっと恥ずかしいだけ!
遥:ふふ。でも、私の話をするんだったら 杏の話もしなきゃいけなくなるんじゃない?
杏:あー、たしかにそっか
杏:じゃ、話すと長くなりそうだし ごはん食べながらにする?
みのり:はい、お願いします!
ファミリーレストラン
杏:じゃ、何から話そっか?
みのり:はい! ふたりはいつ知りあったんですか!?
杏:たしか、小学校2年くらいの時に 同じクラスになったんだよね
遥:うん、その時はそこまで話したことなかったんだけど……
杏:4年生でまた同じクラスになって、 その時からよく話すようになったんだよね!
こはね:じゃあ、その頃から仲良くなったんだね
遥:仲良くっていうと……また違うのかも。 杏とは全然性格が違ったから
杏:だねー。違うグループだったし、 むしろ最初はあんま仲良くなかったかも
みのり:え、そうなの?
杏:うん。私が最初に遥を意識したのは、 音楽の授業で遥の歌声を聴いた時からかな
杏:他の子はちょっと恥ずかしがったり ふざけて歌ってたりしてたんだけど、 遥は真面目っていうか……いつも真剣に歌っててさ
杏:うまく言えないんだけど、 あ、この子は他の子と違って 真剣に音楽をやろうとしてる!って思ったんだ
みのり:さすが遥ちゃん! その頃からストイックだったんだね!
遥:そこまで大げさなものじゃないけど……。 でもアイドルをやる以上、歌はちゃんと勉強したかったし 真剣にやってたのは本当かな
こはね:すごいね……
杏:ふふっ。だから私も、負けてられないなって 遥よりも大きな声で歌おうと張りあってたな~
遥:あの時の杏、すごく目立ってたよね。 クラスのみんなで歌うと、杏の歌声がすごく聴こえてたっけ
杏:え、そんなだった?
こはね:なんだか想像できるかも。 杏ちゃんの声、すごく響くから
杏:あはは、ちょっと照れるなー
遥:でも私も、杏の歌はもっと聴きたいって思ってたよ
杏:そうなの? 初耳なんだけど!
遥:まあ、言ってなかったしね
杏:え~! もっと早く言ってよ! あの頃の遥から聞きたかったな~
遥:今だから言えるんだってば
こはね:…………
みのり:いいなぁ、わたしも遥ちゃんから もっともっと褒められたい……!
みのり:今だけじゃなくて、小さい頃の遥ちゃんからも!!
遥:み、みのり……
杏:あははっ! みのりちゃんって、すっごく素直だよねー
杏:そこまで遥のことが好きなんだ? なんか可愛い!
みのり:はい、大好きです~!
こはね:えっと、その音楽の授業で ふたりは仲良くなったの?
遥:仲良くなったのは、もっとあとかな
杏:うん、それに……その頃の私達は “お友達”って感じじゃなかったかも
遥:どっちかっていうと、ライバルだったよね
こはね:ライバル……?
遥:うん、授業でバスケをやったんだけど、 杏のいるチームと勝負することになったんだ
杏:あーあったね! それで、いい感じの勝負になってさ
杏:その時は引き分けで終わったんだけど、 そこからお互い意識しちゃってさ。 バスケ以外でもいろいろと張りあったよね
遥:うん、体育や音楽の授業もそうだし、 給食の早食い競争もやったっけ
みのり:え、遥ちゃんが早食い!?
みのり:……あっ、でもそこまで意外じゃないかも?
こはね:そうなの? 私はびっくりしちゃったけど……
遥:ふふっ、そうだね。 あとは……勉強の勝負も提案したんだけど、 それはいいって言われちゃったんだっけ
杏:だってそれは勝負してもつまんないじゃん?
こはね:杏ちゃん……
みのり:わたしも杏ちゃんの気持ちわかるかも……。 勉強はちょっと自信ないし
みのり:で、でも、遥ちゃんと勝負できるのなら もっともっとがんばるよ!
遥:本当? じゃあ、今度やってみる?
みのり:ぜひお願いします!
こはね:杏ちゃん、私達もやる?
杏:えっ? 私はー……まあ、そのうちね!
