活动剧情

絶叫!? オオカミの森へようこそ!

活动ID:75

第 1 话:文化祭の出し物は

宮益坂女子学園 1年A組
学級委員長:——というわけで、 私達のクラスでやる文化祭の出し物ですが……
学級委員長:多数決の結果——お化け屋敷となりました!
こはね:あ……
こはね:(カフェがやりたかったけど、 5票差で負けちゃったなぁ)
こはね:(でも、お化け屋敷も文化祭ならではって感じがするし、 おもしろくなりそうだよね。 お墓とか井戸とか、作ったりするのかな?)
学級委員長:詳細は明日のHRで決めていきましょう。 準備期間に入って放課後も残ることが増えるかと思いますが、 皆さん、ご協力よろしくお願いします!
こはね:(あ、準備期間は練習に遅れちゃうこともあるかも……。 みんなにも伝えておかなくっちゃ)
こはね:……ふふっ
こはね:(うちの文化祭を楽しんでもらえたらいいな……!)
みのり:こーはねちゃん! 出し物、決まったね〜!
こはね:あ、みのりちゃん、志歩ちゃん
志歩:まさか、お化け屋敷になるとはね。 準備が大変そうだから、別のがよかったんだけど……
こはね:ふふ、たしかにお化け屋敷の準備は 教室の中に迷路を作らなくちゃいけないし、 ちょっと大変そうだよね
こはね:でも、それはそれで楽しみだな。 どんなお化け屋敷にするんだろうね?
みのり:あっ! わたし、フェニランのお化け屋敷みたいにしたいな! 小さい頃に入ったけどすっごく楽しかったんだよね!
こはね:あ、もしかして、 フェニーくん・イン・ザ・ナイトメアのこと? フェニーくんが古いお屋敷に行くアトラクションの……
みのり:そうそう! フェニーくんかわいいなーって思って入ると、 結構怖いんだよね……!
みのり:特にハロウィンの時期は、 鏡の部屋でゾンビがワーって追いかけてきて!
志歩:ああ、あったねそういうの。 前に一歌達と入ったけど、咲希と穂波が騒いでて大変だったな
こはね:ふふ、フェニナイは 可愛い部分と、怖い部分のバランスがいい!って 人気なんだよ
こはね:しかも季節によって、幽霊のデザインとか 出てくるタイミングがちょっとずつ違ってるんだ。 飽きないように工夫しててすごいよね!
志歩:へぇ、そうなんだ。 さすが詳しいね、こはね
こはね:えへへ……。フェニランにはよく行くから
こはね:でも、そっか……。お化け屋敷のことはあんまり知らないって 思ってたけど、そういうのから考えればいいんだね。 だったらちょっとアイディアが出せるかも
みのり:うん! とびっきりおもしろいお化け屋敷にしようね!
志歩:ま、そうだね。 せっかくやるなら、おもしろくなるほうがいいし
みのり:それじゃあみんなで、がんばろーっ!
こはね:お、おー!
公園
彰人・冬弥:『♪————————!』
こはね・杏:『♪————————!』
こはね:……ふぅ。 もう遅いし、今日はここまでかな
杏:いやー、今日も歌ったね! 今回の曲、結構いい感じじゃない?
冬弥:ああ。白石の歌も力強い。 サビは相当盛り上げられそうだ
彰人:だな。だが、完成度はまだまだ上げられる。 明日はもっと練習して仕上げてくぞ
杏:オッケー! それじゃ明日も放課後、今日と同じ時間に集合ね!
こはね:あ、それなんだけど……
こはね:ごめんねみんな。 明日から文化祭の準備があるから、 しばらく練習に参加するのが遅くなっちゃうかも……
杏:えっ、宮女の文化祭、もうすぐなの?
こはね:うん
冬弥:そうか。 学校行事であれば、仕方ないな
彰人:ま、休んだならその分、他の日に長く練習すりゃいいしな
こはね:ありがとう……! ちゃんと取り戻せるように頑張るね!
杏:うん! っていうか、宮女の文化祭あるなら呼んでよも~!
こはね:あ、えっと、今日誘うつもりで……! その——遊びに来てね!
杏:もっちろん!! それで、こはねのクラスは何やるの?
こはね:えっとね、私達はお化け——
ルカ:そういえば、杏ちゃんはオバケとかが苦手って 聞いたことあったけど、 それってもしかして、この時に……
杏:あー、まあまあそれはいいから!
こはね:あ……
こはね:(そういえば、 杏ちゃんってオバケが……)
杏:こはね? どうかした?
杏:あっ! もしかして、メイドカフェとか? それでちょっと言うのが恥ずかしいみたいな——
こはね:そ、そういうのじゃないんだけど、 えっと……
こはね:……実は、お化け屋敷なんだ
杏:………………えっ?
杏:そ……そそそそそうなんだ!!
杏:こう、教室を暗幕で覆って真っ暗にしたり、 コンニャクをつるしてびっくりさせたりするんでしょ!? た、楽しそうだよね~!
こはね:あ、杏ちゃん……
彰人:コンニャクはさすがに古いだろ。 ……つーか何そんな慌てて……
彰人:ん? そういえば前に……ははぁ
冬弥:白石、顔が青いが大丈夫か? 体調が悪いんじゃ……
彰人:そういうのじゃねえよ。 単にこいつはビビって——
杏:は、はぁ~!? 全然、ビビるとか、そ、そんなんじゃないけど!?
こはね:あ、杏ちゃん、無理してうちのクラスに来なくても大丈夫だよ? 私は一緒に文化祭回れるだけでも嬉しいし……
杏:だ、大丈夫! こはねのクラスの出し物なんだし、絶対行くから……!
こはね:杏ちゃん……
杏:で、でもひとりで行くのは寂しいから…… みんなで行こ! ね!
冬弥:……俺達も行って問題ないのか?
こはね:うん! 元々、みんなで来てもらいたいなって思ってたの。 入場チケットも持ってきたんだ
彰人:まあ、あんまり遊んでる暇はねえが……
彰人:お前んとこのお化け屋敷がどんだけ怖いかは気になるしな。 たまにはいいだろ
冬弥:そういえば、彰人のクラスも文化祭でお化け屋敷をやっていたな。 あれは、なかなかおもしろかった
彰人:怖さには、そこそここだわったからな。 やっぱり怖くねえと、お化け屋敷としておもしろくねえだろ
杏:……と、とにかく、決まりだね! 当日はみんなで、こはねのクラスに行こ!
こはね:う、うん……。 みんな、ありがとう
こはね:(でも——)
杏:た、楽しみだなー、宮女の文化祭!
彰人:声裏返ってるぞ
こはね:(……お化け屋敷じゃ、杏ちゃんは楽しめないかもな……)
こはね:(できたら、みんなに楽しんでもらいたいけど…… どうしよう……)
翌日
学級委員長:——それじゃあ今日は、 お化け屋敷の内容について考えていきましょう。 皆さん、何か案はありますか?
みのり:はいはーい! ゾンビが追いかけてくるお化け屋敷とかどうでしょうかっ!?
みのり:ゾンビってやっぱり怖いし、 キャーって言いながら逃げるのも楽しそうだなって!
クラスメイトA:私は人形の館がいいな。 みんなが小さい頃使ってた人形とか持ってきたら かなりそれっぽくなるんじゃない?
みのり:ひえー! それも怖そう!
クラスメイトB:長いトンネルみたいにするのはどうかな? 歩いてると変な音がしたり、後ろから誰かついてきたりするの
志歩:へぇ……結構みんないろんなアイディア持ってきてるね
こはね:う、うん……。 みんなのアイディア、どれもすごくいいし、 本格的なお化け屋敷になりそうだよね
こはね:(……でも——)
こはね:(——オバケが怖い人でも楽しめるようなお化け屋敷に できないかな?)
こはね:(……でも、それじゃ怖くなくなっちゃうし、 怖くなかったらもうお化け屋敷じゃないし……)
学級委員長:皆さん、アイディアありがとうございます。 他はありませんか? なければこの中から決めようと思いますが……
みのり:ん~、他に……。 あ、そうだ!
みのり:ここは意表をついて、 かわいいお化け屋敷にしてみるなんてどうかな!?
こはね:え?
みのり:ほら、フェニランのお化け屋敷も かわいいと怖いのバランスが人気だって言ってたし!
みのり:全然逆の雰囲気のものを持ってくると 企画におもしろさが出るって 愛莉ちゃ……友達が言ってたんだ!
志歩:アイディアとしてはおもしろいと思うけど……。 可愛いお化け屋敷って、あんまり想像つかないな
みのり:えっ、そうかな~? うーん、例えば……そうだ!
みのり:童話モチーフのお化け屋敷とかどうかな!?
こはね:童話って……赤ずきんとか、七匹の子ヤギとか?
みのり:そうそう! 童話みたいな雰囲気なら、 かわいいし怖い感じも出せそうじゃない?
志歩:……たしかに、それなら普通のお化け屋敷と違ってて、 おもしろいかも
クラスメイト達:飾りつけも楽しそうだね!
みのり:本当? やったー!
クラスメイト達:でもそうすると、オバケはどうなるの?
クラスメイト達:童話にオバケってあんまり出てこないし……魔女にするとか?
志歩:赤ずきんがモチーフになるなら、敵はオオカミになるけど……
こはね:赤ずきん……オオカミ……
こはね:(そういえば、赤ずきんって食べられちゃうし怖い話だけど、 すっごく怖いって感じがしないな)
こはね:(あ……最後に狩人さんが助けてくれるからかな? 銃でやっつけられるから、襲われても大丈夫っていう……)
こはね:——あっ!
志歩:ん? こはね、何か思いついたの?
こはね:う、うん。 ちょっとだけだけど……こんなのはどうかな?
こはね:——まずね、教室を森みたいな雰囲気の迷路にするの
こはね:それでお客さんには、森の中に迷い込んだ 赤ずきんか子ヤギさんになってもらうんだ
みのり:ふむふむ!
こはね:それで、私達はオオカミになって、お客さんを脅かすの。 お客さんはオオカミをかわしながらゴールを目指してもらう…… っていう感じになるのかな
志歩:へぇ、結構おもしろそう。 赤ずきんや子ヤギの体験ができるってことか
こはね:うん。でもそれだけじゃなくて——
こはね:お客さんは赤ずきんと子ヤギさん以外に、 狩人も選べるようにしたらどうかなって
みのり:狩人?
こはね:うん。 狩人を選んだお客さんは、オオカミに出会っても、 おもちゃの銃で撃つフリをしたら追い返せるの
志歩:ああ、なるほど。 つまり遊びかたがふたつあるってことだね
みのり:そっか! お化け屋敷として楽しみたい人は、 赤ずきんとか子ヤギになって、入ってもらって——
みのり:ゲームみたいに楽しみたい人は、狩人になって バンバンオオカミをやっつけちゃうってことだね!
クラスメイト達:わあ、おもしろそう!
クラスメイト達:違う遊びかたができるなら、 お客さんも何度も楽しめるわけだしね! 賛成!!
こはね:あ……
学級委員長:——それでは、賛成多数のようなので、 この方向で準備を進めていきましょう!
こはね:……! よ、よかった……!