こはね:もう、杏ちゃんってば……
遥:ふふっ……
杏:けど、あの時は楽しかったよね。 勝負がついたらついたで、負けたほうが 次の勝負を宣言して……
遥:そうだね。 でも、結局バスケだけは何度やっても 決着がつかなかったんだよね
杏:そうそう! 今やったらどっちが勝つのかなー
遥:今度、フリースローで勝負でもしてみる?
杏:あっ、いいねー! やろうやろう!
みのり:ふたりとも、すっごく仲良しだね……!
こはね:ふふ、そうだね
こはね:それに、なんていうか……。 対等に勝負できるような関係なんだね
こはね:(私は、杏ちゃんに背中を押してもらってばっかりなのに、 ふたりはお互いに競いあって成長していったんだよね)
こはね:(なんだか、私よりも遥ちゃんのほうが——)
第 4 话:堂々と隣に立てるように
ファミリーレストラン
こはね:杏ちゃん、遥ちゃん、お話を聞かせてくれてありがとう
遥:どういたしまして。 ……こんな話でよかったのかな
杏:大した話はできなかったと思うけど、大丈夫?
みのり:もちろん! わたしが知らなかった遥ちゃんを いっぱいいーっぱい聞かせてもらって、すっごく嬉しい!
みのり:もうほんと、昔の遥ちゃんを知れた嬉しさと その場にいれなかったことの悲しみで いっぱいいっぱいだよ~!
遥:そ、そこまで?
杏:あはは、みのりちゃんって本当おもしろいね!
杏:……あ、ごめん。電話だ。 父さんかな、ちょっと出てくるね
遥:じゃあ私はお手洗いに行ってこようかな。 ごめん、ちょっと待ってて
みのり:はーい、いってらっしゃい!
こはね:……ふたりとも、昔から仲良しなんだね
みのり:うん、思った以上だった!
こはね:あはは……
こはね:(昔の杏ちゃんのことを知れて嬉しいのに、 なんだか胸の奥がモヤモヤする)
こはね:…………
みのり:すっごく楽しかったなぁ。 歌に真剣な遥ちゃんとか、負けず嫌いな遥ちゃんの話も聞けて 今まで以上に遥ちゃんの理解が深まったし……!
みのり:でも……
みのり:でも、羨ましいよ~!
こはね:えっ……?
みのり:昔から遥ちゃんと仲良しだったこともそうだけど、 隣に並んで絵になるところとか、 対等な感じとか……!
こはね:あ……
こはね:(もしかして、私もそう思ってたのかな……?)
こはね:(遥ちゃんと杏ちゃんは、昔から 同じ目線でお互いを見てた……そんな気がするから)
こはね:……羨ましい、か……
みのり:こはねちゃん?
こはね:あ、うん……。 実は……私も、そう思ってるのかも
みのり:えっ、こはねちゃんも!?
こはね:うん、私は……杏ちゃんに支えてもらってばかりだから。 遥ちゃんみたいに、杏ちゃんと対等な関係に なれてない気がするっていうか……
こはね:やっぱり相棒なら、一緒に切磋琢磨っていうか……。 杏ちゃんのことも支えられるようにならないと だめだよね
みのり:ううう、わかる……。わかるよ……!
みのり:わたしも、遥ちゃんにもっと頼ってほしいし、 一緒に切磋琢磨したいし、並ぶと絵になるね~って言われたい!
こはね:みのりちゃん……
みのり:こはねちゃん、一緒にがんばろう!
みのり:遥ちゃんと杏ちゃんの絆には、敵わないかもしれないけど……
みのり:でも! わたしだって遥ちゃんのことが好きだもん! だから堂々と遥ちゃんの隣に立てるように、 もっともっともーっとがんばらなきゃ!
こはね:……うん、そうだよね。 私も、杏ちゃんに自慢の相棒って言われたんだもん。 もっと堂々としなきゃ!
杏:もー、父さんってば、 帰りにお使いなんて電話で頼まなくてもいいのに……
遥:……あ、杏。電話終わったの?
杏:遥! うん、全然なんでもない話だったよ
杏:ていうか、みのりちゃんって本当可愛いよね! キラキラした目で、遥の昔話聞いててさ
遥:ちょっと大げさだけどね。 でも、一緒に過ごしてても 私のことをちゃんと見ててくれるんだなって感じる
杏:遥のことがすっごく大事なんだろうねー
遥:ふふ、ちょっと照れるな
遥:でも、こはねも杏の話をすっごく真剣に聞いてたよね
杏:私の昔話なんて聞いてもしょうがないと思うんだけどな~
遥:それほど、杏のことが知りたいってことなんじゃない?