第 2 话:お化け屋敷を作ろう!

宮益坂女子学園 1年A組
みのり:こはねちゃん、さっきのアイディア、 すっごくよかったよ~!
こはね:本当? えへへ……ありがとう
こはね:でも、あのアイディアが出せたのはみのりちゃんのおかげだよ。 私だけだったら、童話モチーフのお化け屋敷にするっていう アイディアは出てこなかったと思うから……
志歩:MORE MORE JUMP!の活動のおかげで、 企画力が鍛えられてるのかもね
みのり:そ、そうかな!? だったら嬉しいな~!
こはね:ふふっ
志歩:……最初はバンドの練習の邪魔にならなければ 出し物はなんでもいいって思ってたけど
志歩:せっかくふたりが企画考えてくれたんだし、 少し気合入れて頑張ろうかな
みのり:やったー! それじゃあ明日の話し合いもがんばろうねっ!
こはね:(みんなのおかげで、杏ちゃんみたいに 怖がりな人でも楽しんでもらえるお化け屋敷にできるかも……)
こはね:(当日は、4人で思いっきり楽しめるといいな……!)
翌日
学級委員長:——それでは今から、文化祭の準備の 段取りを決めていこうと思います。 ではまずは飾り付けから——
クラスメイト達:え、その前に教室暗くする必要があるから、 暗幕借りてこないとじゃない?
クラスメイト達:それも大事だけど、お化け屋敷なら 先にルート決めないとじゃない? 壁は段ボールでいけるかな? もしくは机を積むとか?
クラスメイト達:あ、衣装も作らないと! オオカミってどこまでリアルにする?
学級委員長:え……ええと……
みのり:み、みんなお化け屋敷の内容が決まったから すごくやる気出てるけど……!
こはね:全員バラバラなこと言ってるから、 学級委員長が大変そうだね……
志歩:たしかに、いろいろやることがある分、 まとめるのも大変だろうね
学級委員長:ええと……どこから決めていけば……
志歩:(……なんかこの状況、どこかで……)
志歩:(——そういえば、穂波も合唱祭の時、 クラスの意見がまとまらなくて大変だったって言ってたな)
志歩:(まあうちは、穂波のところみたいに 意見がまっぷたつになってるってわけじゃないけど——)
志歩:——ねえ、委員長!
学級委員長:……! な、なんですか? 日野森さん
志歩:まずは必要なことを全部洗い出して、 それから担当を決めていったらいいんじゃない?
志歩:そのほうが意見も早くまとまりそうだしね
学級委員長:あ……。 たしかに、そうですね
志歩:——みんなも、一斉にあれこれ言うと委員長が困るから、 ひとりずつ言ってあげたら
クラスメイト達:あ……たしかに! ごめん、委員長……
クラスメイト達:いろいろ思いついたから、言いたくなっちゃって
学級委員長:いえ。 ……日野森さん、ありがとうございます
志歩:別に、大したことしてないよ
みのり:……志歩ちゃん、かっこいい~!
こはね:うん……! 空気がピシっとしたね!
志歩:え……そう?
こはね:うん! こういう時はっきり言うのって難しいから、 さすが志歩ちゃんだなあって思ったよ
志歩:普段は言いかたキツすぎって言われることのほうが多いけど…… ま、それならよかった
学級委員長:それでは改めて、必要なことを洗い出していこうと思います。 皆さん、挙手をしてから発言をお願いします!
みのり:あっ! はいはーい! いっぱいありまーす!
学級委員長:それでは担当も決まったので、 今日はこれで解散とします
こはね:——今日中に役割分担ができてよかったね
こはね:でも、志歩ちゃんが迷路チームで、 みのりちゃんが衣装チーム、 私が宣伝チームだから……
みのり:あはは、みんな分かれちゃったね
志歩:3人ともそこそこ向いてるとこに収まった感じはするけどね
こはね:そうだね。 担当は違うけど、それぞれチームで頑張ろう!
志歩・みのり:『うん!』 『うん』
みのり:——というわけで、衣装制作を始めましょうっ!
クラスメイト達:『おー!』
クラスメイトA:まずはオオカミのデザインから考えていこっか
クラスメイトB:頭は、オオカミの頭をかぶる感じかな? それから衣装も……どんなデザインがいいんだろ?
クラスメイトA:オオカミっていってもいろんなテイストの顔が あるもんね
クラスメイトB:うん。ちょっと検索しただけでも、アニメっぽいのとか、 結構リアルなのとかあるし……
みのり:オオカミのデザイン……。 あ、そうだ!
みのり:お客さんにどう思ってほしいのか、っていうところから 考えてみるといいかも!
クラスメイトB:どう思ってほしいのか?
みのり:うん! 例えば……子供にいっぱい来てほしいなら かわいくしてリボンをつけたり、 本格的に怖がってほしいなら血のりをつけたり……って感じ!
みのり:お客さんのことを考えてからイメージしてみると、 良くなると思うんだ
クラスメイトA:なるほど……! なんか説得力あるね
みのり:えへへ、いろんな人の受け売りだけど……
クラスメイトB:ん~。来た人みんなに楽しんでもらえるようにするなら かわいいほうがいいけど、怖いのが好きな人もいるし……。 両方いたほうがいいんじゃない?
クラスメイトA:たしかにね。 それに全部同じオオカミだと飽きちゃうかもだから、 1匹ずつ設定を考えて、個性をつけるのはどうかな?
みのり:たしかに! 全員違うオオカミにしたらおもしろそうだね!
クラスメイトB:あ! 怖いものが好きな人用に、 1匹だけかな~り怖いオオカミがいるといいかも!
みのり:あ、じゃあゾンビオオカミとか!? わたし、ちょっとイメージ描いてみるね!
志歩:迷路チームは、木の絵を描いたベニヤ板で 迷路の壁を作っていけばいいんだよね?
クラスメイトC:うん! もう設計図もできてるから、 日野森さんのグループは出口側をお願い。 ひとり3つ作ればすぐ終わるはずだよ!!
志歩:ひとり3つね。わかった。 それじゃやっていこう
志歩:(絵筆で、葉っぱを1枚ずつ描いて……と。 ベニヤ板に絵を描くの、案外楽しいな)
志歩:(でも…………なんか、立体感が足りない)
志歩:(緑一色だとのっぺりするし……、 そっか、陰影をつければいけるかも)
志歩:(ここに影をつけていって……。 うん、いい感じ)
クラスメイトC:ねえねえ! 一度ここまでできたやつを並べてみない?
志歩:あ……うん。 じゃあ、窓のほうに立てかけて……
志歩:う……!
志歩:(私のだけ妙にリアルで浮いてる……。 もう少しリアルさは抑えたほうがよかった……?)
クラスメイトC:わ……! 日野森さんの木、すごいリアル!
クラスメイトD:本当! こだわっててすごいね……!
志歩:あ……ありがと。 でも、これちょっと浮いてない?
クラスメイトC:え? そんなことないけど……あ、そうだ!
クラスメイトC:それなら、森の入り口の木はかわいいファンシーな感じにして、 進むほどリアルでちょっと怖い感じにするとかどう?
クラスメイトD:あ、それおもしろそう! じゃあリアルな木もいくつか描いていこっか
クラスメイトC:日野森さん、その木の描きかた教えてもらってもいい?
志歩:……わかった。塗りながら教えるよ
こはね:……ふふっ、みんな楽しそうだな
こはね:(みのりちゃんと志歩ちゃんも頑張ってるし、 私も、宣伝用のチラシ作り頑張らないと)
クラスメイトE:んー、チラシ、どんな感じにしようか? こういうの作ったことある人いる?
こはね:あ、私最近イベントでフライヤーを作ってるから、 もしかしたら何か役に立てるかも
クラスメイトE:本当? どんな風に作ってるの?
こはね:えっと、イベントの雰囲気に合う写真を撮って、 あとはパソコンで加工してるよ
クラスメイトF:写真かあ。 お化け屋敷っぽい写真ってどんなのかな?
クラスメイトE:よくあるのは古い洋館とかだけど、 今回は森を歩く設定だから、森がいいかも……
こはね:森……
こはね:そういえば、前にキャンプに行ったんだけど、 その時撮った写真が使えるかも
こはね:たしかスマホにもデータが……あった! この夜の森とかどうかな?
クラスメイトE:え~! すごい、めちゃくちゃ雰囲気ある!
クラスメイトF:これ、こはねちゃんが撮ったの!? プロみたい!
こはね:えへへ……。ありがとう!
クラスメイトE:あ、私この写真がいいと思う! いい感じに怖いよね
クラスメイトF:うんうん、賛成! こはねちゃん、これ使ってもいいかな?
こはね:じゃあ、これを使おっか。 でも、他にも写真を使ったりフォントを変えたりして、 何パターンか作ってもいいかもね
クラスメイトF:たしかに~! いろいろ作ってみるのも楽しそうだよね。 こはねちゃん頼りになるな~♪
こはね:こ、これくらい大したことじゃないよ……!
こはね:……でも、みんなの役に立てて嬉しいな
クラスメイトF:——ふふっ。こはねちゃんって、 入学した頃と比べると、ずいぶん変わったよね
こはね:え……? そ、そうかな?
クラスメイトE:うんうん! 前はおとなしい印象だったけど、 最近は考えてることいっぱい話してくれるし!
こはね:(それは……)
こはね:(……やっぱり、みんながいてくれたからだろうな)

第 3 话:スタート!宮女文化祭!

数日後
宮益坂女子学園
こはね:えっと……コピー機のある教室、こっちだったよね
こはね:(1回刷ってみないと、色がイメージどおりになるか わからないけど……。 でも、すごくいいデザインになりそう!)
こはね:(志歩ちゃんやみのりちゃん達のほうも、 さっき見たらもうすぐ完成って感じだったし…… 本番が楽しみだな)
こはね:(あ、あそこにいるの、えむちゃん達……?)
えむ:えへへ~♪ とーってもかわいいチラシになったね、穂波ちゃんっ!
穂波:ふふ、そうだね。 ……あとは本番、失敗しないように気をつけなくちゃ!
えむ:きっと大丈夫だよ! 一緒にブタさん、がんばろうねっ!
こはね:(ブタさん……?)
こはね:(あ、B組はたしか演劇をやるんだっけ。 えむちゃん達はブタの役なのかな?)
こはね:(あ。愛莉先輩と雫先輩も……)
愛莉:……まったく、家庭科室の鍵って言ったのに、 どうして化学室の鍵を借りてくるのよ、アンタは
雫:ごめんね愛莉ちゃん、これじゃお菓子作りができないよね……。 ——でも、ガスバーナーとかもあるし、 なんとか化学室で作れないかな?
愛莉:お菓子じゃなくて、マッドな薬でも作るつもり!? もう……
まふゆ:あれ、日野森さん達どうしたの?
雫:あ、朝比奈さん! 実は、家庭科室の鍵を借りるはずが 化学室の鍵を借りちゃって……
まふゆ:ああ、家庭科室の鍵なら私が持ってるから一緒に行こうか? 宝探しの隠し場所にしようと思ってたんだ
愛莉:本当!? ありがとう朝比奈さん! とっても助かるわ!
???:わ~! かわいい~!! ペンギンのぬいぐるみ、こんなにたくさん!
咲希:これならすっごくかわいいアニマルカフェになりそうだね!
遥:このままだとペンギンカフェになっちゃうから、 他のぬいぐるみも必要だけどね。 ——ふたりは動物グッズ、何を準備してきたの?
一歌:咲希の提案で、アニマルカチューシャを買ってきたんだ。 ちょっと恥ずかしいけど、みんなでつけてみようか
こはね:(わぁ……どこのクラスも、すごく準備頑張ってるな。 きっとみんな、いい文化祭に——いいイベントにしたいんだ)
こはね:……よしっ。 私も準備、頑張らなくちゃ……!
宮益坂女子学園 文化祭1日目
こはね:(いよいよ本番だ……! な、なんだかソワソワしちゃうな)
みのり:おはようこはねちゃんっ! ついに文化祭だね!
こはね:あ、おはようみのりちゃん、志歩ちゃん!
みのり:今日はいーっぱい、お客さんを楽しませようね! がんばるぞー!
志歩:お客さんって言っても、今日来るのは宮女の生徒だけだけどね。 一般公開は明日だし
みのり:でもでも、生徒だって立派なお客さんだよ!
志歩:ま、それもそうか。 じゃ、気合入れて脅かさなくちゃね
こはね:あ、志歩ちゃんとみのりちゃんは 今日オオカミ役をやるんだっけ
みのり:うん! 午後から担当なんだ!
みのり:がんばろうね、志歩ちゃん! たくさんガオガオしちゃおう!
志歩:ガオガオって、ライオンじゃないんだから……。 ……まあ、やるからには全力で脅かしにいくけどね
こはね:ふふ、頑張ってね
こはね:あ……そういえばふたりは、 オオカミ役の時間がくるまでどうするの?
志歩:特に決めてないけど……。 せっかくだし午前は3人で一緒に回る?
こはね:え? いいの? 一歌ちゃん達と回るんじゃ……
志歩:ああ、みんなそれぞれやることあって忙しいし、 後夜祭でライブもやるから、今日は大丈夫だよ
みのり:ホント? じゃあじゃあ、3人で一緒に回っちゃおう!
こはね:——うん!!
アナウンス:『——それではただいまより、 宮益坂女子学園文化祭、1日目を開催いたします』
1年C組
みのり:やっぱりまず最初は——ここだよねっ!!
咲希:いらっしゃいませー! 『もふもふ☆アニマルカフェ』へようこそ!
一歌:よ、ようこそ……!
こはね:わあ……! 教室に動物のぬいぐるみがたくさん!
咲希:あっ、みんな~! 来てくれたんだねっ♪
志歩:まあ、どんなのやってるか気になるしね
志歩:店内、なんていうか……可愛いね
咲希:えへへ、でしょでしょ~♪ アタシ達もアニマルカチューシャをつけて接客してるんだよ♪ ほら、アタシはウサギの耳でいっちゃんは垂れてる犬の耳なの!
みのり:……ハッ! ということは、遥ちゃんも動物のカチューシャを……?
遥:——あ、みのり、来てくれたんだ。 いらっしゃいませ
みのり:あ、遥ちゃ——
みのり:は、遥ちゃんの猫耳~~~~~~~~~~!?!?
みのり:わ、わ、あわわ……。 猫が……遥ちゃんの耳の……猫が……
志歩:いや、逆じゃない?
遥:ふふ、どうかな。……似合う?
みのり:にににに似合いすぎて遥ちゃんのほうを見れないですけど すごく見たい気持ちもあって首がちぎれちゃいそうです!
一歌:そ、そこまで……?
遥:ふふっ、ありがとう、みのり
遥:それじゃあ席に案内するから、 みんな、ゆっくりしていってね
遥:——おまたせいたしました。ご注文の『ハムスターの ほっぺプリン』、『ウサギのふわふわしっぽムース』、 『もふもふわんちゃんシュークリーム』になります
こはね:わぁ……! 食べるのがもったいないくらい可愛いね……!
志歩:っ……! ふわふわしてる……
みのり:かわいい~!
遥:喜んでもらえてよかった。 作る練習あんまりできなかったから、少し心配だったんだ
みのり:えっ……!? こ、これ、遥ちゃんが作ったの!?
遥:あ……一から全部作ったわけじゃないよ。 市販のものを組み合わせて、ちょっと可愛く盛りつけただけ
みのり:そっか……。 で、でも遥ちゃんの盛りつけてくれたデザートが 食べられるっていうだけで、もう最高のカフェでは……!?
みのり:花里みのり、全身全霊で食レポさせてもらいますっ!
視聴覚室
古部田家の三女:『どーですか、大神さん! さすがの大神さんも、この古部田家の超合金の家は 壊せないでしょう!!』
大神:『うう、オレの自慢の鉄球クレーンも 超合金の家は無理だったか……』
古部田家の三女:『さあ大神さん! 観念して、あたし達と一緒に警察へ行きましょう!』
古部田家の長女:『これまで、いくつもの家を壊してしまったのは とても悲しいことだけど……でも、罪は償えるわ』
古部田家の長女:『ちなみに、建造物損壊罪は最長5年の懲役よ。 でもつとめを果たしたら、あなたは自由の身になれるから——』
志歩:穂波、結構演技うまいじゃん。 ……話はすごくぶっ飛んでるけど
こはね:『リアル3匹の子ブタ』っていうからどんな劇かと思ったけど…… 脚本はクラスの人が書いたのかな?
志歩:たしか穂波が、司さん達にアドバイスをもらったとか なんとか言ってたような……
志歩:まあ、司さんが考えた話なら納得かも。 ぶっ飛びすぎっていうか……
みのり:う、うう……!
みのり:大神さんが古部田三姉妹の家を壊したのは、 自分の家がなかったからなんだね……。 かわいそう……!
志歩:でも、案外刺さる人もいるのかも……?
こはね:ふふっ、そうみたいだね
中庭
みのり:むむむ……!
志歩:……やっぱりこの宝探し、最後の謎が解けないな。 こはね、わかる?
こはね:うーん……『それは常に目にするが、ゆえに目立たぬ空間である。 そこに最後の宝はある』って、一体どこなんだろう……?
みのり:よく目にするけど、目立たない……ん~。 手当たり次第探すしかないのかなあ
志歩:でもそんな時間ないでしょ。 多分あと1分くらいで——
まふゆ:謎解きクイズに挑戦中の皆さん、 タイムアップです!
みのり:えっ、うそー! もうそんな時間!?
こはね:か、考えてたらあっという間だったね……
まふゆ:みんなお疲れさま。 これは参加賞の手作りクイズブックだよ。 よかったら遊んでみてね
こはね:は、はい! ありがとうございます
みのり:このクイズ、朝比奈先輩が作ったのかな? どれも難しいけどおもしろかったね!
志歩:たしかにね。 最後解けなかったのはちょっと悔しいけど……
???:あっ、しぃちゃ~ん♪
志歩:う……この声……
みのり:あ! あっちの屋台に雫ちゃんと愛莉ちゃんがいるよ!
雫:3人とも、こんにちは。 一緒に回っていたの?
こはね:はい! さっきまではみんなで宝探しをしていました
愛莉:ふふっ、なるほどね。 それなら頭を使って疲れたんじゃない?
愛莉:というわけで、2年D組特製のお菓子はいかがかしら?
みのり:やったー! お菓子……って
みのり:こ、これ、餃子だよ!? それにこっちはラーメン!?
志歩:全然お菓子じゃないような……って、 もしかしてこれ……!
愛莉:そう! これは——『そっくりスイーツ』よ!!
こはね:たしかによく見ると、この餃子、クッキーなんですね……! あ、こっちのラーメンはパウンドケーキ……!?
愛莉:ふっふっふ。クラスのみんなで作ったんだけど、 なかなかうまくできてるでしょ?
雫:レシピは愛莉ちゃんが考えたのよ。 作る時もみんなに教えてて、先生みたいだったわ
愛莉:こっちには、たこ焼き風スイーツもあるわよ♪ さ、好きなのをどうぞ!
みのり:すご~い!! じゃあわたしは……餃子クッキーにします!!
こはね:あっ、じゃあ私はたこ焼きプチシューにしようかな
雫:しぃちゃんはもちろん、ラーメンよね!
志歩:いやそれ、ラーメンの見た目なだけで ラーメンじゃないっていうか……
雫:えっ!? しぃちゃんはこういうの、あんまり好きじゃなかったかしら……
志歩:う……。……はぁ、わかったわかった、食べるから。 桃井先輩、ひとつもらえますか?
愛莉:ふふっ。お買い上げありがとう! 準備するから、ちょっと待っててね!
志歩:美味しかったけど…… 見た目と味が違いすぎて、頭が混乱したな
こはね:ふふっ、変な感じがしてすごく楽しかったね!
みのり:アニマルカフェに、演劇に、謎解きに、お菓子に…… まだお昼前なのに、すっごく満喫しちゃったね~!
志歩:何やり切った顔してるわけ? 私達はここからでしょ
みのり:はっ、そうでした!
みのり:よーし! わたし達もはりきって、 かわいくて怖いお化け屋敷を盛り上げちゃおうっ!
志歩・こはね:『うん!』
こはね:——1年A組、お化け屋敷 『赤ずきんと子ヤギとちょっとだけ暗い森』やってまーす!
こはね:怖いのが苦手な人でも楽しめるお化け屋敷になっているので、 ぜひ遊びに来てください……!
生徒達:怖いのが苦手な人でも楽しめるお化け屋敷? それってどんなの?
こはね:えっと、出てきたオオカミを、 銃で追い返すことができるんです! なので、ゲーム感覚で遊べると思います……!
こはね:入る前に遊びかたを選べるので、 普通のお化け屋敷としても楽しめます! ぜ、ぜひ、どうでしょうか……!
生徒達:へえ……おもしろそう! 気になるし、ちょっと行ってみよっか
こはね:あ……! ありがとうございます! 楽しんできてくださいね!
遥:——あ、こはね。 今の時間は呼び込みの係なんだね
こはね:あれ? 遥ちゃん! カフェのほうはどうしたの?
遥:交代の時間になったんだ。 だからみんなで遊びに来たよ
こはね:……! みんないらっしゃい! 楽しんでいってね!
お化け屋敷内
おちゃめなオオカミ:ワオーン! 食べちゃうぞー!
咲希:わっ、オオカミ! でも、なんだか目がまんまるでかわいいな~♪
一歌:ふふ、そうだね。 でも咲希、狩人なんだから撃たないと
咲希:あ、そうだった! バンバーン!
おちゃめなオオカミ:キャン! きゅ~……
遥:ふふ、みのりオオカミを撃退できたみたいだね
クールなオオカミ:アオーン!
咲希:わっ、なんだかこっちの声は本格的かも~!?
生徒達:すっごく楽しかったねー! 明日も来ようかな?
生徒達:うん! そんなに怖くないし、うちの弟でも楽しめそう!
こはね:よかった……!
みのり:こはねちゃーん!
こはね:あっ、ふたりともお疲れさま! お客さん、みんなすごく喜んでくれてたよ!
志歩:そうみたいだね。 リピートしてくれたお客さんも結構いたみたいだし
みのり:いぇーい! 大成功だねっ♪
こはね:(これならきっと、 明日も杏ちゃん達と楽しめるよね……!)
こはね:(みんな、たくさん楽しんでくれるといいな!)
クラスメイト:——あっ、みのりちゃん達いた! 大変だよ~!
みのり:え? どうかしたの!?
クラスメイト:実は、明日の午前中にオオカミ役をやる予定だった子が、 体調崩しちゃって……明日お休みになりそうなの
みのり:ほ、本当!? 文化祭の日にかわいそうだけど、それなら休まないとね……
志歩:でも、そうすると誰か代役を立てないといけないんじゃない?
クラスメイト:そうなんだけど…… 午前中は部活の出し物とかで出られない子が多くて、 代役が見つからないの……
みのり:ん~どうしよう……。 わたしも同じ時間帯にオオカミやるから代わりはできないし……
志歩:……私も午前中は後夜祭の機材チェックがあって、 代表者として出なきゃいけないからな……
こはね:…………。 午前中——
こはね:(杏ちゃん達はお昼頃に来るって言ってたし、 それまでだったら——)
こはね:……あの、その役——私がやろうか?
みのり:えっ、本当、こはねちゃん!?
こはね:うん。お昼からは用事があるけど、それまでだったら 大丈夫だと思うから
クラスメイト:ありがとう、小豆沢さん! すっごく助かるよ~!
こはね:ふふ、どういたしまして
こはね:(脅かす役って難しそうだけど……。 でも、お客さん達に楽しんでもらいたいもんね)
こはね:(明日は、オオカミ役も頑張ろう!)