遥:私も、みのりのことはもっと知りたいな。 私に出会う前はどうしてたのか、とか 小さい頃はどんなことが好きだったのか、とか
杏:あ、わかる! 今度、私もこはねに聞いてみよっかな
遥:ふふ、いいね。 時間があれば今日聞いちゃうのもありだと思うけど
杏:たしかに! 流れで聞いてみよっか!
遥:うん!
遥:ふたりとも、おまたせ
杏:ねえねえ、次なんだけどさ——
みのり:うん、そろそろフェニランに行く時間だよね!
杏:えっ? あ、もうそんな時間だっけ?
遥:結構長居しちゃってたんだね
遥:ごめん、次の予定全然考えてなかった。 ええと……
みのり:大丈夫だよ、遥ちゃん! ここにはフェニランマスターがいるから!
遥:フェニランマスター?
こはね:ま、マスターかどうかはわかんないけど……。 フェニランのことなら任せて!
こはね:杏ちゃん達が楽しいって思えるように頑張るから!
みのり:わたしも! 遥ちゃんをエスコートするよ!
遥:あ、ありがとう
杏:めちゃくちゃ気合い入ってるね……
遥:うん、よっぽど楽しみだったんだね
第 5 话:いざ、フェニランへ!
フェニックスワンダーランド
みのり・杏:『着いた~!』
みのり:夕方からフェニランに来ることってあんまりないから、 ちょっとワクワクするね~!
杏:うんうん! なんかいつもと違って見えるよね!
遥:ナイトショーには、まだ時間あるね。 少しみんなで回ってみようか
みのり:それなら、こはねちゃんの出番だね!
杏:こはね、フェニランのこと詳しいもんねー
こはね:うん! みんなが楽しめるように頑張るよ
遥:ふふ、頑張らなくていいけど……。 どんな場所を案内してくれるのか楽しみだな
杏:だね。頼りにしてるよ、こはね!
こはね:うんっ! 任せて!
みのり:わっ、なんだかこの辺りすっごく甘い匂いがする! なんだろう?
こはね:この辺りはチュロスの屋台があるんだよ。 ほら、あそこ
遥:あ、本当だ。 あのチュロス屋さん、美味しいって有名だよね
こはね:うん、メイプル味とストロベリー味が有名だけど、 私はプレーンが一番好きだな
杏:え、なんで?
こはね:トッピングされてるのも美味しいけど、 ここのチュロスは生地にこだわってるから プレーンが一番美味しいと思うんだ
こはね:あっ、でも、好みは人それぞれだから 好きな味を食べていいよ! 他の味もどれも美味しいし……
みのり:全部食べてるんだ! さすがこはねちゃん!
こはね:えへへ、期間限定とかもあるし 知らない味があると気になっちゃうんだ
遥:すごいね、参考になるよ
遥:そうだ。こうやってみんなで遊びながら フェニランの魅力を語る配信をしても面白いかも
杏:お、それいいじゃん! だったらゲストはこはねだね
こはね:わ、私……!?
遥:うん、その時はよろしくね
こはね:緊張するけど……が、頑張るね!
杏:じゃ、こはねオススメのチュロスを食べながら 散歩しよっか!
みのり:さんせーい!
こはね:あ、そうだ。もしよかったら観覧車に乗らない? すごく眺めが綺麗なんだよ
杏:お、いいね! 行ってみようよ
遥:うん、楽しみだな
こはね:ありがとう……! えっと、こっちだよ!
遥:観覧車、すごくよかったね。 空も綺麗で
こはね:今日は晴れてたから、遠くのほうまで見えたね
杏:観覧車ってたまに乗ると楽しいよね! すっごい高いところまでいくし!
みのり:いろんなショーステージとか、アトラクションとか! いつもとは違った感じに見えておもしろかった~!
こはね:よかった……! 私、この観覧車から見える景色が好きなんだ
こはね:オススメはね、ランドに入った時に乗って、 遊んだり散歩した一番最後にまた乗るの。 そうすると、最初と最後で違った景色が楽しめるんだよ
みのり:違った景色?