第 4 话:私がオオカミ?

宮益坂女子学園 文化祭2日目
こはね:わぁ……! まだ朝なのに、もう校門の外に 外部のお客さん達が待ってる……!
志歩:うちって文化祭は結構気合い入ってるから 見に来る人も多いらしいね
みのり:人が来てくれると、やっぱりやる気出るよね……! よーし、今日も朝からがんばろうね!
こはね:うん! 代役もしっかりやらなくちゃ……!
こはね:えっと……そういえば私のオオカミの衣装はどれかな?
クラスメイト:あ、小豆沢さん! これだよー! このオオカミの頭をかぶってね
こはね:……え?
こはね:ええええ~!?
こはね:わ、私がやるのって この怖いゾンビのオオカミさん……!?
みのり:えへへっ、よくできてるでしょ! 美術部の子が頭を作ってくれたんだよ
こはね:う、うん。 オオカミっていうより、ホラー映画のモンスターみたいで すっごく迫力があるけど……
こはね:でも……ちょ、ちょっと怖すぎないかな?
みのり:わたしも最初は、見た人がびっくりしちゃうかなって思ったけど、 『怖いものが好きな人も楽しめるようにしたいね』 っていう意見もいっぱい出てね
みのり:それで、怖いのがへっちゃら!って感じの人が来た時にだけ、 これをかぶって驚かそうってことになったんだ
みのり:せっかくなら、来てもらったお客さんみーんなに、 楽しんでもらいたいし!
みのり:あ、リアルに塗るところは、 志歩ちゃんにやってもらったんだよ!
こはね:そ、そうだったんだ……
こはね:(たしかに、怖いものが好きな人にとってはすごくいいと思うけど これは杏ちゃんみたいな人、怖がっちゃいそうだな……)
こはね:(でも、怖いの好きな人にしか使わないって言ってるし、 ……それなら大丈夫だよね)
みのり:衣装は、このもふっとした灰色のパーカーとズボンだよ! ちゃんとオオカミっぽいのを選んだんだ!
みのり:こはねちゃんはこっちが合図を出したら、 ゆっくり顔を出してくれれば大丈夫!
こはね:う、うん! わかった!
みのり:よかった! それじゃあ、早速準備しよっか!
お化け屋敷内
みのり:あ、お客さんが来た! こはねちゃん、スタンバイだよ!
こはね:あ……! う、うん!
こはね:(うしろのチャックをしめて……と。 サイズはちょっと大きいけど——)
こはね:(でも、隠れて脅かすだけだったら大丈夫かな。 そんなに激しく動くこともないだろうし……)
お客さんA:なーんだ。お化け屋敷って聞いたけど、 子供向けで全然怖くないじゃん。つまんないのー
お客さんB:だね~。もっと怖いのでもよかったのに。 あっ、あれ、出口じゃない?
お客さんA:本当だ! 早く出て、次の場所に行こ——……
こはね:(あ……こ、このお客さんは、 ちゃんと怖がらせないと……!)
こはね:が……ガオ~!!
お客さん達:『き……きゃ~~~~!!!!』
こはね:(ど、どうだったかな……? 結構驚いてくれたみたいだったけど……)
お客さんAの声:——ねえ、最後のやつめっちゃ怖くなかった!? オオカミっていうかもうクリーチャーじゃん!
お客さんBの声:わかる! パニック映画のモンスターっぽいよね! しかも急に来たからびっくりしちゃった!
こはね:(あ……廊下から、さっきの子達の声が聞こえてくる……)
お客さんAの声:もう1回行かない? 今度は狩人モードでさ!
こはね:……よかった。楽しんでもらえて
数時間後
こはね:(ふぅ……。 結構時間経ったし、そろそろ終わりの時間かな?)
みのりの声:こはねちゃーん! もうすぐ12時だし次の人に交代しよっか!
こはね:あ、うん!
こはね:(あ、12時ってことは、 杏ちゃん達、あと30分くらいで来ちゃうよね。 早く着替えないと)
こはね:(オオカミの頭のチャックを外して……)
こはね:……あ、あれっ?
こはね:チャックが動かない……?
みのりの声:こはねちゃん? どうしたの?
こはね:あ……チャックが嚙んじゃったみたいで……! ごめんね、見てもらってもいいかな?
みのり:うん! あ~、ガッチリ嚙んじゃってる!
みのり:待ってて、すぐ取るから! えいっ! ふぬぬぬ……!
みのり:……だめだ~! 全然取れないよ~!
こはね:ど、どうしよう……! もうすぐ杏ちゃん達が来るのに……
みのり:あ、そうだこはねちゃん! 1回廊下のほうに出よう! ここじゃ暗くてよく見えないし!
こはね:う、うん!
みのり:完全に噛んで動かなくなっちゃってるね……。 何か道具とか使わないと取れないかも……
こはね:ど、どうしよう。 これじゃみんなとの約束の時間が……
みのり:そうだよね……。 わたし、何かいい道具ないか職員室で聞いてみる! 待ってて!
こはね:ありがとう、みのりちゃん!
こはね:あ、そうだ。スマホで遅れるって連絡入れないと! えっと、カバンはどこに置いたかな……隣の教室……?
宮益坂女子学園 校門
杏:とうちゃーく!
リン:『イェーイ! こはねちゃんの学校の文化祭、楽しみだな~!』
彰人:ったく、いきなり出てきたかと思えば……。 見つかるような真似はすんじゃねえぞ
リン:『はーいっ♪ えへへ、こっそりみんなの練習覗きに来てよかったな~。 文化祭に来れちゃうなんて!』
リン:『あとでレンに自慢しちゃおーっと!』
彰人:ひとりで行ったって言ったら、 またケンカになりそうだけどな……
冬弥:しかし、小豆沢との待ち合わせ時間よりも早く着いてしまったな。 これからどうしようか
彰人:もうこはねのとこまで行っていいんじゃねえか? ……ま、その分早くお化け屋敷に入ることになるが
杏:う……。 あんま考えないようにしてたのに……
冬弥:まさか白石がこういったものを苦手としていたとはな。 意外だった
リン:『杏ちゃん、大丈夫?』
杏:ありがとう、リンちゃん。 ……まぁ、不安がないって言ったら嘘になるけど、 宮女の文化祭に来るのは楽しみだったからさ
杏:それに、こはねが作ったお化け屋敷だって思えば、 ちょっとくらい大丈夫だから! うん!
彰人:どういう理屈だよ
杏:まぁまぁ! ——じゃあ、こはねの教室に行こ!
冬弥:……パンフレットを見るに、小豆沢のクラスは 童話がテーマのお化け屋敷のようだ
杏:『赤ずきんと子ヤギとちょっとだけ暗い森』か。 ……なんかちょっと可愛い感じじゃない?
彰人:あんま怖さは期待できなそうだな
杏:別にいいでしょ、怖くなくたって……
杏:うー、またちょっと緊張してきた……けど……
杏:——よし! 行こう! えーっと、入口は……
???:カバン、カバン……あ! 受付の机にあった!
杏:ん? あれ、この声って——こはね?
???:え?
杏:……っ!?
彰人:な、なんだあのヤベえのは……!? い……犬のバケモンか!?
冬弥:オオカミ……のような形をしているが、 とてもおぞましい見た目をしているな……
杏:あ……あ……
こはね:(あ、そっか! 私、今ゾンビオオカミの頭をかぶってるから……!)
こはね:違うよ杏ちゃん! 私——
杏:いや~~~~~~!!!!
リン:『きゃ~っ!』
彰人:は?
冬弥:白石のスマホが……!
杏:こ、来ないで~~~!!
彰人:あっ、おい! どこ行くんだよ!
こはね:あ、杏ちゃん!!
こはね:(どうしよう、なんとかして誤解をとかないと!)
リン:『び、びっくりした~! 杏ちゃんってば急に投げるなんて驚いちゃったよ~』
こはね:杏ちゃんのスマホから声が……リンちゃん?
リン:『ひゃっ!? ……あ、あれ? でも今の声って……?』
こはね:リンちゃん大丈夫? 私、こはねだよ!
リン:『やっぱり、こはねちゃんだー! なんでそんな怖いオオカミの頭をかぶってるの!?』
冬弥:あれは……小豆沢なのか?
こはね:実は、頭が取れなくなっちゃって……って、 今は杏ちゃんを追いかけて誤解を解かないと!
こはね:で、でも杏ちゃんどっちに行ったんだろう……!?
リン:『——杏ちゃんなら、あっちのほうだよ! わたしさっきチラっと見たんだ!』
リン:『わたしがこはねちゃんに、道を教えるから大丈夫! ふたりで一緒に追いかけよっ!』
こはね:リンちゃん……。 うんっ! ありがとう!
リン:『よーしっ! それじゃあ……まっすぐだよー!』
みのり:こはねちゃんっ! 道具借りてきたよ~! ……って、いないっ!?
彰人:——花里? ここ、お前のクラスだったのか
みのり:あっ、東雲くん達も来てたんですね! お久しぶりです! ……じゃなくって!
みのり:こはねちゃん、どこに行ったか知りませんか!?
冬弥:……あのオオカミが小豆沢ということなら、 驚いた白石を追って、向こうに走っていったが……
彰人:一体どこまで走ってったんだろうな……
みのり:あっちですね! ありがとうございましたっ!
彰人:……仕方ねえ。 オレ達も探すか……
冬弥:ああ、そうだな

第 5 话:爆走!こはねオオカミ!

宮益坂女子学園
こはね:待って~!
杏:な、なんであの怖いの追いかけてくるの~!? もうお化け屋敷始まってるってこと!?
杏:と、とにかく逃げないと……!
こはね:はぁ、はあっ……、杏ちゃん、足が速い……! 全然追いつけないよ
リン:『人もたっくさんいるから、 どこに行ったかわかんなくなっちゃうね~!』
生徒:えっ、なにあれ!?
生徒:どっかのクラスの出し物かな?
リン:『あ、わたし見つかったら みんなをびっくりさせちゃうから、 もうちょっと隠れておこうっと……!』
リン:『——あ!!』
リン:『こはねちゃん! そこの教室に、杏ちゃんが入っていったかも!』
こはね:あの教室だね! 杏ちゃん——!
1年C組
咲希:あっ、いらっしゃいませ! 『もふもふ☆アニマルカフェ』へようこそ——って
咲希:っきゃ~~~~!!!!
咲希:いいいいいっちゃ~~~~ん!!!! すごいお客さん来ちゃったよ~~~~!!!!
一歌:えっ? わっ!! な……何……!? ゾンビのオオカミ……!?
遥:たしかにすごいお客さんだね……
お客さん:え、何あの怖いの……!? アニマルゾンビってこと?
お客さん:じゃああれもアニマルカフェの店員? 見た目ヤバすぎない!?
こはね:す、すみません! 怪しい者じゃなくて、 私はその、えっと……!!
遥:…………ん?
遥:もしかしてその声、こはね?
こはね:は、遥ちゃん……!
遥:(やっぱりこはねだ。 すごく動揺してるけど、何かあったのかな?)
男の子:えーん! こわいよ~!
遥:……でもその前に、みんなに落ち着いてもらわないとね
遥:——オオカミさん! ここはオオカミさんの住む森じゃないですよ?
遥:オオカミさんの帰る場所は、1年A組にある、 『赤ずきんと子ヤギとちょっとだけ暗い森』だよね。 もしかして、宣伝に来たのかな?
こはね:あ……! は、はいっ!
こはね:1年A組でお化け屋敷をやってます! み、皆さんよければ遊びに来てください!
咲希:び……びっくりした~! こういうサプライズの宣伝だったんだね!
一歌:まさか他のクラスにまで来るなんて思わなかったな
遥:オオカミさんのいるA組は、 怖がりな人でも楽しめるお化け屋敷らしいから、 皆さんもよかったら遊びに行ってくださいね
お客さん:なんだ宣伝だったのか。 にしても、あのかぶり物すごいな……
お客さん:このあと行ってみよっか!
こはね:あ、ありがとう遥ちゃん……!
遥:ううん、大丈夫だよ。 それよりどうして急に——あ
遥:もしかして、ここで杏と待ち合わせしてた?
遥:杏ならさっき急に駆け込んできて、こはねが入ってきた時に、 入れ違いで視聴覚室のほうに行ったみたいだったけど……
こはね:……! ありがとう! 遥ちゃん! あとでまたお礼しに来るね!
遥:あ、こはね! その格好のままじゃ、また……!
視聴覚室
古部田家の三女:『——こうして大神さんは、 ちゃんと警察に自首して、罪をつぐなってくれました!』
古部田家の長女:『めでたしめでたし』
えむ:えへへ、うまくできてよかったね! 穂波ちゃん!
穂波:うん! たくさん練習につきあってくれてありがとう、えむちゃん
えむ:あれっ?
穂波:きゃ……!
こはね:(あっ……!! そうだった、視聴覚室はえむちゃん達の劇が……!!)
こはね:ご、ごめんなさーいっ!!
観客:な、なんだ……!? 今、めちゃくちゃ顔の怖いオオカミが……
観客:劇は終わったんじゃなかったのか……!?
穂波:だ、台本にはなかったよね……? どうしよう、えむちゃん……!
えむ:『——こうして、大神さんは改心しました! でも世の中には恐ろしい心を持った第2第3の、悪の存在—— オオカミが潜んでいます……!』
えむ:『あたし達古部田三姉妹こと、子ブタシスターズは、 全てのオオカミが改心するまで、戦い続けるのです!』
えむ:『がんばれ子ブタシスターズ! 負けるな子ブタシスターズ! 皆さん応援、よろしくおねがいしま~す!』
観客:お……!? なるほど、こういうオチだったのか
観客:大団円で終わらせないところが、 まさにリアルだな……
穂波:す、すごいえむちゃん……!
えむ:えへへ、ブイっ! ……でも今のオオカミさん、どうしたのかな?
中庭
愛莉:みんな、お買い上げありがとう! うちの文化祭、このあとも楽しんでいってね!
雫:ふふ、絵名ちゃん達も来てくれてよかったわね
愛莉:よーし、この調子でバンバン売るわよ~!
リン:『さっきはごめんね、こはねちゃん! ……杏ちゃんどこ行っちゃったんだろう~』
こはね:見当たらないね……やっぱり校舎のほうかな
リン:『あっ、こはねちゃん! この辺り看板が多いから転ばないよう気をつけてね!』
こはね:うん! わかった——きゃっ……!!
こはね:う、うう……言ってもらったばっかりだったのに……
愛莉:ちょ……ちょっとあなた、大丈夫!?
こはね:し、雫先輩に愛莉先輩!?
こはね:(あ……! よく見たらここ、先輩達のお店の前だ……!)
来場客:な、なんだあれ?
来場客:急に割り込みされたんだけど……
こはね:ど、どうしよう……! また迷惑かけちゃった……!
雫:あら、その声もしかしてこはねちゃん? 可愛いオオカミさんね♪
こはね:か、可愛い……かはわからないんですけど、 すみません……! お店の邪魔をしちゃって……!
愛莉:いいのよ。事故みたいなものだし、仕方ないわ。 オオカミさんにちょっと食べられちゃったってことで……
愛莉:……んー。 そうだわ。ちょうどいいわね!
愛莉:——きゃー! こんなところにオオカミが~!
こはね:えっ、えっ??
愛莉:さっきまでここにあったお菓子を、 オオカミさんがぜーんぶひと口で食べてしまったわ!
愛莉:このままだと全部なくなっちゃうわね、雫!
雫:……! ええ♪ オオカミさんも丸呑みするくらい美味しいそっくりスイーツ、 大好評発売中です♪
女の子:本当だ……! 甘い匂いがして美味しそう! あれ? でも見た目餃子だよ!?
こはね:せ、先輩達、すごい……! さすがアイドル……!
愛莉:これで大丈夫よ。 こはねちゃんも、足下に気をつけて楽しんでね
こはね:は、はい! ありがとうございます!
こはね:あ……その、先輩達、杏ちゃんって見てませんか?
雫:杏ちゃん? 私は見てないわね……
こはね:そうですか……。すみません、ありがとうございます! 失礼します!
みのり:ひょえ~! 全然こはねちゃん捕まらないよ~!
みのり:あんなに目立つからすぐ捕まるって思ったのに……。 あ!
志歩:みのり? こんなところでどうしたの?
みのり:し、志歩ちゃーん!! 後夜祭の機材チェック終わったの!?
志歩:うん。だから何か手伝おうと思って クラスに戻るつもりだったんだけど……。 もしかして、トラブルでもあった?
みのり:あっ、えっと、実は——
志歩:まさか、そんなことになってたなんて……