遥:遊ぶ前とあとだと、同じ景色でも 印象が変わって見えるのはわかるな
杏:あーたしかに! あそこでショー見たな~とか、あのアトラクション おもしろかったな~とか、思いだしながら乗れるしね!
みのり:なるほど……! じゃあ今日の帰りにまた乗ったら、 違った景色が見えるのかな?
遥:そうだね。時間に余裕があったら乗ってみよっか
みのり・こはね:『うん!』
みのり:あ、そうだ! 遥ちゃんは何か乗りたいものある?
遥:乗りたいもの……。 あ、ジェットコースターは乗りたいな
みのり:え……えぇえええっ!? は、遥ちゃんってジェットコースター好きなの!?
遥:うん。落ちる感覚とか、登っていくまでのドキドキする感じとか 普段味わえない刺激があって好きなんだ
みのり:そ、そうだったんだ……。ちょっと意外、だったかも……
みのり:(どうしよう……。こういう絶叫ものって 怖くて苦手だけど……)
みのり:(でも、無理して乗って遥ちゃんに 心配かけちゃったらだめだし……。 わたしは待ってようかな)
こはね:みのりちゃん、大丈夫? もし苦手なら無理しなくても……
みのり:う、うん。ありがとう、こはねちゃん
みのり:あの、遥ちゃん。 わたしは——
杏:いいねー、ジェットコースター! 遥、一緒に乗ろっか!
みのり:えっ?
遥:うん、行こう!
みのり:あ……!
みのり:わ、わたしも行く!
こはね:えっ? み、みのりちゃん、大丈夫?
みのり:う、うん! 全然大丈夫だよ! むしろ、乗らせてください! お願いします!
杏:あはは、そんなに頼まなくてもいいって! それじゃあ、一緒に乗ろうか!
みのり:は、はい! よろしくお願いします!
遥:うん。でも、一緒に乗れるなんて嬉しいな。 みのり、こういうの苦手そうだなって思ってたから
みのり:あ……あはは……。 ぜ、全然大丈夫だし、大好きだよ!
杏:そうなんだ! ふふっ、見かけによらずって感じ?
こはね:…………
こはね:(みのりちゃん、もしかして 無理してるんじゃ……)
杏:よーし、こはね! おすすめのジェットコースターまで案内お願いできる?
こはね:あ……う、うん! こっちだよ
杏:もうすぐジェットコースターの頂上だね!
遥:うん。この登っていく時がドキドキするんだよね
みのり:……………………
こはね:みのりちゃん、大丈夫? 顔が真っ青だけど……
みのり:う、うん、大丈夫……。 でも、やっぱり、やめておけばよかったかな、なんて——
杏:あっ、もうすぐ頂上だよ! はーワクワクするな~
みのり:え、う、うそ……! ひっ……
みのり:ひゃあ~~~~~~!!
みのり:うう、気持ち悪い……
遥:みのり、大丈夫?
みのり:だ、大丈夫! ちょっとふらふらするだけで……。 うぷ……
遥:……大丈夫じゃなさそうだね
杏:水とか買ってきたほうがいいかもね。 こはね、この辺に自販機ってある?
こはね:うん! この辺りで一番近いのは……
みのり:あ、わ、わたしは大丈夫だから……わわっ
遥:みのり、無理したらダメだよ。 ここに座ってて
みのり:ううん、大丈夫! お水飲んだらすぐよくなると思うし……
みのり:そうだ! 向こうのほうに売ってたし、ちょっと買ってくる!
遥:あ、みのり!
杏:行っちゃった……。 大丈夫かな?
遥:…………
みのり:はあ……。遥ちゃんに心配かけちゃったな
みのり:(遥ちゃんの隣に並びたくて無理して迷惑かけちゃうなんて、 わたし、だめだなぁ……)
???:あら? みのり?
みのり:えっ……?
第 6 话:言えない気持ち、伝えたい気持ち
フェニックスワンダーランド
みのり:えっ? 愛莉ちゃん、雫ちゃん? どうしてここに……
愛莉:あのあと、みんなで相談したら企画が順調にまとまったから わたし達もナイトショーを見に来たの
雫:ルカちゃん達も一緒よ
ルカ:『ふふ♪ こんにちは、みのりちゃん♪』
リン:『みのりちゃーん!』
みのり:ル、ルカちゃん! リンちゃんも……!