みのり:うん……。こはねちゃん、チームの人達が来るの 楽しみにしてたのに……
志歩:手分けして探そう。 みのりは校舎のほうで、私は中庭のほうを——
雫:——手作りのお菓子はいかがでしょうか~。 あら? しぃちゃん!
志歩:あ……お姉ちゃん? そっか、この屋台、お姉ちゃん達のクラスだったっけ
みのり:愛莉ちゃん、雫ちゃん! ここに、ゾンビのオオカミのかぶり物した子が来なかった!?
雫:ゾンビのオオカミさん? こはねちゃんのことかしら? それならたしか、校舎のほうに向かったと思うけど……
みのり:本当!? ありがとう、雫ちゃん! 志歩ちゃん、行こう!
愛莉:え、ちょ、ちょっと! 何かあったの!?
みのり:ご、ごめん。今急いでて……あとでまた説明するね!
志歩:そうだ、お姉ちゃん。 もしまたこはねを見かけたら、私に連絡してくれる?
雫:……! しぃちゃんが私にお願いごとを……! もちろんよ、任せて!
愛莉:よくわからないけど……。 あんなに必死に探してるなら、わたし達も協力したいわね
雫:そうだね。 同じクラスの人にも、もし見かけたら教えてねって言って—— ……あっ!
雫:朝比奈さーん! ごめんなさい、ちょっといいかしら?
まふゆ:——? 日野森さん……?

第 6 话:きっと、今からだって

宮益坂女子学園
みのり:こはねちゃーん!
みのり:うーん、いないなぁ…… どこに行ったんだろう……?
杏:はぁ……はぁ……はぁ……!
みのり:あ! 今のってもしかして、杏ちゃん?
みのり:(こはねちゃん、杏ちゃんを探してるみたいだし……。 杏ちゃんを追いかければ、こはねちゃんも見つかるかも!)
みのり:杏ちゃん! 待ってー!
みのり:だ、だめだ~……! 速くて追いつけない……!
みのり:あっ! でも、あっちってたしか、 志歩ちゃんが行った方向のはず……!
みのり:——もしもし、志歩ちゃん!?
志歩:『みのり? もしかしてこはね、見つかった?』
みのり:こはねちゃんは見つかってはないんだけど、 そっちに杏ちゃんが行ったの!
志歩:『杏ちゃん?  ……それってたしか、こはねの友達の……』
みのり:そう! 白石杏ちゃん! 髪が長くて、星の髪飾りしてて、 えーっと……すっごくアゲアゲな子!!
みのり:こはねちゃん、杏ちゃんを探して追いかけてるはずだから、 杏ちゃんと合流できれば、 こはねちゃんも来てくれると思うの!
みのり:だから見つけたら、声をかけてくれないかな!?
志歩:『なるほどね……。わかった、探してみる』
志歩:えっと、髪が長くて、星の髪飾り……。 あと、アゲアゲな感じ——
志歩:っていうか、アゲアゲって何……?
杏:はぁ、はぁっ……もー疲れた……! 走りっぱなしで足パンパンだよ~!
志歩:(あ……! もしかして、あの子かな)
志歩:(っていうか、私達の教室からずっと走ってたのか。 体力すごいな……)
志歩:——すみません。白石杏さん……ですよね
杏:うえっ!? び、びっくりしたぁ……。 そうですけど、あれ、あなた……?
志歩:小豆沢こはねさんのクラスメイトの、 日野森志歩です
志歩:今、お時間もらってもいいですか?
こはね:……はあ。杏ちゃん、見つからないな
リン:『ごめんね、こはねちゃん……。 わたしがちゃんと見つけられないから……』
こはね:ううん、リンちゃんのせいじゃないよ。 文化祭だから人も多いしね
こはね:でも……これからどうしよう。連絡を取りたいけど、 杏ちゃんのスマホはここにあるし……
こはね:(……怖い思い、させちゃったな)
お客さん:えっと……お宝の隠し場所って あの階段下のところ、だよね?
お客さん:もしかして、あのオオカミを倒さなきゃいけないとか……!?
お客さん:クリアするのが難しいって聞いたけど、 謎解きじゃなくて物理的なほうだったの!?
こはね:(あ……! 宝探しって、朝比奈先輩のクラスの……。 もしかしてこの辺を探してるのかな)
こはね:す、すみません今どきます! あ……
まふゆ:ゾンビのオオカミのかぶり物……。 もしかしてあなた、小豆沢さん?
こはね:え? は、はい、そうですけど……
まふゆ:やっぱり。見つけられてよかった
まふゆ:日野森雫さんから、オオカミのかぶり物した子を 見かけたら伝えてあげてほしいって言われたの。 ——日野森さんの妹さんが今、あなたを探してるって
こはね:志歩ちゃんが……。 あ、わざわざありがとうございます!
こはね:それと、迷惑かけちゃってごめんなさい! 先輩がいるってことは、ここが宝探しの場所なんですよね?
まふゆ:ううん、気にしなくていいよ。 さっきのお客さん、驚いてはいたけど おもしろがってる様子だったから
まふゆ:それより、お友達も心配してるだろうから、 早く行ってあげてね
こはね:わかりました。 本当にありがとうございます、朝比奈先輩……!
こはね:志歩ちゃんが探してるなら、 一度教室に戻ったほうがいいよね
こはね:あ、よく考えたら、 杏ちゃんもオオカミが私だって気づいてないなら、 教室のほうにまた来てくれてるかも……
こはね:(……でも……)
こはね:…………
みのり:こはねちゃーん!  よかった、見つかった~!
こはね:あ——みのりちゃん! どうしてここが?
みのり:さっきすれちがった人が、 ゾンビのオオカミがいたって話してたんだ!
みのり:それで詳しく聞いたら、 こっちのほうに行ったって教えてくれて……
こはね:そうだったんだ……。 心配かけてごめんね、みのりちゃん
みのり:これくらい平気だよ! それよりほら、先生から道具借りてきたよ!
みのり:これでかぶり物も取れると思うから、 そこの空き教室でパパっとやっちゃおう!
こはね:……うん。ありがとう
空き教室
みのり:——はい! 取れたよ、こはねちゃん!
こはね:ありがとう、みのりちゃん……
みのり:……こはねちゃん、どうしたの?
みのり:杏ちゃんのこと心配してるなら、もう大丈夫だよ! かぶり物も取れたんだし、早く会いに——
こはね:ううん、違うの……
こはね:私、せっかくの文化祭なのに、杏ちゃんを怖がらせて、 嫌な思いさせちゃって……
こはね:……お化け屋敷、みんなに楽しんでもらいたかったのに……
みのり:こはねちゃん……
???:……別に、今からでも遅くないんじゃない?
こはね:志歩ちゃん……! どうしてここに?
志歩:みのりから連絡もらった。 それと、白石さん達は教室で待ってるよ
志歩:白石さん、まだお化け屋敷に入りたいって思ってるみたい
こはね:ほ、本当……?
志歩:うん。それと——
志歩:『驚いて逃げちゃってごめん。 教室でみんなと待ってるね』——だって
志歩:ここまではトラブルあって、 うまくいかなかったかもしれないけどさ
志歩:まだ文化祭は終わってないんだし、 ここから楽しめばいいんだよ
こはね:……ありがとう、志歩ちゃん
こはね:その……それで、お願いがあるんだけど—— 少しだけ、手伝ってもらってもいいかな?