レン:『僕達もいるよ!』
ミク:『愛莉ちゃんと雫ちゃんにお願いして、 連れてきてもらったんだよ。 ナイトショー、楽しみだな♪』
みのり:そうだったんだ。 ふふ、楽しんでね!
愛莉:みのり、そういえば遥達はどうしたの? 一緒にまわるって話じゃなかった?
雫:それに、なんだか元気がないように見えるけど……。 何かあったの?
みのり:え、えっと……。実は、ジェットコースターに乗ったら 気持ち悪くなっちゃって……。 ちょっと水を買いにきたんだ
愛莉:ジェットコースター? なんで乗ったのよ?
みのり:えっと、実は——
愛莉:……なるほどね。 その幼馴染みの子に張りあおうとしたら、 遥に迷惑かけて落ちこんでた、ってことね
みのり:……うん
みのり:その子は遥ちゃんと並んでると絵になるし、 アイドルじゃない昔の遥ちゃんも知ってるし、 すっごくお似合いなんだ
みのり:わたしも、遥ちゃんの隣に並べるようにって 思ってがんばってたんだけど……
雫:そうだったの……
雫:でも、そんなに頑張らなくても大丈夫じゃないかしら
雫:みのりちゃんは今のままでも、 遥ちゃんの隣に並べていると思うわ
みのり:雫ちゃん……
ルカ:『そうね、雫ちゃんの言うとおりだと思うわ。 それでも気になるのなら——』
ルカ:『遥ちゃんに、みのりちゃんの気持ちを 話しちゃうのはどうかしら?』
みのり:えっ? わたしの……?
ルカ:『そう。遥ちゃんのことをたくさん知りたい、 隣にいたいって気持ち』
みのり:で、でもわたしの一方的な気持ちだし、 絶対遥ちゃんの迷惑になっちゃうよ……!
MEIKO:『あら、迷惑なんかじゃないと思うわよ?』
リン:『そうだよ! わたしだったら、大切に想ってるよって言われたら とってもとーっても嬉しいよ♪』
みのり:そうかなぁ……
ルカ:『ねえ、みのりちゃん。思いだしてみて』
みのり:え……?
ルカ:『遥ちゃんは、ファンからの想いを迷惑だと 思うような子かしら?』
みのり:えっ! 遥ちゃんはそんな子じゃないよ! ファンからもらった手紙は 全部、今も持ってるって言ってたし!
ルカ:『そうでしょう?』
ルカ:『それなら、大切な仲間のみのりちゃんの想いは、 なおさら真剣に受け止めてくれるわ』
ルカ:『そして、自分ができることを真剣に考えてくれるはずよ』
ルカ:『それが遥ちゃんだってこと、 誰よりもみのりちゃんが知ってるんじゃないかしら』
リン:『うんうん♪ わたしもそう思うな♪』
みのり:あ……
みのり:たしかに、そうかも……
レン:『頑張れ、みのりちゃん!』
みのり:ありがとう、みんな……! うまく言えるかわからないけど、伝えてみる!
MEIKO:『うまくいくといいわね♪』
みのり:うん……!
みのり:愛莉ちゃんと雫ちゃんもありがとう! えへへ、変なところ見せちゃってごめんね
愛莉:ふふ、いつもの調子に戻ったみたいね
雫:悩んでいる時はいつでも言ってね。 私でよければ相談に乗るわ
みのり:うん、ありがとう!
遥:みのり……!
みのり:えっ、遥ちゃん!? どうしたの!?
遥:みのりのことが気になって、探しに来ちゃった
遥:——あれ? 愛莉と雫? どうしてここに?
雫:ふふ、私達もナイトショーを見に来たのよ。 みんなと一緒にね
こはね:みんなと……?
遥:あ、そういうことか……
みのり:うん! みんなのおかげで 元気をもらっちゃったんだ
遥:ふふ、そっか。 じゃあ他のみんなにもよろしく。 お互い楽しもうね
遥:それと……みのりをありがとう
愛莉:ええ、またあとでね!
雫:さようなら
こはね:桃井先輩と日野森先輩も来てたんだね
みのり:うん、さっき偶然会ったんだ!
杏:そうだったんだ。 みのりちゃんも顔色よくなって安心したよ
みのり:心配させちゃってごめんね……! でも、もう大丈夫だよ
こはね:よかった……! でも、まだ無理しちゃだめだよ
こはね:そうだ。噴水広場で休まない?
こはね:大きめのベンチもあるし、 ナイトショーが始まるまでゆっくりできるよ
杏:お、いいね。さすがこはね! じゃあそこまで案内してくれる?
こはね:わかった! 行こう、みのりちゃん!
みのり:うんっ!
第 7 话:笑ってくれているなら
フェニックスワンダーランド
遥:みのり、体調は大丈夫?
みのり:うん、だいぶよくなったよ! もう普通に歩けそう!
こはね:ふふ、ナイトショーが始まる頃には 元気になってそうだね
みのり:ありがとう! でも、ごめんね。 わたしのせいであんまりアトラクション乗れなくて……
杏:そんなの気にしなくていいって! こうやって見てるだけでも楽しいしさ
遥:うん。今日みんなで一緒にまわれただけでも楽しかったよ
こはね:私も……!
こはね:それにね、ここは隠れフェニーくんがいる場所でもあるから みんなを案内したいなって思ってたんだ
みのり:隠れフェニーくん……?
こはね:うん、フェニックスワンダーランドのあちこちに フェニーくんの形をした模様やデザインがあるんだ
こはね:たとえば……あ、あのランプの足下とか。 レストランの中やゲートの上にもあるんだよ
杏:あ、知ってる! 隠れフェニーくんを紹介するサイトとかもあるんだよね
遥:私もときどき探してるけど…… でも、噴水にあるのは初めて知ったな。 こはね、本当に詳しいんだね
こはね:うん。多分、ネットに情報があるものは 9割くらい見つけてると思う
みのり:えっ、そんなに!? すごいね~!
杏:でも、隠れフェニーくんかあ。 懐かしいね!
遥:ふふ、そういえば小学校の遠足で一緒に探したっけ。 懐かしいな
みのり:え? そうなの?
杏:うん。クラスのみんなで、 全部の隠れフェニーくんを探すんだー、って言ってね。 園の隅々まで探したんだよ
杏:ま、結局そんなに見つけられなかったんだけどさ
遥:集合時間に遅れそうになって、慌てて戻ったんだよね。 ふふ、懐かしいな
遥:でも、どこでどんなフェニーくん見つけたか うっすらとしか覚えてないんだよね
杏:私も。小学生の頃の話だしねー
杏:……あ、でも、最後に見つけた隠れフェニーくんの場所は 覚えてるかも
遥:あ、もしかして時計の下のフェニーくん?
杏:そうそう、懐かしい~!
みのり:遥ちゃんの思い出の場所……。 わたし、見てみたいな!
杏:ふふ、それじゃあ一緒に行ってみる? 場所も覚えてるから案内できるよ!
みのり:うん、行こう行こう!
遥:たしかこの辺りに時計が……。あれ……?
杏:なくなってる……。 あれ、たしかここにあったよね? もしかして場所間違えた?
遥:……もしかして、撤去されちゃったのかな
杏:あーそうかも。 最近、改修とかやってたみたいだし
遥:……残念だね
みのり:遥ちゃん、杏ちゃん! その時計、もうちょっと探してみようよ!
こはね:うん……! もしかしたら、私も何か役に立てるかもしれないし
杏:ふたりとも、ありがと。 でも……見つかるかな?
こはね:隠れフェニーくんが減ったって話は聞かないから、 もしかしたら別の場所にあるのかも
こはね:ねえ、杏ちゃん。 その時計ってどんな感じだったか聞いてもいい?
杏:えっと、その時計は緑色で背が高くて、 ちょっとレトロな感じだったよ
こはね:ん……その時計、見たことあるかも。 えっと、たしか写真も撮ってあるよ
こはね:——あ、これかな?
杏:あ……! これだよ、こはね! この時計のところに隠れフェニーくんがいたんだよ!
みのり:こはねちゃん、すごーい! じゃあ、この時計の場所に行ってみよ!
こはね:——あ、あった! あそこだよ!
遥:本当だ……! あの時計、小学校の頃に見た時と変わってない……
みのり:そ、それじゃあフェニーくんも もしかしたらそのままあるかも!
遥:そうだね。 隠れフェニーくんは、たしかこの辺りに……
杏:あ……いた! 遥、いたよ! 隠れフェニーくん!