第 7 话:みんなとちょっとだけ暗い森

宮益坂女子学園
1年A組 教室前
杏:——ごめん、こはねっ! かぶり物しててわからなかったとはいえ、 こはねから逃げちゃうなんて……
こはね:ううん! 私のほうこそ、杏ちゃんを追いかけて、 怖がらせちゃって……ごめんね
杏:それは全然大丈夫! むしろ、いい運動になったから!
彰人:ったく……まさかこんなことになるとはな
冬弥:しかし、無事に合流できてよかった。 これでようやく文化祭を回れるな
彰人:——で、どうすんだよ? お化け屋敷、入るのか?
杏:も……もちろん! こはねのクラスのみんなが頑張って準備したんだし、入るよ!
杏:ちょ、ちょっと怖いけど……だ、大丈夫!
こはね:杏ちゃん……
こはね:……ありがとう。 でも、楽しんでもらえるんじゃないかな……って思う
こはね:うちのお化け屋敷ね、 ゲーム感覚で楽しめるようにしてあるの
杏:そ、そうなの? でもさっきの怖いオオカミは……?
こはね:あれは、怖いのが好きな人も楽しめるようにって、 クラスの子が用意してくれたものなんだ。 だから、あのオオカミがたくさん出てくるわけじゃないの
冬弥:であれば、実際に出てくるオオカミは もっと普通のもの、というわけか
彰人:どうせなら、ちゃんと怖いやつがいいが—— ま、怖いのが苦手なやつでも入れるお化け屋敷ってのが、 どんな感じに仕上がってるのかは気になるな
こはね:もちろん、みんながちゃんと楽しめるようにしてあるよ!
こはね:だから……安心して入ってほしいな
杏:こはね……
杏:……わかった。 それじゃ——みんなで行こう!
受付係:——では4名様、森の中へご案内でーす!
受付係:入場前に、赤ずきん、子ヤギ、狩人の3つの中からひとつ、 お好きな帽子をお選びくださーい!
杏:帽子……? これで何か変わるの?
こはね:うん。選んだ帽子で、お化け屋敷の遊びかたが変わるんだ
こはね:赤ずきんか子ヤギの帽子を選んだ人は、 普通のお化け屋敷みたいに迷路を進んで、 出口を目指すんだけど——
こはね:狩人の帽子を選んだ人は、 おもちゃの銃を使って、襲ってくるオオカミを追い返せるの
こはね:オオカミが怖いって思ったら、 この銃でバーンって撃つフリをすれば、いなくなっちゃうよ!
冬弥:なるほど……。先ほど小豆沢が言っていた、 ゲーム感覚で楽しめるというのは、このことだったんだな
冬弥:しかし、全員が狩人を選んでしまったら ゲームバランスが成り立たないのではないだろうか……?
こはね:あ、だから、グループで入る時は、 ひとりしか狩人を選んじゃいけないことになってるんだ。 それでその他の人は、赤ずきんか子ヤギになるの
彰人:だったら、オレらは杏が狩人だな。 反撃できるなら、ちょっとは怖くなくなるだろ
冬弥:では小豆沢が赤ずきんで、 俺と彰人は子ヤギの帽子をかぶることにしよう
杏:ま、任せてよ! 怖いのが出てきたら、すぐ追い払っちゃうんだから……!
こはね:うん! それに——
こはね:本当に怖い時は、 絶対私が、杏ちゃんを守るからね!
杏:…………! うん! ありがとう、こはね!
お化け屋敷内
杏:け、結構暗い……! けど……飾りつけとかは可愛い感じだね
冬弥:たしかに、童話の世界という雰囲気だな
杏:これくらいなら、私も大丈夫かも——
リン:『わあっ! ここがこはねちゃんのお化け屋敷!?』
杏:きゃーっ! で、出た! 銃! 銃どこ!?
こはね:あ、杏ちゃん。 今しゃべったのはリンちゃんだから大丈夫だよ!
杏:えっ? あ……ほ、本当だ。 ごめんリンちゃん……
彰人:ビビりすぎだろ……
冬弥:入口の前で立っているのも迷惑だろうし、 そろそろ進むとしよう
杏:ま、待ってよ! みんなで固まって行こ——
???:ウオオオ~~ン!
杏:きゃーーーーーー!
???:グルル……ウオオン!!
杏:で、出た! 撃たなきゃ……って、あれ?
おちゃめなオオカミ:ワン! ワオーン!!
彰人:……なんだか動きがコミカルだな
おちゃめなオオカミ:ワン!? ウオオオーン!!
冬弥:両腕を大きく上げているな。威嚇だろうか
彰人:なんか、こういう威嚇の仕方する動物いたよな……。 レッサーパンダか?
おちゃめなオオカミ:クーン……
杏:…………あははっ! ちょっと可愛いかも!
こはね:(……! よかった、杏ちゃん笑ってくれてる)
こはね:(みのりちゃんに、楽しい感じのオオカミさんにしてほしいって お願いしてよかった……!)
杏:ばいばーい、オオカミさん!
おちゃめなオオカミ:わおーん♪
彰人:ずいぶんと友好的なオオカミだったな、あいつ……
杏:でも、これくらいだったら大丈夫かも! ちょっと安心したな
こはね:……えへへ、よかった!
杏:よーし、この調子で進んじゃうぞ!
暴れん坊なオオカミ:ワオーン!! ワオ、ワオオオン!!
杏:えええっ!? このオオカミ、すごく暴れてるんだけど!?
こはね:杏ちゃん、今こそ銃の使い時だよ!
杏:そ、そうだった! えーいっ!
暴れん坊なオオカミ:わおおおん……
リン:『すっごーい! 今の杏ちゃん、かっこよかったよ!』
杏:へへ、そうかな?
かわいいオオカミ:ワオン、ウオオオン!
冬弥:今度は可愛らしいオオカミが来たな。 だが通してくれる気はなさそうだ
杏:ふっふっふ、任せてよ。 ——えいっ!
かわいいオオカミ:ウオオオン……
杏:どう? ずいぶん手慣れてきたと思わない?
こはね:うん! すごいよ杏ちゃん!
杏:ゲームみたいで楽しいね、これ! 突然出てくるのはやっぱり怖いけど、 ちょっと落ち着いて撃てるようになったし!
杏:今なら何が来てもいける気がするよ!
冬弥:白石も楽しんでいるみたいで何よりだ
彰人:こんだけ平和的なお化け屋敷だったらな。 まあ、杏が入れるレベルって言ったら こんなモンなんだろうが——
冬弥:そういえば、彰人は犬が苦手なのに、 オオカミには驚かないんだな
彰人:作り物ってわかってるならビビらねえよ。 出てきたやつも、かなりデフォルメされてたしな。 あれくらいじゃ全然——
???:…………
???:グルル……
杏:……え。 何、今の声……すっごいリアルだったけど
冬弥:まるで本物のオオカミのようだったが……
こはね:(志歩ちゃんには、 東雲くんみたいに怖いのが好きな人もいるから、 ちょっと驚かせてほしいってお願いしたけど——)
冬弥:……そういえば、周囲の木がリアルな質感になっているな。 薄暗い森という雰囲気がよく出ている
杏:で、でもなんか、怖い感じが出てきちゃったっていうか……
???:グルルル……!
杏:っ!? この声……
ゾンビオオカミ:ガウゥ!!
杏・彰人:『きゃ~~~~!!』 『うおっ!?』
杏:ここここれ、こはねのかぶってたあの怖いゾンビのオオカミ!? そうだよね!?!?
彰人:牙がリアルすぎんだろ……
冬弥:落ち着け、彰人、白石。 あれは作り物だと、さっき自分で言っていただろう
彰人:わ、わかってんだよ! おい、杏!! さっさと撃ってこいつをどっかに——
杏:ううう……! わ、わかってるけど、でも怖くて手が~!
彰人:は!?
こはね:あ……!!
こはね:——杏ちゃん! その銃を貸して!
杏:こ、こはね……!?
こはね:はい、私の帽子も被ってて!
杏:う、うん……!
リン:『わーっ! こはねちゃんかっこいい~!』
こはね:えっと、銃を構えて、オオカミさんに向けて——
こはね:——えいっ! バン、バンっ!
ゾンビオオカミ:グオ……!
杏:あ……オオカミが少しよろけて……
冬弥:出口に向かうなら、今のうちか?
こはね:——みんな、行こう!!
杏:はー……怖かった……。 すっごい心臓バクバクいってる……
彰人:なんか、どっと疲れた気がすんな……
こはね:えへへ……そうだね。 私もお客さんとして入ったのは初めてだったから ドキドキしちゃった
こはね:……どうだった? 楽しんでもらえたかな……
杏:——うんっ!
杏:すっごいおもしろかった! お化け屋敷でこんな体験するのって、初めてかも!
杏:怖かったけど……でもこはねが最後に守ってくれたから、 大丈夫だったよ!
冬弥:俺もだ。 お化け屋敷というものは、こんなに楽しいものなのだな
彰人:……まあたしかに、うちのクラスのやつほどじゃねえけど、 最後のアレはなかなか出来がよかったな
こはね:……! よかった……!!
志歩:その様子なら、楽しんでもらえたっぽいね
みのり:えへへっ、よかったね、こはねちゃん!
こはね:あ、みのりちゃん、志歩ちゃん!
こはね:うん! ふたりとも、手伝ってくれてありがとう!
杏:あ……! もしかして、さっきのオオカミって、 みのりちゃん達がやってたの?
みのり:うん! わたしが最初に出てきたオオカミで、 志歩ちゃんが最後のオオカミだったんだよ
杏:あ、あのすごい怖いやつ、日野森さんがやってたんだ! すごいな……演技力あるんだね
志歩:ああ、あれは実際のオオカミの声とか聴いて真似したから……。 あとはまあ、かぶり物のおかげかな
冬弥:たしかに、あのオオカミの完成度は凄まじかったな。 小豆沢が被っていた時もそうだったが、 まるでホラー映画のような迫力があった
彰人:まあ、それはわかるが…… あそこまでリアルにする必要はねえだろ……
志歩:へえ……。 見た目によらず、結構怖がりなんだ
彰人:は? 別にそんなんじゃねえよ
杏:あはは! 彰人もお疲れさま! ——日野森さんもみのりちゃんも、ありがとう!
こはね:……ふふっ
こはね:(杏ちゃんとの追いかけっこが始まった時は、 どうなるかと思ったけど——)
こはね:(みんな笑顔になってくれてよかった)