遥:あ、本当だ……! よかった、見つかって……
遥:……ふふ、このフェニーくん、 あの頃と何も変わってないね
杏:うん、懐かしいね! まさか、また見つけられるなんて思わなかったな
こはね:見つかってよかったね、思い出のフェニーくん
みのり:うん、こはねちゃんのおかげだよ! 遥ちゃん達が笑顔になってよかったぁ
杏:……あ、ていうか、もうショーが始まる時間じゃない!?
みのり:本当だ! 急いで行かなきゃ!
こはね:みんな、こっちだよ!
みのり:わあ……すっごくきれい!
みのり:ねえ、遥ちゃん!
みのり:——あ
遥:あ……! 見て、杏。フェニーくんのホログラムもある! すっごい、かわいい……!
杏:ふふ、昔から好きだよね
杏:それにしても、高校生になってからも 遥と遊園地に行く仲になってるなんて、 知りあったばかりの頃は想像もつかなかったな
遥:そうだね。 しかも、ナイトショーも一緒に見られるなんてさ
杏:本当に、何が起こるかわからないよねー
遥:そうだね
みのり:……ふたりとも、楽しそうだね
こはね:……うん
こはね:(……やっぱり、杏ちゃんと遥ちゃんって 並んでるとすごく絵になるな)
こはね:(それだけじゃない。 遥ちゃんは杏ちゃんのことをたくさん知ってて、 杏ちゃんは、遥ちゃんといると……すごく楽しそう)
こはね:(……私は、遥ちゃんみたいに たくさん杏ちゃんのことを知らない。 それは寂しいけど……)
こはね:(でも——)
こはね:(杏ちゃんが笑ってくれているなら、嬉しいな……)
第 8 话:笑顔を、ずっと隣で
フェニックスワンダーランド
杏:ナイトショー、すっごくよかったね~!
みのり:うんうん! 魔法をかけるシーン、 すっごくドキドキしたよ~!
遥:イルミネーションのせいかな。 いつも見てるアトラクションも、 なんだか違う感じに見えたよね
こはね:あ、そうだ。 次は観覧車の中からナイトショーを見てみたいな
杏:いいじゃんそれ! 空の上から見ると、どんな感じに見えるんだろ
杏:今度一緒に行こうよ!
こはね:う、うん……! 私も杏ちゃんと一緒に見たいな
遥:じゃあ、そろそろ解散にしよっか
杏:うん、そうだね。 こはね、みのりちゃん、今日は誘ってくれてありがと! すっごく楽しかった!
みのり:わたしも、すっごくすっごーく楽しかったよ! 遥ちゃんの昔話も聞けたし……!
遥:それは別に覚えてなくていいけど……
こはね:ふふ、でも私も聞けてよかったな。 遥ちゃんが、杏ちゃんの大切なお友達だってことも 改めてわかったし
こはね:えっと……これからも仲良くしてもらえると嬉しいな
遥:うん、もちろん! これからもよろしくね
こはね:うん……!
こはね:じゃあ、私はこれで——
杏:あ、ちょっと待って。 こはね、もう少しつきあってよ
こはね:え? いいけど……
宮益坂
遥:今日は誘ってくれてありがとう、みのり。 すごく楽しい1日を過ごせたよ
みのり:ううん、こちらこそ来てくれてありがとう。 何もできなくてごめんね
遥:…………私もごめん
みのり:えっ!? なんで遥ちゃんが謝るの!?
遥:みのり、今日ちょっと元気なかったよね。 何か無理させちゃってるんじゃないかって思ってたの
みのり:…………
みのり:無理、とかじゃないんだけど、えっと……
みのり:……あのね、今日、杏ちゃんが昔の遥ちゃんの 話をしてくれたでしょ?
遥:うん
みのり:その時ね、わたし、遥ちゃんのこと 何も知らないんだなって思ったの
遥:え?
みのり:あ、も、もちろん、アイドルの遥ちゃんのことなら 誰にも負けないくらい知ってるよ!
みのり:……でも、アイドルじゃない遥ちゃんのことは 何も知らないんだな、って今日気づいたんだ
みのり:ジェットコースターが好きなことも、 かっこいい服も着こなせちゃうところも、 負けず嫌いなところも……
みのり:……全部、今日初めて知ったんだ
遥:みのり……
みのり:憧れの遥ちゃんの近くにいて、知らなかったことが こんなにたくさんあるんだって思ったの
みのり:それで、わたしの知らない遥ちゃんをたくさん知ってる 杏ちゃんがうらやましくて、 何も知らなかったことが寂しくて……
みのり:……それで、今日、無理してジェットコースターに 乗っちゃったんだ
遥:そうだったんだ……。 ふふ、そんなこと考えてたんだね
みのり:あ……。ご、ごめんね! こんなこと言われても迷惑だよね……!