第 8 话:たしかに残るもの

宮益坂女子学園 校門
杏:やー、たくさん回ったねー! どのクラスの出し物も楽しかった!
リン:『うんうん! アニマルカフェに、劇に、お菓子屋さん……それに謎解きも! みーんなおもしろかったね!』
冬弥:ああ。特に宝探しゲームの謎解きは歯ごたえがあった
彰人:冬弥がいなかったら解けなかったかもな……
こはね:ふふっ。それを聞いたら朝比奈先輩が喜んでくれるかも。 会ったら伝えておくね!
杏:うん!  でもやっぱり、こはねのクラスのお化け屋敷が良かったな!
杏:こはね——誘ってくれて、本当にありがとう!
こはね:……! ううん、私のほうこそ、来てくれてありがとう!
アナウンス:『——これにて、宮益坂女子学園文化祭、 2日目を終了します』
アナウンス:『5時半から後夜祭を行うので、 生徒の皆さんは後片づけをしたのち、 体育館に集まってください』
こはね:あ……私、もう行かないと
杏:ん、いってらっしゃい、こはね。 また明日、練習でね!
こはね:……ふう、教室の掃除はこんな感じかな。 あとどこか手伝えるところは——
志歩:こはね、みのり。 手があいてるなら、この辺りの机運ぶの手伝ってくれる?
こはね:あ、志歩ちゃん。 うん、大丈夫だよ
みのり:……あーあ、本当に終わっちゃうんだね、文化祭……
こはね:……そうだね
こはね:こうやって、いつもどおりの学校に戻っていくと—— ちょっと寂しいね
みのり:うん……
志歩:——別に、終わったからって、 何も残らないわけじゃないでしょ
志歩:形には残らないかもしれないけど…… 今日しか作れない思い出は、ちゃんと作れたんだし
こはね:志歩ちゃん……
みのり:……志歩ちゃんの言うとおりだね!
みのり:アイドルのライブだって、 終わっちゃったら、寂しいなーって感じちゃうけど、 すてきな思い出になった!って気持ちのほうが大きいし!
みのり:だからきっと、わたし達にも、お客さんにも—— 心の中には、ちゃんと思い出が残ってるよね!
こはね:あ……
杏:うん!  でもやっぱり、こはねのクラスのお化け屋敷が良かったな!
杏:こはね——誘ってくれて、本当にありがとう!
こはね:……うん、そうだね!
志歩:それにまだ後夜祭が残ってるし、 全部終わったわけじゃないよ
みのり:そうだった! 志歩ちゃんはこのあと、ステージに出るんだよね?
志歩:うん。もう少し、こっちの片づけ手伝ったら、 リハに行くつもり
こはね:ふふ、応援してるね!
志歩:ありがと。 ——最高の演奏をするから、期待してて
こはね:——あのね、ふたりとも
こはね:今日、たくさん手伝ってくれて、本当に嬉しかったよ
こはね:ふたりが探してくれて、私のお願いを聞いてくれて…… それでみんなに喜んでもらうことができたから
こはね:だから——ありがとう
志歩:……別に、大したことはしてないんだけどな
みのり:えへへ、でも……どういたしまして、だね!
みのり:杏ちゃん達がお化け屋敷を楽しんでくれて わたしも嬉しかったな!
こはね:うん! 私も本当にそう思ったよ
こはね:——今の私がいるのは、チームのみんなのおかげだから。 だから、ちょっとでも喜んでもらいたくて
みのり:……みんなのおかげ、かあ……
みのり:……その気持ち、わかるなあ
みのり:わたしも、MORE MORE JUMP!のみんなに いつも助けられてるから!
みのり:今回のデザインも、演技も、企画のアイディア出しも…… MORE MORE JUMP!のみんなにもらったものがあるから、 できたような気がする!
みのり:だから——みんなのおかげで、 今の自分がいるって思うこはねちゃんの気持ち、 すっごくわかるな!
志歩:——そうだね
志歩:(私も、一歌達がいてくれたから、 少しずつ変われてる気がする)
志歩:(それに……)
みのり:とびっきりおもしろいお化け屋敷にしようね!
クラスメイトC:日野森さん、その木の描きかた教えてもらってもいい?
志歩:(クラスのみんなと、 こうして文化祭を楽しんでるなんて、 入学した頃は思ってもみなかったな)
みのり:志歩ちゃん? どうしたの?
志歩:……ううん。なんでもない
みのり:本当? 今絶対なにかある顔してたよ!
志歩:なんでもないってば。 あったとしても教えないから
みのり:ええ~!?
こはね:あ——もう、日が暮れてきたね
みのり:本当だ! 早く机入れちゃわないと!
志歩:だね。私もそろそろ後夜祭のリハに行かなくちゃ
こはね:……ふふっ、あっという間だったけど——
こはね:楽しい文化祭だったね
志歩:……そうだね。悪くなかったな
みのり:——志歩ちゃんが文化祭を楽しんでくれて、 わたし、嬉しいよーっ!
志歩:わ。 ちょっとみのり、何急に変なテンションになってるわけ?
こはね:ふふ、みのりちゃんってば。 でも、わかるなぁ
志歩:ああもう、こはねも笑ってないで、 みのりを止めて……!
数日後
こはね:もうすっかり、学校もいつもどおりだな……
生徒:……ねえ、アレってもしかして例の……?
生徒:絶対そうだと思う。 でもまさかあんなことするなんて……、 人は見かけによらないって本当だね
こはね:(……? さっきからジロジロ見られてるような……、 気のせいかな……)
こはね:……あれ? 掲示板の前に人だかりが……
みのり:あ、こはねちゃん!
こはね:ふたりとも、おはよう。 なにかあったの?
志歩:あー……。見たほうが早いかも
こはね:え? 見るって……あ、校内新聞のこと? でも一体何が——
こはね:……って、ええっ!?
校内新聞:『前代未聞! 宮女文化祭に謎のゾンビオオカミあらわる!』
校内新聞:『数々のクラスへの乱入に驚かれるものの、 しかしその大胆な姿にお客さんからは好反応!』
校内新聞:『この思い切った宣伝をしたオオカミの正体は、 なんと——1年A組の小豆沢こはねさんです!』
こはね:こ、これ、いつの間に……
生徒達:——ねぇ小豆沢さん! この新聞に書いてあるのって本当!?
生徒達:そういえば、B組の演劇にも出てたよね!? あのラスト、めちゃくちゃよかったよ……!
生徒達:小豆沢さんって、思ったより大胆な子だったんだ……
こはね:え、あ、その……
こはね:こ、これは……違うんです~!!