みのり:あの、全然忘れてくれていいから……!
遥:ううん、忘れないよ。 だって、すごく嬉しいから
みのり:……え? 嬉しい……?
遥:うん。 だって、みのりが『アイドル以外の私』を 知りたいって思ってくれたんだから
遥:みのりはファンとしてじゃなくて、 友達として……私のことを もっと知りたいって思ってくれたんだよね
遥:それって、すごく嬉しいことだよ
みのり:ほ、本当……?
遥:うん。話してくれてありがとう、みのり
遥:でも、もう無理はしないでね。 今のままのみのりが、私は好きなんだから
みのり:は、遥ちゃん……
みのり:ありがとう! わたし、これから遥ちゃんのことたくさん勉強するね!
みのり:それで、いつか誰よりも遥ちゃんに詳しくなるから!
遥:ふふ、ありがとう。 私にもみのりのことをたくさん教えてね?
みのり:うん! ありがとう、遥ちゃん!
杏:本当に今日は誘ってくれてありがとうね! すっごく楽しかったよ!
杏:特に最後のナイトショー! 初めて見たけど、すっごく綺麗で見られてよかった!
こはね:私も楽しかったよ! いつか杏ちゃんとナイトショーを見たいなって思ってたんだ
こはね:時期によっても演出が変わるから、 また一緒に見に来たいな
杏:そうなんだ! それじゃあ、その時また誘ってよ!
こはね:うん!
こはね:それで……杏ちゃん、どうしたの?
杏:あ、うん。今日のこはね、 なんだかちょっと変じゃなかった?
杏:服を買ってる時とか、ナイトショーの時、 なんか微妙な顔してたっていうか……
こはね:え? あ……
こはね:——ううん、なんでもないよ。 杏ちゃん、なんでも着こなせてかっこいいなぁとか
こはね:杏ちゃんが楽しそうで嬉しいなって思ってただけ
杏:こはね……
杏:あのね、私が今日楽しかったのは こはねが一緒にいたおかげだよ
こはね:え?
杏:こはねがセッティングしてくれたってこともあるけど、 いろいろ気をつかってくれてたでしょ?
杏:ほら、時計の隠れフェニーくんも見つけてくれたし!
こはね:あ……
こはね:でもあれは、たまたま覚えてただけだよ
杏:もう、例にだして言っただけで 他にもたくさんあるの!
杏:本当にありがとね、こはね
こはね:杏ちゃん……
杏:でさ、こはね言ってたじゃん? 帰りに観覧車乗ると、また違った景色に見えるって!
杏:それ、最後にふたりで乗ってみない?
こはね:え、いいの?
杏:もちろん! 今日の最後の思い出、一緒に作ろうよ!
こはね:……うん!
こはね:じゃあえっと、観覧車は向こうだね。 ちょっと歩くけど……
杏:大丈夫、大丈夫! イルミネーション見ながら散歩しよーよ!
杏:……あれ?
こはね:杏ちゃん、どうしたの?
杏:こはね、あそこの噴水って…… さっきとちょっと違くない?
こはね:え……?
杏:ほら、噴水の真ん中にあるフェニーくんの足元! ちょっと影になってるところ、模様に見えない?
こはね:あ、本当だ……! もしかして隠れフェニーくん?
こはね:あんなところにあったなんて……! ファンのあいだでも知られてないよ!
杏:じゃあ、見つけたのって私達だけかもしれないってこと? すごいじゃん!
杏:ねえ、この子、私達の秘密の隠れフェニーくんにしようよ!
こはね:私と杏ちゃんの……?
杏:そう、今日の思い出にさ
こはね:……!
こはね:……うんっ!
こはね:(やっぱり杏ちゃんの笑顔、すっごくまぶしいな)
こはね:(ちょっと寂しいなって思うこともあったけど、 ……そんなこと考える必要、なかったんだよね)
こはね:(杏ちゃんの笑顔を、ずっと隣で……見続けていたいな)